「ば」の検索結果
全体で59,198件見つかりました。
大通りからふたつほど、道を曲がった角にあるちいさなケーキ屋さん。
イートインはおひとり様のみ。わざわざそれがあるのは『客の悩み』を聞くため。代金は金銭ではなく『あなたの痛み』を受け取るための交渉の場なのだから。
店主・真宙(まひろ)以外は接客スタッフが一名いるだけ。ショーケースには、基本洋菓子でたまに和菓子のスイーツたちが並んでいるものの。名前に『ケガの場所』が書かれているおかしいが美味しそうなスイーツたちばかり。
客の『痛み』を頂戴し、客には痛みが強い箇所を忘れるためにスイーツを提供する場所。
それが、『ル・フェーブ』の営業のやり方なのだった。
通うに通えない、導きの洋菓子店は求む客のみしか近寄らせない……必然のための場所なのだった。
文字数 118,895
最終更新日 2026.01.31
登録日 2025.12.19
高木奈緒、30歳。
彼女は、ただの喫茶店マスターではない。
無類のお茶好きが高じて起業し、今や「1000 break(サウザンド・ブレイク)」を本店に、計10店舗のカフェを展開する若き女性経営者。
その手腕は鋭く、淹れる一杯は人の心をほどく。さらに、誰もが思わず振り返るほどの美貌まで持ち合わせていた。
けれど、その20代のすべてをお茶と仕事に捧げてきた奈緒に、恋愛経験は一度もない。
彼女にとって人生とは、「至高の一杯」で客を笑顔にすること――ただそれだけだった。
そんな奈緒には、社長となった今でも欠かさず続けている日課がある。
それは、自らの原点である本店「1000 break」の店先を、毎朝自分の手で掃き清めること。
その日も、いつものように箒を動かしていた。
朝の澄んだ空気の中、静かに店前を整えていた奈緒の前に、ひとりの青年が現れる。
現代の街並みにはまるでそぐわない、薄茶色の着物姿。
ふらつくような足取りでこちらへ近づいてきたその青年は、奈緒の目の前でかすれた声を絞り出した。
「な、何か……飲み物を……」
今にも倒れそうな様子に、奈緒は息をのむ。
ただごとではないと察し、すぐに彼を店の中へ招き入れた。
こだわりの内装が施された静かな店内。
奈緒が彼の前にそっと差し出したのは、よく冷えた一杯の麦茶だった。
18歳だというその青年は、差し出されたグラスを両手で受け取ると、喉の渇きを癒やすように一気に飲み干した。
琥珀色の液体が体の奥まで染み渡っていく。ようやく人心地ついたのか、彼は大きく息を吐き、少しだけ表情を和らげた。
奈緒はその様子を見届けてから、静かに尋ねる。
「……お名前を、聞いてもいいですか?」
すると青年は背筋をすっと伸ばし、まっすぐ奈緒を見つめた。
その目には、年若さに似合わぬ凛とした光が宿っている。
「私は、田中与四郎です」
その名を聞いた瞬間、奈緒の全身を衝撃が貫いた。
一般の人間なら、どこか古風な名前だと受け流したかもしれない。
だが、お茶をこよなく愛し、お茶の世界に人生を捧げてきた彼女が、その名を知らないはずがなかった。
――田中与四郎。
それは後に“茶聖・千利休”となる人物が、若き日に名乗っていた幼名そのものだった。
なぜ、戦国の世を生きるはずの若き利休が、現代の喫茶店に現れたのか。
お茶に人生を捧げ、恋を知らぬまま30歳を迎えた美しき女性社長。
そして、のちに天下一の茶人となる18歳の青年。
本来なら交わるはずのなかった二人の時間は、「1000 break」で差し出された一杯の麦茶をきっかけに、静かに、けれど確かに動き始める。
これは、お茶に魅せられた二人が時を超えて出会い、やがて若き日の千利休が、年上の美しき喫茶店主・奈緒に恋をしていく――
そんな数奇で不器用な恋の、ほんの幕開けの物語。
文字数 22,960
最終更新日 2026.04.09
登録日 2026.04.03
──私の初めての恋人は、私を騙してた。
あなただけは違うと……信じていたのに──
「ゆくゆくはこのまま彼女と結婚して、彼女にはお飾りの妻になってもらうつもりだ」
その日、私は交際して間もない恋人の本音を聞いてしまった。
彼、ウォレスには私じゃない好きな人が別にいて、
最初から彼は私を騙していて、その平民の彼女と結ばれる為に私を利用しようとしていただけだった……
──……両親と兄の影響で素敵な恋に憧れていた、
エリート養成校と呼ばれるシュテルン王立学校に通う伯爵令嬢のエマーソンは、
今年の首席卒業の座も、間違い無し! で、恋も勉強も順風満帆な学校生活を送っていた。
しかしある日、初めての恋人、ウォレスに騙されていた事を知ってしまう。
──悔しい! 痛い目を見せてやりたい! 彼を見返して復讐してやるわ!
