ライト文芸大賞エントリー 小説一覧

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寂れた無限の奉仕

 ある日、人が欲しいものを何でも与えられるようになった主人公はさまざまな人に奉仕する事が自分の存在価値なのだと悟った。  人に奉仕した人生の行く先は如何に。
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【完結】君たちへの処方箋

妹が急死した旺也は、彼女の息子を一人で育てることになった。 母親が急にいなくなったことで荒れる甥との暮らしに悪戦苦闘し、日々疲弊していく。 そんな二人の前に現れたのは……。 大事な人を亡くした二人が少しずつ心を癒していくお話です。 ※人の生死に関するお話ですので、苦手な方はご注意ください。 ※不妊に関するお話が一部あります。該当箇所には冒頭に書いておりますので、苦手な方はそこを飛ばして読んでいただけたらと思います。
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残心、

高校一年生の高橋歩(たかはしあゆむ)は、一年前に交通事故で片腕を失くしてしまった。その結果、大好きだった剣道から遠ざかってしまう。ある日、なんとなく屋上を見たことがきっかけで、人と関わりをもたないけど、どこか人懐っこい同級生の女子、鈴木真理(すずきまり)と知り合うこととなる。彼女に後押しされて、高橋歩はもう一度、剣道を志すこととなる――片腕の剣士は再び竹刀を振れるのか? ※2021.4/4に完結しました。
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君の願いが空に消えてしまう前に

大学四年生の小野寺都希は、夢もなく、就職も決まらず、無為な日々を送っていた。 そんな中、高校時代の初恋の相手である三城日向が病気で亡くなったことを、元同級生の園田瀬里から知らされる。都希は友人の荻原颯太と三人で日向の家を訪れ、日向の母親から彼女の日記を譲り受ける。そこには、日向がやりたかったことや後悔が綴られていた。 「もう一度日向に会いたい」そう強く願ったとき、都希は高校三年生の始業式に戻っていた。手元に残っているのは日向の日記だけで、これが「二周目」だと気づく。都希は、今度こそ日向の願いを叶えようと決意し、ジャンボパフェを食べたり、オオサンショウオのぬいぐるみを買ったり、参加できなかった学園祭や、花火を見るなど、彼女のやりたかったことを一つずつ実行する。
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スマホゲーム王

主人公葉山裕二はスマホゲームで1番になる為には販売員の給料では足りず、課金したくてウェブ小説を書き始めた。彼は果たして目的の課金生活をエンジョイできるのだろうか。無謀な夢は叶うのだろうか。
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片翼を失ったピアニスト

 ピアノ講師の母の元に生を授かった双子の兄弟、泉(せん)と舜(しゅん)。天才肌だった弟の舜は、早くからピアノの才能を開花させた一方で、兄の泉は凡庸であるかのように見えた。しかし、努力家の泉は眠っていた才能を開花させ、ふたりの立場は逆転。一躍時の人となった泉と比較されることに疲れ果てた舜は、ピアノを弾くことを辞めてしまう。  時は流れ、19歳になった舜の元に突然の悲報が……  悲しき運命に翻弄された、美しい双子のピアニストのお話。
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眩暈のころ

 中学三年生のとき、同じクラスになった近海は、奇妙に大人びていて、印象的な存在感を漂わせる男子だった。  私は、彼ばかり見つめていたが、恋をしているとは絶対に認めなかった。  そんな日々の、記憶と記録。
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視えない私のめぐる春夏秋冬

