小説一覧
33841
聖女の家系に生まれたセレストは七歳の時に聖女の力に目覚めたが普通の聖女の力とは違い出来損ないと家族に見放されていた。代わりに妹のメリルが家族の愛情を受けいつしか姉を嘲笑うように見下していた。
誤字脱字があります。思いつきで書きましたのでよろしくお願いします。更新不定期です。
文字数 5,266
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.08.29
33842
俺はテクノス。中堅の冒険者だ。今日は壁尻デビューを果たす日だ。俺はダンジョン二階の壁尻コーナーに並び、壁尻になれる時を待った。壁尻は楽しく、気持ち良かった。ある日、定食屋で冒険者仲間のウェリクと会う。ウェリクは手が早い事で有名なチャラ男だ。今までは苦手だったが、壁尻を経験して価値観が変わった。俺はウェリクと飲みに行って、まんまと頂かれてしまう。※ムーンライトノベルズさんにも公開しています。
文字数 8,125
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33843
アルゼン王国の超偉大なイケメン大魔術師《リド・ルキリス》はその日、酒を飲みすぎ気を失ってしまう。
翌日目を覚ますと自宅(研究所)なのだが、
見覚えのない魔方陣の中心で寝ていた。
お稲荷さんと共に…
訳の分からない状態に頭を抱えるケイルだったが、
何故か甲高い声が聞こえることに気づく
(飲み過ぎかもな………)
そして、鏡の前に向かう《リド》が見たのは、
それはそれは見目麗しい狐耳の少女であったとさ。
こうして超偉大な大魔術師は、
ギルドの仲間や弟子(狐好き)に救いを求め
元のイケメンに戻る為、
狐耳の少女として新な人生を歩むのだった!!
ケイルは無事イケメンに戻れるのか!?
それとも……?
文字数 4,952
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.06.26
33844
33845
15歳の少女、フィリアは、窓の外を眺めることしかできない日々を送っていた。学校には行かず、VRMMO「アース・オンライン」に没頭する日々。現実逃避の手段として、彼女はゲームの世界に生き、孤独を紛らわせていた。
ある日、「アース・オンライン」に大型アップデートが実施された。キャンペーンとして、抽選で「クマさん装備一式」が当たるという告知に、フィリアは軽い気持ちで応募した。クマの着ぐるみ、クマさんパペット、そしてクマさんの靴。ありえないほど可愛らしい装備に、彼女は少しだけ胸が高鳴った。
そして、奇跡は起こった。フィリアは見事、クマさん装備一式をゲットした。譲渡不可という文字が、彼女の心をさらに躍らせた。アンケートに答えてゲームを再開しようとすると、視界は激しく歪み、激しい眩暈に襲われた。気が付くと、彼女は現実とは全く異なる、緑豊かな森の中にいた。
辺りを見回すと、自分が着ているのは、ゲームで手に入れたばかりのクマの着ぐるみだった。パペットと靴も、ちゃんと装備されている。これは…まさか、ゲームの世界に転移したのか?
混乱するフィリアの前に、小さな妖精のような生き物が現れた。「ようこそ...
文字数 1,536
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33846
雨上がりの空は、澄み渡っていた。アスファルトの照り返しで、普段なら眩しい陽射しも、どこか優しく感じられた。だが、その穏やかな風景は、一瞬で歪められた。目の前には、見慣れない植物が生い茂る森が広がり、空には見慣れない星が輝いていた。
一ノ瀬蓮は、自分がどこにいるのか分からなかった。35歳、独身、プログラマー。昨日の夜、いつものようにコードと格闘していたはずなのに。最後の記憶は、眠りにつく直前に見た、流星群の映像だった。
「……まさか、あの動画が原因で?」
呟いた言葉は、乾いた空気に吸い込まれて消えた。現実を受け止めきれずに、蓮は周囲を見回す。森の奥深くから、鳥の鳴き声のような、獣の咆哮のような、聞き慣れない音が聞こえてくる。
その時、彼の頭の中に、声が響いた。それは、まるで、誰かが直接彼の脳に語りかけているかのようだった。
「ようこそ、異世界へ。貴方には、三回だけ使える『流星雨』という魔法が与えられています。賢く使いなさい。」
声の主は、姿を現さなかった。しかし、蓮は、その声に、奇妙な安心感を感じた。恐ろしい状況であるにも関わらず、妙な落ち着きが彼を支配していた。
まずは、...