そう心に誓って、復讐計画を練ろうとするエマーソン。
だけど、そんなエマーソンの前に現れたのは……
※『私の好きな人には、忘れられない人がいる。』 『私は、顔も名前も知らない人に恋をした。』
“私の好きな人~”のカップルの娘であり、“顔も名前も~”のヒーローの妹、エマーソンのお話です。
文字数 51,774
最終更新日 2021.06.29
登録日 2021.06.16
冒険者として過ごしていたセリが、突然、番と言われる。「番って何?」
「初めて会ったばかりなのに?」番認定されたが展開に追いつけない中、元実家のこともあり
早々に町を出て行く必要がある。そこで、冒険者パーティ『竜の翼』とともに旅立つことになった[第1章]次に目指すは? [おまけ]でセリの過去を少し!
[第2章]王都へ!森、馬車の旅、[第3章]貿易街、
[第4章]港街へ。追加の依頼を受け3人で船旅。
[第5章]王都に到着するまで
闇の友、後書きにて完結です。
スピンオフ⬇︎
『[R18]運命の相手とベッドの上で体を重ねる』←ストーリーのリンクあり
『[R18] オレ達と番の女は、巣篭もりで愛欲に溺れる。』短編完結済み
番外編のセリュートを主人公にパラレルワールド
『当主代理ですが、実父に会った記憶がありません。』
※それぞれ【完結済み】
文字数 258,251
最終更新日 2020.05.17
登録日 2019.09.16
天性の苛められっ子がエリート外科医に拾われて。タワーマンションの最上階で、溺愛され支配されていく
ユートはいじめられ体質で、他人を信じては必ず裏切られてきた。いじめに耐え兼ねて高校は中退、その後もパワハラやセクハラの被害ばかりで仕事が続かない。頼れる家族もなくとうとう路頭に迷ってしまう。
そんなユートを救ってくれたのは、偶然出会ったエリート外科医・成吾だった。ペットを探していた成吾に気に入られて、ユートは成吾に飼われることに。
「ユートはもう俺の家族だよ。無責任なことはしない。一生大切に可愛がるからね」
爽やかな好青年の成吾にすっかり気を許していたユートだったが、すぐにその姿は豹変。獣のように輝く金の眼と、めまいがするような強烈な匂いをまとわせて、ユートに迫ってきて──
(Dom/Sub+オメガバース ※独自解釈)
不憫受け/溺愛/執着/命令/支配/発情/フェロモン/♡喘ぎ/ヤンデレ/無理やり/異物挿入/子作り/男性妊娠/妊娠中H/お漏らし
文字数 51,678
最終更新日 2025.12.27
登録日 2022.05.03
気付けばそこにいたが、大きくなって自分が和×中華風が舞台の小説「隣国の竜王子の愛は甘い。」の中の世界にいることを思い出した月花(つきか)は、許婚の夜(よる)に捨てられてしまう恐怖を抱いた。しかし、竜王子が溺愛するのは……。
(※糖分高め)
文字数 28,703
最終更新日 2017.12.26
登録日 2017.12.13
日本で大人気のアイドル荒神湊は、ある日異世界へと飛ばされてしまう。どうやら聖女召喚の儀に巻き込まれてしまったらしい。
なんの特殊能力も持たない湊だが、なにやら聖女の様子がおかしい。「この方はカミ様です!」
どうやら湊の大ファンだったらしい聖女のせいであれよあれよという間に異世界で崇められ始めた湊。いや違うんです! 自分ただのアイドルなんで! 誰か聖女を止めてくれ!
