「怒」の検索結果
全体で3,509件見つかりました。
まるで人形の様に可愛らしい・・のは見た目だけ。横暴でわがまま、怒り出すと手が付けられない7歳のエミリアは国でも有数の名家ゴールドスタイン公爵家の一人娘だ。
ある日屋敷に執事見習いとしてやって来たルーカス・ウォーデンにエミリアは恋をする。でもルーカスは60過ぎのおじいちゃん! そんなルーカスに対する恋心を初めは否定するも、一旦自覚してからはルーカスのハートを掴もうとまっしぐらに突進するエミリア。
一方ルーカスはエミリアを諦めさせるために屋敷を離れる決心をする。
8年後、エミリアはアカデミーでルーカス・ロスラミンという同じ名前の少年と出会う。
エミリアを慕う新入生のイライザとルーカス。生徒会長のアレクサンドルもエミリアに好意を寄せてくる。おまけに母親のゴールドスタイン公爵は騎士団の副団長アーノルドとエミリアをくっつけようと画策しているよう。
エミリアは誰を選ぶのか、選ばないのか?! そしてルーカス少年の秘密とは?
文字数 124,406
最終更新日 2024.11.06
登録日 2024.09.09
スタンレー王国の子爵令嬢リューナは、婚約者である伯爵令息のデルタに婚約破棄をされてしまう。
その理由は他にもっと良い女性ができたからというもの。
突然のことに涙さえ出て来なかったリューナだが、初恋だったアルガス侯爵と再会を果たす。
アルガスはまだ未婚であり、リューナが婚約破棄をされた事実を知ると怒りに震えた。
同時に彼女に優しく接し、婚約関係を築く仲になっていくのだった──。
文字数 12,826
最終更新日 2020.07.03
登録日 2020.06.29
姉のカルナは父親を言いくるめ、領地の実権を握り、私腹を肥やしていた。エルナはそんな姉の傲慢な態度に嫌気がさしていた。でももう少し我慢すれば、愛しいあの人と結婚して、この家を出られる。そう思って日々を過ごしていた。
そんな時、突然、エルナはカルナから「あなたは婚約破棄された」と告げられる。しかもエルナの婚約者とカルナが結婚する事になったらしい。エルナは抗議するが、その抗議をクーデターの意思ありという事にされ、追放される事になってしまう。そのうえ、カルナから「あなたが魔法の天才ともてはやされるのが目障りなの、消えてくれる?」と耳元で囁かれ……
エルナに恋をしていた、城の新人兵士サラレドに救われ、城を脱出する事に成功するが、エルナの怒りは収まらなかった。
「あいつを許さない、それにそれを放置しているこの国も腐ってる、全部許せない、壊してやる」
エルナはそう呟いた。唯一、信用できるサラレドの手を握り締めながら。
文字数 3,080
最終更新日 2021.08.07
登録日 2021.08.05
妖しや仏、そして人間が入り混じる世において、一つの大きな戦がおきた。妖しと人間の戦いである。
戦は妖しの有利に思えたが、その戦いに一人の男が降り立ち戦局は大きな変動を見せる。
その者、仏を母に持ち、父を鬼に持つと言う。
男の加勢により妖しの将は人間の手により一つの巻物に封印され、世は一時の静寂を保つこととなる。
主な登場人物
・天鬼丸(不動明王天鬼丸)
父を先の大戦で妖しの将であった鬼(閻王鬼)に持ち母を御仏(太古神の一人チャナ)に持つ
普段は人の姿しており、目立ちたがりや。ちょっとお馬鹿な人物。
怒り等の感情が爆発すると、鬼の姿(不動明王天鬼丸)へと変貌しその絶大な力で目の前の敵を殲滅する。
先の対戦で人、仏の善軍に味方しその力で妖し軍の王たる自らの父を一つの巻物に封印する。
本当にそれは正しい選択だったのか・・・自分の力と存在に苦悩し人となる事を望む。
自分の父が封印された天妖の巻物を持って迷えし者を導く幻の里、天京に向けて旅をしている
・三蔵
混沌の世を生き抜く力を得る為、祖先が妖しと交わって妖力を得た一族「御前」一族の一人
人にして妖力を宿す彼女の一族を人々は呪われた一族として忌み嫌う
活発で、姉御肌。小さい事は気にしない正確だが自分の力の事を嫌っているため妖力を失くす事を望み、天鬼丸と共に天京を目指し旅をする事となる
・沙洞河(洞河)
依頼があれば妖し、人を区別せず惨殺する殺し請負人の一族「沙」(すな)の末裔。
