ライト文芸 ほっこり小説一覧
古都鎌倉おもひで雑貨店
レンタル有り記憶を失くし鎌倉の街を彷徨っていたエイトは、夜の闇に浮かび上がる奇妙な店に辿り着いた。
古道具や小物を扱う雑貨店『おもひで堂』の店主・南雲は美貌の持ち主で、さらには行くあてもないエイトを雇ってくれるという。思いがけず、おいしいごはんとゆったりとした時間に癒やされる共同生活がはじまることに。
ところが、エイトが店番をする雑貨店には、「恋人からもらうはずだった指輪と同じものが欲しい」など、困った客ばかりがやってくる。そして南雲は、そんな客たちの欲しいモノを次々と見つけ出してしまうから驚きだ。
そんななかエイトは、『おもひで堂』に訪れる客たちのある秘密に気付いてしまった。それらは、失った記憶ともどうやら関係があるようで……?
夏の匂いがする鎌倉での、ささやかな謎と切なくも優しい奇蹟の物語。
文字数 108,422
最終更新日 2021.04.21
登録日 2020.07.29
“少しずつ視野が狭くなってゆく”という病を
高校生の時に発症した純一は、多少の生きづらさ
を感じながらも、普通の人と同じように日々を
過ごしていた。
ある日の仕事帰り、自転車でのんびりと住宅街
を走っていた時に、ふとした油断から通行人の女性
にぶつかってしまう。慌てて自転車から降り、転ば
せてしまった女性の顔を覗き込めば、乱れた髪の
隙間から“補聴器”が見えた。幸い、彼女は軽く膝を
擦りむいただけだったが、責任を感じた純一は名刺
を渡し、彼女を自宅まで送り届ける。
----もう、会うこともないだろう。
別れ際にそう思った純一の胸は、チクリと痛みを
覚えていたのだけれど……。
見えていた世界を少しずつ失ってゆく苦しみと、
生まれつき音のない世界を生きている苦しみ。
異なる障がいを持つ二人が恋を見つけてゆく、
ハートフルラブストーリー。
※第4回ほっこり、じんわり大賞
~涙じんわり賞受賞作品~
☆温かなご感想や応援、ありがとうございました!
心から感謝いたします。
※この物語はフィクションです。作中に登場する
人物や団体は実在しません。
※表紙の画像は友人M.H様から頂いたものを、
本人の許可を得て使用しています。
※作中の画像は、フリー画像のフォトACから選んだ
ものを使用しています。
《参考文献・資料》
・こころの耳---伝えたい。だからあきらめない。
=早瀬 久美:講談社
・与えられたこの道で---聴覚障害者として私が
生きた日々=若林静子:吉備人出版
・難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/196
・https://koikeganka.com/news/oshirase/sick/4425
文字数 114,937
最終更新日 2021.08.29
登録日 2021.07.22
高卒サラリーマンである喜多孝文(きたたかふみ)に、昇格のチャンスがやってきた。
ただ前年度の成果発表をするだけではあったが、相手は社長や本部長といった会社の幹部連中。相手が相手なだけに緊張してしまったが、大丈夫だ。準備はしっかりしてきた。ビシっと決めて、昇格してやる!——そう思っていたが。
孝文に待ち受けていたのは、壮絶な理不尽。どう足掻いても、どうしようもない現実だった。
孝文は、ひどく絶望した。自分のやってきたことがたったの数分で無意味と評価されたのだから当然だろう。
そんな茫然自失していた孝文を見かねて上司である清水さんは言う。
「自分のために生きなさい。何かやりたい事があれば、それをやってみろ。そして、可能であればやってみたい事、楽しい事、好きな事を仕事にしろ。そうすれば、辛いことがあっても立ち直れるし、また歩き出せるだろう」
孝文はその言葉に感銘を受け、それを機に仕事を辞めて自分のやりたい事を叶えるために孝文は奔走する。
土地を探し、家を買い、土を耕し、動物を飼ったり……時には恋をして。
これは高卒サラリーマンだった男が脱サラして自分のやりたい事を叶えるために動き出す物語。
文字数 221,994
最終更新日 2023.01.09
登録日 2021.05.16
お客様に幸せな時間を。
友達付き合いに悩む高校生、仕事が上手くいかない新入社員、定年退職した元会社員…レトロで温かみのある喫茶店『カフェ・ボヌール』にフラッと迷い込んだ人たち。
従業員の柏木幸次、窪田静哉、東雲萌花は、お客様のモヤモヤした気持ちを解消することはできるのだろうか?