異世界で神と崇められた主人公がなんやかんやあってBLする話です。
※不定期更新。聖女(女子高校生)が結構出てきますが恋愛には発展しません。BLです。R18はおまけ程度です。主人公がちょっとクズっぽいかもしれないです。
文字数 104,903
最終更新日 2024.03.31
登録日 2024.02.14
年上子爵×使用人
日本から突然異世界へと転移してしまったシン。
頼る者もなく途方に暮れていた彼を拾い、使用人として雇ってくれたのは紳士的な子爵のカイルだった。
慣れない異世界での生活のなか、シンが一番困惑したのはカイルからの特別な「労い」だった。
寝室に呼ばれ、甘やかされるように与えられる快感。それが使用人と主人の信頼関係を築くためのものだと教えられ、シンは密かに抱いてしまったカイルへの恋心を隠しながら受け入れていた。
ある日、カイルの古くからの友人が屋敷を訪れる。親しげな二人の姿に身分違いの嫉妬を覚えるシンだったが、他の使用人との会話から「労い」という行為が普通ではないことを知ってしまい――。
穏やかな子爵が隠していたのはシンへの執着と独占欲だった。
FANBOXなどで公開している作品の過激さを抑えたバージョンです。
文字数 8,233
最終更新日 2026.05.26
登録日 2026.05.26
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2024/3/4 男性向けホトラン1位獲得
2025/3/18 書籍1巻発売
難病で動くこともできず、食事も食べられない俺はただ死を待つだけだった。
次に生まれ変わったら元気な体に生まれ変わりたい。
そんな希望を持った俺は知らない世界の子どもの体に転生した。
見た目は浮浪者みたいだが、ある飲食店の店舗前で倒れていたおかげで、店主であるバビットが助けてくれた。
そんなバビットの店の手伝いを始めながら、住み込みでの生活が始まった。
元気に走れる体。
食事を摂取できる体。
前世ではできなかったことを俺は堪能する。
そんな俺に対して、周囲の人達は優しかった。
みんなが俺を多才だと褒めてくれる。
その結果、俺を弟子にしたいと言ってくれるようにもなった。
何でも弟子としてギルドに登録させると、お互いに特典があって一石二鳥らしい。
ただ、俺は決められた仕事をするのではなく、たくさんの職業体験をしてから仕事を決めたかった。
そんな俺にはデイリークエストという謎の特典が付いていた。
それをクリアするとステータスポイントがもらえるらしい。
ステータスポイントを振り分けると、効率よく動けることがわかった。
よし、たくさん職業体験をしよう!
世界で爆発的に売れたVRMMO。
一般職、戦闘職、生産職の中から二つの職業を選べるシステム。
様々なスキルで冒険をするのもよし!
まったりスローライフをするのもよし!
できなかったお仕事ライフをするのもよし!