文字数 1,669
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33847
深夜のコンビニを後にする足取りは、いつものように重かった。リュックサックには、カップラーメンと漫画雑誌、そして少しばかりの駄菓子。 二十歳になったばかりの蒼井翔太は、大学にも行かず、部屋にこもりきり、バイトもろくにせず、親のすねをかじって暮らす典型的ひきこもりだった。
そんな翔太の平凡な夜が、突如として非日常へと塗り替えられたのは、コンビニから自宅への帰り道、路地裏を曲がった瞬間だった。視界が白く光り、耳をつんざくような轟音が響き渡り、意識を失った。
次に目覚めた時、翔太は見たこともない風景の中にいた。空は異様に澄んでいて、見慣れない星々が瞬いていた。周囲は森で、木々は高く、葉は深緑色をしていた。 リュックサックは手元にあったが、コンビニの袋は消えていた。カップラーメンも、漫画も、駄菓子も。残っていたのは、空腹感と、深い不安だけだった。
パニックに陥りそうになるのを必死に抑え、翔太は深呼吸をした。まず、落ち着いて状況を把握しなければならない。彼は周囲を見渡し、自分がどこにいるのか、どうすれば元の場所に戻れるのか、考え始めた。
しかし、答えは見つからなかった。日が暮れ始め、森...
文字数 1,566
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33848
目を覚ますと、そこは見慣れない風景だった。薄桃色の空の下、緑豊かな丘陵が広がり、遠くには雪を冠した山々が連なっていた。記憶を辿ると、自分が召喚魔法陣に巻き込まれたらしいこと、そして、勇者は自分ではないらしいことがぼんやりと理解できた。
王道ファンタジー小説の展開を想像していた。魔王討伐、壮絶な戦場、そして仲間との絆……だが、現実は全く違った。
まず、魔王は1000年前に倒されたという。勇者?それは、年に一度行われる大規模な祭りの主役らしい。貴族たちは皆、驚くほど親身で、まるで自分が王子様でも扱うかのような丁寧さで接してくる。魔族は人間と仲良く貿易を行い、戦争なんて800年以上起きていないという。魔物は、ギルドと騎士団がしっかりと対応しているため、一般市民が被害を受けることは皆無らしい。そして、なによりも衝撃的だったのは、一年後にはノーリスクで元の日本に帰れるという事だった。
この異世界は、平和すぎた。
魔界の魔族、神界の神族、人界の人族。三つの世界、三つの種族が、まるで一つの大家族のように仲睦まじく暮らしている。
私は、この平和な異世界で一年間過ごすことになった。当初は、静か...
文字数 1,451
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33849
文字数 10,195
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.08.14
33850
砂塵が舞い上がる荒野。灼熱の太陽の下、クライはへたり込んだ。汗でびっしょりのシャツは、まるで砂漠の蜃気楼のようにゆらめいている。
「もう無理…こんな危険な仕事やめたい。ゲロ吐きそう…」
クライの呟きは、吹き荒れる風の音に掻き消されそうになる。彼の傍らには、幼馴染のレオンとリリアが立っている。レオンは、両手に巨大な斧を構え、筋肉隆々の腕を誇示するかのようにポーズをとる。リリアは、きらびやかな魔法杖を優雅に構え、どこかうっとりとした表情をしている。
「おう、わかった。つまり俺達が強くなってお前の分まで戦えばいいんだな、いいハンデだ」レオンは、豪快に笑った。
「安心してね、クライちゃん。ちゃんと私達が守ってあげるから」リリアは、優しい笑顔でクライを見つめる。
クライは、二人の言葉に少しだけ安堵を感じた。しかし、同時に疑問が湧き上がった。
「いや、ちょっと待って…ハンデって…?」
レオンとリリアは、クライの言葉に理解を示すどころか、さらに得意げな笑みを浮かべた。
「だって、クライは何もできないじゃないか。俺達がいるからこそ、お前は生きていけるんだ」レオンは、クライの肩を力強く叩...
