「ひ」の検索結果
全体で24,545件見つかりました。
天才バイオリニスト・みこと。
誰もが息を呑む演奏で世界を魅了する一方、演奏会のたびに高熱と喘息で寝込んでしまう病弱な一面もあった。
これは、たくさんの人の愛情に支えられながら、みことが少しずつ自分の幸せを見つけていく物語。
幼い頃に家族を亡くし、日本の孤児院で育ったみことは、世界最高のバイオリニスト・ブラックウッドに才能を見出され、10歳でアメリカへ渡る。
そこで保護者代わりとなったのは、世界的なバイオリン教師のグラント先生。
深い愛情に支えられながら成長したみことは、16歳になると大学時代の同期であり、のちにマネージャーとなるオリヴィエと暮らし始める。
みことを誰よりも大切に想い、長い年月をかけて恋心を募らせていくオリヴィエ。
しかし当のみことは、オリヴィエの気持ちに気づいていなくて――。
文字数 21,269
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.06.07
小説本文内にて作成AIは使っておりません。
完全に天然オリジナルです。
そんなわけで――コンプラガン無視異世界ファンタジー開幕!!
肺と肝臓の2つの臓器を癌で2キル1デスした主人公ヤシロ。
不摂生がたたり病で死んでしまった彼だったが、生前の善行により与えられた第二の人生と共に得たのは《|無限嗜好品供給《むげんしこうひんきょうきゅう》》という謎スキルと病気になることのない健康な身体。
そして、素敵な神様(笑)から押し付けらr……もとい、自首的についてきてくれることになった見目麗しく、性格や見た目のタイプが正反対な二人の天使。
ハクアとクロエ。
そんな二人が当然のように要求してきたのは、タバコとお酒。
依存性まっしぐらなヤニカス天使と酒カス天使を従えたヤシロが織り成すドタバタ異世界珍道中――もとい、ドタバタニコチン道酒。
タバコを吸ってはサボり、酒を飲んでは暴れる傍若無人な二人の天使に、主人公は何を思い、何を感じるのか。
旅の果てに、その答えを見つけることができるのかーー!?
生前の善行とは一体……
文字数 61,898
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.06.01
甘えん坊だったオメガ・立花颯太が成長していく中で、 人知れず傷つき、行き場をなくしたオメガたちが、 そっと颯太のもとへ集まるようになります。
声を失った子、逃げてきた子、 誰にも言えない痛みを抱えた子たち── 彼らは、颯太の優しさに触れ、少しずつ心を開いていきます。
そういう迷える子達の群像劇も交えながら、夫である立花陽一院長は、 颯太を静かに支えながら、 彼らのための“まだ誰も知らない、やわらかな世界”を ひっそりと形にしていきます。
颯太と陽一を中心に、 それぞれのオメガたちの想いが重なり合い、 新しい温かい未来が生まれていく物語です。
これは想像の世界の物語です。 どうぞ、心をふんわりとほどいてお楽しみください。
毎日1話19時更新です。
文字数 38,516
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.05.15
果ての見えない戦乱の世。元野盗の伏丸は、戦がおわったばかりの野辺にただひとり歌う娘と出会う。娘は、腐った情から生まれる『禍』をすすぎ、ほうむるというつとめを負って旅をしていた。
