因縁小説一覧
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伊集院桃子は、短大を卒業後、二年の花嫁修業を終えて親の決めた幼い頃からの許嫁・鈴木晃司と結婚していた。同じ歳である二人は今年27歳。結婚して早五年。ある日、夫から「離婚して欲しい」と言われる。何事かと聞くと「好きな女性がいる」と言うではないか。よくよく聞けば、その女性は夫の昔の恋人らしい。偶然、再会して焼け木杭には火が付いた状態の夫に桃子は離婚に応じる。ここ半年様子がおかしかった事と、一ヶ月前から帰宅が稀になっていた事を考えると結婚生活を持続させるのは困難と判断したからである。
最愛の恋人と晴れて結婚を果たした晃司は幸福の絶頂だった。だから気付くことは無かった。何故、桃子が素直に離婚に応じたのかを。
12/1から巻き戻りの「一度目」を開始しました。
文字数 157,655
最終更新日 2024.03.05
登録日 2023.10.03
縁を接げぬ君に、癒えぬ傷を残して
言われなき罪過を背負った四面楚歌の影斬り、永槻界人は裏月の影斬りを養成する専門機関・十二月学園で教師としての社会貢献を言い渡される。
仮の縁を結んだ相手で寮長の布施旭、界人の同僚で監視役の荻野充、梅見一門の落ちこぼれの影斬り・梅津雄生、旭の養子で学生の実希、奇妙で歪な縁で結ばれた彼らと界人は教員寮で生活を共にしていく。
大罪を犯したとされる彼を見る目は冷たく、身に覚えのない罪で裁かれる運命にある界人は、死力を尽くして守り通した弟・郁のことが気がかりな日々を送っていた。
学園で起こった不審な事件を追ううちに、
やがて界人は己の罪の正体へ近づいていく。
文字数 156,750
最終更新日 2024.02.25
登録日 2024.02.01
晩秋のある日。平凡な男子大学生、雪原巳智(ゆきはら みち)は、かつて過去世で自分が生きていた村にやってきていた。自分の記憶が本物だったのかを確かめるために。
全てを失い、周囲に裏切られ、架橋工事の人柱として水神への供物にされた過去を持つ"弥音(あまね)"の記憶を持つ巳智。
今では平穏な人生を送っているのに、記憶があるばかりに人を信じる事ができない。そんな巳智の傍には、幼い頃から弥音を支える幼馴染みの折原守人(おりはら もりと)が何時も寄り添っていた。
守人と村を訪れた後も、長年の葛藤に心の整理が付けられないまま日々を送る巳智の前に、伊澄 氷魚(いすみ ひお)という青年が現れる。彼は事ある毎に巳智に接近し、好意を伝えてくるのだが…。
弥音を哀れんだ水神(龍神)と、過去世で一夜を共にした初恋の相手。
神と人に愛された一人の不遇な青年の心にはどちらの愛が届くのか。
日本によく似た、とある場所での物語。
更新はゆっくり。
文字数 29,341
最終更新日 2023.06.16
登録日 2022.10.30
「てめ、あぶねぇところ助けてやったのに、なにさま」
「月見郁です!」
宵の刻、月明かりが作り出す影が人々を襲う──「夜ノ怪<ヨルノケ>」は伝承の産物で都市伝説のはずだった。月光を覆う化け物──「月喰い<ツキクイ>」と彼らは呼ばれ、襲われた者は日光に耐性が低くなり、昼行性動物としての特性が弱まり、衰弱していく奇病「陽退症<ようたいしょう>」を患うとして、密かに恐れられていた。
月夜のみ口が利ける「"陽退症"」を患う、月見郁<つきみかおる>はバイトからの帰り道、月喰いと戦う青年・成清葉月<なるせはつき>と出会う。
成清は国家公認の自治組織──裏月<うらづき>一門で月喰いを退治する「影斬り<かげきり>」として、特例措置により、帯刀や独自法の適用が許されていた。
「真っ暗でも目印になっていいですね、あなたの目って」
罪証である、成清の紅染の瞳を郁は恐れない。彼を月喰いとの戦いに巻き込んでしまったと自責の念から成清は、裏月第三位・弥生の立華陽惟<たちばなはるい>の元へ連れていく。
「私の目をじっと見つめていてくださいね」
重度の陽退症で病床に伏せる彼は、人の意図や未来を見通す不思議な力を持っていた。人離れした神通力を恐れ、誰も彼と目を合わせようとはしなかったのだが、郁はそんな病に侵されていく透視の瞳を「美しい」とのぞき込む。
断ち斬れぬ因縁と柵<しがらみ>の中で彼らは、這いつくばり、もがき、求める声のする方へ手を伸ばす。
月喰いを滅する宿命の血族・裏月<うらづき>十二門と月輪を覆う巨体・満月食い<フルムーンイーター>との縁切り討伐譚。
罪と因縁の満ち欠け、ダークファンタジーBL『月負いの縁士<えにし>』開幕。
文字数 244,740
最終更新日 2022.10.29