文字数 1,621
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33851
薄暗い森の、朽ちかけた木の根元に、小さな蜘蛛がいた。体長はわずか数センチ、まだ幼体で、糸を吐くのもままならない。名前は、エルマ。かつては、とある高校の落ちこぼれ生徒だった。勇者と魔王の最後の決戦、世界を揺るがす魔法の爆発に巻き込まれ、気が付いたらこの姿だった。
転生したと知った時の衝撃は、確かにあった。だが、エルマはすぐにそれを受け入れた。クラスでも常に最下位、友達も少なく、存在感の薄い少女だった彼女にとって、蜘蛛になること、異世界に転生すること、それらはさほど大きな変化ではなかったのかもしれない。むしろ、誰にも邪魔されない自由を手に入れた、とすら感じていた。
周りの蜘蛛たちは、弱肉強食の世界で必死に生きていた。エルマは彼らを観察しながら、独自の生存戦略を練り始めた。彼女の武器は、驚くべき精神力と、前世で培った知略だった。オリハルコンと形容されるほどの精神力は、絶望的な状況でも冷静さを保たせ、どんな困難にも屈しない強靭さを与えていた。
最初は、小さな虫を捕食するのに精一杯だった。しかし、エルマは着実に成長していった。彼女は、他の蜘蛛が気づかないような、小さな隙を突いて狩りをし、効...
文字数 1,619
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33852
十歳の誕生日、アデル・フォン・アスカムは激しい頭痛に襲われた。それは、単なる成長痛ではなかった。脳裏に、鮮烈な記憶が洪水のように押し寄せた。栗原海里。十八歳。日本の高校生。幼い少女を救おうとして、トラックに轢かれた記憶。そして、神との出会い。
神に望みを叶えてもらったはずだった。「次の人生は、能力を平均値にしてください!」と。平凡に、誰にも邪魔されず、自分のペースで生きたいと願ったのだ。なのに、この状況は…あまりにも「平均値」からかけ離れていた。
アデルはアスカム子爵家の長女。貴族社会の華やかな社交界に身を置き、魔法学校に通う。容姿端麗、頭脳明晰、魔法の才能も抜群。周囲からの期待は大きく、常に完璧を求められる日々を送っていた。
「アデル様、今日の舞踏会では、あのローゼン伯爵家の令息と踊るのですよ。失礼のないよう、振る舞いには十分ご注意ください。」
執事のレオンは、いつも彼女に厳しく、そして丁重に接する。アデルは、その言葉に隠された期待の重圧を感じていた。彼女は、かつての海里の記憶を頼りに、平均値の生活を目指している。だが、彼女の能力は、平均値とは程遠い、まるでチートのような存在...
文字数 1,649
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33853
冷たかった。地面の冷たさ、そして空気が冷たい。意識が朦朧とする中、かすかに聞こえる車のクラクションの音。そして、重みに耐えかねたように、身体が砕けるような衝撃。
記憶が断片的に蘇る。34歳、職歴なし、住所不定、無職、童貞。人生の敗北者、それが自分だった。家から追い出され、路頭に迷い、後悔の念に苛まれながら歩いていると、大型トラックが迫ってきた。あの時、少しだけ、ほんの少しだけ、生き延びたいと思った。
次に意識を取り戻した時、視界は真っ白だった。柔らかく、温かい何かを感じている。鼻腔をくすぐる、甘いミルクの香り。そして、かすかな、しかし確実に存在する、心臓の鼓動。
あれ?
自分の体が、異常に小さい。自分の手は、小さく、ぷっくりとふくらんでいる。指は太く、握りしめる力もない。
これは…赤ん坊?
パニックに陥りそうになるが、冷静さを保とうと必死になる。周囲を見回す。見慣れない植物、鮮やかな花、そして、空は青く澄み渡っている。日本語が通じるのか、誰かに声をかけようとしたが、言葉にならない、泣き声だけが漏れる。
しばらくして、自分が異世界に転生したことを理解した。前の人生を呪う暇も...
文字数 1,534
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33854
廃墟と化した神殿の跡地で、レオは一人、朽ち果てた錬成炉の前に座っていた。彼の周囲には、無数の金属片が散乱し、焦げ臭さが鼻を突く。かつて輝いていたであろう炉は、今ではひび割れ、黒ずみ、もはや機能しているとは言い難い。レオの顔は煤で汚れ、服は破れ、傷だらけだった。しかし、彼の瞳は、底知れぬ炎を燃やしていた。
数ヶ月前、レオを含む高校三年生のクラス全員が、異世界に召喚された。他の生徒たちは、魔法使い、剣士、聖職者といった“天職”を与えられ、それぞれ驚異的な力を持って、この異世界の覇権を争っていた。だが、レオの“天職”は「錬成師」だった。鍛冶職。他の生徒たちから見れば、役に立たない、最弱の職と言えるだろう。
召喚直後から、レオはクラスメイトから嘲笑と虐待の対象となった。彼らを助けるどころか、邪魔者扱いされ、深淵へと突き落とされた。奈落の底で、レオは絶望に打ちひしがれた。しかし、そこで彼は気づいた。自分の能力の限界を、そして自分の可能性を。
奈落には、他の異世界からの流刑者や、魔物たちがうごめいていた。生き残るためには、彼らの武器や防具を修復し、改良するしかなかった。レオは、朽ち果てた錬成...
