「もたらす」の検索結果
全体で565件見つかりました。
主人公の幸運の女神フォルトゥーナ(フォルス)は人々に幸運をもたらす女神。移り気な性格でもあり、幸運を与える人間の性質を問わず、女神が気に入った人間に好機を与えることもあれば、気まぐれに奪い去る、老若男女、貧富、身分も見境なく、全人類の運命を操る運命の女神。
そのフォルスがある日、全能の神であるユピテルの妻、(ユーノ)最高位の女神によってユピテルとフォルスの浮気を疑い嫉妬しフォルスは異世界に飛ばされることになった。
「ユーノめ!いいわ異世界を好き勝手にエンジョイするわ!」
異世界では勇者は弱小でポンコツ何のスキルを持たない勇者とチームを組む事に!
「ねぇ、私に勝てると?それよりあなたは運がいいあなたを最強の勇者にしてあげる」
文字数 92,088
最終更新日 2024.06.16
登録日 2023.04.20
赤ちゃんの頃にフェンリルに拾われたアン。ある日、彼女は冒険者のエルドと出会って自分が人間であることを知る。
アンは自分のことを本気でフェンリルだと思い込んでいたらしく、自分がフェンリルではなかったことに強い衝撃を受けて前世の記憶を思い出した。そして、自分が異世界からの転生者であることに気づく。
その記憶を思い出したと同時に、昔はなかったはずの転生特典のようなスキルを手に入れたアンは人間として生きていくために、エルドと共に人里に降りることを決める。
そして、そこには育ての父であるフェンリルのシキも同伴することになり、アンは育ての父であるフェンリルのシキと従魔契約をすることになる。
街に下りたアンは、そこで異世界の食事がシンプル過ぎることに着眼して、『創作魔法』を使って故郷の調味料を使った料理を作ることに。
しかし、その調味料は魔法を使って作ったこともあり、アンの作った調味料を使った料理は特別な効果をもたらす料理になってしまう。
魔法の調味料を使った料理で一儲け、温かい特別な料理で人助け。
フェンリルに育てられた転生幼女が、気ままに異世界を満喫するそんなお話。
※ツギクルなどにも掲載しております。
文字数 183,561
最終更新日 2024.02.09
登録日 2024.01.14
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】
・第1章
彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。
そんな彼を想う二人。
席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。
所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。
そして彼は幸せにする方法を考えつく――――
「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」
本当にそんなこと上手くいくのか!?
それで本当に幸せなのか!?
そもそも幸せにするってなんだ!?
・第2章
草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。
その目的は――――
「付き合ってほしいの!!」
「付き合ってほしいんです!!」
なぜこうなったのか!?
二人の本当の想いは!?
それを叶えるにはどうすれば良いのか!?
・第3章
文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。
君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……
深町と付き合おうとする別府!
ぼーっとする深町冴羅!
心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!?
・第4章
二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。
期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する――
「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」
二人は何を思い何をするのか!?
修学旅行がそこにもたらすものとは!?
彼ら彼女らの行く先は!?
・第5章
冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。
そんな中、深町凛紗が行動を起こす――
君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!
映像部への入部!
全ては幸せのために!
――これは誰かが誰かを幸せにする物語。
ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。
作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!
文字数 53,129
最終更新日 2024.06.16
登録日 2024.05.02
月の砂漠に銀の雨《二人の騎士と異世界の神子》
レンタル有り★書籍版発売されました!レンタルページ&書籍情報ページにて50ページ分試し読みできます。
【(若き騎士団長+皇帝の筆頭近衛騎士)×神子として召喚された男子高校生】
慈雨の神子として召喚された春瀬 櫂《ハルセ カイ》はこの砂漠の帝国に恵みの雨をもたらすことが出来るらしい。
そんな事を言われてもどうすれば雨を降らせることが出来るかわからず不安に怯えている時に二人の騎士と出会う。
いつでも真摯にカイを守り励ましてくれるサイード。
寡黙で少し怖いけれどなぜかひどく惹かれてしまうダルガート。
三人で力を合わせて砂漠に雨を降らせるファンタジーBLです。
※攻め二人は「受けくんを幸せにしたい」同志で元々仲がいいので、二人が争ったり仲違いすることはありません。
三人が三人ともお互いを大事に思ってる完全両想いハッピー3Pです♡
文字数 679,033
最終更新日 2022.07.23
登録日 2021.02.17
家で寝て起きたらまさかの世界がゾンビパンデミックとなってしまっていた!
しかもセーラー服の可愛い女子高生のゾンビに噛まれてしまう!