【参考文献】
世界文化社(2021年)『新版 コーヒー美味手帖』世界文化社
高山かづえ(2019年)『純喫茶レシピ おうちでできるあのメニュー』誠文堂新光社
公益社団法人日本茶業中央会、NPO法人日本茶インストラクター協会(2014年)『日本茶の図鑑』マイナビ
文字数 10,208
最終更新日 2024.01.24
登録日 2024.01.21
東京都内の美大に通う北条一花(ほうじょういちか)は、絵の才能が無いと落ち込み悩んでいた。自分が何を描きたいのかわからなくなり、このままでは夏休み明けに提出する製作課題を完成させる事が出来ない。
気持ちだけが焦る中、気分転換のために父と母、そして一花の三人でよく通っていた思い出のビストロ店へと足を運ぶ。吉祥寺の大正通りに存在するこぢんまりとしたその店は薄汚く荒れ果てており、扉には「close」の看板がかかっていた。しかし中から物音が聞こえ恐る恐る扉を開けると、そこにいたのは……床を転がりながら叫ぶ、長身のイケメンシェフだった⁉︎
腕前はピカイチのシェフは、なんと超絶弱いメンタルの持ち主だった。
才能はあるのに気分にムラがありすぎて店を閉店に追いやってしまったシェフを助けるべく、美大油絵学科の友人三人とともに一花は立ち上がる。
店の事に触れていく中、一花の心境にも変化が訪れ……。
これは吉祥寺のビストロ店を舞台にした、弱気なシェフと美大生四人のひと夏の物語。
文字数 87,481
最終更新日 2022.08.15
登録日 2022.07.27
灯里(あかり)はコールセンター勤務の普通の28歳。
七夕の夜に偶然拾ったパンダのキーホルダーとの
ふれあいから少しずつ気持ちが動き始めていく。
何せ、そのパンダは、
1.大きな姿になることができる。
2.話ができるうえに料理が得意。
3.灯里と半分血が繋がった『弟』だった。
え? このパンダ、中身は「ヒト」だったの?
あたたかい食事は、心を解きほどいてくれる。
ちょっぴり笑えて、ちょっとじんわり。
パンダと過ごす優しい時間のお話です。
どうぞよろしくお願いいたします。
☆この物語はフィクションです。
文字数 91,301
最終更新日 2022.05.08
登録日 2022.04.01
カランカラン
ドアを潜るとそこはお洒落なカフェバー。店内は待ち合わせの客で賑わっている。
店員は美丈夫の若い男性がマスターとしているだけ。
今日も訪れた客をマスターが微笑みながら迎え、注文を聞く。
「あなたの望むものをご提供いたします」と。
ある女性はコーヒーを飲み、弟との過去を語る。ある男性はビールを飲みながら父親と待ち合わせる。
彼らが待ち合わせるのは何故なのか?
客はマスターの作ったドリンクを飲みながらその心のうちを語り、それにマスターは耳を傾ける。
だがそのカフェバーはどこにあるのか…知るものはいない。
そんな不思議なカフェバーで話される、悲しくも温かい話、あなたも聞きませんか?
文字数 21,179
最終更新日 2023.07.01
登録日 2023.06.21
八年間、ずっと母親から虐待を受けている(まつか)、その妹の(えまつ)…。
このままだと実母に殺されてしまう為、
逃げる決断をしたが……
遠くへ逃げるはずが、
神様の手違いにより、いきなりタイムスリップ…そしてついた場所は、
なんと550年前の過去の日本だった。
勘太郎「我々の城に侵入するとは何やつだ!」
まつか「……(あっ…終わった私の人生)」
果たして、彼女らの運命はいかに?