文字数 1,508
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33855
33856
黒乃真央は、鏡に映る自分の顔をしかめた。鋭く吊り上がった目、濃い眉、そしてやや険しい表情。いつもそうだった。幼い頃から「悪い目つき」を指摘され続けてきた。優しくて明るい友達にも、時々「怖い」と言われる。本人は別に悪意はないのに。そんな悩みを胸に、真央は今日も平和な高校生活を送っていた。文芸部で小説を書き、友達と笑い合い、ごく普通の高校生だった。
ある日の放課後、文芸部の部室でいつものように原稿に向かっていた真央は、突然、激しい頭痛に襲われた。目の前が真っ白になり、意識が遠のいていく。そして、何もかもが闇に包まれた。
次に目覚めた時、真央は自分が森の中にいることに気づいた。見慣れない木々、そして空には見慣れない星が輝いている。辺りには、鳥のさえずりではなく、奇妙な鳴き声が響き渡る。パニックになりそうになったが、真央は冷静さを保とうと努めた。
まず、自分の身につけている服を確認した。高校の制服ではなく、見慣れない、しかし着心地の良い革製の服だった。そして、腰には剣が差されていた。剣は、まるで自分の体の一部であるかのように、自然に手に馴染む。
「これは…一体…」
真央は呟...
文字数 1,813
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33857
深い淵は、漆黒の闇を孕んで静かに息づいていた。人々はそれを「黒穴」と呼び、畏怖と憧憬の念を込めて語っていた。伝説によれば、黒穴に身を投じ、生還した者は、計り知れない力と富を得るとされた。その伝説を信じた、若き戦士、エルランは、己の運命を賭け、黒穴へと飛び込んだ。
身を切るような冷気に包まれながら、エルランは奈落の底へと突き落とされた。意識を失いかける寸前、彼は衝撃を受け、地面に叩きつけられた。視界がぼんやりとクリアになると、そこは想像を絶する異世界だった。
眼前に広がるのは、果てしなく続く迷宮。無数の通路が複雑に絡み合い、幾重にも重なった壁は、奇妙な紋様が刻まれていた。空気は湿っぽく、耳元では、何かが這い回るような不気味な音が響いていた。エルランは、腰に差した剣に手を伸ばした。鋼鉄の感触が、わずかながらも彼の心を落ち着かせた。
迷宮の奥深くへと進むにつれ、エルランは様々な魔獣と遭遇した。鋭い牙をむき出しにした獣、巨大な蜘蛛、そして、全身から毒液を噴き出す蛇のような生き物。エルランは剣技と、幼い頃から鍛錬を積んできた魔法を駆使して、それらと死闘を繰り広げた。彼の体は傷だらけになり、...
文字数 1,606
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33858
廃墟と化した城壁から、僅かに風が吹き抜ける。埃っぽい空気を吸い込みながら、リュックサックを肩に掛けた青年、蒼井悠真(あおい ゆうま)はため息をついた。
召喚されたのは、一週間前のことだった。勇者召喚の儀式、と大々的に宣伝されていたらしいが、悠真は勇者ではなかった。少なくとも、召喚された側の人間たちはそう思っていた。他の三人はキラキラと輝く聖なる剣を携え、勇ましい顔つきで王に忠誠を誓っていたが、悠真のステータスには「巻き込まれた異世界人」と、何とも情けない肩書きが刻まれていた。そして、彼の固有スキルは「ネットスーパー」。戦闘スキルは皆無だった。
王は、胡散臭い笑顔で悠真に雑用を押し付けようとした。食器洗い、馬の世話、そして城のトイレ掃除まで。悠真は、ネット小説で培った知識を駆使し、王の策略を見抜いた。これは、よくある「勇者一行が世界を救う」物語ではなく、「役立たずが生き残る」物語だと。
悠真の逃亡劇は、驚くほどあっけなかった。王の警備は、予想以上にずさんだった。悠真は、ネットスーパーで調達した高性能睡眠薬を警備兵の飲み物に混ぜ込み、静かに城を脱出した。
それからというもの、悠真は...
