歴史・時代 歴史小説一覧
文字数 5,241
最終更新日 2018.03.01
登録日 2018.03.01
「どうか、私を許さないでほしい」
これは、ある人殺しの独白である。
赤く染まる景色の中で、彼は何を思うか
文字数 4,839
最終更新日 2023.10.15
登録日 2023.10.15
吉備国海部(きびのくにあまべ)の娘、佐由良(さゆら)。
ある時彼女は祖父にあたる乙日根(おつひね)より、采女(うねめ)として大和の国へ行くよう、言い渡される。
大和では大雀大王(おおさざきのおおきみ)が崩御し、臣下達は次の大王を去来穂別皇子(いざほわけのおうじ)にと考えていた。
そして大和に辿り着いた佐由良は、そこで去来穂別皇子の弟にあたる、瑞歯別皇子(みずはわけのおうじ)と出会う。
だが瑞歯別皇子は亡き母の磐之媛(いわのひめ)の悲しみを見て育った為、吉備に対して良い感情を持ってはいなかった。
そんな中、彼女が仕えていた住吉仲皇子(すみのえのなかつおうじ)が暗殺されるという事件が起きてしまう。
そしてその暗殺計画の張本人が、その弟の瑞歯別皇子だった。
勾玉の首飾りに導かれた運命。
日本古代における大和の地で、主人公が運命に翻弄されていく古代ファンタジー。
《時代背景》
仁徳天皇の皇子たちの時代(大和王権)をテーマに書いてます。
大雀大王→仁徳天皇
去来穂別皇子→履中天皇
瑞歯別皇子→反正天皇
雄朝津間皇子→允恭天皇
《またこの小説では、テーマにそった物があります。》
★運命に導く勾玉の首飾り★
大和の風を感じて~運命に導かれた少女~
【大和3部作シリーズ第1弾】
★見えないものを映す鏡★
大和の風を感じて2〜花の舞姫〜
【大和3部作シリーズ第2弾】
★災いごとを断ち切る剣★
大和の風を感じて3〜泡沫の恋衣〜
【大和3部作シリーズ第3弾】
☆『外伝 吉備からの使者 阿止里の思い』の公開に合わせ。
外伝は『大和の風を感じて【外伝】』に移行しました。
※こちらは本編では書き切れなかった過去の話しや、その後の話しを書いてます♪
宜しくお願い致します(*^_^*)
☆ご連絡とお詫び☆
2021年10月19日現在
今まで大王や皇子の妻を后と表記してましたが、これを后と妃に別けようと思います。
◎后→大王の正室でかつ皇女(一部の例外を除いて)
◎妃→第2位の妻もしくは、皇女以外の妻(豪族出身)
※小説内の会話は原則、妃にしたいと思います。
これから少しずつ訂正していきます。
ご迷惑をお掛けして、申し訳ありません。m(_ _)m
文字数 79,460
最終更新日 2021.07.13
登録日 2021.07.05
幕末の動乱期を語るには欠かせない『新撰組』。
彼らは歴史の被害者か、それとも明治維新を完成させる為に必要な存在だったのか――
幕末の江戸、京都を中心に活躍した『新撰組』をテーマに、史実と考察を交えて論じます!