 ”一人では叶えられない願いがある、だから……” <視覚障がい×芸術×キャンパスライフ……そして恋愛>  目の見えない全盲の少女はさまざまな経験を経て、大人へと成長していく。  大学生になった彼女が出会う運命の相手、それはやがて大きな試練を乗り越えるための道標へと変わっていくのだった。 *  大学入試センター試験当日。  全盲の視覚障がいを持つ女性、”前田郁恵”は試験の帰り、札束の入ったアタッシュケースを公園で発見してしまう。  動揺していた郁恵は通りかかった男性に助けられ事なきを得るが、別れ際に絵の具の匂いが付いた男性の言った「俺は色が判別できない」という言葉が耳に深く残ってしまう。  努力が実を結び、見事志望大学に合格を果たした郁恵。  春の訪れと共に、盲導犬の”フェロッソ”と通うキャンパスライフがいよいよ始まるのだった。  保育士の夢……。  ミスコングランプリ……  運命の人との再会……  寮室に飾ったサンドアート……  四年間をオーストラリアで過ごし、日本に帰って来た郁恵は大学生となって多くの出会いを経験していく。  そして、様々の想いを胸に郁恵は、めぐる春夏秋冬を私らしく生きていく。幸せへの道を切り開くために。 表紙イラスト他:露草ことの様(@tsuyu_ks) タイトルロゴ:水野酒魚。様(@t_sakena) 挿絵イラスト:(第二章、第十一章後編)テン様(@saikomeimei)        (第二章)清見こうじ様(@seki_kouji)        (第九章)あニキ様(@akuyaku_niki) ※本作品は『サンドアートナイトメア』から四年後を描いた新作長編作品になります。 ※今を生きる人々に届けたい感動を。不自由を背負いながらも明るく生きようとする前田郁恵の物語をお楽しみください。 ※他小説投稿サイトにて、青春ジャンルトレンドランキング一位に輝いた作品です。 (参考資料一部抜粋) ・ユニバーサルマナー検定(株式会社ミライロ) ・YouTube:Yukari Channel(@yukarichannel8053) ・合理的配慮対話を開く対話が拓く(有斐閣)川島聡他
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陽あたりのいいパティオ 〜ももとさくらは人類最強です〜

神馬一族の末裔神馬もも(小学四年)とさくら(幼稚園年長組)は、ある特殊な能力を持っていた。それはももが念じると物や人を瞬間移動させる事ができるのと、さくらは念じると物を弾け飛ばす事ができるというものだ。 なぜなら、神馬一族は太古の昔から町を見守って人の進化を促し、悪意からこの土地を護ってきた、産土神「鬼王様」に託され、この土地を護るべく霊力を授けられた一族だからだ。 代々の末裔たちはそれぞれこうした霊力を持ち合わせて生まれていた。 そんな神馬一族が見守るこの町に、盗っ人団が入り込む。狙いは鬼王神社に祀られている宝玉だ。ももとさくらは、霊力を使って盗っ人団を追い払い、宝玉を守るが、盗っ人団は諦めず今度はさくらとももを誘拐して身代金を取ろうと画策する。 なぜなら神馬一族はこの町一体の地主で祖父の神馬権三は町長であり、昔で言えばお殿様みたいな存在であり、かつ、大金持ちだとわかったからだ。 また、神馬家は中道商店街のパティオと呼ばれる所に住んでおり、この場所は権三が知恵を絞って、天災や人災から町を守るべく建設した要塞なので、ももとさくらはそこに備えられている仕掛けと、特殊能力を使って盗っ人団との決戦の時を迎える。 町と子どもたちが主役の物語です。
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追憶の君