普段は冷静沈着でクールな男。面倒くさい事を嫌うが実は熱い心を持ち、女性好きと言う面も持つ。
とある事件をきっかけで今まで行ってきた行為の愚かさに気付きその罪の重さにいつも死ぬ事を自問自答のように繰り返している時に三蔵達に会う。
今までの行いを忘れぬ為、自分の名に一族の名である「沙」の字を入れ、永劫許される事はないこの罪は許されることはあるのか…その答えを求め三蔵達と共に天京を目指し旅をする
・地豚坊
超怪力の持ち主。その力のため自分の意図とは関係なく人に怪我をさせてしまったり物を破壊してしまったため親にも恐れられ寺に預けられる。しかし寺でもその力を恐れられ、行き場のない気持ちに悩まされる。そんな時に出会った天鬼丸達に自分の力を価値ある物と言ってもらい、自分の存在意義を見出す。そして自分を救ってくれた天鬼丸に一生の忠義を誓い共に旅をする。
普段は気が優しく、常に皆の事を考えている皆の良き理解者的存在
文字数 38,405
最終更新日 2021.09.01
登録日 2021.08.12
公爵令嬢ソフィは、王太子パリスに、突然婚約破棄を告げられる。
王の誕生日を祝う舞踏会の
出来事だった。
パリスは、ギア公爵令嬢と結婚するつもりだ。
ギアは、元娼婦。
ひょんな事から、ソフィとパリスと街で出会った。
パリスのお気に入りの、ギアを利用して、王家に取り入ろうとした悪徳貴族ババネア公爵が、ギアを養女にする。
パリスはギアの言いなりで、
ソフィのストレスは、爆発寸前。
ソフィのストレス解消法は、少し変わっていて雑草を抜くことだ。
ある夜、庭園で雑草を抜いていると、護衛騎士ライオネルと出会う。
ライオネルに好意を抱くソフィは、ギアに宝石泥棒にしたてられる。
やがて、企みがばれる。
怒った王は、パリスを廃位し、ソフィに王家に残るよう告げた。
新しく王太子に選ばれたのは、意外な男だったのだ。
文字数 14,795
最終更新日 2022.08.06
登録日 2022.08.05
日々公務に取り組みストレスと性欲がとことん溜まっている魔王。
ある日、我慢の限界が訪れて、ついに城を飛び出し、人間界に降り立つ。
そこで出会った人間達により、対等な関係の気楽さを知り、遂には恋も...!?
超絶怒涛(?)のファンタジー!
文字数 603
最終更新日 2018.09.02
登録日 2018.09.02
40歳ニート、性格怠惰の青雲太郎はある日家から追い出され、仕事を探すことになった。一枚のビラを手にし、俳優になることを決意する。しかし、監督から人間否定、人生否定をされ、極度にショックを受け、自分の存在意義を考える。挙げ句には役から外され、その怒りで劇をぶち壊してしまう、その天罰なのか不慮の事故で死亡してしまった。そして、なぜだか異世界で、雲人間に転生してしまう。またの名を雲王《オーバーキャスト》、あるいはダンジョン雲と呼ぶ。ノベルアップ+でも掲載。
文字数 163,054
最終更新日 2019.08.25
登録日 2019.02.08
祖国のために、沖縄沖で馬鹿みたいに機銃の弾が飛んでくる中、特別攻撃隊(とくべつこうげきたい)の役目を果たし。確かに輸送駆逐艦へ突っ込んだ。米兵達は、もうすでに我が国へ上がり込んで二月。俺達は追い込まれていた。
一船でも多く沈め、陸上部隊を助けなければ。
そんな思いでおれは……
でだ、先生に怒鳴られて目を覚ます。
今は授業中。
歴史でもなければ、数学の授業。
黒板には謎の記号と文字、きっとあれは魔方陣だ。
成功すれば、究極の魔法が手に入る。
多分な。
そんな前世の記憶を持ち、異世界転移。
だが、一般的な魔法がない世界だった。
昭和的気合いとクラスメートの努力で、何とかしようという、知識チート? のお話。
文字数 124,128
最終更新日 2024.01.26
登録日 2023.12.20
狼の剥製シリル。彼はかつて神に等しい人だった。
この世を造ったミラ神に罰を与えられ、剥製とされ数千年を生きてきた。
そんなシリルが、剥製の自分を純粋に慕う少女に恋をし、神の力をミラ神に返し人として少女と生きていく。
美しき狼の剥製シリルの『初恋』と『嫉妬』と『独占欲』と『苦悩』と『煩悩』の日々。
少しシリアスですが、基本は胸きゅん両片思いです!!
