現代文学 文学小説一覧
トンネル内の暗闇の中でハンマーの音が響く。打音検査だ。トンネルの保守点検に勤しむ佐藤の前に浮かび上がる白い影。暗黒天女は指さし嘲笑する。社会の闇に潜む歪とそれがもたらす災害を。それは重層的に折り重なって構築された都市の終焉の断片。(この作品は一九九〇年代に執筆したものです。現在とは一部異なる表記をしております)参考資料 小林一輔著 コンクリートが危ない
文字数 6,564
最終更新日 2024.05.02
登録日 2024.04.30
文字数 3,312
最終更新日 2024.04.14
登録日 2024.04.09
暮れなずむ街に彼女は舞い降りた。滅びゆく街の片隅で、彼女は死にゆく野良猫を拾い上げた。一人と一匹が高架橋から眺める風景。狂騒と諧謔と破滅と逆説とが泡沫のごとく浮かび上がり、やがては忍び寄る夕闇の中へ飲み込まれてゆく。暗黒天女、それは死の御使い。あるいは未来への希望。
文字数 7,937
最終更新日 2022.11.10
登録日 2022.11.08
少女は爛漫に美しく人の目に映る。彼女が綺麗である理由を彼女は知らない。そんな彼女との出会いを待ち続ける者たちと彼女は遂にであった。狂い出したはずの定めはやはり宿運を齎した。 彼女を追い続けるだけの定めを持つ者は追いかけることを選んだ。となりに在り続ける定めの者のとなりに彼女が現れた。一番の綺麗を見つけた彼女はまだ本当の自分を知らない。彼女の中で一番綺麗な彼は諦めることをやめたいのかどうかわからない。けれども待ち続ける。となりにいる彼女を待ち続ける。となり合わせに居ながらも忘却という壁で隔てた二人に齎される幸運はなにかーー。
文字数 14,944
最終更新日 2022.08.25
登録日 2020.02.24
一人の女性が中心に、登場人物一人一人の視点から物語は進んでいきます。
母親から暴言や暴力、ネグレクトなどを受け育った主人公。自分の生まれや育ちを憎み、家族なんていらないと思っていた。しかし主人公を育てた母親は、実の母親ではなかった。
隠された真実から垣間見える愛情は本物なのか――。
文字数 15,125
最終更新日 2022.02.09
登録日 2022.02.01
「僕」は、バイトをして得たお金で食べるラーメンを最高に好んでいた。ラーメンのことも、ラーメンのお店の雰囲気も、大好きだった。
文字数 4,584
最終更新日 2021.10.02
登録日 2021.10.01
我が輩は猫である。なんて賢そうな事は一切考えていなさそうな馬鹿面。自分のペットとはいえ、お世辞にも器量よしとは言えない、ぶくぶく太った三毛猫をぼんやりと眺める僕。
ゆっくりと通り過ぎる雲。退屈は午後の空気。
いつもと同じ日常を、ほんの少し彩る不思議。
彼はまぎれもなく、僕の親友だった。
文字数 1,797
最終更新日 2021.07.28
登録日 2021.07.28
キラキラした生活を送っている人って裏の顔があるのを知っていますか?
知らない方が幸せなのもありますからね。
文字数 1,569
最終更新日 2021.11.28
登録日 2021.11.28
自分にまったく自信のない成恵は恋愛に臆病だった。
だが、料理教室で賢人と出逢ったことで違った展開になる。
成恵は自分に自信が持てるようになるのか。
文字数 1,586
最終更新日 2023.01.11
登録日 2023.01.07
人々に親しまれてきたうるう桜の伐採が始まった。皆に語りかける思い。
*「カクヨム」に投稿しています(名義:@ns_ky_20151225)。
*「小説家になろう」に投稿しています(名義:naro_naro)。
*「エブリスタ」に投稿しています(名義:estar_20210224)。
*「ノベルアップ+」に投稿しています(名義:novelup20210528)。
文字数 1,460
最終更新日 2022.09.16
登録日 2022.09.16
雪降る東北の温泉街にて、入浴券を買う小銭が無いと困っている女性がいた。
たったの三百円だし、俺は奢ってあげることにした。
小説家になろう・カクヨムにも掲載しています。
文字数 1,723
最終更新日 2024.05.06
登録日 2024.05.06
──永遠に眠り続ける病を前に、人間は何を以て「死」を背負うのか。
全人口が50億人を切った時代。
ヒエラルキーの頂点に座したのは、植物だった。
肺に咲き、寄生主を永遠の仮死へと誘う植物由来の病・花眠病(Flowering asphixia)。
地球上に徐々に広まりつつあるその奇妙な病に、
研究者は、マスメディアは、医療者は、どのように関わり、葛藤し、
今を生きる人々への最善を築いていくのか。
1〜3話までは情緒的な結びつきを
4〜6話では科学的な話をメインに、人の生き様を描くものになりました
(2019/2/22 追記)
ーーーーーーーーーーーーーー
文章は硬派と呼ばれるもの/三人称一人視点が多め
生物学や医学などの専門的な知識をふんだんに使ったSFを書きたくて始めました
◼︎追記(第6話投稿時)
たくさんの方に閲覧していただきました。
お気に入り登録などしてくださった方、ツイッターでRTしてくださった方も有難うございます!
