ライト文芸 小説一覧
7,841
五月の花は毒の味
感想数 0
文字数 5,830
最終更新日 2025.07.29
登録日 2025.06.03
7,842
トランス×ノイズ
「ま、何とかなるさ―――新入生」兵連司は呟いた。感傷も甲斐性も感じさせない、無責任な台詞だった。
オカルトも怪異も食い潰された様に見える、近未来の日本。
少女・狛いのりは”とある事故”に巻き込まれたことによって、見知らぬ教育機関・辻浦学園に転入することになってしまう。
途中に出会った、暢気な少年・兵連司に案内された辻浦学園の正体は、
”ASM―――通称:トランスと呼ばれる異能力者たちの学園だった。”
というのは名許りの、基本ユルめな、時々ポップで、時々アクション、時々オカルトな雑音交じりの物語。
「自分はお爺ちゃんっ子じゃなくて、ジジイっ子だよ」
「それ……違いあります?」
「全然違うよ、ニュアンスが。三十度くらい」
文字数 4,360
最終更新日 2019.08.06
登録日 2019.08.06
7,843
キャンプ
短編です。
感想数 0
文字数 268
最終更新日 2026.01.19
登録日 2020.08.26
7,844
遺跡発掘作業員
成り行きで遺跡発掘作業員のバイトをする事になった。
一体、どーなるの~?!
実体験を元にしたフィクションです。
全5話
小説家になろうさんでも掲載してます。
感想数 0
文字数 10,342
最終更新日 2021.11.15
登録日 2021.11.11
7,845
ねえ、君、死ぬ前に私と将棋しようよ
「ねえ、君、死ぬ前に私と将棋しようよ」
突然僕の背後から聞こえた声。振り返ると、そこには一人の女性。その正体は、まさかの死神。彼女は、僕と将棋をしたがっているのです。
「僕、今から自殺する予定なんですけど」
「知ってるよ? だから、死ぬ前に将棋指そうと思ったんだ」
「……あなた、頭大丈夫ですか?」
「えっと。特に問題はないはず、だよ?」
これから自殺する予定の僕と死神である彼女との将棋。紡がれる思い。
どうして僕が自殺をしようとしていたのか。どうして彼女は僕に将棋を挑んできたのか。最後に分かる、二人の共通点とは。
ハチャメチャで、アワアワで。そして、アマアマな二人の物語。
将棋を知っている方でも、もちろん知らない方でも楽しめる作品を目指します!
表紙のイラストは、徒人(とびと)様からいただきました。
徒人(とびと)様のTwitter → https://twitter.com/tobito_sosaku
感想数 5
文字数 112,047
最終更新日 2024.07.04
登録日 2024.03.28
7,846
エメラルドの瞳を持つ神
感想数 0
文字数 17,513
最終更新日 2025.07.31
登録日 2025.06.13
7,847
待ち合わせは廻り廻って『池フクロウ』で。
約12000文字の短編。
生活指導の小俣先生に呼び出された田中琴音。
そして聞かされた内容は……
『あなたが鶯谷のラブホテルに行ったのを目撃したという匿名の電話があった』というもの。
当然無実なので否定するも、残された謎に振り回される事になる。
展開の早いソフトな下ネタまじりのミステリーコメディです。
感想数 0
文字数 12,918
最終更新日 2026.05.12
登録日 2026.05.12
7,848
鳥の心臓が食べたい
あの例の…!