18R指定は常に発動しております。
『美しき獅子の王子と心優しき強き姫』のスピンオフ!!
時系列は同時進行。こちらだけでも楽しめますが、同時に読んで頂けるとより面白いかと思います!!
美しき狼の剥製シリルの『初恋』と『嫉妬』と『独占欲』と『苦悩』と『煩悩』の日々。
少しシリアスですが、基本は胸きゅん両片思いです!!
人を導く存在である〝彼〟。しかしさらさらそんな気はなく、落とし合いをする人をただただ日々傍観していた。それは、友や親にも近いこの世を造ったミラ神の怒りにふれ、剥製になるという罰を受けた。
輝く銀糸の髪、宝石のような金色の瞳を持ち、老いを知らない美貌に、狼と人との肉体をもった均整のとれた肢体。
二千年は神として、その後三千年は狼の剥製として生きていた。
神にも等しい時を生きたシリルとの愛と苦悩の日々。
『美しき獅子の王子と心優しき強き姫』のスピンオフ!!
時系列は同時進行。こちらだけでも楽しめますが、同時に読んで頂けるとより面白いかと思います!!
文字数 36,283
最終更新日 2017.04.15
登録日 2016.11.19
太陽系の開発が進む時代。「泣く子も黙るミアリー」という二つ名を持つ無性型AH(人工人間)ミアリーは、精神科病棟に入院している盲目の青年芸術家ダクを担当することになる。自ら両眼を潰したダクは、『雨』という題名の脳刺激感覚芸術制作に没頭しているが、頻繁に激怒して自らの耳や鼻を削ごうとするため、介護と監視が必要だ。自身の肉体を損なう行為は、擬体を有するがゆえに情動を有する自分に誇りを持つミアリーには理解し難い。しかし好奇心旺盛なミアリーは彼に深い興味を持ち、『雨』制作を手伝う中で、気難しい彼から母親にまつわる雨の思い出を語られるほどの仲になる……。オーストラリアの大地と土星の衛星タイタンを舞台とした、雨にまつわる物語。
文字数 38,958
最終更新日 2024.06.30
登録日 2024.06.30
片桐敦史は天才だが、ドMだった・・・。
文明を進めすぎて神様を怒らせた主人公は、異世界に飛ばされた先で恋に落ちた。
しかし、彼の性癖は普通の恋愛をするには歪みすぎていてーーー
ド変態サイエンティストに振り回される、異世界の運命やいかに。
文字数 1,895
最終更新日 2020.03.23
登録日 2020.03.23
麗乃の意識が戻った時、鼻腔を満たしていたのは埃と獣の臭いだった。薄汚れた粗末な布が身体を覆い、硬い土の床が肌に突き刺さる。頭が痛む。記憶の断片が、鮮やかな色彩と同時に、鈍い痛みとして蘇る。大学図書館への就職が決まっていたこと、司書資格取得の喜び、そして……事故。トラックのヘッドライト、耳鳴り、そして闇。
彼女は死んだのだ。本に囲まれた人生を夢見ていたのに、人生はあっけなく幕を閉じた。今、彼女は、どこかの異世界、薄暗い小屋の中で目を覚ました。
「……ここは…?」
かすれた声は、自分のものではないようだった。周りの様子を窺うと、粗雑な木造の小屋で、薄汚れた食器や粗布が散乱している。小さな窓から差し込む薄暗い光は、この世界の貧しさを露呈していた。
「おい、アイリス!寝ぼけてるのか!」
怒鳴り声が響き、太い腕が彼女の肩を掴んだ。父親らしき男の、酒臭い息が鼻をつく。アイリス。それが、この世界の彼女の名前らしい。
それからというもの、アイリスとして生きる日々は、想像を絶する苛酷さだった。父親は酒浸りで、母親は数年前に病死している。食料は乏しく、日々の生活に追われる日々。識字率の低いこの...