自由度が高いそのゲームはすぐに大ヒットとなった。
一方、職業体験で様々な職業別デイリークエストをクリアして最強になっていく主人公。
そんな主人公は爆発的にヒットしたVRMMOのNPCだった。
なぜかNPCなのにプレイヤーだし、めちゃくちゃ強い。
あいつは何だと話題にならないはずがない。
当の本人はただただ職場体験をして、将来を悩むただの若者だった。
そんなことを知らない主人公の妹は、友達の勧めでゲームを始める。
最強で元気になった兄と前世の妹が繰り広げるファンタジー作品。
※スローライフベースの作品になっています。
元のタイトル
超リアルなVRMMOのNPCに転生してデイリークエストをクリアしまくったら、いつの間にか最強になってました~年中無休働いていたら、社畜NPCと呼ばれています〜
文字数 372,559
最終更新日 2026.04.10
登録日 2024.02.25
「お兄ちゃん」と呼ばれた。それが当たり前だった。彼女が二十歳になる、今夜までは。
幼馴染の菜々美の成人と、二人きりのリビング。
冗談めかした「綺麗になった」という言葉をきっかけに、静かな部屋の空気が一変する。
震える指先で触れられ、縋るように重ねられた唇。
初めて知る彼女の熱さ、乱れる呼吸、そして潤んだ瞳。
「颯太が初めてがいい。ずっとそう思ってた」
お兄ちゃんと妹のような関係を脱ぎ捨て、熱い蜜に溺れていく二人。
年下の幼馴染が、女へと変わる官能的で切実な一夜。
文字数 5,389
最終更新日 2026.04.06
登録日 2026.04.06
伯爵家の双子の姉、アリシャは、妹と比べ、地味で目立たない。彼女は誕生パーティーを抜け出し、湖に一人でいた。そんな時、真っ白は龍が飛んでくる。
龍はこの国では宝とされている。野生の龍は決して人になつかないはずなのに、白龍はアリシャの頬をひとなめした。
そこから、白龍に選ばれた娘として、第一王子と婚約する話。
※感想いただけるとうれしいです!!
ただ、苦情や批判は受け付けておりません。どうしても言いたいことがある場合は、提案型でお願いします!これはあまりにも。。。というものには返信しませんので、あしからず。
(今後、UPするすべてにこの文言を載せる予定です!!)
※小説家になろうサイト様でUPしているものを若干修正してあります。
文字数 74,221
最終更新日 2021.01.23
登録日 2021.01.03
目が覚めると異世界に神子として召喚されていた理二だが、その世界では召喚されてはいけない神子だった。
『黙って死んでくれ』
そうして、理二自身は何も知らないままにすぐに殺されてしまう。
そこで終わりかと思うが、喚ばれた際に神様から授かった能力があった。
それは、死を覆す力だった。諦めなければ死なない能力。
自身が禁忌の神子として命を狙われる世界。
そこで理二は、生きてる人間が大嫌いだと笑う自称人殺しに出会い……?
四十過ぎの元殺し屋と、死ねと言われた召喚された神子による成り上がり物語。
文字数 25,961
最終更新日 2022.06.11
登録日 2022.05.22
ライアン王子には婚約者がいる。
侯爵家の長女ヴィクトリアと言った。
しかしお忍びで街に出て平民の女性ベラと出あってしまった。
ベラと結婚すると国民から人気になるだろう。シンデレラストーリだ。
しかしライアンの婚約者は侯爵令嬢ヴィクトリア。この国で5本指に入るほどの名家だ。まずはヴィクトリアと結婚した後、ベラと籍を入れれば問題はない。
そして結婚式当日、侯爵家の令嬢ヴィクトリアが来るはずだった結婚式に現れたのは……
緩い設定です。
HOTランキング入り致しました.ᐟ.ᐟ
ありがとうございます( .ˬ.)"2021/12/01
文字数 79,044
最終更新日 2021.12.30
登録日 2021.11.30
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。
文字数 45,608
最終更新日 2024.03.30
登録日 2024.03.24
わたくしには、一つ年下の病弱な妹が居ります。
ちなみに、わたくしは後継ぎとして厳しく教育が施されていますが。まあ、俗に言う『病弱な妹ばかりを可愛がる家族』というやつですわね。娯楽本でこういう、虐げられる姉という本を読みましたの。
一応、最低限の世話はされていますので。少々困った妹と、そんな妹を甘やかす家族や使用人達に囲まれて暮らしていたのですけど――――
「すまないが、君とは結婚できない。俺は、彼女を愛してしまったんだ」
「ごめんなさい、お姉様。わたくしがいけないの……」
差し詰め、彼らの中ではわたくしは愛する二人を引き裂く悪役令嬢……いえ、悪女と言ったところでしょうか?
