小説一覧
一八世紀末、日本では浅間山が大噴火をおこし天明の大飢饉が発生する。当時の権力者田沼意次は一〇代将軍家治の急死とともに失脚し、その後松平定信が老中首座に就任する。
遠く離れたフランスでは革命の意気が揚がる。ロシアは積極的に蝦夷地への進出を進めており、遠くない未来ヨーロッパの船が日本にやってくることが予想された。
時ここに至り、老中松平定信は消極的であるとはいえ、外国への備えを画策する。
大権現家康公の秘中の秘、後に『蘭癖高家』と呼ばれる旗本を登用することを――
文字数 50,530
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.04.30
高校1年生のクラスで浮いている2人がお互いの悩みによって急接近!
そんな二人が手を取り合って成長していく物語。
最初はシリアスですが、交際スタート後はひたすらイチャラブする甘々展開に!
ほんわかと優しい世界を目指します。安心してご覧くださいませ。
毎日午前5時更新予定です!
【登場人物】
[高原涼]
自分に自信が持てずに人との関わりを持てずにいた筋金入りのぼっち。栞との出会いで自信をつけて成長していく。後に栞のことを溺愛するように。
真っ直ぐで優しい男の子。
栞には激甘。
[黒羽栞]
過去の出来事で心にトラウマを持つ。そのために他人を遠ざけていたのだが、孤独に絶えられなくなって涼に近付く。涼の存在に救われ、溺愛するようになる。
ずっと感情を殺していたせいで制御が苦手。たびたび涼への愛情が爆発して突拍子もないことをしたり?
基本的には真面目なしっかり者。
文字数 13,848
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.29
5/31〜6/7毎朝5時更新・全8話
【あらすじ】
(第一章 芭蕉 ~旅の始まり~)
天和三年。天和の大火のため、甲斐谷村藩家老・高山繁文を頼って、松尾芭蕉は江戸から甲斐、谷村(やむら)に居を移していた。芭蕉は田舎暮らしに満足していながら、なにかたりないと感じていた。やがて芭蕉は江戸に戻り、かつての知己であった八百屋お七のことを機縁に、惣五郎という人物と出会う。惣五郎と、お七のことを話すうちに、芭蕉はある気づきを得る。その気づきとは、やりたいことがあれば、命懸けでやってみろ、という気づきだった。
(第二章 花が咲くまで初見月。)
松尾芭蕉と共に「おくの細道」の旅に出た曾良。彼は句作に悩んでいた。観念的に詠んでしまう自分の句を変えようと模索していた。芭蕉はそんな彼を見て――句を詠んだ。
(第三章 その言葉に意味を足したい ~蝉吟(せんぎん)~)
松尾芭蕉は、「おくのほそ道」の旅の途中、出羽の立石寺(山寺)に立ち寄った。その時、あまりの蝉の声に、弟子の曾良は苦言を呈す。だが、逆に芭蕉は何も言わず、回想に浸っていた。かつての主君であり友である藤堂良忠のことを。良忠は己を蝉にたとえ、その蝉の如き短い生涯を終えた。以来、蝉の鳴く声に、意味はあるのかという想いを抱く芭蕉。そして己の俳諧の「行き先」を求め、旅に出て、山寺に至り、蝉の声を聞いた芭蕉は――良忠に向けて、一句詠んだ。
【表紙画像】
Morikawa Kyoriku (1656-1715), Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 4,404
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/5毎朝5時更新(全6話)
【あらすじ】
オリヴァーは議員として王の暴政に反抗し、抵抗運動に身を投じたものの、国王軍に敗北してしまう。その敗北の直後、オリヴァーは、必ずや国王軍に負けないだけの軍を作り上げる、と決意する。オリヴァーには、同じ質の兵があれば、国王軍に負けないだけの自負があった。
……のちに剛勇の人(Old Ironsides)として、そして国の守り人(Lord Protector)として名を上げる、とある男の物語。
【表紙画像・挿絵画像】
John Barker (1811-1886), Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 3,300
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
【本編第一部完結済、2023/10/1〜第二部スタート☆書籍化 4巻 5/27頃刊行予定☆ コミカライズ4/16より連載開始】
※継母というテーマですが、ドロドロではありません。ほっこり可愛いを中心に展開されるお話ですので、ドロドロが苦手の方にもお読みいただけます。
山崎 美咲(35)は、癌治療で子供の作れない身体となった。生涯独身だと諦めていたが、やはり子供は欲しかったとじわじわ後悔が募っていく。
治療の甲斐なくこの世を去った美咲が目を覚ますと、なんと生前読んでいたマンガの世界に転生していた。
不遇な幼少期を過ごした主人公が、ライバルである皇太子とヒロインを巡り争い、最後は見事ヒロインを射止めるというテンプレもののマンガ。その不遇な幼少期で主人公を虐待する悪辣な継母がまさかの私!?