施設育ちの辻村夏樹、十八歳。物心ついた頃から施設で育ち、誰かと繋がることを諦めてきた青年だ。退所後に一人暮らしを始めた直後、孤独と疎外感に耐えかねて死を決意する。観光雑誌で見た月の美しい川辺を最後の場所に選び、ロープをリュックに詰めてその場所へ向かった夜、夏樹は一人の少女と出逢う。 月城夏希、十八歳。余命一ヶ月を宣告された少女で、月の絵を描くためにその場所に毎夜通っていた。同じ読み方で字の違う名前を持つ二人は、お互いが死に近い位置にいたからこそ引き寄せられたのだと夏希は言う。夏樹の死への衝動を真正面から受け止めながら、自らの余命を淡々と告げる夏希の存在が、夏樹の中の何かを動かしていく。 夏希は毎夜その場所で月の絵を描き、夏樹はその隣に通い続けた。月の下でおにぎりを食べ、雨の夜には電話で話し、笑い合ううちに二人は恋に落ちた。夏希は夏樹への想いを胸に抱えながら月の絵を描き上げ、続いて夏樹の肖像画を描き始めた直後に倒れる。駆けつけた夏樹に、死に際の夏希は「生まれ変わって会いに来る」と約束し、二枚の絵と長い手紙を残して息を引き取った。手紙には夏希の想いと、生まれ変わりへの確信と、夏樹に生きていてほしいという願いが綴られていた。 夏希の死後、夏樹は清掃会社に就職し一人で生き続けた。部屋には夏希の絵を飾り、毎年命日に近い満月の夜にあの場所を訪れた。三十年間、一度も欠かさなかった。後輩の面倒を見て、偶然再会した施設の職員・静江さんに二十年越しのお礼を伝えながら、夏希の言葉を信じて生きてきた。しかし四十八歳になった夏樹はついに限界を迎える。信じ続けることと、信じ続けられることは違った。ある夜、食卓で箸が止まった。夏希と月の下でおにぎりを食べたあの夜だけが、三十年間の中で違った。もう十分だという気持ちになった夏樹は、再びロープをリュックに詰めてあの場所へ向かう。 川辺を右往左往しながら歩く夏樹の耳に、忘れるはずのない声が届く。「多分、ここだと思うよ」。コンクリートの上に、あの日のままの姿の夏希が座っていた。三十年ぶりの再会だった。夏希は月の王国での三十年間を経て約束を果たしに戻ってきていた。夏樹の三十年間の報告を聞き、今夜ここに来た理由を打ち明けさせ、笑い合って泣き合って、最後に手を繋いで月を見上げた。来ないとわかっていても三十年間あの場所に来続けたこと自体が、夏樹がまだ諦めていなかった証拠だった。今日も月が綺麗だ。でも今は、月より綺麗なものが隣にいる。
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与那国島の紺野二佐 (近未来戦記③)

2025年初冬、ウクライナ戦役が膠着状態の中、ロシア連邦東部軍管区(旧極東軍管区)は突如北海道北部と佐渡ヶ島に侵攻。総責任者は東部軍管区ジトコ大将だった。北海道はダミーで狙いは佐渡ヶ島のガメラレーダーであった。これは中国の南西諸島侵攻と台湾侵攻を援助するための密約のためだった。同時に北朝鮮は38度線を越え、ソウルを占拠した。在韓米軍に対しては戦術核の電磁パルス攻撃で米軍を朝鮮半島から駆逐、日本に退避させた。 その中、欧州ロシアに対して、東部軍管区ジトコ大将はロシア連邦からの離脱を決断、中央軍管区と図ってオビ川以東の領土を東ロシア共和国として独立を宣言、日本との相互安保条約を結んだ。 佐渡ヶ島侵攻(通称サドガシマ作戦、Operation Sadogashima)の副指揮官はジトコ大将の娘エレーナ少佐だ。エレーナ少佐率いる東ロシア共和国軍女性部隊二千人は、北朝鮮のホバークラフトによる上陸作戦を陸自水陸機動団と阻止する。 サドガシマ作戦が終了して、のんびりしていたロシア軍一同だったが、日中の先頭諸島を巡る有事に巻き込まれてしまう。 日本は中国に勝てるのか? ※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
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Vの神話~バンギャのあたしは推しがこの世を去る前にラストソングを届けます~

【第9回ライト文芸大賞参加作品 完結済】  イジメのトラウマを背負ったまま高校生になった工藤怜愛(くどう れあ)はヴィジュアル系バンドのクリムゾン・エクリプスに一目惚れして、地雷系ファッションに身を包んでライブへと足を運ぶようになる。  クリムゾン・エクリプスは飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍し、瞬く間に武道館公演が決まるも、その直後にファンたちに激震が走る。  ――キールが死んだ。  唯一無二のヴォーカリストであったキールの訃報に、ファンたちは一気に地獄へと堕とされる。  そんな中、怜愛は最推しのキールの死を受け入れられず、ずっと返信の来ないDMを送り続けていた。そんなある日、キールのアカウントから返信が届く。 「誰かいるのか」  ――もう一度、亡くなった最推しと会いたくないですか?  バンギャの視点から見た、切ない恋愛ファンタジー小説。
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日本酒バー「はなやぎ」のおみちびき