もう終わりかと思ったら俺はゾンビになる事はなかった。しかもゾンビに狙われない体質へとなってしまう……これは映画で見た展開と同じじゃないか!
てことで俺は人間に利用されるのは御免被るのでゾンビのフリをして人間の安息の地が完成するまでのんびりと生活させて頂きます。
ネタバレ注意!↓↓
黒藤冬夜は自分を噛んだ知性ある女子高生のゾンビ、特殊体を探すためまず総合病院に向かう。
そこでゾンビとは思えない程の、異常なまでの力を持つ別の特殊体に出会う。
そこの総合病院の地下ではある研究が行われていた……
"P-tB"
人を救う研究のはずがそれは大きな厄災をもたらす事になる……
何故ゾンビが生まれたか……
何故知性あるゾンビが居るのか……
そして何故自分はゾンビにならず、ゾンビに狙われない孤独な存在となってしまったのか……
文字数 145,081
最終更新日 2023.04.10
登録日 2022.11.25
「やり過ぎる神絵師め、貴様をSNS絵師界隈から追放する!」
こんなことを言われるくらい有名になりたかった男は今日もうだつの上がらないピクトグラムネタを描いていた。
しかしふとしたきっかけが原因で無念にも交通事故に遭ってしまう。
そして気付けば、彼は異世界に居た。
突然のことに驚く男。
しかし彼の視界に突如現れた〝へるぱ〟という美少女が強引に事情を語る。男は異世界転生したのだと。
しかもへるぱは人間などではなかった。
男の視界にいつまでも居座り続けるバーチャルチューバー的なヘルプキャラだったのである。
ただしあまりにも自由で粗暴でTHE適当。そして役に立たない助言の数々は、「お前を消す方法」などとつい尋ねたくなってしまうほどに残念。
それでもへるぱを頼るしかなかった男は〝ピクト・グラム〟と名乗り、己の想像力を駆使して異世界で生き延びてやると心に決めた。
この異世界は想像力こそが全て。スキルも魔法もその性能や強ささえも使用者の想像力に強く影響を受けてしまう。
だがピクトの想像力は人一倍豊かだった。絵の才能はなくとも想像力の才能には満ち溢れていたのだ。
それ故にピクトの力が真価を発揮した時、現地人すら驚愕する結果をもたらすこととなる。
それこそ世界の常識を塗り替えてしまうほどに。
時には戦い、時には頭脳を駆使。現代知識もちょこっと引用。
サブカルで得た知識と技能は果たしてピクトをどこまで高みに上げるのだろうか。
想像力の世界にて、底辺絵師による破壊と創造の物語が今始まる。
文字数 41,275
最終更新日 2024.06.16
登録日 2024.05.31
聖王国家ゼレスティアに彼の英雄あり!
貴族の嫡男、ギデオン・グラッセは礼節を重んじ、文武に励む若者として周囲から聖騎士として将来を有望視されていた。
彼自身もまた、その期待に応え英雄として活躍する日を心待ちにしていた。
十五歳になったその日、ギデオンは自身の適性職を授かる天啓の儀を受けることとなる。
しかし、それは彼にとっての最初で最後の晴れ舞台となってしまう。
ギデオン・グラッセの適性職はマタギです!!