前世の記憶を取り戻したのは、主人公の父親との結婚式前日だった!
突然3才児の母親になった主人公が、良い継母になれるよう子育てに奮闘していたら、いつの間にか父子に溺愛されて……。
オタクの知識を使って、子育て頑張ります!!
子育てに関する道具が揃っていない世界で、玩具や食器、子供用品を作り出していく、オタクが行う異世界育児ファンタジー開幕です!
番外編は10/7〜別ページに移動いたしました。
文字数 937,457
最終更新日 2024.06.01
登録日 2022.08.01
5/31~6/8毎朝5時更新・全9話
【あらすじ】
(第一章 夏が燻る ~ 源宛(みなもとのあつる)と平良文(たいらのよしふみ)と合戰(あひたたか)ふ語 ―「今昔物語集巻二十五第三」より― ~)
時は平安、坂東(ばんどう)――武蔵野がまだ未開の荒野であった時代、二人の兵(つわもの)がいた。
一人は、源宛(みなもとのあつる)。
一人は、平良文(たいらのよしふみ)。
二人の領地は接しており、郎等(ろうとう)たちの争いは絶えなかった。
ある夏の日。
燻ぶる郎等たちに押され、宛(あつる)と良文(よしふみ)は相見(まみ)える。
しかし――二人は、合戦(かっせん)ではなく、兵(つわもの)として合戦(あいたたか)う。
二人の対決は、坂東の地に、人と人との仲をつなぐ。
そしてその仲は――世代を越え、時代を越えて、語り継がれる。
(第二章 恋よりも恋に近しい ~京都祇園祭「保昌山(ほうしょうやま)」より~)
平安時代、御堂関白こと藤原道長が生きていた時代、道長四天王の一人、平井保昌はある想いを抱き、悩んでいた。宮中で見かけた和泉式部のことが気になって仕方なかったのだ。保昌は式部に「恋よりも恋に近しい」という文を書いた。そして、保昌以外の人たちは、保昌のために動き出す――「恋よりも恋に近しい」を成就させるために。
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 2,712
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/7毎朝5時更新(全8話)
【あらすじ】
フランス革命、ナポレオン、王政復古、百日天下……そしてフランスは再びブルボン朝の「王国」に戻った。されど、革命の爪痕は残る。その最たるもののひとつが、ルイ17世(ルイ・シャルル)の死である。父・ルイ16世、母・マリーアントワネットの刑死後に、「犯罪」ともたとえられる扱いを受け、死んでしまった少年王・ルイ17世。
一方、ルイ17世の姉、マリー・テレーズは百日天下後まで生き抜いていた。今、テュイルリー宮にあって、彼女は廷臣・シャトーブリアンに命じる。
弟・ルイ17世の死の真相を調べよ、と。
シャトーブリアンはその意を酌み、革命当時から生き延びた警察卿、ジョゼフ・フーシェとの接触を持とうとするが……。
【表紙画像】
ヴェルサイユ宮殿, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 4,424
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/3毎朝5時更新・全4話
【あらすじ】
古代ギリシア―― 都市国家(ポリス)スパルタ率いるペロポネソス同盟により、ギリシアは支配されていた。都市国家(ポリス)テーバイは、スパルタの命ずるままに、その精鋭部隊・神聖隊(ヒエロス・ロコス)を戦地へと送った。
その神聖隊の中に、ふたりの若者――エパイメノンダスとペロピダスがいた。
やがてペロピダスとエパメイノンダスはクーデターを起こしてテーバイの政権を奪取し、テーバイをスパルタの支配から解放した。
やがてスパルタとテーバイは激突する――その戦い、「レウクトラの戦い」において、スパルタの無敵の密集方陣(ファランクス)に、斜形陣(ロクセ・ファランクス)で挑む。
【表紙画像】