★お知らせ 3月末の非公開は無しになりました。 お騒がせしてしまい、申し訳ありません。 引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。 小柳世都が切り盛りする大阪の日本酒バー「はなやぎ」。 世都はときおり、サービスでタロットカードでお客さまを占い、悩みを聞いたり、ほんの少し背中を押したりする。 恋愛体質のお客さま、未来の姑と巧く行かないお客さま、辞令が出て転職を悩むお客さま、などなど。 店員の坂道龍平、そしてご常連の高階さんに見守られ、世都は今日も奮闘する。 世都と龍平の関係は。 高階さんの思惑は。 そして家族とは。 優しく、暖かく、そして少し切ない物語。
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空聲のシーグラス・マーメイド

 叔父の営む珈琲店に住み込みで働く男子学生・灯織(ひおり)は、ある日、叔父が連れてきた少女・瑚子(ここ)と同居することになる。  瑚子は心因性失声症という疾患を患っており、声を出すことができない。しかも『声を出そうとすると涙が出る』という不思議な症状にも悩んでおり、まるで人魚姫のようだと灯織は思っていた。  どちらかと言うと鋭利な言葉で人を傷つけてしまいがちな灯織は、繊細な瑚子と関わるべきではないと考えて身を引こうとする。しかし、瑚子の内面や事情を知っていくにつれ、彼女が流す涙に閉じ込められた聞こえない言葉が知りたいと思い始める。  その一方で、灯織もまた、自分自身の家庭に問題とトラウマを抱えており……。  ガラス片のように鋭利な心の角を丸めて宝石になろうとした二人が、愛を手放し、泡になるまでのお話。
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それぞれの幸せな時間

色んな人の、色んなしあわせな時間を集めました。 これは、あなたへのしあわせのおすそ分け。
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ナポレオンの君

「ミレーだ!」 中学二年生の葵はある日、となりのクラスの男の子、中田くんがたびたび名画のポーズを取っていることに気付いてしまう。 『落穂拾い』『牛乳を注ぐ女』『種まく人』……。 また男子がバカやってるだけでしょ、と友達や姉は笑うけれど、葵は中田くんのポーズにただならぬものを感じており、新しいポーズを見逃さないよう、中田くんを見張る生活をはじめるのだった。 表現の世界でゆれる二人を描いた、ちょっぴりヘンな物語。
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手手転、手手天、手手転天。

防犯カメラの設置作業の息抜き中、何とも珍しい光景に出会った。 便所に設置された黒いスピーカーから雅楽が奏でられている。 振り向けば、道路を跨いで鳥居、その向こうの地獄の石段を老若男女が登る。 直線。立石寺の約五分の一程の段数でも気を抜けない。 脚と肺の苦痛が参拝者を襲っても、赤錆に塗れた手摺り付きの欠けた石段に一度踏み入れば、周囲の目と背後の開放感に圧倒される。 万が一に怯えながら頂上の平地に到達しても安心や達成感など湧き上がらない。 「二度と登らない」と白茶色の土に吐き出した直情は、顔を上げた瞬間乾燥する。 まだある。その先が隋神門。その先の道を歩んで漸く漆塗りの本殿へと辿り着くが、その時には既に真面な顔にはなっていない。帰る時の事を思えば尚更。 迂回する道は葛折の山道と東参道、駐車場に繋がる比較的楽な坂道があるが、後者らは表参道からは遠く、其方から訪れた者には忌避感を誘う。 死ぬ予定は無い。 今回は迂回して葛折の山道から本殿へ向かう。 緑灰茶の三色の世界に飛び込むと、鳩が岩に石を積んでいた。 豆を与えると翼を広げて、灰と茶の地面に散らばった豆に飛び込む。拍子に積んだ石を崩した。無数の軽い音に驚き、少し項垂れると散った石を再び積み始めた。 再度豆を放る。無限ループ。飽きた。 項垂れる鳩を横目にその場を去った。 七曲と言っても一桁と油断すれば損をする。そんな坂を越えて神社へと続く二つの鳥居と賑わいを目に安心を得る。 茶屋がある。 窓の張り紙に甘酒が下町の酒屋産の米麹で造られていると記述されている。 揚げ餅と甘酒を頼むと、馬が高い声で鳴いた。 薄紙に包まれた揚げ餅と紙コップに注がれた甘酒を乗せた黒い盆を受け取り、木製の長椅子に腰を落とす。 缶の甘酒は舌触りが水っぽく、糖分の主張が強くジュースに近いが本場の甘酒は如何に。 米の香りが鼻腔を通る。水っぽさは無く甘味は薄い。この様な味を世では上品と呼ぶのだろう。胃がぐわぁっと温まる感触が心地良い。 抱擁感のある熱と喉越しに美味いと何度も呟く。 次は揚げ餅。自宅の醤油とは明らかに違うこの抱擁感のある甘い香りは宛ら香水で永遠に嗅いでいたい。 しかし咀嚼する程、舌と胃が不快感を得た。食感と海苔の味は悪くないが、油濃さが辛い。 ともあれ神社で食べる事で味の評価も擁護される。情報を調味料にするのも案外楽しい。 突然鋭い雨粒に撃たれた。歯磨き粉臭にペトリコールと鉄が混じる。寒い。 早急に帰宅すれば早々に固定電話から「森の熊さん」が流れた。 寒い。ストーブの電源を入れる。 画面に発信者の名は無い。番号も無い。受話器を取らずにいると留守番電話に変わり、待機中の音楽が流れた。 寒い。 窓が割れた。今更ストーブが低い音を出した。全く、どうかしている。 寒い。焦るのは私の方だ。暑い。
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バラ園の約束