禍を集めやすいことを理由に餌袋として同行を頼まれ、行くべきところもない伏丸は娘の従者になることを決める。主従とも道連れともつかないふたりの、『滌』と『葬』の旅物語。
○残酷・暴力描写(流血、欠損、登場人物への精神的負荷)、性描写(凌辱を想起させるもの、センシティブな雰囲気)があります。
○滌葬草子(すすぎはぶりぞうし)
○カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。
○全40話です。
○この話は空想の産物です。実在の人物、団体などとは一切関係がありません。
文字数 104,599
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.05.04
女好きの侯爵様は一年ごとにうら若き貴族の女性を妻に迎えている。
そのどれもが困窮した家へ援助する条件で迫るという手法で、実際に縁づいてから領地経営も上手く回っていくため誰も苦言を呈せない。
侯爵様は一年ごとにとっかえひっかえするだけで、侯爵様は決して貴族法に違反する行為はしていないからだ。
その上、離縁をする際にも夫人となった女性の希望を可能な限り聞いたうえで、新たな縁を取り持ったり、寄付金とともに修道院へ出家させたりするそうなのだ。
おかげで不気味がっているのは娘を差し出さねばならない困窮した貴族の家々ばかりで、平民たちは呑気にも次に来る奥さんは何を希望して次の場所へ行くのか賭けるほどだった。
――では、侯爵様の次の奥様は一体誰になるのだろうか。
文字数 2,821
最終更新日 2025.09.26
登録日 2025.09.26
旧題:完璧すぎる君は一人でも生きていけると婚約破棄されたけど、騎士団長が即日プロポーズに来た上に甘やかしてきます
「君は完璧だ。一人でも生きていける。でも、彼女には私が必要なんだ」
なんだか聞いたことのある台詞だけれど、まさか現実で、しかも貴族社会に生きる人間からそれを聞くことになるとは思ってもいなかった。
彼の言う通り、私ロゼ=リンゼンハイムは『完璧な淑女』などと称されているけれど、それは努力のたまものであって、本質ではない。
私は幼い時に我儘な姉に追い出され、開き直って自然溢れる領地でそれはもうのびのびと、野を駆け山を駆け回っていたのだから。
それが、今度は跡継ぎ教育に嫌気がさした姉が自称病弱設定を作り出し、代わりに私がこの家を継ぐことになったから、王都に移って血反吐を吐くような努力を重ねたのだ。
そして今度は腐れ縁ともいうべき幼馴染みの友人に婚約者を横取りされたわけだけれど、それはまあ別にどうぞ差し上げますよというところなのだが。
ただ。
婚約破棄を告げられたばかりの私をその日訪ねた人が、もう一人いた。
切れ長の紺色の瞳に、長い金髪を一つに束ね、男女問わず目をひく美しい彼は、『微笑みの貴公子』と呼ばれる第二騎士団長のユアン=クラディス様。
彼はいつもとは違う、改まった口調で言った。
「どうか、私と結婚してください」
「お返事は急ぎません。先程リンゼンハイム伯爵には手紙を出させていただきました。許可が得られましたらまた改めさせていただきますが、まずはロゼ嬢に私の気持ちを知っておいていただきたかったのです」
私の戸惑いたるや、婚約破棄を告げられた時の比ではなかった。
彼のことはよく知っている。
彼もまた、私のことをよく知っている。
でも彼は『それ』が私だとは知らない。
まったくの別人に見えているはずなのだから。
なのに、何故私にプロポーズを?
しかもやたらと甘やかそうとしてくるんですけど。
どういうこと?