Megistias, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 5,726
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/5毎朝5時更新・全6話
【あらすじ】
紀元前251年、シチリア島は第一次ポエニ戦争、すなわちローマとカルタゴの戦場となっていた。
そのシチリア島のパノルムス(現在のパレルモ)において、共和政ローマ執政官(コンスル)メテッルスと、カルタゴの将軍ハスドルバルが対峙する。
ハスドルバルは、カルタゴ自慢の戦象部隊を率いており、メテッルスはこれにどう対抗するのか……。
【登場人物】
メテッルス:ローマの執政官(コンスル)
ファルト:その副官。
カトゥルス、アルビヌス:ファルトと同様に、メテッルスの幕僚。
アルキメデス:シチリア島の自由都市シラクサの学者。
ハスドルバル:カルタゴの将軍。戦象を操る。ハンニバルの兄弟のハズドルバルとは別人。
【表紙画像】
「きまぐれアフター」様より
文字数 3,778
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/5毎朝5時更新(全6話)
【あらすじ】
フランス革命は成った。しかし革命政府は混迷し停滞し、そのため司法や行政を「効率的」かつ「合理的」に進めるために、「公安委員会」なる組織を設置。これを取り仕切るのが、マクシミリアン・ロベスピエールである。
革命を保つため、ロベスピエールは邁進するが、その清廉さは独善にも通じ、それは迷走そして暴走し、ギロチンの刃の下に、多くの人が親しい者に別れを告げた。
一方、国民公会議員のジャン・ランベール・タリアンは革命政府の指示の下、ボルドーへ派遣され、そこでテレーズ・カバリュスなる女性と出会い、恋に落ち、溺愛する。
そしてタリアンはテレーズの言われるがままに、反革命分子の処刑に手心を加えるようになる。
これを知ったロベスピエールはタリアンをパリに召還、テレーズも投獄される。
タリアンはテレーズの釈放に尽力するがかなわず、ついにテレーズから「さよなら(オールヴォワール)」という手紙を送られて……。
「さよなら(オールヴォワール)を覆す最高の方法を教えよう」
……そのような誘い文句で、タリアンを反動(クーデター)に誘う者がいた。熱月(テルミドール)の反動に。
その名を、ジョゼフ・フーシェといった。
【表紙画像】
ヴェルサイユ宮殿, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 2,644
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/25~6/30毎朝5時更新(全39話)※5/25のみ、8時・15時・22時に更新します。
【あらすじ】
天正十年六月二日――明智光秀、挙兵。いわゆる本能寺の変が起こった。
その時、本能寺に居合わせた、羽柴秀吉の妻・ねねは、京から瀬田、安土、長浜と逃がれていくが、その長浜が落城してしまう。一方で秀吉は中国攻めの真っ最中であったが、ねねからの知らせにより、中国大返しを敢行し、京へ戻るべく驀進(ばくしん)する。
近畿と中国、ふたつに別れたねねと秀吉。ふたりは光秀を打倒し、やがて天下を取るために動き出す。
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 34,355
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.25
想いというのは中々厄介なものであろう。
それは人の手には余るものであり、人ならざる者にとってはさらに融通の利かないもの。
それでも、突き進むだけの感情は誰にも止めようがなく…
これは、そんな重い想いにいつのまにかつながれていたものの物語である。
―――
感想・指摘など可能な限り受け付けます。
小説家になろう様でも掲載しております。
興味があれば、ぜひどうぞ!!