三上沙羅は、高校を卒業してからずっと勤めてきた施設をやめた。近所のファミリーレストランでアルバイトをするようになって数か月。そこへ、高校時代の友人だった伊藤憲太がやって来た。伊藤に誘われ出かける事になったバラ園は、沙羅が小さい時、誰かに連れられてきたことのある場所だった。 人と距離を詰めるのが苦手な沙羅が、伊藤と関わっていく中で、心の成長をしていく物語です。
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トレンチコートと、願いごと

私のちっぽけな殻を破ってくれたのは、ふらりとやってきた訪問者だったー。 冬休み。部屋に閉じこもっていた実波は、ふらりとやってきた伯母の瑞穂と再会する。 そんな数週間の、記録。
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文字化け少女と何者少年

この世界で私はバグってる。自称私は文字化け少女。想いと心と表し方が、世界の普通と少しずれてる。 スマートフォンではなくガラケーを持つ、俗世をうっとうしく感じる高校生の望月心美。ある日美術部の課題の為空き教室に向かうと、窓辺に座り少年雑誌を読む大川進がいた。大川進の人柄に興味を持ち彼をモチーフに作品を描こうとする望月心美。俗世とは生きる次元が違う、望月心美自身が男子に生まれたらなりたかった姿だった。彼が何者か知りたくなった。そんな彼に天使の翼が生えているように感じ描こうとしていたが、大川進にとってそれは好ましく感じなかった。その理由を知りたい。どうして天使が嫌なのか。これは私、文字化け少女の試練なのだと。いつまでも未熟な文字化け少女ではいられない。変わらないと。進まないと。 ガールミーツボーイな青春短編小説でございます。
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千里さんは、なびかない

天使の輪を作る、サラサラな黒髪。 握りこぶしほどしかない小さな顔に、ぱっちりとした瞳を囲む長いまつ毛。 まるでフィルターをかけたかのような綺麗な肌、真っ赤な唇。 特技はピアノ。まるで王子様。 ーー和泉君に、私の作品を演じてもらいたい。 その一心で、活字にすら触れたことのない私が小説家を目指すことに決めた。 全ては同担なんかに負けない優越感を味わうために。 目標は小説家としてデビュー、そして映画化。 ーー「私、アンタみたいな作品が書きたい。恋愛小説家の、零って呼ばれたい」 そんな矢先、同じ図書委員になったのは、なんと大人気ミステリ作家の零だった。 ……あれ? イージーモード? 最強の助っ人じゃん。 そんなわけが、なかった。
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俺と料理と彼女と家と