============
「番外編 相変わらずな日常」
いつも攻め込まれてばかりのロゼが居眠り中のユアンを見つけ、この機会に……という話です。
※転載・複写はお断りいたします。
文字数 173,733
最終更新日 2022.04.27
登録日 2021.08.16
若き実業家として成功を収めているアルファの一尋(かずひろ)は、ある夜、会員制バー「Cercle」で、凍てつくような孤独を纏った美しいオメガ・伊織(いおり)と出会う。一尋は、近づく者を拒絶しながらも、どこか壊れそうな危うさを持つ伊織に強く惹かれ、抗いがたい引力に導かれるように彼に声をかける。
一尋は、伊織の左手薬指に光る指輪と、彼が放つ無防備なフェロモンに違和感を抱き、「番はどうした」と問い詰める。
対して伊織は、「俺には最高の番がいる。彼は今、少し遠いところにいるだけだ」と激昂する。しかし、その瞳は涙で溢れ、今にも崩れ落ちそうな絶望に満ちていた。
文字数 28,410
最終更新日 2026.05.27
登録日 2026.05.18
国際機関の研究所が不慮の事故で世に解き放ってしまった食人生物・ムクロが世界中で人を喰らい続け、人類とムクロとの戦いは膠着状態に陥っていた。ムクロを完全に倒すことができるのは各地に点在する異界の穴の影響で超能力を得た一部の人々のみ。
そんな中、野球少年の吉田はひょんなことから異能を持っていると判明し、異能によって齎された難病に苦しむ少年の治療をするため病院へ通い始めることになる。三年間、彼らは友情を育み、本物の兄弟のような間柄になっていく。
国際異能理化学生体研究所、通称異研と呼ばれている、病院と併設されて建てられた研究所へ回診を行う研修医のモニカは彼らを見守る大人の一人だった。異研へ回診を行うようになってから意識が途切れ、いつの間にか朝になっている日々が増えていく。
病院全体を巻き込んだ恐ろしい事件を描くSFホラーとファンタジーが織りなす異色作。
貴方は物語の結末を予想できるか。
文字数 100,304
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.06.10
『星屑の狭間で』本編並びに各スピンオフ・オムニバス・シリーズに於ける共通の主人公が、アドル・エルクです。
彼は作劇中の現在、38才の営業職会社員(間も無く課長に昇進)で、扶養妻子があります。
フットワークの軽さ…明るく面倒見の良い人当たり…人間関係と対人対話では、先回りの速さを示すと共に、パネル・キーボード操作に超速を発揮する以外には特筆能力は、ありません。
ですが、仮想現実である…3Dヴァーチャル体感ゲーム・フィールドの中では、先読み・先廻り・空間認識・心理動向予測に、無類の速さ・強さを発揮します。
艦対艦戦闘を主軸とする、全世界レベルの3Dヴァーチャル体感ゲーム大会に於ける、大衆認知・盛り上げの為に、軽巡宙艦の艦長役を務める無料出演者として選ばれ、人柄(ひとがら)・為人(ひととなり)・表には顕れない感性や能力をも見抜いて、自らの座乗艦『ディファイアント』のスタッフ・クルーを選抜する為に、慧眼を発揮します。
彼がスタッフ・クルーとして選んだ女性芸能人達は、それぞれが観た目にはそぐわない秀でた能力を持ち、アドル艦長を助けて『ディファイアント』を支えて活躍します。
そして戦い抜く中でアドル・エルクの性格や無類の能力に驚愕し、やがて惹かれていきます。
大人の男女の日常生活に、粋な恋愛模様も混ぜ入れながら、ケガ人の出ない3D艦対艦バトル・ミッション・ゲーム・アドベンチャーを記録して、リアルライヴバラエティショウにて、コメント付きで配信紹介する様子も描きます。
艦対艦の戦闘シーン及び、アドル・エルクの戦闘指揮には目を見張るものがあります。
特に挙げたい読み処は、様々な人間関係に於ける、推移・変遷・変化です。
粋に面白く書いていますし、これからもそのように書きます。
本編でも、各スピンオフ・オムニバス作品の中でも『ディファイアント』は新たな艦と出会い、アドル艦長やスタッフも新たな人々と出会います。
アドル艦長らが新たな出会いをどのように活かそうとするのかも、読みどころです。
アドル艦長は戦闘や破壊が好きなのではなく、出来ればリスクは下げながら、のらりくらりと立ち回り、仲間を増やしつつ仲間と共にゲームを楽しみつつ、経験値を積んで艦を強化して賞金や報酬で儲けようとしています。が、戦闘は得意なのです。
最後に作者からの提案です。
あなた自身をキャラクター化して『星屑の狭間で』シリーズの中で出演しませんか?