文字数 74,041
最終更新日 2020.02.09
登録日 2020.01.03
2007年6月。ごくごく普通の新郎、クガ ガクトは、晴れの舞台においても、自らを自ら窮地に追い込んでしまうのであった……
文字数 22,422
最終更新日 2019.06.28
登録日 2019.06.23
サラリーマンの新堂優人の日課は、昼休み中のゲームセンター通い。
そこでいつものように格闘ゲームを楽しんでいると、何者かが対戦相手として乱入してきた。一流の腕を持つ新堂は、あっさりとそれを返り討ちにするが、何とその相手は、竹内愛花という名の小学生の女の子だった。
その後、何故か新堂に付きまとう愛花が口にしたのは、意外な言葉だった。
「私、どうしても勝ちたい相手がいるんです。私にゲームを教えて下さい」
文字数 13,448
最終更新日 2019.07.01
登録日 2019.07.01
数年前に突然引っ越した幼なじみ、神楽崎乙女が突然俺の家の隣に引っ越してきた。
だが彼女は昔とは打って変わって冷徹女に成り下がっていた!戸惑う俺だがいつの間にかそんな日常にも慣れ始めていて……。
文字数 2,959
最終更新日 2020.04.21
登録日 2020.04.20
「わたしが死にたくないと思うのは、きっとわがままだからなの」
JK二人が生きることから逃げるために逃避行する話です。お互いのこととか、幸せとか、生きることとか、「普通の生活」とか、いろいろ考えながら逃げます。
二人の距離感と空気感をお楽しみください。
文字数 35,167
最終更新日 2020.05.23
登録日 2020.05.14
文字数 112,933
最終更新日 2021.07.25
登録日 2021.07.11
病気のパパといっしょに、二人だけの旅行に出かけたわたし。せつないけれど、かけがけないのない、ひと夏の物語。
文字数 7,079
最終更新日 2022.05.18
登録日 2022.05.18
色の無い国があった。
街の人はみんな色なんて想像でしかないと言っていた。
しかし、少女だけは違った。
それを証明するために少女は色を探す旅に出る
文字数 1,120
最終更新日 2022.07.08
登録日 2022.07.08
一話目が完結しました。
この後更新が滞りそうなので、いったん完結します。
続きができたら、また投稿していく予定です。
【ストーリー】
脱サラして、商店街の一角でカフェを営業する間中聡。
商店仲間、常連客と過ごす時間は和やかに過ぎるものの、大阪弁で話すクセが強めな母、留以子の言動が日々の生活に刺激を与えてくれる。
留以子が活躍(!?)する短編集です。
文字数 29,490
最終更新日 2023.05.31
登録日 2023.04.24
いろいろ追い詰められた浪人女子が、死を決意して駅のベンチに座っていた。そこに現れたのは「死神」と名乗るオジさんだった。
過呼吸になっていた彼女を手際よく助け雑踏に消えたオジさんは、その後も行き詰まった彼女の前に姿を現し、貴重なアドバイスを与えてくれる。
彼女がそこまで追い詰められたのは?
オジさんの正体は?
そして彼女の運命は?
4話完結1万4千字の短編、『ほっこり』『じんわり』系のハッピーエンドです。第5回ほっこり・じんわり大賞にエントリーしています。
もしリクエストがあれば続編も執筆します。
※テーマとしてメンタルヘルスを扱っています。あくまでハッピーエンドですが、自死やパニック発作の話題が苦手な方は閲覧にご注意下さい。
文字数 13,981
最終更新日 2022.07.16
登録日 2022.07.13
「大陸を駆ける風でありたい、大空を旅する雲でありたい!」
窮屈な故郷を脱出し、魔法使いの少女・アンは新天地を目指す。
一方、植物のようにしっかりとした根を張り、
誰とも争わずに生きていきたい大学生・並木優作は
将来に不安を抱えていた。
ある日、優作は帰り道で行き倒れていたアンを見つける。
命を助けられたアンは優作に恩返しをしようと
孤軍奮闘するが、優作はそんなアンを出来る限り受け流していく。
そんな中、アンは優作に魔術の才の片鱗を見出す——。
アンによって変えられていく日常、
かき回されていく優作の世界。
正反対の二人が紡ぐ物語は、
どのような結末を迎えるのか。
文字数 97,968
最終更新日 2020.08.03
登録日 2020.07.28
文字数 3,537
最終更新日 2021.05.23
登録日 2021.05.23
どこにいっても自己主張できない少年は、いつも放課後になると公園のベンチで一人、ゲームをする毎日を過ごしていた。ある日、そんな彼の定位置は、突然やって来た変な老婆に侵略された。
少年と老婆の14日間の話
【完結】
文字数 35,001
最終更新日 2018.08.21
登録日 2018.07.31
完結済み!ホッと一息、コメディーはいかがですか?