メシマズ母のもとで育った息子は、すっかり料理が好きな男子となった。就職を機に台所の広さ最優先で物件を探し、一人暮らしと自炊を開始。次は彼女をゲットしようと意気込むが……。
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ケーキの上の一粒のラムレーズン 第一宇宙

1985年12月7日(土)午前11時15分、森絵美は生き延びた。 1985年12月7日(土)午前11時15分、ニューヨークのオープンカフェで、若いアジア人女性と中年の白人女性が銃撃される事件が発生した。現場に急行したCNNの記者とカメラマンのボブは、土曜の午前中からの取材に不満を漏らしつつも、報道局からの指示で現場へ向かう。ボブは「アジア人女性が銃撃され、白人女性が巻き添えになって死亡したってだけじゃないか?ニューヨークで1日何件起こるんだよ、そんなもん!」と不平を言うが、記者は「ニュースは全部拾わなきゃあいけないんだよ。中には、とくダネだって混ざっているかもしれんだろ!」と応ずる。 現場に到着すると、救急隊員がアジア人女性と白人女性を担架に乗せて搬送しているところだった。アジア人女性は長身で黒髪の美しい女性で、大学生くらいの年齢に見えた。彼女が座っていたと思われるテーブルにはノートブックとペンが残されており、白人女性の席はその後ろのパラソルの下にあった。 記者はボブに撮影を任せ、目撃者へのインタビューを試みた。アジア人女性の隣のテーブルに座っていた白人女性に話を聞くと、彼女は事件の一部始終を目撃していた。「彼女は、その隣のテーブルでメモをとっていたようです。それで、彼女がお日様がまぶしかったのか、顔をあげて、太陽の方を向いた途端、側頭部に弾丸が・・・それで、彼女が椅子から倒れたんです・・・同時に後ろの白人女性が頭を抑えて倒れてしまって・・・」と証言します。 記者が「銃声はお聞きになられましたか?」と尋ねると、彼女は「いいえ、銃声なんかしませんでしたわ」と答えた。また、狙撃犯についても「私もパニくって、地面に伏せたんですが、近くには狙撃犯みたいな人間は誰もみかけませんでした。もしかすると、かなり遠距離から狙撃されたんじゃないかな、なんて思います」と述べた。さらに、「若い彼女が顔をあげた時、側頭部から血が出ているのが見えて・・・白人女性は頭部にポツンと銃痕が開くのが・・・もう、スローモーションのように見えました。高い場所から狙撃されたんじゃないでしょうか?若い女性の方を狙った弾丸がそれて後ろの女性に命中したのかも・・・」と白人女性は推測した。 記者はこの証言をカメラの前で再度話してもらおうと考えたが、その時、警察官が現場に到着した。急いでインタビューを進めようと、記者はボブを呼び寄せた。 ※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。 ※以上のあらすじは、ChatGPTにより作成いたしました https://chatgpt.com/share/679a43e5-7a68-800e-a10d-cbde3a094d8d
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ベートーヴェンが肖像画から飛び出した~これぞ運命~