「彼女のお腹には、俺の子がいる。予定通り、彼女と結婚して俺がこの家に婿入りする」
あらあら、なんだかとんでもないことを暴露されましたわぁ!
様々な事情を鑑みて――――
わたくしは、愛する二人を引き裂く悪女を……及ばずながら務めさせて頂きますわ!
大きく息を吸って――――
「この、獣っ! 獣、獣! 獣が! わたくしの愛する妹に無体をっ!? 病弱で臥せっていた妹を、無理矢理手籠めにしたとっ!? 誰か、誰か、その男を、獣を妹から引き剥がしてっ!? 妹を守ってちょうだいっ!!」
さて、わたくしは立派に『愛する二人を引き裂く悪女』役を務められたでしょうか?
設定はふわっと。
文字数 5,858
最終更新日 2025.01.04
登録日 2025.01.04
「よくもぬけぬけと……今まで隠していたのだな」
昨日まで優しく微笑みかけてくれていた王太子はもういない。
双子の妹として産まれ、忌子、とされ、王家に嫁がせ発言力を高めるための『道具』として育てられた私、メルクール。
一つ上の姉として生きてきたブレンダが、王太子に私たちが本当は双子でという話をしてしまった。
この国では双子の妹ないしは弟は忌子として嫌われる。産まれたその場で殺されることもある。
それを隠して『道具』として育てられ、教育を施された私はまだ幸せだったかもしれないが、姉が王太子妃の座を妬んで真実を明かしてしまった。
王太子妃教育も厳しかったけれど耐えてきたのは、王宮に嫁ぎさえすればもうこの嘘を忘れて新しく生きることができると思ったからだったのに…。
両親、そして婚約していた事すら恥とした王室により、私は独身で社交性の無い、顔も知らない『野獣』と呼ばれる辺境伯の元に厄介払い、もとい、嫁ぐ事となったのだが、辺境伯領にいたのは淡い金髪に青い瞳の儚げに見える美青年で……?
※感想の取り扱いについては近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも別名義にて掲載予定です。
文字数 33,435
最終更新日 2021.05.30
登録日 2021.05.20
※完結! 焚き火の向かい側に座っているのは、メディアでも話題になったイケメン会社経営者、藤原晃成。山奥の冷えた外気に、彼が言い放った。「抱き合って寝るしかない」そんなの無理。七時間前にお見合いしたばかりの相手なのに!? 応じない私を、彼が羽交い締めにして膝の上に乗せる。向き合うと、ぶつかり合う私と彼の視線。運が悪かっただけだった。こうなったのは――結婚相談所で彼が私にお見合いを申し込まなければ、妹から直筆の手紙を受け取らなければ、そもそも一ヶ月前に私がクマのマスコットを失くさなければ――こんなことにならなかった。彼の腕が、私を引き寄せる。私は彼の胸に顔を埋めた……
文字数 115,131
最終更新日 2020.10.03
登録日 2020.03.02
主人公のシェヘラザードとジルベールは政略結婚夫婦。
お互いに過不足なく順調に暮らしてきたが、何年かたつうちにある不協和音が二人の間に流れ出した。
それは子供がいないこと。跡取りを必要とする侯爵家は、ジルベールに妾を迎える。
そこでもジルベールはシェヘラザードを妻として尊重し、妾には母親としての役割だけを与えて分担させた。
どちらにも何不自由ない暮しを約束し、特に問題なく過ごしていた。
嫡男も生まれ、順風満帆だと思われていたところに新たな難題が持ち上がる。
妾が、跡取りの母親であることを笠に着て、形ばかりの妻でしかないとシェヘラザードを罵り、排除しようと動き出したのだ。
こんなはずではなかったと、頭を抱えるしかないジルベールと、全てを諦めて彼の元を去るシェヘラザード。
だが思わぬ展開から起きた奇跡が、二人の人生を再び交差させる。
☆R15は保険でふ。
文字数 17,023
最終更新日 2025.01.15
登録日 2025.01.14