アホか!とツッコミ入れて貰えたら嬉しいです^_^
【12/24 新作クリスマス回を追加しました!】
【あらすじ】
『文学喫茶オムレット』は経営者の藤崎、従業員の愛理、真白が日々店に立ち、美味しいコーヒーと軽食を出すレトロな雰囲気の喫茶店。
ある日、この場所で以前喫茶店を経営していた藤崎の祖父が様子を見に来ると知った愛理は、彼の名誉を守るため、真白と協力し大掛かりなイベントを開催する事に。
果たして愛理と真白は無事イベントを成功させ、彼の名誉を守れるのか?
(第一章あらすじ)
短編シリーズ。章ごとに完結しています。
1作目はコメディーから始まります!
どうかよろしくお願いします!
文字数 24,964
最終更新日 2022.12.24
登録日 2022.12.10
文字数 6,524
最終更新日 2019.08.04
登録日 2019.07.08
ショッピングモールの一角にあるブックカフェ。その店長である矢部は、売り上げ不振に苦しんでいる。
あくまでも本を売る店でありたい矢部に対して現実は厳しいが──
ほっこり・じんわり大賞参加作品です。
文字数 5,889
最終更新日 2023.06.30
登録日 2023.06.30
何かを強く願うなら 賀珠沼町にお行きなさいな
幸せ笑顔を求めるならば 〈喫茶月影〉に行ってごらんなさいな
まことしやかに囁かれる、不思議な不思議な喫茶店のうわさ。
満月の夜にしか訪れることのできないその喫茶店では、さまざまな事情を抱えてやって来たワケありのお客様に〈特別なひと皿〉を振る舞うのだという。
宝石のように美しいグミ、飲むだけで思い出を垣間見ることができるハーブティー、星空を映したようなフルーツパンチ――そんな、魔法のような一品がお客様にもたらすのは〈心からの笑顔〉と癒やし。
涙あり笑顔ありの不思議グルメファンタジー。あなたもワケありのお客様と一緒に、どうぞ〈喫茶月影の幸せひと皿〉を召し上がれ!
文字数 95,238
最終更新日 2019.03.18
登録日 2019.03.07
文字数 25,445
最終更新日 2019.12.21
登録日 2019.12.17
いたって普通の優しいOL小鳥遊香奈(24)
変わっているのはそのドケチっぷり!でもそんなドケチっぷりも、きっと共感できるところがあるはず!
文字数 3,993
最終更新日 2022.05.01
登録日 2022.04.18
時計屋のゲンじいさんは、時計の修理をして生きてきた。奥さんを失ってから、友達とは話さないし、作ろうとも思わなかった。そんなある日、みっちゃんが来てから、ゲンじいさんは少しずつ変わっていきます。ほのぼのとしたおじいさんと女の子の交流の物語。
文字数 5,479
最終更新日 2022.07.16
登録日 2022.06.22
森に囲まれたヴィラ・フロレシーダは、すこし離れたところに位置する大きな町ジャルディン・ダ・ライーニャの名家バレット家が管理する静かで美しい村である。ある日その村にエリザベス・バレットというひとりの女性が越してくることになった。バレット家の当主ローズ・バレットの手紙によればエリザベスは療養のため自然の多いところで暮らす必要があるのだという。しかし実際にやってきたエリザベスには病気らしいところは見受けられない。彼女はすこしずつ村人たちと打ち解けヴィラ・フロレシーダでの暮らしを楽しんでいた。
エリザベスの身の回りの世話係には村いちばんの料理上手と言われるアゼリア・メロが選ばれた。アゼリアの料理と優しさに触れるうち、エリザベスはすこしずつ彼女に心を開くようになってゆき、またエリザベスの身の上を知ったアゼリアはなんとか彼女の心に寄り添おうとする。
ある日、アゼリアは春になったら一緒に雪を見ようとエリザベスに持ちかけた。雪の積もらないヴィラ・フロレシーダでそれも春に、ということにエリザベスは首を傾げたが、約束の日アゼリアはエリザベスを連れ出した。目の前に広がる雪景色のあまりの美しさに胸を打たれたエリザベスは、その景色を見せてくれたアゼリアとの出会いに感謝するのだった。
文字数 30,903
最終更新日 2022.07.31
登録日 2022.07.31