南 奏(みなみ かなで)、25歳。 生徒や同僚からのアプローチが絶えない美貌の音楽教師だが、彼女の心には「ピアノ」しかない。恋愛には目もくれず、プロのピアニストになる夢を叶えるため、来る日も来る日も鍵盤に向かうストイックな日々を送っていた。 次のコンクールを目前に控えたある日。奏は夕暮れの音楽室で一人、居残り練習をしていた。彼女が弾いていたのはベートーヴェンの名曲『月光』。自らの魂を削るように紡ぎ出されるその音色は、誰もいないはずの音楽室の空気を震わせ、ある「奇跡」を呼び起こす。 ふと背後に気配を感じて振り返ると、そこにはボサボサの白髪に、ヨレヨレのフロックコートを着た時代錯誤な男が立っていた。しかもその顔は、壁に掛けられていたはずの「ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン」の肖像画と瓜二つ。いや、肖像画のフレームはもぬけの殻になっていたのだ。 「見事な演奏であった。……そして、あまりにも、美しい」 奏の澄んだ音色とひたむきな姿に惹かれ、なんと楽聖ベートーヴェン本人が肖像画から実体化してしまったのである。しかし、そんな事態を受け入れられない奏は、「不審者!?」と防犯ブザーを構えて大パニック。「待て!俺は怪しい者ではない!ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンだ!」と必死に釈明する彼との、最悪でコミカルな出会いから物語は幕を開ける。 行く当てのない彼を放っておけず、渋々自分のアパートに居候させることになった奏。そこから始まるのは、伝説の天才音楽家との奇妙な同居生活だった。現代の「全自動お風呂」に感動して湯船に引きこもったり、朝は「コーヒー豆をぴったり60粒」数えて淹れさせたり、お掃除ロボットを敵とみなして戦い始めたり。彼のマイペースぶりと奇行の数々に、奏は毎日頭を抱えるハメになる。 しかし、ひとたび彼がピアノの前に座れば空気は一変する。奏がずっと壁を感じていた「綺麗に弾くこと」の限界。それを打ち破ったのは、彼が鍵盤に叩きつけた、魂を燃やすような圧倒的な「情熱と絶望」の音色だった。 気難しくてワガママな天才。けれど、誰よりも純粋に音楽を愛する不器用で真っ直ぐな彼に触れるうち、奏のピアノは劇的な進化を遂げていく。そして同時に、ただの「変な居候」への想いが、少しずつ特別なものへと変わっていくのだった。 数百年の時空を超えて交わった、二人の不器用な旋律。果たして奏はコンクールで夢を掴むことができるのか?そして、現代日本で「本気の恋」を知ったベートーヴェンが下す決断とは――。 音楽の神様に愛された気難しい天才と、ピアノ一筋な美人教師が奏でる、極上のクラシック・ラブコメディ!
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亡くし屋の少女は死神を雇う。

「死ぬことは悪いことなんですか?」  ──目覚めると、オレは死んでいた。 死因がわからず、訳も分からぬまま死神にされたオレは亡くし屋という仕事をしている少女と出逢ったのだった……。 死神になった青年と、亡くし屋の少女が、『死』とは何かを探す物語── 第6回ライト文芸大賞に応募しています! 何卒、投票などよろしくお願いします!! 5/3、他サイトの完結分まで転載終わりました。 そのため、完結作品とさせていただきます。 また続きを書いた際にはこちらにもあげさせていただきます。
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さよならの代わりに、光の雨を

父を亡くし、母の恋人から暴力を受けていた佐久間 幸音は、祖父に引き取られ長崎へ転校する。 そこで出会ったのは、裕福な家に生まれながら父に人生を管理されている少年・瀬戸 蒼だった。 正反対の孤独を抱えた二人は、互いの孤独に触れ、親友になり、互いの存在を特別な居場所だと思うようになる。 けれど、親友は家族の代わりにはなれない。 それでも、君に出会わなければ、きっと生きてこられなかった。 二人の少年の、痛くて瑞々しい三年間の青春の物語。
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地球人が脳内で分泌する物質について 三年一組 たかひらだいき

夏休みの自由研究の期限が迫って彷徨っている小学三年生の宇宙人が、何気なく訪れた地球という星で面白そうな題材を見つけた。
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intercalary

 相馬若菜(そうまわかな)は、毎年誕生日前夜に原因不明の熱を出し、誕生日の朝『別の世界』で目を覚ます。『別の世界』というのは異世界みたいなそれではない。家や学校の場所、建物は全く同じだというのに、家族や友達……そこに居る“登場人物”が全く違う世界。しかも若菜にしてみれば『全く違う世界』の様に感じるそこには元々「別の若菜」が存在している。だから若菜は周囲の人達の記憶の中の「別の若菜」として、一年間を過ごさなければならないのだった。  しかし、四年に一度「うるう年」の誕生日からの一年間、若菜は『全く同じ設定の世界』で目を覚ます。そこでは若菜の母だけでなく、同級生も皆、何もかも同じだった。  どう頑張っても抗えないこの状況をどうにか受け入れ、それならば「せめて明るい自分でいよう」と、そんな風に必死で振る舞うようになっていた若菜にとって「同じ世界」で過ごせるということは、最高に居心地が良いものだった。  そして今年はうるう年。若菜は高校1年生の一年間を、四年に一度だけの「同じ世界」で過ごすことができる。
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小説家の私とダンサーの君