文字数 116,218
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.03.17
5/31~6/2毎朝5時更新
【あらすじ】
(繋ぐ糸の色を教えて ~紹鴎~)
「利休の師」とされる武野紹鴎。そんな彼の茶の湯は、名物をつかった茶の湯を好み、「わび茶」ではなかったという説がある。弟子も、「一の弟子」は辻玄裁という豪商であり、利休ではない。では、なぜ紹鴎が、珠光に始まる「わび茶」を、千利休に伝えたとされるのか。拙作はそれについての、ひとつの想像である。
(六花とけて、君よ来い)
応仁の乱という戦乱がようやくに収束の方向を見せる中、足利義政は東山山荘(のちの銀閣)を作ろうと考えていた。銀箔を用いた銀閣という、北山の金閣の対となる存在を作るのではないか――人々はそうささやく。そのささやきと、己の美について考えの中、迷い悩む義政。そんな義政に、一休からの誘いがあった。
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より)
文字数 9,302
最終更新日 2024.06.01
登録日 2023.05.31
5/31〜6/3毎朝5時更新・全4話
【あらすじ】
天和(てんな)三年。江戸。「はせを」という五分刈りの中年の男がいた。彼は、青物を売る娘「なな」の訪問を受ける。「なな」は天和の大火で見かけた、庄之介という侍が気になっていた。庄之介は吉祥寺の栴檀林(せんだんりん)というところで学ぶ身であり、おいそれと声をかけることはできない。そこで「はせを」は一計を案じ、「なな」に文(ふみ)を書かせて、それを庄之介に渡すという手段に出る。しかし庄之介は立身出世を目論んでおり、学問の邪魔と文を破り捨てる。怒った「なな」は栴檀林に火をつけるが……。
文字数 5,978
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31〜6/4毎朝5時更新・全5話
【あらすじ】
江戸後期。姫路藩藩主の叔父、酒井抱一(さかいほういつ)は画に熱中していた。
憧れの尾形光琳(おがたこうりん)の風神雷神図屏風を目指し、それを越える画を描くために。
そこへ訪れた姫路藩重役・河合寸翁(かわいすんおう)は、抱一に、風神雷神図屏風が一橋家にあると告げた。
その屏風は、無感動な一橋家当主、徳川斉礼(とくがわなりのり)により、厄除け、魔除けとしてぞんざいに置かれている――と。
そして寸翁は、ある目論見のために、斉礼を感動させる画を描いて欲しいと抱一に依頼する。
抱一は、名画をぞんざいに扱う無感動な男を、感動させられるのか。
のちに江戸琳派の祖として名をはせる絵師――酒井抱一、その筆が走る!
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 4,340
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/11毎朝5時更新(全12話)
【あらすじ】
鎌倉幕府末期。上野(こうずけ)新田荘の御家人・新田義貞は、後醍醐天皇や「悪党」楠木正成の起こした幕府への叛乱(元弘の乱)に対する多大な戦費の要求に反発し、幕府からの使者を斬る。
幕府は新田討伐を決意し、執権北条家の一門の桜田貞国に三万の軍を与えて出兵し、一方で義貞もこれに反抗して挙兵した。
義貞は挙兵時こそ百五十騎であったが、鎌倉へ向けて進軍するうちに、馳せ参じる将兵らを加え、七千もの兵を擁するようになった。
そして――ついに武蔵小手指原にて、入間川をはさんで、新田義貞と桜田貞国は対峙し、激突する。
【登場人物】
新田義貞:上野(こうずけ)の御家人
脇屋義助:義貞の弟にして腹心
桜田貞国:幕府執権北条家の一門
足利高氏:源氏名門・足利家当主、のちの尊氏
足利千寿王:高氏の嫡子、のちの義詮
高師直:足利家執事
紀五左衛門:足利家嫡子、千寿王(のちの足利義詮)の補佐役
楠木正成:河内の「悪党」(秩序に従わぬ者の意)
河越高重:武蔵野の名族・河越氏の当主にして、武蔵七党を率いる
大多和義勝:相模の名族・三浦氏の一門
【参考資料】
「埼玉の歴史ものがたり」(埼玉県社会科教育研究会/編)
文字数 2,130
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/4毎朝5時更新・全5話
【あらすじ】
フランス王フィリップ二世は、イングランドとフランスの西半分を支配するプランタジネット朝から、フランスの西半分を獲得しようと画策していた。プランタジネット朝の王妃であるアリエノール・ダキテーヌは、かつて、フィリップの父のルイ七世の王妃だった。アリエノールの生んだリチャード獅子心王を、そしてジョン欠地王相手に謀略をめぐらし、ついにブーヴィーヌの地で決戦を挑み、フィリップは勝利と共に「尊厳王」と称せられるようになる。