感想数 1
文字数 10
最終更新日 2017.08.09
登録日 2017.08.09
7,849
云えない。癒えない。言えないよ。
感想数 0
文字数 1,484
最終更新日 2017.09.24
登録日 2017.09.24
7,850
戦の前の平穏~鷹華のものがたり~
大規模作戦に参加すべくパナマ運河を目指す日本海軍軽空母「神鷹」。
そこに乗り組む一人の女性がいた。
彼女の名は鷹華。主計兵である。
戦の前の束の間の平穏、これは、彼女に少しだけ訪れた平和の時間の記録である。
感想数 0
文字数 6,116
最終更新日 2018.09.18
登録日 2018.09.18
7,851
俺が白月蒼子を嫌う理由
俺は『天才』を嫌悪する。
11歳の時、自分が「凡人である」と明確に理解した。
きっかけとなったのは、クラスに転校してきた白月蒼子という一人の少女。
彼女が持つ類まれなる才能を目の当たりにした俺は、生まれて初めて『天才』を実感した。
それと同時に、自分は決して『天才』にはなれない。一生凡人のままであるということを理解してしまった。
そんな『天才』を目の当たりにした俺にあったのは、感嘆でも驚愕でも羨望でもなく、
——『嫌悪』だった。
そして、彼女はそんな『天才』に対して強い嫌悪感を抱くようになった俺に、わけもなく付き纏うようになった。
あれから6年。
高校2年生になった俺は未だに彼女に付き纏われていた。
「ねぇ——」
「うるせぇ。話かけんじゃねぇ。天才が感染る」
これは『天才』を嫌悪する凡人と、『凡人』に憧れる天才の物語。
感想数 4
文字数 246,158
最終更新日 2019.04.20
登録日 2018.11.20
7,852
常に眠気と戦う勇者!それは僕です!
眠気という名のモンスターと常に戦う毎日。
ベッドの甘い誘惑に負けてしまう僕を笑わないで下さい。
あきらめて寝ます!
頭痛いので今日は休んでいいよね?
おやすみなさい。
眠りを愛する全世界の友と眠気に支配されるのを憎む全てのヒトに愛を込めて!
文字数 8,087
最終更新日 2025.07.02
登録日 2019.03.26
7,853
早朝の、シャッター通りな商店街で…
感想数 0
文字数 1,949
最終更新日 2022.09.03
登録日 2022.08.30
7,854
ブス婚サルト
性格の歪んだブス専のウェディングコンサルタント:田上誓は、その奇妙な性癖とは裏腹に、どんな夫婦も世界一幸せにしてくれる、凄腕の婚サルタントである。今日もまた、不遜な態度で彼はこう言い放つのだ。
「てめーらを世界一幸せにしてやるでごぜーます」
※この世にあるあらゆるものと無関係であり、この世にあるあらゆる常識はこの物語で無視されるかもしれません。
感想数 1
文字数 81,056
最終更新日 2018.07.28
登録日 2018.06.17
7,855
無名
学校で孤独の主人公は、何を思う
感想数 0
文字数 1,014
最終更新日 2019.01.10
登録日 2019.01.08
7,856
待ち合わせはコンビニで
感想数 0
文字数 2,926
最終更新日 2020.04.10
登録日 2020.04.10
7,857
税込み346円のしあわせ
1話完結のショートショートです。
随所話しを追加していく予定です。
感想数 0
文字数 1,060
最終更新日 2020.12.26
登録日 2020.12.26
7,858
小説
感想数 0
文字数 108,313
最終更新日 2021.04.18
登録日 2021.04.18
7,859
一人ぼっち代表取締役
物心つく前に両親を亡くし、施設で育った神崎 一歩(かんざき はじめ)。
高校三年生に上がった一歩は、相変わらず友達も出来ず、一人ぼっちのまま。
同じ学年からはぼっちと呼ばれ、下級生からは避けられ、先生からは周りと自分から関わるように言われる日々。
それでも、成績はいつもトップで運動もそこそこ出来る方。
普通は友達くらいいてもいいだろと思いながらも、腐った自分は見たくないというプライドから自分の中で一人ぼっち株式会社を立ち上げ、そこの代表取締役になる。
社訓 「真剣・誠実・愛情」
経営理念 「優しさとプライド少しを忘れず、努力し続け、面倒くさくなっても卒業までに友達5人つくることを目指します」
果たして一歩は卒業するまでに一人ぼっち株式会社の代表取締役を退職する事が出来るのかーーーーー?!