文字数 1,730
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33859
埃っぽい空気が喉を掠めた。砂漠の風が、粗末なテントを揺らしていた。麗乃、いや、今はレイラと名乗る私は、砂埃まみれの顔をしかめた。前世の記憶、大学図書館への就職が決まっていたこと、司書資格取得の喜び……それらは、まるで遠い夢のようだった。
転生したこの世界は、文字を知らない者が大多数を占める、未開の地に近かった。本など、高級貴族の嗜みであり、庶民の手に届くものではなかった。私の前世の夢、本に囲まれた生活なんて、この世界では絵空事だ。
「レイラ、またぼーっとしてるのか。食事の準備は終わったのか?」
テントの入り口から、母の声が聞こえた。母は、辺境の小さな村で暮らす、粗野で現実的な女性だ。私は、この世界の父と母の間に生まれた、唯一の娘。父は、この国の辺境を守る兵士として、日夜働いている。
私は、生まれつき傲慢で自己中心的だった。前世の記憶が、私の傲慢さをさらに増幅させていた。この世界の貧しさ、不便さ、全てが私を苛立たせた。本がないこと、それが私を最も苦しめた。
「はい、母さん。もう準備できました」
そう言って、私は不機嫌そうに食事の準備を始めた。粗末なパンと、乾いた肉。この食事が...
文字数 1,688
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33860
アルフレッドは、十年間の病床生活の果てに息を引き取った。意識が途切れる直前、脳裏に浮かんだのは、愛してやまないアイドル、リリア・ベルモントが笑顔でトマトを収穫する姿だった。リリアの農業番組は、彼の辛い日々を照らす唯一の光だった。
そして、彼は目覚めた。若々しい体で、見慣れない風景に包まれて。ここは、中世ヨーロッパ風の異世界。森に囲まれた小さな村で、優しい老夫婦に拾われた彼は、自分の人生を改めて見つめ直す時間を得た。
「……あの番組みたいに、農業でもやってみようか」
闘病中、何度もリリアの番組を見ては、いつか自分もこんな風に穏やかな生活を送りたいと願っていた。その夢が、現実になったのだ。老夫婦から借りた小さな畑で、彼はまず、じゃがいもを植えた。前世の記憶と、番組で得た知識を頼りに、土壌の状態を調べ、肥料を与え、丁寧に苗を植えていった。
収穫は想像以上に豊かだった。大きくて立派なじゃがいもは、村人達にも評判になり、アルフレッドはたちまち村の人気者となった。彼の畑には、次々と新しい作物が植えられていった。小麦、大麦、そして様々な野菜たち。彼の勤勉さと、何よりも「美味しい」という結果が...
文字数 1,531
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33861
帝国の王子[α]×公爵家の長男[Ω]
この国の貴族は大体がαかΩ。
商人上がりの貴族はβもいるけど。
でも、αばかりじゃ優秀なαが産まれることはない。
だから、Ωだけの一族が一定数いる。
僕はαの両親の元に生まれ、αだと信じてやまなかったのにΩだった。
長男なのに家を継げないから婿入りしないといけないんだけど、公爵家にΩが生まれること自体滅多にない。
しかも、僕の一家はこの国の三大公爵家。
王族は現在αしかいないため、身分が一番高いΩは僕ということになる。
つまり、自動的に王族の王太子殿下の婚約者になってしまうのだ...。
文字数 29,319
最終更新日 2025.09.01
登録日 2024.11.26
33862
古びた工房の窓から、夕焼けに染まった異世界の平原が眺められた。埃っぽい作業台には、半ば完成した人型オートマタが横たわり、無数の工具が散乱している。その傍らで、レオは眉間に皺を寄せ、小さな部品を精密なピンセットでつまんでいた。
レオは、現代地球からこの異世界、アストレアに召喚された、世界でただ一人のマギクラフト・マイスターの後継者だった。マギクラフトとは、魔法を応用した高度な機械工学。アストレアでは、魔法は神秘の力ではなく、高度に制御された物理法則そのものとして扱われていた。レオは、その世界の魔法理論を、自身の現代技術と融合させることで、驚異的な能力を持つ機械を生み出していた。
召喚された当初は、異世界の文化や魔法体系に戸惑った。しかし、彼の卓越した技術と、現代科学に基づいた論理的思考は、すぐにアストレアの魔法使いたちを驚愕させた。レオが製作したオートマタは、魔法で強化された金属と、精密な歯車機構、そして独自の制御システムによって、既存の魔法兵器をはるかに凌駕する性能を誇っていた。
彼が制作したゴーレムは、魔法石を動力源とするのではなく、レオが開発した小型の核融合炉を内蔵していた。...