謎の啓示を受けた若き信徒に対し、周囲は騒然となった。
そればかりか、禁忌を犯したとありもしない罪を押し付けられ、ついには捕らえられてしまう。
彼を慕う者、妬む者。
ギデオンの処遇を巡り、信徒たちは互いに対立する。
その最中、天啓の儀を執り行った司教が何者かによって暗殺されるという最悪の出来事が起きてしまう。
疑惑と疑念、軽蔑の眼差しが激怒ギデオンに注がれる中、容疑者として逮捕されてしまったのは父アラドだった。
活路も見出せないまま、己が無力に打ちひしがれるギデオン。
何もかも嫌なり自暴自棄となった彼の中で、突如として天性スキル・ハンティングが発動する。
神々の気まぐれか? はたまた悪魔の誘惑か? それは人類に終焉をもたらすほどの力を秘めていた。
・天啓の儀「一話~十六話」
・冒険の幕開け「十七話~三十九話」
文字数 224,657
最終更新日 2024.06.16
登録日 2024.04.26
年齢差、17歳。
子ども扱いしてくる彼女のハートを射止めることはできるのか?初恋に翻弄されるアイドル、その運命やいかに。
※序盤は穏やかですが、ストーリーが進行するにつれ過激なシーンが出てきます。ご注意ください。
キャラクターが多いので、目次の「登場人物」内にある索引をぜひご活用ください。
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。
▷あらすじ
家事代行サービスのスタッフとして働くチカルは、恋人の浮気癖に悩まされながらもそれなりに平穏な日々を送っていた。
39歳を目前にしたある日、彼女に大きな仕事が舞い込んでくる。スタッフ歴8年目にして初めて、芸能人宅での作業を任されたのだ。
担当する部屋の主は、抜群の歌唱力と高いダンススキルに定評がある5人組アイドルグループ「UR・RAD」のタビト。その美貌から繰り出される甘い言葉、艶然たる笑みでファンを虜にする絶対的エースである。
タビトは剛毅木訥な人柄のチカルに惹かれ熱い想いを寄せるようになるが、一方のチカルは22歳の若者など眼中にない。
しかし彼はあきらめず、チカルの気を引こうとさまざまな手段に出る。
前時代的な風習にとらわれながら生きるチカルと、先進的な思想をもって現代を生きるタビト――17歳という年齢差がもたらす価値観のズレや考え方の違いを乗り越えて、ふたりはすこしずつ距離を縮めていく。
ファンのことだけを考え、アイドルとして生きてきたタビトの「初恋」がもたらす葛藤。
恋人の裏切りにあいながらも別れを選べず、胸の奥に深く根付く「愛」に苦しみ続けるチカル。
彼らの行く末は果たして……
文字数 162,847
最終更新日 2024.06.16
登録日 2024.05.01
ルシェ・ドワイド。
機族の生まれ。
顔面偏差値Sランク。
『神霊機大戦』の主人公と同じく、精霊に愛され圧倒的な力をもった才子。
ただし、その実力を活かせないトラウマを持っていることで、避けれない、走れない、攻撃が当たらないの三拍子が揃い、金ぴか機体を乗り回す作中一番のネタキャラだった。
そんなのルシェ・ドワイドに、『神霊機大戦』をやり込んだ元配信者の天津眞(あまつ しん)は転生してしまった。
病死した妹から託された全プレイヤー未到達の幻ハーレムENDを目指していた彼は、ゲームの世界に転生したことをすぐに理解するも、そこで出会ったルシェの妹ルカに自分の妹の面影を見出した。
はからずも妹のルカは眞の妹と同じく長く生きられない病魔に侵されているのを知り、彼は妹を助けるためのアイテムを手に入れることを思いつく。
そのため、自らが持つ『神霊機大戦』の知識を活かし、ルシェ・ドワイドとして不在の主人公の代わりに最難関と言われるハーレムENDを目指すことを決めた。
自らの知っているゲームとのわずかな差異に違和感を覚えつつも、妹の命を救うため、フラグを回収に奔走することになった。
それが、世界に大きな変化をもたらすことになることを本人は知らない。
文字数 106,106
最終更新日 2024.06.05
登録日 2024.05.28
想い合って婚約したというのに、神託で繁栄をもたらす令嬢と婚姻すべきと告げられたせいで、王家の王命で婚約を解消させられて、王子と婚約する羽目になってしまった令嬢。
「天の神からのお告げだというなら、私が道連れにしてでも地獄を見せてみましょう」
ブチ切れた令嬢の自滅覚悟の宣戦布告。
文字数 5,513
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
王太子の婚約者であるカトリーナ・ミクトラン。ある日の夜会にて、エスコートしてくれるはずの婚約者が現れないかと思えば、別の女性と腕を組んで登場した。おまけに、初対面であるはずの浮気相手をイジメたあげくに殺そうとしたと身に覚えのない断罪を仕掛けてきた。どうやら、王太子は他国から嫁いできたカトリーナのことを嫌っており、婚約を破棄するために茶番を仕組んだようだ。追い詰められるカトリーナであったが……彼女の顔に浮かんでいるのは満面の笑顔。王太子はすぐに自分の選択を後悔することになる。カトリーナはとんでもない秘密を抱えており、それは王太子をはじめとした国民全員に破滅をもたらすものだった!?