【表紙画像および挿絵画像】
オラース・ヴェルネ, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 3,802
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/24〜6/30毎朝5時更新・全38話
【あらすじ】
毛利家を継ぎ、毛利元就となった多治比元就――しかし、強大なる出雲の戦国大名・尼子経久の支配下となり、尼子家の尖兵として、やはり強大なる周防の戦国大名・大内義興を相手に戦う日々を過ごしていた。
尼子経久の謀略により安芸の国人からの信を失い、そのため経久の威光にすがらなければならないという逆境に陥れられた元就。だが彼は着実に戦功を重ね、また独自に周囲への攻略、調略を広げ、安芸の国人の盟主としての地位を確立していった。
やがて経久が隠居したのを機に、元就は尼子家と手を切る。大内家へ嫡男・隆元を人質に出したのだ。これは――尼子の新当主、尼子詮久(あまごあきひさ)が天下人となるため京へと進軍していったため、その隙を衝いた行動だった。
そして元就は大内家に働きかけ、詮久の上洛中、「がら空き」となった安芸に攻勢をかける。頭崎城をはじめとする尼子方の拠点を陥落寸前にまで追い込んだ元就に対し、ついに尼子家は反転攻勢を開始。逆に元就の居城、吉田郡山城へと兵を進めるのであった――
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 27,079
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.04.24
5/31〜6/6毎朝5時更新・全7話
【あらすじ】
(第一章 太陽の音を忘れない ~神戸信孝一代記~)
神戸信孝は織田信長の三男として知られる。彼は、庶子でありながら、嫡出である信忠・信雄についだ格付けを得るまでにのし上がっていた。
その最たるものが四国征伐であり、信孝はその将として、今、まさに四国への渡海を目前としており、その成功は約束されていた――本能寺の変が、起こるまでは。
(第二章 月を飛ぶ蝶のように ~有楽~)
織田有楽、あるいは織田有楽斎として知られる人物は、織田信長の弟として生まれた。信行という兄の死を知り、信忠という甥と死に別れ、そして淀君という姪の最期を……晩年に京にしつらえた茶室、如庵にて有楽は何を想い、感じるのか。それはさながら月を飛ぶ蝶のような、己の生涯か。
【表紙画像】
歌川国芳, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 3,693
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/4毎朝5時更新・全5話
【あらすじ】
(朝(あした)の信濃に、雷(いかづち)、走る。 ~弘治三年、三度目の川中島にて~)
弘治三年(1557年)、信濃(長野県)と越後(新潟県)の国境――信越国境にて、甲斐の武田晴信(信玄)と、越後の長尾景虎(上杉謙信)の間で、第三次川中島の戦いが勃発した。
先年、北条家と今川家の間で甲相駿三国同盟を結んだ晴信は、北信濃に侵攻し、越後の長尾景虎の味方である高梨政頼の居城・飯山城を攻撃した。また事前に、周辺の豪族である高井郡計見城主・市河藤若を調略し、味方につけていた。
これに対して、景虎は反撃に出て、北信濃どころか、さらに晴信の領土内へと南下する。
そして――景虎は一転して、飯山城の高梨政頼を助けるため、計見城への攻撃を開始した。
事態を重く見た晴信は、真田幸綱(幸隆)を計見城へ急派し、景虎からの防衛を命じた。
計見城で対峙する二人の名将――長尾景虎と真田幸綱。
そして今、計見城に、三人目の名将が現れる。
(その坂の名)
戦国の武蔵野に覇を唱える北条家。
しかし、足利幕府の名門・扇谷上杉家は大規模な反攻に出て、武蔵野を席巻し、今まさに多摩川を南下しようとしていた。
この危機に、北条家の当主・氏綱は、嫡男・氏康に出陣を命じた。
時に、北条氏康十五歳。彼の初陣であった。
(お化け灯籠)
上野公園には、まるでお化けのように大きい灯籠(とうろう)がある。高さ6.06m、笠石の周囲3.36m。この灯籠を寄進した者を佐久間勝之という。勝之はかつては蒲生氏郷の配下で、伊達政宗とは浅からぬ因縁があった。
文字数 3,878
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/5毎朝5時更新(全6話)