感想数 0
文字数 1,392
最終更新日 2021.08.25
登録日 2021.07.10
7,860
同居人の殺し屋が、子供を拾ってきました。【完結】
——大丈夫、君は変わらない。あの時から、ずっと——
とある事件により、国立大学医学部生から一転、闇医師となったダスク。
そして、ひょんなことがきっかけでダスクの仲間となった殺し屋、シアン。
裏社会で生きる二人は、今日も平和に暮らしていた。
が、そこに十歳くらいの子供、日彩(ひいろ)が現れて……?!
奇妙な三人暮らし、始まりのお話。
感想数 0
文字数 18,409
最終更新日 2022.05.17
登録日 2022.04.28
7,861
いつか会えるその日まで
感想数 0
文字数 1,004
最終更新日 2022.05.02
登録日 2022.05.02
7,862
Door
「歌のふる里」の番外編です。
ファンタジーになってますが最後の場面以外はファンタジー要素ありません。
2001年頃から2007年までの話なので携帯電話はスマホではなくガラケーです。
pixivに投稿していた「ムーンライト・セレナーデ」に大幅に加筆したものです。
カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
カクヨムは三分割なので完結済みです。
感想数 0
文字数 19,165
最終更新日 2023.05.01
登録日 2023.04.24
7,863
あなたと私のウソ
予備校に通う高3の佐々木理桜(18)は担任の秋川(30)のお説教が嫌で、余命半年だとウソをつく。秋川は実は俺も余命半年だと打ち明ける。しかし、それは秋川のついたウソだと知り、理桜は秋川を困らせる為に余命半年のふりをする事になり……。
――――――
表紙イラストはミカスケ様のフリーイラストをお借りしました。
http://misoko.net/
感想数 0
文字数 10,079
最終更新日 2023.11.05
登録日 2023.11.02
7,864
海を超えた先へ
感想数 0
文字数 4,913
最終更新日 2026.09.03
登録日 2026.09.03
7,865
紙屋古書店の午後
感想数 0
文字数 1,641
最終更新日 2020.05.13
登録日 2020.05.13
7,866
最後の約束
西暦2092年。
地球に迫る小惑星。
地球雨の破滅を防ぐために立ち向かう者たちの話…というほどの大きなスケールではないお話。
感想数 0
文字数 4,463
最終更新日 2020.06.27
登録日 2020.06.27
7,867
白日
10年前の事故から突如始まった子育て。至らぬながらも必死に親をする鈴華。本当の親ではない事を知っている輝祈。何も知らない星海。そんな3人がどこかで生きているお話。
感想数 0
文字数 1,613
最終更新日 2021.07.11
登録日 2021.07.09
7,868
コール・ライン・コール
叶香の携帯にかかってきた1本の電話。その相手は、遠方へと越した幼馴染みである郁からのものだった。
開口一番「ゲームをしよう」と言い出す郁に戸惑う叶香。
不可解な郁の指示に従い、叶香は幼い日の思い出の場所を巡ることになる。
その最中に顔を合わせる友人や幼馴染についても言及する郁。不可思議で不可解な郁の言動の理由とは――。
感想数 0
文字数 12,038
最終更新日 2022.05.07
登録日 2022.05.07
7,869
ぼっち陰キャはモテ属性らしいぞ
俺、室井和也。高校二年生。ぼっちで陰キャだけど、自由な一人暮らしで高校生活を穏やかに過ごしていた。
そんなある日、何気なく訪れた深夜のコンビニでクラスの美少女二人に目をつけられてしまう。
渡会アスカ。金髪にピアスというギャル系美少女。そして巨乳。
桐生紗良。黒髪に色白の清楚系美少女。こちらも巨乳。
俺が一人暮らしをしていると知った二人は、ちょっと甘えれば家を自由に使えるとでも考えたのだろう。過激なアプローチをしてくるが、紳士な俺は美少女の誘惑に屈しなかった。