文字数 1,553
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
ある火曜日の朝,ソプラノのソリストだった少女は,声を失った。
前兆はなかった。
ただ,口を開いたとき,音のない空気だけが喉を通り抜けた。
心因性失声という診断を,彼女は穏やかに受け取った。
泣かなかった。
怒らなかった。
その代わり,伴奏者としてピアノの前に座ることを,自ら申し出た。
歌えないからこそ,見えるものがある。
息を吸う前の沈黙,肺が膨らむ気配,制服の胸元が微かに擦れる音。
合唱部員たちの声の裏側を,彼女は鍵盤を押しながら,皮膚で聴いている。
廊下を必ず一度振り返るアルトの澪,楽譜を議論で埋め尽くす部長の遥。
彼女たちの呼吸から,生活と感情を読み取りながら,主人公は音楽室の放課後をひとつひとつ,積み重ねていく。
声がなくても,届くことがある。
楽譜の余白に書いた一文が,指揮棒の一拍が,鍵盤の一音が,言葉になる。
歌えない少女が,休符の中に見つけた,静かで確かな充足の物語。
文字数 35,128
最終更新日 2026.05.03
登録日 2026.03.29
お父さんが大嫌いな小太郎。
小太郎に怒ってばかりで仕事が忙しくて構ってあげられない父。
だけど、お母さんはお父さんのことを「優しい人」と言った。
それを信じられない小太郎。
ある日、友達の隆一くんと遊んでいると自転車で事故を起こす。
救急車に運びまれ、手術をすることになる小太郎。
その時、見たことのないお父さんを目にする。
※本作は自転車事故の描写があります。子供向けの絵本原作ですので、お子さんに見せられる時は注意されてください。
文字数 1,852
最終更新日 2021.04.18
登録日 2021.04.18
この世のありとあらゆる【不運】を配合し、焙煎させて粉砕し、抽出したものをさらに濃くしたような不運を経験し、最終的にしょーもない死を遂げてしまった主人公、タカシ。
神様はそんなタカシに一抹のお詫びを込めて、古今東西ありとあらゆる最強スキルを地獄の特訓の末に身につけさせた。
「もはや人の身で、そなたに勝る人間はおらぬだろう。……たぶんね。(はぁと」
「ハァハァ……じ、ジジイが。いまさら可愛い子ぶってんじゃ――あああああああああああああ!!(転生)」
神は一方的にそう告げると、剣と魔法が支配するファンタジー世界へタカシを強制的に転生させた。
どうせなら、と第二の人生を、おお手を振って謳歌しようとするタカシ。
しかし、その転生先は腹を刺し貫かれ、死んでいたアルバイト女騎士のルーシー。
タカシは激痛を我慢しつつ、とりあえず周りにいた敵を殲滅したものの、気が付くと体の持ち主であるルーシーもヒトダマとなって復活していた。
『ちょっと! ねえ! わたしの体、返してくださいよ! わたしのですよ、わたしの! ていうか、あなた誰ですか? ……あれ? 返事がない? おーい、聞こえてますかー?』
「チッ……、またあとでな」
『ああ! いま舌打ちしましたね!? 聞きましたよ、聞いちゃいましたよ! しっかりと! あーあ、怒っちゃったもんね。怒っちゃったんですよ! わたし! おこ! ぷんぷん!』
「(なんだこいつ。無視しよ、無視)」
周りの環境に翻弄されながらも、持ち前の最強スキルと汗と涙、その他いろいろな液体を垂れ流しながら頑張る、ドタバタサクセスストーリー。
文字数 364,004
最終更新日 2018.07.03
登録日 2018.03.04
穏やかな農村に産まれた美少女ミルカ。三歳の彼女の体は成長促進術で十二歳くらい。というのも彼女の前世が魔戦王と呼ばれた最強の戦士だから。
しかし平穏に暮らしたい、前世のように処刑されたくない。そう願うミルカは大好きな故郷のため、前世の記憶と力を利用して守り抜く事を決意する。
だが、そんないたいけな美少女にあぶない大人達の魔の手が忍び寄る。最高峰の錬成術士に天才戦士、恐ろしい魔物や国家権力とか。あの手この手で迫り来る怖ぁい敵達を相手に、ミルカは果たして故郷の平和と貞操を守り切れるのか!?