【あらすじ】
南北朝時代、南朝の宰相、そして軍師ともいうべき、准后(じゅごう)・北畠親房、死す。
その兇報と共に、親房の臨終の言葉として、まことしやかに「その一言」が伝わってきた。
「年明けこそ鬼笑う」――と。
親房の最期の言葉は何を意味するのか――
楠木正成、新田義貞、高師直、足利直義といった英傑たちが死し、時代は次世代へと向かう最中、ひとり生き残った足利尊氏は、北畠親房の最期の機略に、どう対するのか。
【登場人物】
北畠親房:南朝の宰相にして軍師。故人。
足利尊氏:北朝の征夷大将軍、足利幕府初代将軍。
足利義詮:尊氏の三男、北朝・足利幕府二代将軍。長兄夭折、次兄が庶子のため、嫡子となる。
足利基氏:尊氏の四男、北朝・初代関東公方。通称・鎌倉公方だが、防衛のため入間川に陣を構える。
足利直冬:尊氏の次男。庶子のため、尊氏の弟・直義の養子となる。南朝に与し、京へ攻め入る。
楠木正儀:楠木正成の三男、南朝の軍事指導者。直冬に連動して、京へ攻め入る。
【表紙画像】
「きまぐれアフター」様より
文字数 3,634
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/6毎朝5時更新(全7話)
【あらすじ】
前漢末、皇帝の外戚・王莽は帝位を簒奪し、「新」という王朝の皇帝を称した。これに対して、中国の全土で叛乱、自立が相次ぎ、その中でも最も天下に近かった勢力・平林軍の更始帝は長安と洛陽を陥落し、ついに王莽を斃した。
しかし天下は未だ定まらず、更始帝は、不安定は河北に誰を差し向けるか悩んでいたが、少数により王莽の軍を撃破した実績を持つ、劉秀に白羽の矢を立てた。
劉秀――のちの後漢の光武帝である。
【登場人物】
劉秀:のちの後漢の初代皇帝・光武帝。
馮異:劉秀の部下。大樹将軍の異名を持つ。
王郎:河北の邯鄲(かんたん)にて、漢の皇族を称し、自立。
奴国の大夫:倭の諸国の内、奴国(なこく)からの使節。後漢より「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」の金印を賜る。
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 2,420
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
5/31~6/7毎朝5時更新(全8話)
【あらすじ】
(第一章 真新しい靴がステップ ~竜馬、寺田屋にて遭難す~)
慶応2年1月23日(1866年3月9日)深夜2時、坂本竜馬とその護衛の三吉慎蔵は、寺田屋に投宿していたが、そこを伏見奉行の捕り方に襲撃される。
辛くも寺田屋の外へと逃れる竜馬と慎蔵だったが、竜馬が負傷により動けなくなり、慎蔵は決死の覚悟で伏見薩摩藩邸へと走る。
慎蔵は薩摩藩邸の手前まで来たところで、捕り方に追いつかれてしまう。
その時、藩邸から、ひとりの男が歩み出て来た。
中村半次郎という男が。
(第二章 王政復古の大号令、その陰に――)
慶応3年11月15日。中岡慎太郎は近江屋にいた坂本竜馬を訪ね、そこで刺客に襲われた。世にいう近江屋事件である。竜馬は死んでしまったが、慎太郎は2日間、生き延びることができた。それは刺客の過ち(ミステイク)だったかもしれない。なぜなら、慎太郎はその死の前に言葉を遺すことができたから――岩倉具視という、不世出の謀略家に。
(第三章 見上げれば降るかもしれない)
幕末、そして戊辰戦争──東北・北越の諸藩は、維新という荒波に抗うべく、奥羽越列藩同盟を結成。
その同盟の中に、八戸藩という小藩があった。藩主の名は南部信順(なんぶのぶゆき)。薩摩藩主・島津重豪(しまづしげひで)の息子である。
八戸藩南部家は後継ぎに恵まれず、そのため、信順は婿養子として南部家に入った。それゆえに──八戸藩は同盟から敵視されていた。
四方八方が八戸藩を敵視して来るこの難局。信順はどう乗り切るのか。
【表紙画像】
「きまぐれアフター」様より
文字数 5,245
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
ある日突然王宮から遣わされた騎士に攫われ、住んでいた村を焼かれたことにより全てを失ったラズリ。
しかし、彼女は赤い瞳と髪をした青年に助けられ、なんとか騎士の手から逃げ出すことに成功する。
青年は自分の事を人間ではなく魔性だと言い、ラズリに一目惚れしたから、今後は自分が傍にいると告げた。
意味が分からないながらも、悪い人ではなさそうだと安心するラズリを尚もつけ狙う王宮騎士達。
そこに何故か他の魔性も絡んできて……?