……でも、アスカさんも紗良さんも、ただ遊び場所が欲しいだけで俺を頼ってくるわけではなかった。
これは問題を抱えた俺達三人が、互いを支えたくてしょうがなくなった関係の話。
感想数 0
文字数 39,804
最終更新日 2022.11.21
登録日 2022.10.12
7,870
涙をそそぐ君へ
地方都市、白露町。その一角で四年前に起こった事故。
死んでしまった被害者、藤江駿はとある場所に行き着く。そこは、「トラーメス」。
そこで、自分は天国にも地獄にも行かないのかと問う。
ーーー「では逆に問いますが、自分が天国に行くべきか、地獄に行くべきか、判断がつくほど生きてきました?」
感想数 0
文字数 15,345
最終更新日 2023.06.17
登録日 2023.05.30
7,871
さよなら、彼方
私は身代わりとして産まれて来た。
私が産まれる前に亡くなった姉『彼方』
お父さんとお母さんは、その代わりを作るべく私を作った。
私は写真でしか顔を知らない彼方の面影を、十五年以上重ねられてきた。
高校生。
彼方がついにたどり着けなかった年齢に届いた私。
何かが変わるかもしれないという微かな期待。
けれど、現実は私が望んだものとはあまりにもかけ離れていた。
感想数 0
文字数 29,842
最終更新日 2024.04.30
登録日 2024.04.30
7,872
五人囃子だってロックしたい
五人囃子の一人である笛吹(うすい)は、不意に激しい情熱に駆り立てられた。
「俺たちだってロックしたい!」
各方面にごめんなさいm(_ _)m
「カクヨム」、「小説家になろう」にも掲載しています。
感想数 0
文字数 2,250
最終更新日 2025.03.25
登録日 2025.03.25
7,873
現代社会を生き延びろ!!
「借金あるから、夜逃げしてくる。」
借金まみれのオッサン、ホームレスのジジイ、犯罪者の青年、家出した少年。そんな4人に共通するのは「逃避行中」!?
現代社会の底辺を逃げゆく4人の、笑いあり、涙ありの青春&コメディー小説
*この作品はフィクションであり、実際の組織や人名には一切関係はございません
感想数 0
文字数 3,714
最終更新日 2018.02.17
登録日 2017.10.23
7,874
窓辺の王子様シリーズ
小説家になろうではそれぞれ独立したお話として投稿した窓辺の王子様関連のお話をまとめてこちらに。
【窓辺の王子様】
高校生の山崎信也はクラスメイト羽生若菜LOVEのサッカー男子。今日も学校で愛しの羽生ちゃんへの愛を叫んでます。山崎君の愛は羽生ちゃんに果たして届くのか?……っていうか受取り拒否は出来ない模様です。
【屋上のツンデレジュリエット】→これに関しては現在更新停止中です。
栗林君とその彼をうっかり餌付けしてしまったらしい小松原樹里のお話。
【恋色カレイドスコープ・改稿版】
小田美咲は小学生最後の冬休み、本屋さんで見かけた先輩に憧れを抱きました。そして中学生になった美咲はそのお兄さんに再会。さてはて憧れは恋に育つのか?山崎君の友人、早瀬君のお話です。
【boy meets girl - 僕と彼女の甘いキス -】
主人公は『恋色カレイドスコープ』で人知れず失恋した竹内君。高校生になった彼にもやっと春が訪れた模様です。
※小説家になろう、自サイトでも公開中※
感想数 0
文字数 142,324
最終更新日 2018.05.09
登録日 2017.12.17
7,875
エンドクレジット〜もう一つのドラマ〜
柴崎佑樹(四十五歳)、彼はテレビドラマのプロデューサーてある。彼のアシスタントは、娘のような年頃の水野優子(二十五歳)で、いい緩和剤になっていた。
ある日、編集マンの小塚と助手の田宮竜也の話を偶然聞いてしまう。
「実家に帰って家業を継げよ!」と言う小塚に、「帰れないんです!」と言う竜也。
竜也になにがあったのか?
有給休暇を貰い実家に帰った竜也を待っていたもの‥‥それは、暖かい「お帰り」の言葉ではなく、母親からの「何しに帰ってきた」だった。
はたして、竜也は帰ることが出来るのか?