勿論、私と希望される方との間で充分に話し合い、キャラクターを構築します。
ですが、新構築キャラクターは、既出キャラクターの誰とも関係の無いキャラクターではなく、誰かの関係者であるとします。例えば、学生時代のクラスメイトとか。
充分に話し合った上で、面白いストーリーを考えますので、宜しければ、ご検討下さい。
文字数 1,989,246
最終更新日 2026.06.10
登録日 2021.02.07
記憶から「嘘の痕跡」を読み取る実験技術を研究していた男・久瀬誠一が、密室状態の研究室で死亡した。
現場に残されていたのは、たった一文。
「僕を信じるな。」
事件の翌日、久瀬が遺した記憶照合システム《オルフェ》が勝手に起動し、関係者たちの嘘をひとつずつ暴き始める。
妻の嘘。
親友の嘘。
刑事の嘘。
研究所の嘘。
そして、死んだ男自身の嘘。
証明されるたび、事件は真相から遠ざかっていく。
これは、自分の死を使って誰にも裁けなかった罪を証明しようとした男と、その証明に巻き込まれた人々の物語。
この作品はカクヨム、小説家になろう、アルファポリスにも掲載しています。
文字数 41,458
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.06.03
深夜の霞が関で命を落とした経産省の実務官僚は、明治二十八年の台湾・台北で再び生を受けた。
転生先は、理想に燃えながらも現実に空回りする日本人官吏の家。
目の前に広がるのは、不衛生な水、蔓延する風土病、そして機能しない物流。
「放っておけませんね。少し、お節介を焼きましょう」
三歳の身体に宿る三十代の知性と実務感覚。
彼の小さな手は、やがて衛生改革、医療、流通、そして軍の兵站にまで及んでいく。
その積み重ねは、やがて一つの島を変え、国家を支え、
ついには列強の均衡すら揺るがすことになる。
これは、温和な実務家の“お節介”が、
静かに歴史を書き換えていく物語。
※本作は「小説家になろう」にて先行更新中です。続きが気になる方はそちらもぜひ。
文字数 442,781
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.04.23
冷徹無比の毒舌家と恐れられる、新進気鋭のベンチャー企業ワンマン社長、
天地翔(あまち かける)(28)と、
要領が悪く地味で目立たない平社員の
東洸(あずま ひかる)(28)。
同じ会社にいながら、全く接点のないふたり。
洸はある日、職場でのいじめに耐えられず、初めての有給休暇を取って、ひとり海に向かう。
もう、全てを終わりにしたい。
そう思っていたはずなのに——
洸を引き止めたのは、誰にも優しくないはずの社長・翔だった。
最初は、ただの気まぐれだった。
なのに何故か、翔は洸を放っておけない。
「死ぬなんてもったいない、それならおれのそばにいろ」
冷たくて、口が悪くて強引で。
その癖、たまらなく甘い翔の、時折見せる不器用な優しさに、洸はいつしか、心も身体も溶かされていく。
文字数 73,027
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.05.02
内気な少年が、年下の男の子たちに甘くいじめられるお話。
赤ちゃん扱いされたり、
おねだりを強要されたり、
甘噛みされたり、
嗅がれたり、
ふたりから真逆の指示をされたり。
男の子たちのひたすらに甘くて、ちょびっとだけいじわるな日常。
【登場人物】
〇内沢 ほむら
内気な中学二年生。
えっちなことに興味津々の男の子。
優しくいじめられたり、甘くいじわるされるのを好む。
後輩たちに悶々とさせられる日々を過ごしている。
男の子同士でのえっちのやり方を知っている。
〇雨野 のん(ノノ)
ぽわぽわでふわふわな一年生。
ほむらと付き合っている男の子。
ほむらのことが大好きで甘えているが、えっちなことは苦手。
天然の甘サドで、無邪気にほむらをいじめがち。
男の子同士でえっちなことはできないと思っている。
〇周防 しゅう(シュシュ)
淑やかで凛とした一年生。
ノノの友達であり、ほむらとも面識がある男の子。
ふたりの仲を見守っているが、ほむらにちょっかいは出す。
全部理解した上でほむらにいじわるをする甘サド。
男の子同士でのえっちのやり方を熟知している。
文字数 24,954
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.05.25
【※注 いじめた側が主人公となります。そのため一瞬納得しそうな表現がありますがこのような行為は決して許されるものではありません。大丈夫読めるよ、という方のみお進み下さいm(__)m】「ゴーマンさまって知ってる?」――俺、坂崎陣は中学の頃、あいつを苛めていた。――幼なじみの雨宮優。とろとろしてたあいつはいつも俺の後ばかりついて来ていた。俺は歩き出すのも話すのも早かった。聡い子だ、というのが周りの評価だ。俺に比べるとあいつはいつも遅かった。同じ年なのにこの違いは何なんだ、ってくらい。『陣くんはすごいね』俺の後をくっついて歩きながらにこにこしてたあいつは俺の手下だ。俺があいつを守ってやらないと。そんなふうに思っていたのが変わったのは、小学二年のとき。俺は親と一緒にある動画を見ていた。それは画家が水彩画の描き方を教えるもので、真っ白い画用紙がどんどん形を色を成して行く様は手品か魔法のように思えた。
――俺もこんなふうになりたい。
その時初めてそう思った。
俺はその頃すでに、勉強も運動も出来て、もちろん絵も得意で一番うまいと思っていた。
けど、違った。
上には上がある、ってこういうことをいうのか。
その時俺は画家になることを決心した。
『僕も!!』
――は?