文字数 1,529
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33863
精霊に愛された大国カナーディル。
暖かく住みやすい気候、豊富な水源、恵まれた土壌、
述べれば限りないほどの精霊の加護を建国以来変わらず守り続けている。
カナーディルでは加護を受け続けるために、かの伝説に乗っ取り「王族は精霊をルーツとする一族の男子と婚姻を結ぶ」という仕来りを長年守り続けていた。
年に一度の精霊祭りの日、城では、仕来り通り第二王子の婚姻式が厳粛に執り行われていた。
王族や宰相、教会、貴族、騎士達が見守る中、精霊の血を引く家に生を受けたユウト・マグドー(17)は名実ともにカナーディル第二王子の妃となった。
「氷の情炎」という奇妙な二つ名のついたリオルド・カナーディル(20)の元へと、さまざまな思惑の末に嫁がされていく。
第一王子に嫁いだ自身の兄クリスの身代わり品として。
王家に嫁いだ後も様々な事件がユウトを襲う。
身代わりとして嫁ぎ、運命に翻弄されながらも
愛の為に突き進んで行くストーリー
文字数 168,592
最終更新日 2025.09.01
登録日 2024.10.24
33864
37歳、独身、趣味は模型飛行機と猫動画鑑賞。会社では「頼れる兄貴」と呼ばれ、誰からも好かれるナイスガイだった、はずの俺は、今、路地のゴミ溜めにへばりついていた。
いや、正確には「へばりついていた」のではなく、「へばりついている」のだ。だって、俺は今、スライムなのだ。
あの時、通り魔の刃が胸を貫いた感覚は、鮮明に覚えている。そして、意識が戻った時の衝撃たるや。視界はぼやけていて、自分の身体は、ぬるぬるとして、形がない。触ると、ひんやりと冷たい。
「……え?え?何でスライムなんだよ!?」
声も出ない。いや、出せるのかもしれないが、どんな声なのか想像もつかない。とりあえず、俺はスライムになったらしい。異世界転生、それもスライム。ありえない展開だが、現実だった。
最初は絶望した。だが、スライムとしての生活にも慣れてきた。まず、驚いたのは、その圧倒的な防御力だ。刃物どころか、鈍器だって、ほとんどダメージを受けない。そして、驚くべき再生能力。傷ついたとしても、あっという間に修復する。
最初はただ這いずり回っていただけだったが、次第に自分の能力を理解し始めた。粘液を操り、小さな石を動かす...
文字数 1,648
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33865
創作の短編小説です。気分転換にどうぞ。
飛ばされた世界での一人プラスαの旅がなかなか楽しい、と主人公が感じる、あるワンシーンの話。
気楽にお読みいただける短編です。特に事件が起きるわけでもありません。
他のサイトさんにも掲載しています。
文字数 2,627
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33866
強い女性が書いてみたくて、初めて連載?的なものに挑戦しています。
お読み頂けると大変嬉しく存じます。宜しくお願いいたします。
他サイトにも重複投稿しております。
この作品にはもしかしたら一部、15歳未満の方に不適切な描写が含まれる、かもしれません。ご注意下さいませ。表紙画のみAIで生成したものを使っています。
【あらすじ】
武闘系アラフォーが、気づくと中世ヨーロッパのような時代の公爵令嬢になっていた。
どうやら、異世界転生というやつらしい。
わがままな悪役令嬢予備軍といわれていても、10歳ならまだまだ未来はこれからだ!!と勉強と武道修行に励んだ令嬢は、過去に例をみない心身共に逞しい頼れる女性へと成長する。
王国、公国内の様々な事件・トラブル解決に尽力していくうちに、いつも傍で助けてくれる従者へ恋心が芽生え……。「憧れのラブラブ生活を体験したい! 絶対ハッピーエンドに持ちこんでみせますわ!」
すいません、恋愛事は後半になりそうです。ビジネスウンチクをちょいちょいはさんでます。
文字数 181,537
最終更新日 2025.09.01
登録日 2023.09.17
33867
文字数 1,270
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33868
33869
深い森の闇に、一筋の血の雨が降っていた。それは、決して自然現象などではなかった。鮮やかな深紅の粒子は、空から降り注ぎ、大地を染め上げ、朽ち果てた巨木の根元に倒れている少女、レイラの白い肌を、さらに赤く彩っていた。
レイラは、異世界転移という名の、残酷な冗談の犠牲者だった。彼女の記憶は断片的で、日本の高校生活、そして、突如現れた渦巻く闇、そして、この血に染まった森。それだけだ。
彼女は、ぼんやりと意識を取り戻すと、身体の痛みを感じた。肋骨に鋭い痛みが走り、腕には深い切り傷が走っていた。血は止まらず、彼女の白い服は、まるで紅い絵の具を叩きつけたかのようだった。
辺りは、静寂に包まれていた。鳥のさえずりも、風の音も、何も聞こえない。ただ、血の匂いと、土の匂いだけが、彼女の鼻腔を満たしていた。
彼女は、ゆっくりと体を起こした。視界は、まだぼやけていたが、少しずつ、森の様子が見えてきた。巨大な木々が、不気味に立ち並び、その間からは、薄暗い光が差し込んでいた。
レイラは、自分の周囲を探った。武器らしきもの、あるいは、助けを求められるもの、何もない。ただ、彼女の傍らには、血まみれの短剣が落...