「マルルちゃん(幼馴染で年上の妹)を泣かせる奴は滅殺してやるぞ!」
思い上がった奴等を全て屈服・服従させて乗り越えろ!
自分を魔戦王自身だと勘違いしちゃったサディスティック美少女が織り成す怒涛のわからせファンタジーここに開幕!
文字数 119,432
最終更新日 2023.02.14
登録日 2023.01.07
茨城県北茨城市・大津町五浦海岸近く。
潮の香りと土の匂いが交じり合う町に、小さな温泉銭湯『ゆあみの湯』は佇んでいる。
祖父の急逝を機に、二十歳の佐藤百合は銭湯の新たな女将となった。
戸惑い、悩みながらも、湯気の向こうに集う人々──
無口な常連、仕事に疲れた若者、孤独な少女、そして旅の途中の誰か──
それぞれが抱える想いや痛みに、少しずつ触れていく。
湯は、誰をも問わない。
過去も、傷も、名も問わず、ただ静かに温めていく。
騒ぎに迷い、未熟さに泣き、けれど心を寄せ合いながら、百合は学んでいく。
「守る」ということは、怒ることでも、押し付けることでもない。
ただ、黙ってそっと寄り添うこと。
湯気の向こうで交わされる、言葉にしない優しさと約束。
小さな湯屋を舞台に、
人と人とのぬくもりを静かに紡いでいく、
じんわり、ほっこり、そして時に涙する物語。
今日もまた、『ゆあみの湯』には、
それぞれの「生きる」が、そっと湯気に溶けている──。
注意
※北茨城市、五浦温泉・平潟温泉は実在する温泉ですが、銭湯は架空です。
五浦温泉・平潟温泉は茨城県では珍しく湧き出る温度が50℃以上のため、旅館・民宿で源泉かけ流しの所も存在します。
文字数 172,770
最終更新日 2025.07.01
登録日 2025.04.25
世の中には、「父親になること」が当たり前のように語られる。
家族を守り、子どもを愛し、立派に振る舞う存在――それが理想とされている。
だがもし、自分がその“理想の父親”になれなかったとしたら?
本作は、「父になれない」と苦しみ続けた一人の男、山下徹の物語である。
結婚を機に妻の実家での同居生活を始め、二人の娘を育てながら働く徹。
周囲から見れば、どこにでもいる普通の父親。
だがその内側では、誰にも言えない葛藤と孤独が静かに積み重なっていた。
子育てが苦しい。
家族を愛しているのに、心がついていかない。
理想の父親像に追いつけない自分に、嫌悪と罪悪感を抱き続ける日々。
それでも徹は、働き、耐え、笑い、「良い父親」を演じ続ける。
誰にも弱音を吐けないまま、心は少しずつ壊れていく。
やがて訪れる限界。
怒り、不安、絶望、そして――死。
すべてを終わらせようとしたその夜、彼を引き止めたのは、ほんの些細な「家族の声」だった。
本作は、ただの感動物語ではない。
理想と現実の間で引き裂かれ、何度も壊れかけながら、それでも生きることを選び続けた男の、あまりにもリアルな記録である。
「父親とは何か」
「家族とは何か」
そして、「自分とは何者なのか」
その問いに、明確な答えは提示されない。
だが読み終えたとき、きっとあなたの中にも、静かな変化が訪れるだろう。
完璧でなくていい。
強くなくていい。
それでも人は、誰かにとってかけがえのない存在になれる。
この物語は、苦しみを抱えながら生きるすべての人へ贈る、
不器用で、それでも確かな「再生」の物語である。
――あなたはきっと、この男を他人事だとは思えない。
文字数 54,275
最終更新日 2024.05.01
登録日 2024.04.08