世界で活躍するダンサーになる夢を追って 猛練習に励む君に出会った私は 自分の夢だった小説を書く夢を思い出す そして夢に向かって歩みだす
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魔王

みんなが仲良くなるにはどうしたら良いのだろう? と、真剣に考えた僕が辿り着いた答えは…。
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看取り人

 宗介は、末期癌患者が最後を迎える場所、ホスピスのベッドに横たわり、いずれ訪れるであろう最後の時が来るのを待っていた。 後悔はない。そして訪れる人もいない。そんな中、彼が唯一の心残りは心の底で今も疼く若かりし頃の思い出、そして最愛の人のこと。  そんな時、彼の元に1人の少年が訪れる。 「僕は、看取り人です。貴方と最後の時を過ごすために参りました」  これは看取り人と宗介の最後の数時間の語らいの話し
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天使のくれた休日【短編/完結済】

不治の病≪肺結晶≫――その闘病生活は、ツラい喘息と苦しい投薬の副作用に耐え続ける過酷なものだ。 そんな毎日に絶望していた少年≪椿くん≫だったが……ある月夜の晩、突如その苦しみから解放される。 それは身体中の細胞が死滅し、ついには”痛み”すら感じなくなる末期症状。 死の三日前に訪れるという、ほんのひと時の”安らぎ”――、 それを昔の人々は――≪天使のくれた休日≫――と呼んだ。 ※本作はオペラ「椿姫」に着想を得たフィクションです。 ※病気および登場人物などは、全て架空の存在となります。 ★第4回ライト文芸大賞に参加中です!  応援よろしくお願いいたします!
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月不知のセレネー

音楽レーベル株式会社ニンヒアの企画部に所属する春川陽子はある日突然に新創設部署「クリエイター発掘部」の部長代理を任されることになった。 彼女に与えられた使命は二人の盲目のクリエイターのマネジメント。 苦労しながらも陽子は彼らと一緒に成長していくのだった。 ボカロPと異世界転生モノ作家の二人がある楽曲を作り上げるまでの物語。
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怯える日々から卒業を

母親に色々なものを「卒業」させられてきた高校生、田城沙織は同級生の佐久間くんがネイル好きだということを知って──
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愛が憎しみに変わる時

愛しているそう思っていた だけど愛が嫉妬や独占欲に変わると その愛は憎しみに変わる、、
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フライパンに込めた想い

中央線沿線にある大学に通う武藤あいねは、JR武蔵境駅近くの定食屋「こもれび食堂」でアルバイトをしていた。十人程度しか入れない小さなこの店は、店長の大上誠司が一人で切り盛りしていた。 誠司の優しくおおらかな性格もあり、近くの大学に通う学生達に長年愛され続けていたが、誠司も高齢となり、店を切り盛りすることが年々厳しくなっていた。 そしてある日、誠司はあいねを呼び出し、この店を閉める決意を伝えた。
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海辺の喫茶店には猫がいる

仕事を辞めて、たどり着いた小さな港町。 誰もいない喫茶店で出会ったのは、猫と、珈琲の香りと、静かな波の音だった。 これは、人生の一休みから始まる、やさしい日々の物語。
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この小さな花があの海に届きますように

※ライト文芸大賞 奨励賞 受賞作 ※ライト文芸ランキング完結時8位ランクイン作品 瀬戸内海の穏やかな海を舞台に描く、青春と恋の物語。 高校生・航は、水泳に打ち込みながらも、自分の限界に揺れていた。 それでも仲間や大切な人に支えられ、もう一度前を向こうとする。 戦時を生きた祖先たちの記憶に触れ、失われたものと残された想いを知る航。 人を想うことの価値は、どんな奇跡よりも尊い――。 青春と戦争、現在と過去が静かに交差する、切なくも美しい物語。 小さな花のように咲く“いとおしい時間”を、あなたへ。 ※物語後半にマスコットキャラ「カエルッパ」が主役のハートフルストーリーを追加します。 カエルッパはあなたの無くした物と、 心の忘れ物を刈り取ります。 忘れ物は再びあなたのもとへ……
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