文字数 1,702
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
33870
8歳の誕生日、エリザベスは前世の記憶を取り戻した。自分が乙女ゲーム『王宮の悪夢』の世界に転生しており、しかもゲームのラスボスにして、主人公たちを悲劇に突き落とす悪役令嬢、女王・イザベラだと気づいたのだ。
イザベラは、ゲーム内では冷酷非情で、主人公である騎士、ライオネルをはじめとする数々の攻略対象者に容赦ない仕打ちを繰り返す存在だった。その記憶は、エリザベスの心に深い傷を残した。このままイザベラとして生きていくことなど、到底考えられなかった。
しかし、イザベラは並外れた知性と戦闘能力、そして女王としての絶対的な権力を持っていた。そのチート能力を、悲劇を阻止するために使うしかない。エリザベスは決意した。ゲームのシナリオを書き換え、攻略対象者たちを救うのだ。
まず、最初に目をつけたのは、ライオネルだった。ゲームではイザベラに屈辱的な扱いを受け、最後は命を落とす運命にあった騎士。エリザベスは、ライオネルの才能を見抜き、彼を王宮騎士団の隊長に抜擢した。最初は戸惑っていたライオネルも、エリザベスの真摯な態度と、彼女の能力を目の当たりにし、徐々に信頼を寄せていくようになった。
次に、ライオネ...
文字数 1,604
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
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砂埃が舞い上がり、馬の足音だけが響く荒野を、一頭の巨大な猫が悠然と歩を進めていた。その背には、リュックサックを背負った男、蓮見翔太がしがみついている。翔太は、数日前まで平凡な大学生だった。だが、突如として異世界に召喚され、「巻き込まれた異世界人」という屈辱的なステータスを押し付けられたのだ。他の召喚者たちは「勇者」として崇められ、強力なスキルを駆使する一方、翔太の固有スキルは「ネットスーパー」だけ。戦闘能力皆無の彼は、王の胡散臭い野望を察知し、召喚されたその日に城から脱出したのだった。
逃げ出した翔太は、幸運にもこの巨大な猫、スイと出会った。スイは、見た目は普通の猫だが、その実力は桁外れ。一撃でゴブリンの群れを殲滅し、竜すらも圧倒する力を持つ、まさに最強のペットだった。翔太はスイの圧倒的な力に助けられながら、異世界の荒野を旅していた。
ネットスーパーは、異世界でも驚くほど機能した。日本のコンビニやスーパーの商品が、ほぼリアルタイムで届くのだ。翔太は、その機能を最大限に活用し、旅の糧を確保していた。インスタントラーメン、レトルトカレー、パン、そして日本の銘酒。異世界の粗末な食事に辟易...