登録日 2021.02.20
建設会社勤務の隆山が担当する工事現場へ、永塚が下請業者として参入したのが二人の出会い。
歳が近いこともあり、あっという間に意気投合。
そんなある日、永塚が住むマンションに上司の古林が入居する。永塚へ一方的に好意を寄せているからだ。
身の危険を感じた永塚は隆山の部屋へ避難。そのまま二人の共同生活が始まった。
永塚は次第に隆山へ恋愛感情を抱くようになる。だが相手が男ゆえ、その感情に抵抗する。
一方、隆山は容姿から趣味まで亡き祖父と生き写し。そのうえ男色までをも引き継いでいたので、ごく自然に永塚を愛してしまう。けれど隆山は、この気質を呪うばかりで行動には移さなかった。
そんな中、隆山の見合い話が浮上する。縁組みをしたのは祖母である。
この祖母は、自分を不幸のどん底へと追いやった夫と瓜二つの隆山を忌み嫌い、陰湿な嫌がらせをし続けてきた。なのでまともな縁談ではないのは明確だ。
よってこの話を断る為に実家へ行く必要があるのだが、祖母に会いたくない隆山の腰は重い。
そこで永塚は自分も運転手という名目で同行するからと勇気づけ、どうにか出発へとこぎ着けた。
こうして二人が実家へ行くと、なぜか隆山の母と祖母は、永塚の顔を見るなり顔色を変え、悲鳴をあげた――
隆山家と永塚家の双方に残る、二枚の古い写真。
隆山の祖母が抱える深い闇。
名前も場所も分らぬ、永塚家の遠縁の墓。
そして、隆山へは異常としか思えぬ言動で婚活し、その一方で永塚に牙をむく、訳ありの女事務員。
さらに、永塚へ迫る古林の魔の手。
過去と現在がぶつかり合い、激しく渦巻く濁流に、二人の心と躰は右往左往――
文字数 118,977
最終更新日 2022.10.02
登録日 2022.10.02
うだつの上がらない前座の中年悪役レスラーに、ある日とんでもない話が舞い込む。1990年代後半から2000年代の格闘技バブルと言われた時代をモチーフに、どん底にまで落ちた者たちの闘いを描く格闘技小説です。
文字数 104,737
最終更新日 2022.07.21
登録日 2022.06.25
文字数 2,533
最終更新日 2022.07.07
登録日 2022.07.07
26歳で警視になった一条櫻子は、大阪の曽根崎警察署に新たに設立された「特別心理犯罪課」の課長として警視庁から転属してくる。彼女の目的は、関西に秘かに収監されている犯罪者「桐生蒼馬」に会う為だった。櫻子と蒼馬に隠された秘密、彼の助言により難解な事件を解決する。櫻子を助ける蒼馬の狙いとは?
※この作品はフィクションであり、登場する地名や団体や組織、全て事実とは異なる事をご理解よろしくお願いします。また、犯罪の内容がショッキングな場合があります。セルフレイティングに気を付けて下さい。
イラスト:カリカリ様
背景:由羅様(pixiv)
文字数 348,047
最終更新日 2022.01.12
登録日 2021.04.30
「私を殺そうとしているのは誰?」
アドラール帝国内、フォラント辺境伯爵令嬢セレスティアは父より結婚を強いられていた。しかし婚約者と妹が想いあっているのを知っているセレスティアは追い詰められて失踪する。
逃走の中、白き狼犬を連れた一人の少年に出会う。
“魔法使い”と名乗る目を患ったその少年と共にセレスティアは追手の暗殺者をかいくぐり逃避行に出る。
「姫将軍の政略結婚」のスピンオフです。
本編は単独で成立しますが、背景は共有してます。外伝や一部本編でヒーロー兄弟が出ます。
※ 全編完結済み。誤字もろもろチェック後公開していきます。
※ タイトルに魔法使いとありますが、世界観は魔法スキルなしの物理攻撃のみです。
※ エグくない程度に若干の戦闘と流血あります。今回は戦闘<謎解きな感じです。R15は保険?
文字数 90,106
最終更新日 2021.12.03
登録日 2021.11.27
地方都市にあるキグレボクシングジムに入会してきた女子高生・高野つかさ。中学生以下の大会で優勝した経験のある将来有望な女子ボクサーである。
そのキグレボクシングジムでアルバイトをしている大学生の清水サトル。夢破れた男にとって、彼女の存在は眩しく見えた。
そのつかさは、ジムでトレーナーを務める川内将輝に複雑な感情を抱くようになる。
サトルは、そんな彼女の複雑な感情の正体を知ってしまい……。
※作中の舞台は2014年に設定しています。そのため、現在では開催されていない大会名が出てきたりしています。
文字数 98,704
最終更新日 2018.05.14
登録日 2018.04.01
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