文字数 12,229
最終更新日 2022.01.04
登録日 2021.12.31
大資産家であるバーミリオン公爵家の令嬢、ルージア・バーミリオンは突然、王国の皇太子マークスに婚約破棄される。
「前から思ってたんだけど、君って贅沢だよね?」
贅沢に溺れる者は国を滅ぼすと何かの本で読んだマークスは高級品で身を固めているルージアを王室に害をもたらすとして、実家ごと追放しようと目論む。
しかし、マークスは知らない。
バーミリオン公爵家が既に王室を遥かに上回る財を築いて、国家予算の八割を貸しつけていることを。
「平民の娘は素朴でいい。どの娘も純な感じがして良かったなぁ」
王子という立場が絶対だと思い込んでいるマークスは浮気を堂々と告白し、ルージアの父親であるバーミリオン公爵は激怒した。
「爵位を捨てて別の国に出ていきますから、借金だけは返してもらいますぞ」
マークスは大好きな節約を強いられることになる――
文字数 55,876
最終更新日 2021.02.07
登録日 2020.12.30
トンネル内の暗闇の中でハンマーの音が響く。打音検査だ。トンネルの保守点検に勤しむ佐藤の前に浮かび上がる白い影。暗黒天女は指さし嘲笑する。社会の闇に潜む歪とそれがもたらす災害を。それは重層的に折り重なって構築された都市の終焉の断片。(この作品は一九九〇年代に執筆したものです。現在とは一部異なる表記をしております)参考資料 小林一輔著 コンクリートが危ない
文字数 6,564
最終更新日 2024.05.02
登録日 2024.04.30
――恋は先に落ちた方が負けなんです!
見た目詐欺ウェルシェと純情王子エーリックの婚約に危機迫る!
グロラッハ侯爵家の長女ウェルシェは見た目だけならパーフェクトだが恋愛に関しては残念な腹黒令嬢。彼女は実家に多大な利益をもたらす第二王子エーリックとの婚約が決まってホクホク。
純情王子エーリックもウェルシェの外見に騙され一目ぼれしており、ある意味2人の利害が一致した婚約であった。
ところが、学園に入学したウェルシェに横恋慕する男子生徒が続出!
しかも、自称ヒロインのアイリスにそそのかされた乙女ゲームの攻略対象である女たらしケヴィン・セギュルが逢瀬の邪魔をしてきた。そこに第一王子オーウェンまでも加わり2人の婚約に危機が迫る!
だが、そんな妨害なんのその。超腹黒令嬢ウェルシェは王妃や周囲の者達を巻き込んで己の欲望に邁進するのだった。
だって、ウェルシェはグロラッハ家に恩恵をもたらしてくれる――「あなたのお嫁さんになりたいです!」
――これは、乙女ゲームに転生したヒロインと転生悪役令嬢……ではなく、その争いの煽りを食らった最凶腹黒可愛いウェルシェとぽやぽや純情王子エーリックのドタバタラブコメディ。
※表紙イラストはあニキ様に描いていただいたものです。(盗用・転載・盗作禁止)
文字数 188,368
最終更新日 2024.02.26
登録日 2024.01.18
聖女の力は、存在するだけで、周囲を浄化するというものだ。存在するだけで魔を退け、国に安寧をもたらす。そのため、この国の聖女は、力が見いだされた時から、十八で成人する時まで教会で過ごし、成人後は高位貴族へ嫁ぐことが定められている。
メイシ―は、自分の相手はなんて不幸なのだろうとため息を吐いた。
だけど、出会ったお相手はとっても素敵な人で。
円満に結婚した二人に、今度は誤解から邪魔を始める人間が現れる。
文字数 51,602
最終更新日 2023.02.13
登録日 2023.02.02
ここはロマリア国の大神殿。ロマリア歴417年。雪が降りしきる冬の夜。
「最初から……子供を奪って……離縁するつもりだったのでしょう?」
ロマリア国王子エドワーズの妃、セラ・スチュワートは無表情で言った。セラは両手両足を拘束され、王子エドワーズの前に跪いている。
「……子供をどこに隠した?!」
質問には答えず、エドワーズはセラを怒鳴りつけた。背が高く黒い髪を持つ美しい王子エドワードの顔が、醜く歪んでいる。
「教えてあげない。」
その目には何の感情も浮かんでいない。セラは魔導士達が作る魔法陣の中央に座っていた。魔法陣は少しずつセラから魔力を奪っていく。
(もう……限界ね)
セラは生まれたときから誰よりも強い魔力を持っていた。その強い魔力は彼女から大切なものを奪い、不幸をもたらすものだった。魔力が人並み外れて強くなければ、セラはエドワーズの妃に望まれることも、大切な人と引き離されることもなかったはずだ。