文字数 1,541
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
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貧乏伯爵家の令嬢であった私は、筆頭公爵家に侍女として奉公することになりました。
公爵邸は宏大で、やるべき仕事は多く、一つ年上の先輩侍女とのシェアルームで寝泊まりすることになりました。
でも、差出人不明の、大きな姿見の鏡を部屋に持ち込んできて以来、争いごとがーー。
※他サイトでも掲載しています。
小説家になろうでは、ホラー短編作品集『あなたへ贈る異世界への招待。ただし、片道切符。あなたは行きますか?』の1作品 として掲載しています。
文字数 2,541
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
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彼はいつでも教え子たちに優しかった。かつてそんな教師だった。
しかし今では病に倒れ、日々の生活はままならない。そんな彼を支えるのは元生徒の青年。バイトをしながら彼を支えその看病と世話をしていた。
かつて救われた夢にあふれるはずの年頃の青年と、人のためにと仕事に生きやがて全てに疲れてしまった優しい元教師の日々を描いた物語。*マークの付いたお話はR18描写があります。
元生徒×病弱な元恩師、体調不良描写があります。ボーイズラブ小説です。
※毎日午前0時更新予定!全24話です。
文字数 51,798
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.08.09
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ヤンデレ少年夢早見 矢鱈(むやみ やたら)は幼馴染みの川合 日和(かわい ひより)が大好き。
後をつけ回したり監禁しようとしたりと周りがドン引きするような欲望を胸に秘めて生活しています。
一方の日和はそんな矢鱈をかわいいの一言で済ませる始末。
後をついてこれば「横には並べないんだね。恥ずかしいのかな?かわい~!」監禁しようとされれば「養ってくれるの?もしかして後先考えてなかった?かわい~!」等々……一体狂っているのはどちらだろうか?
文字数 14,288
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.08.13
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隠し設定の王子×ゲームマスター(創造主)
ゲーム開発中に事故で異世界に転送された主人公は、そこで自分が作ったキャラたちと出会う。
中でも、“隠しルート”の王子・カイは、主人公の記憶を知っており「君が創った俺を、愛してくれ」と迫ってくる。
でもその世界は崩壊寸前で……?
文字数 33,473
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.07.15
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この物語は、大昔の別世界バルハラを舞台に、軍や特権階級から盗みを働き、<三本傷>を残す'義賊'紛いの盗賊の…復讐活劇。
そして、盗賊と出会い、様々な運命に翻弄されながらも真っ直ぐに生き、道を切り開いていく女海賊の軌跡──
修理士キースと代筆屋スタン、そして給仕のエド。偶然出会った三人だが、或る時エドはキースの秘密を知ってしまう。
修理士は表の顔、裏は…バルハラ中で噂される三本傷の盗賊!キースに協力するスタンは情報屋であり、エドも実は女で…しかも海賊!?
三人の出会いと同じく、盗品探しに軍人が動き出す。彼の名はジェラルド、盗んだ張本人のキースと知り合いらしい…??
盗賊・海賊・情報屋・軍人。
四人が行き着く先は亡国アルムガルドの秘宝<王族の時計>──
その秘宝こそキースの復讐の原因であり、ビアンカの運命を握るものだった。
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さて、新篇スタートです。
四.五? 否…第四篇'裏'でございます。
終幕を迎えるために、鐘を鳴らしにいくぞ!
※補足
或る人物の名前(正確にはあだ名)について。こちらの世界ではタブーとされているものですが、現実世界の実在人物・団体・歴史などとは一切関係ありません。
名前は名前であり、「/// Tres」の世界では普通の名前ですので、念の為記載致します。
各篇の登場人物は、途中途中で更新しています。
ネタバレとなる場合がありますので、ご注意ください。
遅筆で、各話やや長文ではありますが、楽しんでもらえたら何よりです。
*他掲載サイト
エブリスタ、小説家になろう、Nola(一時停止中)
*Twitter 陽 @yo_heave_ho
*All illustrations by Aoi Nakamura
(kawao.psuke@gmail.com) いつもありがとうございます!
文字数 1,165,580
最終更新日 2025.09.01
登録日 2020.01.30
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――――ある日突然借金のカタに売り飛ばされた。
「借金返すまでせいぜい身体で稼ぐんだな」
冗談じゃない。男相手なんて絶対嫌だ。
高級ウリ専の店で男娼として働くことになった一人の少年
――――調教され性奴隷として目覚めていくお話です。
※全ての話に性描写有。強姦、暴力、無理やり等が苦手な方はご注意下さい
文字数 6,690
最終更新日 2025.08.31
登録日 2025.07.27
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優秀な魔法使いを育てる学校、マラティア国立魔法学校で日々魔法の修練に励むアレス・アマルザは、劣等生のレッテルを貼られていた。
簡単な魔法の発動すらできず、パシリとしてこき使われたり、暴力を受ける日々を送っていた。
しかし、齢十五歳になると授与される職業≪ジョブ≫の授与に一縷の望みを抱いて日々の過酷な扱いに耐えていた。
そして訪れたジョブの授与で、アレスに与えられたのは『恐怖王』という呪われたジョブだった。
他者から恐れられる程強くなる『恐怖王』ジョブを授かったアレスは吹っ切れて、"様々な方法"で人々から恐れられていく……
文字数 1,142
最終更新日 2025.08.31
登録日 2025.08.31