※これは作者が昔作成した卒業論文を元に、新たに調べた内容も踏まえた評論です。
※歴史、新撰組が得意でない方にもわかりやすくなっていると思います。
文字数 24,435
最終更新日 2021.08.23
登録日 2021.08.19
自分で書いた四コマ漫画を自分でノベライズする、そんな無茶な企画の作品です。
多分コメディなので、出来れば、読んで、笑ってやって下さい。
内容は、ざっくり言うと、
・兄上は今日も胃が痛い
・出浦殿、巻き添えを喰らう
・甘党パッパ
・美魔女マッマ
という感じです。
この物語は当然フィクションです。
この作品は個人サイト「お姫様倶楽部Petit」及びpixivでも公開しています。
また、元ネタの漫画は以下で公開中です。
https://www.alphapolis.co.jp/manga/281055331/473033525
文字数 7,281
最終更新日 2018.12.09
登録日 2018.12.09
焼け落ちる城とともに、その一族は滅びんとしていた。しかしある男が姫の命を託された。二人は闇に紛れ、命がけの逃亡をはかる。
文字数 2,183
最終更新日 2023.05.10
登録日 2023.05.10
時代は明治。書生の君塚義助は、新聞記者の光岡五郎に決闘を申し込む。自身が慕ってやまない娘義太夫・竹本綾乃助に関する醜聞記事を書いて綾乃助を侮辱したというのがその理由だった。しかし、記事を書いたのは別の記者で、まったく見当違いの相手に決闘状を送っていた事実が、友人の源造の調べで判明する。義助は、そんなはずはないと親友の忠告を無視し、光岡との決闘に挑むが……
文字数 16,390
最終更新日 2023.11.02
登録日 2023.11.02
後漢王朝は、形ばかりのものになりつつあった190年後半。
曹孟徳(そうもうとく)による『徐州大虐殺』から姉弟たちと共に逃れ、逃れて荊州(けいしゅう)の襄陽(じょうよう)にたどり着いた諸葛孔明(しょかつこうめい)、16歳。
現在の趣味は畑仕事に掃除、洗濯に内職。裁縫も得意だ。星を読むのは天候予測のため。でないとご飯にありつけない。一応学問はさらっているが、それが今現在役に立っているかは不明。そして早急に必要なのは姉弟の腹を満たすものと、結婚適齢期を過ぎつつある二人の姉の嫁ぎ先!
性格は悪くないものの破天荒な姉弟たちによって磨かれた「おかんスキル」と、新しく親族となった一癖どころか二癖も三癖もある人々の中、何とかいかに平和に、のんびりと、無事にやり過ごそうと努力したもののことごとく失敗。
その上、一人の少女と出会う。
半身を追い求める孔明、幼い少女は自分を守ってくれる人、愛を求める。
文字数 251,514
最終更新日 2021.05.14
登録日 2019.08.28
文字数 17,850
最終更新日 2022.02.05
登録日 2022.01.01
1980年代のソビエト連邦。全土にペレストロイカの改革の波が押し寄せる中で、それぞれ出身も民族も異なる七人の少女たちが停滞しきったソビエト経済を立て直すべく立ち上がる。
彼女たちは西側世界の象徴的な文化である自由な音楽を取り入れて政府の外貨獲得にも大きく貢献し、やがて国家労働英雄の勲章が授けられる。
しかしチェルノブイリ事故やベルリンの壁崩壊、東欧諸国の民主化が暗い影となって忍び寄り、彼女たちのもたらした西側文化によって愛するソビエト連邦の分断は加速し、徐々に崩壊していくのだった・・・。
文字数 149,665
最終更新日 2020.05.30
登録日 2020.05.30
慶安の江戸、人生に絶望した蘭丸は人知を越えた現象に遭遇し、そして魔性を斬る者となった。ねねと黒夜叉、二人の女に振り回されつつも、蘭丸は大奥の暗き噂を聞き、江戸城の闇に潜む魔性と対峙する……
文字数 33,268
最終更新日 2022.05.07
登録日 2022.05.07
「即興小説トレーニング」さんにて、お題「地獄の負傷」・1時間で書いたもの。西南戦争辺りを想定した短いお話ですが、あまりきちんと調べられていないため歴史的にも鹿児島弁的にもなんとなく読み流して頂けましたら幸いです。
文字数 645
最終更新日 2020.04.25
登録日 2020.04.25
