挫折小説一覧
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「女は勉強なんかしなくったっていいんだ!」 それが母さんの口癖だった。
愛想良く、明るい笑顔で、男を立て、子供を生み、家庭を支える。それこそが女の幸せなんだよって。
いつしか母さんとは喧嘩ばかりするようになった。可愛かった妹のことが、段々疎ましく感じるようになってしまった。
だから私は家を出た。
最後に見た母さんの顔は、やっぱりいつもの怒った顔だった。妹は何時も通り、ニコニコ笑っていた気がする。
私はただ、もっと学びたかっただけ。どうして分かってくれないの?
家を出て独りになって、私は現実に打ちのめされる。いつだって思い出すのは母さんの言葉。
きっと私の人生に意味なんてなかった。きっと私の人生に価値なんてなかった。きっと私の人生は誰にも理解を得られない。
きっと私の人生は幸福ではなかったのだろう。いや、はっきりと、不幸な人生であったのかもしれない。
それでも私はいつも通りにこういうのだ。「貴女のことなんて大嫌いだ」と。
文字数 16,681
最終更新日 2020.10.09
登録日 2020.10.07
恋愛に一所懸命だったり、世界を憎む事に全力だったり、他人を妬む事に前向きだったり。
元気いっぱいにツインテールを振り回して愛情たっぷりに双子の兄を慕ったり。
そんな爪弾き者や鼻摘み者、はみ出し者どもの遠慮がちな高校生活を描いた群像劇です。
文字数 8,340
最終更新日 2017.03.30
登録日 2017.03.30
のんびりと公園のベンチで本を読みながらパンを食べてる私。
何に負けて、それでも手に入れた時間。
平和な時間を一人で過ごしてる時。
まさか足元に・・・。
声をかけられて訳も分からずに従って、見せられたのはかこちゃんだった。
ある天気のいい日、出会った衝撃はいろいろあって。
ちょっとだけ前向きになった二人が出会う話です。
文字数 201,880
最終更新日 2020.10.30
登録日 2020.09.30
考えれば考えるほど不安になる。
静かな夜ほど、不安になる。
考えなくていいことを考えてしまい、眠れなくなる。
どうでもいいことが気になって何度も確認する。
ひきこもりの少年は、旅をする。
皆が眠りについた、真夜中に。
たった数時間の冒険。
ただ、自分の住んでいる町を歩くだけの冒険。
夜だけが息ができる時間。
夜だけが少年の自由な時間。
「別にいいんじゃない?引きこもってるってことは、君は君を責めてる時間が長いんでしょ。じゃあ君は○○人だね」
飄々とした顔で少年に向き合う。
そんな誰かと少年の話。
文字数 4,985
最終更新日 2021.01.02
登録日 2019.12.03
歌うのが好きな主人公が、
デビューをして初ライブをすることになり、
挫折しつつ、マネージャーにフォローして
もらいながら、少しずつ成長していく物語です。
文字数 2,600
最終更新日 2019.08.15
登録日 2019.08.15
エブリスタ様にて「友へ」の題名で投稿させていただいているお話です。
こちらはBLとして描いてはいませんが、後に同じキャラクターで投稿させていただく予定のお話はBLになります。
【主な登場人物】
佐伯 英治 (さえき えいじ) 広告代理店の社員
加藤 雄介 (かとう ゆうすけ) バーの店員
幸島 庸輔 (こうじま ようすけ) 作家
【あらすじ】
佐伯は作家の夢を諦め、仕事に追われる毎日を送っていた。そんなとき、偶然、大学時代の知り合いである加藤に会う。彼は、夢を叶えた幸島のことを、希望だったと言い、佐伯は、自分たちの思っても見ない共通点を知る。
文字数 9,696
最終更新日 2019.05.16
登録日 2019.05.10
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