いつの間にか俺の決意は周囲に知れていて、それを知った優はなんと自分も画家になる、と言い出した。
『無理だろ』
実際優の画力は同学年の中でもひどかった。
これでどうやって画家になるつもりだ、って。
『僕も陣くんと同じ画家になる!!』
幾ら言っても諦めないあいつにこっちがキレた。
『無理だって言ってんだろ!! 自分の絵、見てみろよ!!』
これが最初の分岐点だった。
俺は間違っていない。
才能のある画家は子供のころからそうって聞いたことがある。
だから俺の判断は悪くない。
(※注2 この物語はフィクションです。作中に登場する人名、団体等は全て架空のものであり、現実とは何の関係もありません)
(※注3 ないとは思いますが、この物語に出て来る解釈でいじめ、からかい等の行為をすることを禁じさせていただきます)
文字数 34,762
最終更新日 2026.06.10
登録日 2025.11.07
高校生の千夏は橋の下で少女と待ち合わせた。
少女の方から、助けてほしいと千夏を頼ったのだった。
千夏は生命を奪った生き物のみ発する殺意の臭いを、少女から強く感じ取っていた。母親からの虐待に耐えられなかった少女は、千夏に電話をする以前にすでに自身に芽生えた殺意を肯定し、人を殺していた。
千夏はもう助けることができないと告げ、さらにその罪を背負わなければならない現実と少女を向き合わせる。
生きることに未練の薄い少女は言葉を受け入れ、持ち寄った母親の右腕と共に橋の下に埋められた。
少女にとって母親の右腕は、頬を撫でる優しさの象徴でもあった。
千夏には二歳上の兄がいた。
兄は殺意を肯定した場合の殺人被害者の遺体が消失することを知り、殺人事件が行方不明事案として処理されること、ひいては社会基盤の脆弱さを憂いていた。
兄は実験的に動物を殺めることで殺意の臭いをかぎ分けた。
家族想いの優等生、兄という表の顔を崩さないまま、自らの嗅覚を頼りに平然と生き続ける殺人者に正義を通し、死の裁きを与えた。
兄が家にいないとき、決まって街で事件が起きた。だが千夏は、兄の非情な本質に気付きながらも、距離を置いていた。
それから一年後、千夏は兄から離れた街へと呼び寄せられた。
地下で蹲る兄の腹には血が滲み、自分で刺したと事の顛末を打ち明けた。
この街の減らない殺意に絶望し、誰もいなくなってしまえばいいと、極端に考えるようになり、いつしか自身からも忌み嫌う殺意の臭いがした。
自らの殺意を晴らすためなら、まず家族を殺める。愛情や理性を無くした兄は、自身がリスクの軽減と効率性を重視して動く人間だと冷静に客観視することもできていた。
兄は呼び寄せた千夏を殺さないよう自身の腹を三度刺した。
血濡れたナイフを受け取れない千夏に、兄は「俺みたいにならないように、続けて欲しい」と告げ、静かに消えていった。
千夏の手にはナイフと、兄の温もりだけが残った。
文字数 22,175
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.06.10
【第1章以降は週1~2回の更新予定です】
※筆がのれば増える可能性はあり
東南沿海の小男爵家五男、アズール・エスター。
武勇も軍略も政治も、彼は何ひとつ突出していない。
ただひとつ、人を扱う勘だけはあった。
義に縛られすぎる幼馴染ガレス。
詰まった局面をこじ開ける爆弾のような武人ブルーノ。
現実と数字で理想を支える弟ノエル。