人は忙しくて手が回らないとき、思わず『猫の手も借りたい』という。そんな猫の手を提供しているのは、人間の姿をした化け猫お蘭。彼女は同じく化け猫族の猫又たちと、『化け猫亭』を経営。今日も店には、猫又たちの手を借りに、お客がやってくる。
文字数 30,449
最終更新日 2021.06.22
登録日 2021.05.09
牧帯刀は父が言い遺せずに逝った際のその先の言葉を、自宅をオ
ペレートするAIのフレデリックに解析せよと命じるが、その答を
夢で見せられる。
それが蛇蠍とマラリアを媒介するハマダラ蚊の夢で、悪夢だと怒
る牧にフレデリックはそれこそが見るべき夢だと諭す。
二千六十八年の現在AIは人工夢生成機器を駆使して夢を操り、
実年齢百五歳の牧は二十代の肉体を持つ。
ニューギニアの戦場で父に出会う夢の続きを見た牧は、父が言い
遺そうとした言葉と最も大切なものが何かを知り、子供を持つ為に
不老不死の権利を捨てる決心をする。
文字数 9,912
最終更新日 2019.12.14
登録日 2019.12.14
日ノ本の歴史は、1万2千年前の縄文土器文明に始まり、黒曜石を基軸通貨として、翡翠を貴重品とした文明圏を形成していた。
経済活動というのは、余分な商品があって、初めて始まる活動だと考えられる。自分で採取したものを、そのまま自分で使うだけであれば、そこに経済活動は発生しない。石器時代と呼ばれる時代から、縄文期に入っていった時、最初に商品となったのは、石であった。
石は、石器として最上級の品質であった、黒曜石である。
黒曜石は、石のままでは価値を持たない。
加工する知識・技術・技能があって始めて、鏃となり、釣り針となって、狩や漁の道具として使うことができる。
参考資料
CGS動画 「目からウロコの日本の歴史」 小名木善行&神谷宗幣
西田正規 著「人類のなかの定住革命」
安田喜憲 著「森と文明の物語」
鬼頭宏 著「人口から読む日本の歴史」
高木久史著「撰銭とビタ一文の戦国史」
松島義章著「貝が語る縄文海進」
水野正好著「縄文を語る」
日ノ本における、経済の始まりは、縄文期に遡ることができる。
文字数 38,563
最終更新日 2021.08.18
登録日 2021.07.20
元祖札束風呂、もとい、小判を床に敷き、その上を全裸で転げまわるのを終生の楽しみとした守銭奴岡定俊。もはや老齢となった彼のもとを、弾圧から逃れてきた宣教師の一団が訪れる。彼らはある大きな秘密を抱えていた……。天下一の驕りものと呼ばれた大久保長安の隠し財宝と幕府転覆計画。そして財宝の秘密を探らんと伊賀忍者と伊達政宗配下の黒脛巾組が、定俊のおひざ元猪苗代を狙う。迎え撃つは定俊と愛する妻にして甲賀忍者おりく。人生最後の戦いに老いた定俊は戦人の血を滾らせる。 ※この物語はフィクションであり、あえて史実を無視、または都合よく解釈している部分があることをあらかじめご承知おきください。
文字数 221,890
最終更新日 2020.04.26
登録日 2018.10.28
古来より人間と妖怪という二種が存在する国、「日ノ本」。その幕末、土佐の貧しい郷士の家に生まれた岡田以蔵は鬼の血を色濃く継いだ妖怪混じり。兼ねてより剣にあこがれていた以蔵は、ある朝家の近くの邸宅の庭で素振りをしていた青年を見かける。彼の名は武市半平太。その邸宅の主であり、剣術道場を営む剣士であった。彼の美しい剣に、以蔵は一目で見とれてしまう。そうして彼はその日から毎朝そっと、邸宅を囲む生垣の隙間から、半平太の素振りを見るようになった。
やがて半平太は土佐勤王党を結成し、以蔵をはじめ仲間を伴い倒幕を目指して京に上ることになる。彼らは京で、倒幕派と佐幕派、そして京都の鬼を中心勢力とする妖怪たちの戦いに巻き込まれてゆく。
これは武市半平太の陰で動く岡田以蔵の、闘いと葛藤、選択を描いた物語。
*これはpixivで連載しているものを修正したものです
文字数 33,530
最終更新日 2019.05.09
登録日 2018.12.04
8世紀中頃のボェの国(チベット)
御家争いを恐れ、田舎の館に引きこもっていたナナム・ゲルツェン・ラナンは、ある日突然訪ねて来た異母兄ティ・スムジェによってナナム家の家長に祭り上げられる。
都に上り尚論(高官)となったラナンは、25歳になるまで屋敷の外に出たこともなかったため、まともに人と接することが出来なかった。