柴崎の言う、「エンドクレジットって、このドラマの中だけで意味あることじゃなくて‥‥違うドラマを演出してくれるんだよ!」の意味とは。
この物語は、エンドクレジットの背景にある各スタッフの物語で構成されていく。
そして、柴崎自身がエンドクレジットに、こだわる理由とは‥‥
感想数 0
文字数 63,716
最終更新日 2019.05.12
登録日 2019.05.12
7,876
はじまりと終わりの間婚
画家を目指す夢追い人に
最高のチャンスが舞い降りた
夢にまで見たフィレンツェ留学
でも、先立つ物が…
ある男性との一年間の結婚生活を
ビジネスとして受け入れた
お互いのメリットは計り知れない
モテないおじさんの無謀な計画に
協力するだけだったのに
全然、素敵な王子様なんですけど~
はじまりから想定外…
きっと終わりもその間も、間違いなく想定外…
ミチャと私と風磨
たったの一年間で解決できるはずない
これは切実なミチャに恋する二人の物語
「戸籍に傷をつけても構わないなら、
僕は300万円の報酬を支払うよ
君がよければの話だけど」
感想数 0
文字数 141,929
最終更新日 2020.07.31
登録日 2020.06.22
7,877
2時のおばあさん
夜中の2時に現れる謎のおばあさんの出店。そこには不思議なアイテムが・・・
感想数 2
文字数 3,367
最終更新日 2020.10.29
登録日 2020.10.29
7,878
押し付けられたのは年上の未亡人
結婚が王命で決められた、だが相手の女性が自分よりも年上、それだけではない未亡人と知って男は落胆した。
自分には若い恋人がいる、だが平民だ。
悩んだ末、男は妻となった女性に白い結婚をて提案する。
妻となった女性は受け入れ、彼女からもある条件を申し出る。
それは男に取っては好条件の筈だった。
感想数 1
文字数 19,692
最終更新日 2024.01.03
登録日 2023.12.19
7,879
幕張地下街の縫子少女 ~白いチューリップと画面越しの世界~
千葉県千葉市美浜区のとある地下街にある「コスチュームショップUG」でアルバイトする鹿島香澄には自身のファッションブランドを持つという夢があった。そして彼女はその夢を叶えるために日々努力していた。
そんなある日。香澄が通う花見川服飾専修学園(通称花見川高校)でいじめ問題が持ち上がった。そして香澄は図らずもそのいじめの真相に迫ることとなったーー。
前作「日給二万円の週末魔法少女」に登場した鹿島香澄を主役に服飾専門高校内のいじめ問題を描いた青春小説。
感想数 0
文字数 100,608
最終更新日 2024.05.31
登録日 2024.04.01
7,880
『重力の音』 ―この音が,わたしだから―
デュッセルドルフで生まれ,新潟,エジンバラ,東京と移り住んできた水瀬うたは,16歳で音大附属高校に入学する。
チェロを弾く。
「太い音」が,彼女の音だった。
でも,東京に来てから,音が細くなっていた。
楽器屋に持ち込んだ。
「丁寧に使ってますね」と言われた。
異常はなかった。
異常は,うたの中にあった。「純粋な日本人になりたかった」という感覚を,うたはずっと胸の奥に持ってきた。
炊きたての米の匂い,じいじの縁側の光,新潟の土の匂い──それが,うたにとっての「日本」のすべてだった。
でも,ロンドンのコンクールで演奏後に言われた一言が,ずっと消えない。
"Where are you really from?"
音が鳴らなくなった理由を探して,うたは17歳でドイツへ渡る。
生まれた国の言葉を,1字も知らないまま。
フランクフルトの語学学校で,マンハイムのギムナジウムで,うたは少しずつドイツ語を覚えていく。
言葉が届き始めると同時に,チェロの音も,少しずつ,太さを取り戻していく。停滞は敗北ではない。
前進もまた,義務ではない。
変化を望みながら変化できない身体が,それでも夜の中を歩く。
その事実そのものを,裁かずに描いた物語。
感想数 0
文字数 96,077
最終更新日 2026.05.03
登録日 2026.04.03