乱世の端で、アズールは敗残兵を拾い、負傷者を抱え、流れ着く者たちに役目を与えていく。
最初は、ただの避難所だった。
やがて、それは食える共同体となり、港と水運を押さえる小勢力となり、南部の穀倉を得て、国へと変わっていく。
これは、乱世を勝ち抜く英雄の物語ではない。
勝つ力ではなく、人を残す力で、
大陸の三国の一角へ至る男の戦記である。
文字数 84,686
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.06.03
──やっと出会えた。あなたとまた、ここから。
剣と魔法が息づく、とある世界。
突如として、場所も知れぬ洞窟の奥深くに、ひとりの少女が姿を現した。
記憶を失った彼女に、脳内から響く謎の声──アイナが語りかけ、名前が「ツルカ=ハーラン」と明かされる。 少女──ツルカはその声を頼りに、生き方を学び、魔法を知り、世界の理に触れてゆく。
やがて旅路の中で、仲間と出会い、戦い、失いながらも前へと進んでいく。
そして、彼女は知るだろう。
自らに託された、あまりにも大きな使命を。
広大な世界──グランドシオル。
ツルカ=ハーランはその真実へと至る。
世界の秘密を、その手で解き明かすために──。
文字数 305,723
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.06.01
あらすじ
探偵の熱海 長四郎(あたみ ちょうしろう)とトラブルメーカーの女子高生・羅猛 燐(らもう りん)のコンビが
殺人事件を解決していく物語である。
第肆拾壱話
ある港区女子が殺害された。
しかも、その港区女子は曰くのある人物であった。
羅猛燐は、ひょんなことからこの事件の捜査を依頼される。
そして、それに巻き込まれる長四郎。
港区女子は何故、殺されたのか?
この事件の裏に隠された真相とは如何に!?
ターゲット、ロックオン!!!
全話、一話完結ものとなっております。
お気に入り登録、宜しくお願い致します。
感想もお待ちしております。
文字数 1,274,154
最終更新日 2026.06.10
登録日 2022.03.01
悪役令嬢に転生した私は、いずれ自分が断罪される未来を知っている。
理由はひとつ。
婚約者が、妹を選んでしまうからだ。
だから決めた。
彼を奪わない。妹を傷つけない。
私は静かに身を引こう、と。
体調不良を理由に距離を取って、
二人が結ばれるのを待つ――はずだったのに。
なぜか婚約者は、離れるほど私を追いかけてくる。
「君を失う未来なんて認めない」
……どうして、溺愛されているのですか?
文字数 34,959
最終更新日 2026.04.05
登録日 2026.03.13
王都ベルセリオ、冬の終わり。
辺境領主の娘であるリリアーナ・クロフォードは、煌びやかな社交界の片隅で、ひとり静かにグラスを傾けていた。
この社交界に参加するのは久しぶり。3年前に婚約破棄された時、彼女は王都から姿を消したのだ。今日こうして戻ってきたのは、王女の誕生祝賀パーティに招かれたからに過ぎない。
「リリアーナ……本当に、君なのか」
――来た。
その声を聞いた瞬間、胸の奥が冷たく凍るようだった。
振り向けば、金髪碧眼の男――エリオット・レインハルト。かつての婚約者であり、王家の血を引く名家レインハルト公爵家の嫡男。
「……お久しぶりですね、エリオット様」
文字数 11,217
最終更新日 2025.06.25
登録日 2025.06.25