「ちくしょう!もういいっ!セラの魔力を奪え!」
「良いのかしら?魔力がすべて失われたら、私は死んでしまうわよ?貴方の探し物は、きっと見つからないままになるでしょう。」
「魔力を失い、死にたくなかったら、子供の居場所を教えろ!」
「嫌よ。貴方には……絶対見つけられない場所に……隠しておいたから……。」
セラの体は白く光っている。魔力は彼女の生命力を維持するものだ。魔力がなくなれば、セラは空っぽの動かない人形になってしまう。
「もういいっ!母親がいなくなれば、赤子はすぐに見つかるっ。さあ、この死にぞこないから全ての魔力を奪え!」
広い神殿にエドワーズのわめき声が響いた。耳を澄ませば、ゴゴオオオという、吹雪の音が聞こえてくる。
(ねえ、もう一度だけ……貴方に会いたかったわ。)
セラは目を閉じて、大切な元婚約者の顔を思い浮かべる。彼はセラが残したものを見つけて、幸せになってくれるだろうか。
「セラの魔力をすべて奪うまで、あと少しです!」
魔法陣は目を開けていられないほどのまばゆい光を放っている。セラに残された魔力が根こそぎ奪われていく。もはや抵抗は無意味だった。
(ああ……ついに終わるのね……。)
ついにセラは力を失い、糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。
「ねえ、***…………。ずっと貴方を……愛していたわ……。」
彼の傍にいる間、一度も伝えたことのなかった想いをセラは最後にそっと呟いた。
文字数 47,685
最終更新日 2023.10.10
登録日 2023.09.20
ルソーは生まれて9日で母親を亡くす。時計職人の父とは読書をして過ごすが、貴族と喧嘩をしてジュネーヴの街から逃走した。孤児同然となったルソーは叔父に引き取られ、従兄弟と共に少年時代を過ごす。
その後、いろんな職を転々としてニートのような生活を続ける。
どの仕事も長くは続かず、窃盗や変態行為に身を染めた。
しかし、読書だけは続けた。
やがて、ママンと出会い、最初は母親のような愛情を受けるが、その関係はどんどん深くなっていく。
フランスでは普通のことなのか、奇妙な三角関係を経験し、やがて、ママンとの別れも。
音楽を仕事にしたかったが、それほど才能はなかった。
ルソーはその後、女中と結婚し5人の子供を授かるが、貧乏すぎて養えない。
ルソーは抑圧された経験を通して、社会に疑問を持っていた。ルソーは理不尽な社会の事を文章にする。
「人間不平等起源論」
「社会契約論」
「新エロイーズ」恋愛小説
「エミール」教育論
「告白」自伝
「孤独な散歩者の夢想」
昔は娯楽も少なく、文書を書く人はお笑い芸人のようにチヤホヤされたものだ。
それらの文章はやがて啓蒙思想として人々に大きな影響を与えていくこととなる。
ルソーを弾圧する人も現れたが、熱烈に歓迎する人もいる中で過ごす。
そんな彼の思想が今では当たり前となった人権、平等、博愛を世にもたらすフランス革命を引き起こす原動力となった。
文字数 45,839
最終更新日 2021.09.16
登録日 2021.05.31
伯爵令嬢を探せ
後妻の連れ子だった叔父が父母の死後、令嬢の保護者となったのは曽祖母の介護を令嬢にさせるためだった
理性が飛べはすぐに殴ったり、粗相をする曽祖母はまともな時に令嬢に凝った細工のルビーの指輪を渡す。
「少なくとも今の貴女よりも物質的には幸せになれるはず」
曽祖母の死亡時には令嬢は22歳、適齢期はとうにすぎていた。叔父に穀潰しと罵られ家を出される。ほぼ無一文の令嬢は娼館のドアを叩く。
娼館の厨房で雇われた令嬢は叔父の家で磨いた腕でみるみるうちに周りと打ち解ける
令嬢が雇われてからここが常宿の貴族の青年は料理があからさまに変わった事で令嬢の事を聞く。
また令嬢は娼婦たちにマナーであったり簡単な文字や計算であったりを教えたりする。
さて、伯爵家を乗っ取るべく曽祖母の死亡と新しい伯爵になろうとする叔父。
しかし女伯爵だった曽祖母から受け取っているはずの伯爵の「証」を提示できず伯爵家の機能は王家によって停止されてしまう。
令嬢は週に3回街の定食屋の厨房の手伝いをすることになった。娼館の主人の持つ定食屋で、今まで来ていた手伝いの女性が臨月で暫くてつだえないというので令嬢がヘルプに入ったのだ。
そこに来る若い騎士との緩やかな恋愛は令嬢にどんな顛末をもたらすのか
文字数 29,342
最終更新日 2024.03.21
登録日 2024.02.29