※なろうサイトでも投稿しています。
もしかしたら、若干内容に違いが出たりするかもしれません
文字数 62,791
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.01.12
南近江に生まれた少年の出来のよさ、一族は麒麟児と囃し将来を期待した。
その一族・蒲生氏。
六角氏のもとで過ごすなか、天下の流れを機敏に察知していた。やがて織田信長が台頭し、六角氏は逃亡、蒲生氏は信長に降伏する。人質として差し出された麒麟児こと蒲生鶴千代(のちの氏郷)のただならぬ才を見抜いた信長は、これを小姓とし元服させ娘婿とした。信長ほどの国際人はいない。その下で国際感覚を研ぎ澄ませていく氏郷。器量を磨き己の頭の中を理解する氏郷を信長は寵愛した。その壮大なる海の彼方への夢は、本能寺の謀叛で塵と消えた。
天下の後継者・豊臣秀吉は、もっとも信長に似ている氏郷の器量を恐れ、国替や無理を強いた。千利休を中心とした七哲は氏郷の味方となる。彼らは大半がキリシタンであり、氏郷も入信し世界を意識する。
やがて利休切腹、氏郷の容態も危ういものとなる。
氏郷は信長の夢を継げるのか。
文字数 14,007
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.21
時は戦間期ヨーロッパ。緊張する国家間を駆け巡り、外交交渉を行う民間人がいた。彼の名前は安芸峻一朗。日本人であり、周囲からは伯爵と呼ばれていた。そして彼は自らを『私立外交官』と称していた。一触即発の緊張が高まるこの世界で、随員であるナジェージュダ=名津=ベルナーシェクとの活躍により、次大戦を回避することができるのか?
文字数 19,808
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.16
時は十五世紀初頭。西ヨーロッパ諸国は東のイスラーム教国であるオスマン帝国の圧迫を受けていた。防波堤であるビザンツ帝国は衰退はなだしく、その対応が求められていた。レコンキスタの途上にあってイベリア半島の雄でもある新興国カスティリヤ王国はさらに東から勃興しつつあったティムール帝国に目をつける。彼の国はかつてユーラシア大陸を席巻したモンゴルの末裔を称し、領土を拡大していた。さらにオスマン帝国の領土も狙い、両国は雌雄を決する対決に向かっていた。この状況を踏まえ、カスティリヤ王国はティムール帝国との同盟によりオスマン帝国の圧迫に対抗することを決意する。派遣された外交団を狙う刺客。その窮地を救う謎の集団。オスマン帝国の『稲妻』とも称されるスルタンバヤジットと、暁のごとき勢いで西に領土を拡大するティムールの対決。アンカラの戦いの中に埋もれた、忘れられた物語を、今綴ろう。
文字数 6,117
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.31
文字数 882,604
最終更新日 2024.06.01
登録日 2020.08.17
19世紀ヨーロッパに似ている世界の物語。
モーントライト王国の端に位置する水の都フルス。
小さな田舎町で孤児として教会で育てられたルーナは、ある日一人の男性シャルルと出会う。
この孤独から抜けだしたいと願っていた、ルーナはシャルルと暮らすことを決める。
そんなシャルルの正体は、魔法使いだったのである。
シャルルと出会い、ルーナは少しずつ心を開いていく。
一方、ルーナの隠された秘密も開かされていく。
文字数 7,333
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.05.26
先祖が作った家の人形神が改築によりうっかり放置されたままで、気付いた時には家は没落寸前。
ピンチを救うべく普通の中学2年生、依る(ヨル)が不思議な扉の中へ人形神の相方、姫様を探しに旅立つ。
自分の家を救う為に旅立った筈なのに、古の予言に巻き込まれ翻弄されていく依る。旅の相方、家猫の朝(アサ)と不思議な喋る石の付いた腕輪と共に扉を巡り旅をするうちに沢山の人と出会っていく。
知ったからには許せない、しかし価値観が違う世界で、正解などあるのだろうか。
特別な能力なんて、持ってない。持っているのは「強い想い」と「想像力」のみ。
悩みながらも「本当のこと」を探し前に進む、ヨルの恋と冒険、目醒めの成長物語。
この物語を見つけ、読んでくれる全ての人に、愛と感謝を。
ありがとう
今日も矛盾の中で生きる
全ての人々に。
光を。
石達と、自然界に 最大限の感謝を。
文字数 4,720,240
最終更新日 2024.06.01
登録日 2020.08.11
文字数 9,528
最終更新日 2024.06.01
登録日 2024.03.31