今後は、参考にした論文などとともに、気の向くままに書きたかったシーンを書いていこうと思います。
2019年で更新を終える予定です。
作者が楽しいだけの話を書こう!から始まりましたが、多くの方から反応が頂けた作品となりました。
今後も活動を頑張ろう、と思える一作品になったと思っています。
本当にありがとうございました!今後もよろしくお願いします!
◆さらに追記(2020年)
論文解読その他で時間かかり過ぎてまだ終わっていませんすみません!!
今年こそ怒涛の更新頑張ります……。
皆様ウイルス蔓延ってきましたので、手洗いうがいを忘れず、しっかり睡眠とご飯を食べて、お気をつけてお過ごしください。
文字数 86,160
最終更新日 2019.07.31
登録日 2018.05.29
文字数 150,633
最終更新日 2024.04.21
登録日 2023.04.16
紹介文
僕は勉強をしない似非浪人生。ある夏、僕は浜辺で猛烈に臭い石を見つけた。価値は億を超えるかもしれないお宝。嬉々として持ち帰るが、なんと翌朝に盗まれてしまう。代わりにタイムマシーンと『合同会社石川五右衛門』と書かれたうさんくさい名刺が置かれてあった。
文字数 10,273
最終更新日 2021.08.13
登録日 2021.08.13
文字数 47,202
最終更新日 2021.06.13
登録日 2019.10.19
買った鰻を捌こうとしたら思った以上に抵抗するので、仕方なく海に還そうとする話。
文字数 1,720
最終更新日 2021.11.20
登録日 2021.11.20
「人間の多くは、私達に縛られているような感覚があるようだ」と、しんみり語る時計さん。そこにテレビくんがやって来て...。
10年以上前に書き上げ、己の恥部だと思いお蔵入りにしていた小品(短編小説)の数々を、思うところあって投稿しようシリーズ(自分で勝手にやっているだけ...)第四弾。
ショートショートです。
一瞬で読めます。
ということで、読んでいただいた方にほんの少しでも何かが伝われば、作者として幸甚の極みです。
文字数 1,128
最終更新日 2022.09.02
登録日 2022.09.02
クリスマスに予定のない女性にカレシができた。
クリスマスの予定も埋まり、しあわせな日々を過ごしていたが......。
文字数 1,372
最終更新日 2022.12.24
登録日 2022.12.17
初めての経験が風俗。それから奨学金でピンサロ、デリヘルに金を使い、出会い系で出会ったビッチに恋をした。虚しさから音楽を始めようとしている20歳のバンドマン。性欲に溺れたのか女に溺れたのか分からない。気づいたらお金も家族も彼女も失っていた。
あるのは請求書と予備のコンドーム。
そしてギター。
文字数 1,262
最終更新日 2022.07.01
登録日 2022.07.01
雪が降り、そして止み、また降り、風に流され、そして、また、止む。
その宿は特急停車駅から送迎バスで一時間半ほど、ネット上では温泉と山菜が客人を迎える宿、という惹句で紹介されていたが、実際に泊まってみると、それ以外のものは特になく、客の存在に一喜一憂せず、静かに温泉宿として数十年以上の時間をやり過ごすかのように佇んでいた。
とりあえずの一泊で部屋を取ったが、想定以上の大雪が降り積もり、このあたりの公共交通機関はほぼ動かなくなってしまった。
旧交の仲間と酒を呑もうかと土日にかけて松本まで足を伸ばし、月曜の朝に間に合えばいいからと夕方まで遊んでいたところに大雪のニュースでにわかに騒がしくなった。急な仕事もあるわけでもなしと、チャットで職場に事情を投げ、雪に阻まれ帰れなくなった旨を伝え、ひとまずは月曜の有給を申請している。
日曜の夜から大雪でバスが動かないとのニュースが流れていたのは知っているが、ここまで積もるのは近年ではあまり聞かないのだという。
雪も誤算だったが、誤算の上乗せは、うかつに移動したことだった。
電車に乗って少しでも東京に近づこうとしたのが良くなかった。普段は客に優しさを見せない鉄道会社が、こういうときに限り安全に考慮し始め、計画的に運転を中止するという決断をしたのだった。
しかも、寝てれば着くだろうと車両の端の席で深く寝てしまっていたのもあり、気付いたときには、電車は止まり、車掌に起こされ雪だらけのホームに放り出された。
駅舎からも出るように言われ、渋々駅を出る。
大雪とは言え、まだ日が暮れるのには早く夕方と言うよりは昼下がりに近い時間帯なのに薄暗い。少しは人が居るだろうと思っていたが、人影はほとんどなく、駅前商店街らしきシャッターの並びの景観が閑散というか殺風景というか、この世から人が消えてしまったのではないかと妙な心配をしてしまうような景色だけがあった。
かろうじて一台、温泉宿の送迎バスがあった。
文字数 7,050
最終更新日 2023.04.09
登録日 2023.04.09
アルファポリスの現代文学小説のご紹介
アルファポリスの現代文学小説の一覧ページです。
ヒューマンドラマや純文学を中心とした現代文学が満載です。
人気のタグからお気に入りの小説を探すこともできます。ぜひお気に入りの小説を見つけてください。