甥である王(ツェンポ)ティソン・デツェンや兄マシャンの親友ルコンに助けられ、次第に成長し、東方元帥、そして大相(筆頭尚論)となるまでのナナム・ゲルツェン・ラナン(シャン・ゲルツェン:尚結賛)の半生を書きました。
参考文献はWebに掲載しています。
文字数 143,260
最終更新日 2021.05.02
登録日 2021.01.11
近代日本への足がかりとなった薩長同盟。歴史には維新の雄、坂本龍馬が中岡慎太郎と共に成し遂げたとされているが史実として彼等はある男の手足として奔走したにすぎない。
ある男とは土佐藩士土方久元。彼は明治維新後、新政府の右大臣として天皇を補佐した三条実美公爵の側近中の側近である隋身として三条公を仕えた。禁門の変によって朝廷から福岡太宰府まで追放された三条公の朝廷復帰のために心血を注ぎ、その手立てとして薩長同盟を画策した。その策略のために奔走したのが三条公の衛士(警護)であった中岡慎太郎であり、それに賛同したのが西郷と面識のあった坂本龍馬である。
彼らを命がけで奔走させた行動力に共通するのは土佐勤皇党の尊皇攘夷という志であった。
文字数 52,273
最終更新日 2018.11.21
登録日 2018.11.21
お民は江戸は町外れ徳平店(とくべいだな)に夫源治と二人暮らし。
源治はお民より年下で、お民は再婚である。前の亭主との間には一人息子がいたが、川に落ちて夭折してしまった。その後、どれだけ望んでも、子どもは授からなかった。
長屋暮らしは慎ましいものだが、お民は夫に愛されて、女としても満ち足りた日々を過ごしている。
そんなある日、徳平店が近々、取り壊されるという話が持ちあがる。徳平店の土地をもっているのは大身旗本の石澤嘉門(いしざわかもん)だ。その嘉門、実はお民をふとしたことから見初め、お民を期間限定の側室として差し出すなら、長屋取り壊しの話も考え直しても良いという。
明らかにお民を手に入れんがための策略、しかし、お民は長屋に住む皆のことを考えて、殿様の取引に応じるのだった。
〝行くな!〟と懸命に止める夫に哀しく微笑み、〝約束の1年が過ぎたから、きっとお前さんの元に帰ってくるよ〟と残して―。
文字数 171,843
最終更新日 2022.07.17
登録日 2021.10.05
自由民権運動が盛り上がる明治時代。国会開設運動を展開してきた自由党員の宮川慎平は、日本政府の管理は受けないとする「日本政府脱管届」を官庁に提出し、世間を驚かせる。卑劣で不誠実な政府が支配するこの世の異常性を訴えたい思いから出た行動も、発想が突飛すぎるゆえ誰の理解も得られず、慎平は深い失意を味わうことになるー。
文字数 10,134
最終更新日 2023.11.09
登録日 2023.11.09
東と西に分裂した古代ローマ帝国末期。ともに『蛮族』と蔑まれながら、ヴァンダル族の血を引くスティリコは将軍としてローマに忠誠を誓い、西ゴート族を率いるアラリックは独立への野心を隠さない。幾度となく戦場で相まみえるふたりの結末は。
文字数 16,501
最終更新日 2019.04.23
登録日 2019.04.17
【戦国】×【ナウシカ】×【ジェノサイド】
天正11年、羽柴秀吉と柴田勝家の対立が激化する情勢下、滝川家の圧政に苦しむ北伊勢の山奥へ、いわくありげな牢人が迷い込んだ。
風の谷、もとい風ノ里に侵攻するトルメキア軍、もとい滝川軍はジェノサイドによる北伊勢支配を計画。
謀略と正義と友情が交錯する戦場で、牢人は古い伝承が現実のものとなる光景を目の当たりにする。
『北勢雑話』より
その一族、大地より風神を召喚し、堂舎大厦を薙ぎ払う。天の碧雲に棲む龍を操り、雷によりて惣別衆生を焼き尽くさん。大いなる災厄を招く、風の妖魔の眷属なり。
ノベルアッププラスでも連載中です
表紙イラスト:ソアレさん
文字数 109,474
最終更新日 2021.07.10
登録日 2021.03.13
――男には人生に一度、全てを賭して誰かの為に戦わねばならない時がある――
過去に藩の討っ手役を失敗した為に、左遷の上に禄高半減の処分を受けた過去を持つ臼浦覚平は、〔万里眼〕と呼ばれる目の良さと、立信流免許皆伝の腕前を持つが、その口下手故に「むっつり覚平」と嘲られていた。
そうした鬱屈した感情を抱えながら、幼き娘と二人で暮らす覚平は、ある日大きな事件に巻き込まれてしまうのだが――。
武士としてではなく、父として何としても生きる道を選んだ覚平の覚悟とは!?
ノベルアッププラス 第1回歴史・時代小説大賞 短編部門受賞作
文字数 29,546
最終更新日 2021.06.05
登録日 2021.05.25
織田左門頼長は、織田信長の甥であり、当代随一の傾奇者である。ある時、友であり、今光源氏と謳われる絶世の美男子猪熊教利が訪ねてくる。「私は道ならぬ恋をした」どうか、私の想い人に、今一度逢えるよう力を貸してほしいと。左門は、傾奇者としての矜持を賭けて、友の願いを叶える為、京の都へ向かうのだった。
文字数 7,615
最終更新日 2022.05.17
登録日 2022.05.17
戦国の世が過ぎて天下泰平となり、長い年月が経つ京の町で、容姿端麗口達者な優之助と、ぶっ飛んだ元薩摩の侍伝之助は、京の町の人々から日常の困り事を引き受け、それを仕事としていた。
しかしなぜか仕事がどんどんとなくなる。
原因を調べると、新たに出来た剣術道場が人々の悩みを引き受け解決していた。
剣術道場の師範、荒巻は結果的に仕事を横取りしていた事を詫び、志が同じならと共に仕事をする事を提案する。
荒巻主導で師範代の羽田と共に仕事を熟すが、以前のような報酬は得られず、身の入らない仕事ばかりが続くが、ある日、盗人を捕える仕事を引き受ける。
伝之助は仕事から降りるが、優之助は引き受けることとなり、それを機に優之助のみが仕事を引き受けることとなった。
だがそれがどんどんと深みにはまっていく入り口であった。
文字数 122,863
最終更新日 2023.01.06
登録日 2022.10.28
戦国の世が過ぎ、天下泰平となり長い年月が経つ京で、容姿端麗口達者な優之助と、ぶっ飛んだ元薩摩の侍伝之助は、町の人々から困り事を聞いて解決をする仕事をしていた。
そんなある日、幾度も助けられている奉行所の同心、吉沢からも依頼があった。
依頼内容は以前理精流という剣術道場の師範、荒巻が起こした事件で、洗脳されて使われていた師範代、羽田を優之助の家に住まわせ、監視と更生を図ってほしいというものであった。
それと同時に、これまた幾度も助けられている京の薩摩屋敷に勤める薩摩の家老、松尾からも依頼があった。
松尾の依頼は、何度も薩摩を貶めようとしている彦根藩の家老格、藤井の密偵をしていた日高と連絡が取れなくなり、それを機に藤井が面会を申し出てきたことによる、面会の同席であった。
藤井と面識があり、松尾にも大層恩義を感じている伝之助は二つ返事で了承する。
伝之助は優之助達を巻き込みたくなかったが、優之助の行きつけの料亭鈴味屋の、優之助が入れ込んでいる女のおさきから発破をかけられたこともあり、優之助は伝之助に自身も介入するよう口八丁で言い包める。
しかしそれは後に公開することとなるほど、大事へと巻き込まれていく。
優之助と伝之助に加え、羽田も活躍し、松尾の依頼を完遂するため奔走していく。
文字数 144,153
最終更新日 2023.01.13
登録日 2023.01.11
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