悲恋小説一覧
「貴女にはその姿がお似合いだわ。殿下の隣に相応しいのはこの私よ」
「ありがとうございます! ありがとうございます! 意地悪してくださって……っ!!」
王家主催の夜会が始まるや否や。僕がエスコートをしてきた相手にワインがかけられた。ワインをかけられた女はかけてきた女のドレスの裾に縋りつきながら感謝の言葉を口にする。
頭からワインを垂らしながら。自慢の可愛らしい顔をくしゃくしゃにして相手を見上げる笑顔は酷く醜い。僕は信じられない気持ちで縋りつかれている女性を見た。
どうして。せっかく解放されたのに、なんで今更……! ――――第一歌より。
因習に囚われ、国の発展と引き換えに死者との婚姻を繰り返してきたメーコン王国。肉体を持たぬ冥妃に代わって王家の血脈を繋いできたのは愛されない悪役令嬢たち。死者も参加すると言われている夏の夜会に吹く風が、歴史に埋もれた悲恋を次々と奏でていく――。
歪な発展を遂げる国、メーコンの長い歴史の中で、国を守るために命を散らしていった悪役令嬢と、非情な運命を背負った王子達の短編集。
※以前に書いた「悪役令嬢と冥婚の国」の世界観でのお話ですが、そちらを読まなくても楽しめます。本編では深く語られなかった王子や悪役令嬢達の悲劇をどうぞ。
文字数 21,395
最終更新日 2022.02.26
登録日 2022.02.10
密教と呼ばれる宗教の教えを信仰していた婚約者を処刑しなくてはならなくなった王様は‥‥神はこの世にいるのか?と考えさせられる恋物語。
文字数 1,082
最終更新日 2020.10.11
登録日 2020.10.11
虐げられて育ち、心に傷を負った沙織。
とある雨の日、自分と同郷の男と出会う。
それが、始まりだった。
雨が彩る恋物語【レインキス】沙織サイドの物語。
もがき、苦しみ、それでも生きていく。
初めて知った愛を支えに。
愛を知り、愛故に悩み、苦しむ彼女は、どう生きていくのか。
雨はまだ、やまない・・・。
文字数 4,376
最終更新日 2017.12.23
登録日 2017.12.17
文字数 25,217
最終更新日 2023.04.09
登録日 2023.04.05
文字数 8,612
最終更新日 2020.03.29
登録日 2020.03.27
とある妓楼に明里という名の花魁がいた。ほっそりと華奢な身体と、繊細な美貌。そして今時の遊女には珍しい深い教養を持っていた。その明里の元に通う、時の英雄・犬神准将。
花街での男と女の酸いも甘いも噛み分けた駆け引き……だけでなく、明里には秘密があった、深い情もあった。廓に生きる花魁の、切ない恋物語。
文字数 8,059
最終更新日 2019.04.03
登録日 2019.04.03
とある王国の終わりと始まりの時、時代に巻き込まれ、1人の王女がこの世を去った。看取ったのは彼女の元婚約者でありクーデターの首謀者である彼。
彼女はなにを思い、彼はなにを思ったのか…今は誰も知らない…
これは彼女に捧ぐアイの歌。
※小説家になろうでも公開しています
文字数 9,690
最終更新日 2019.12.31
登録日 2019.03.02
「別れよう」
大好きだった彼はそう言って私を突き放した。……好きだったのに。本当に、本当に好きだったのに。
私は彼に愛を込めて、嘲笑うように笑みを浮かべた。
文字数 3,894
最終更新日 2023.01.10
登録日 2023.01.10
ずっと、愛だけを求めていた。私はまだ愛を知らなかったから。そんな私にあなたは愛を教えてくれた。誰にも認めてもらえない、愛を。
文字数 5,418
最終更新日 2018.12.11
登録日 2018.11.16
25歳無職の俺はある男から治験のバイトに誘われた。
【1年間の拘束。命の危険性は無し。報酬は300万円】
生きる意味を見出せず、漠然と日々を過ごしていた俺は怪しいとは思いながらもその条件を呑み、無事にバイトをやり遂げる。
しかし、家に帰宅した俺を待っていたのは、自分と瓜二つの見た目をした人間だった。
どうやら俺が受けたバイトはただの治験バイトではなかったらしく、アンドロイドを作る国の実験だったらしい。
しかも俺の方がアンドロイドであって、試験運用の一ヵ月が経てば機能を強制的に停止させられるのだとか。
突如言い渡された余命一ヵ月。
生きたいとは思っていなかった。でも、死にたいとも思ってなかった俺は絶望に打ちひしがれながらも、自分が生きた意味を見つけるために残りの日々を生きていく。
そんな中、俺は家出少女の《椿》と出会って――
――心の底から死にたいなんて思ってないよ。
それ以外に自分を救う方法が思いつかなかった。
ただ、それだけ。
文字数 404
最終更新日 2023.09.24
登録日 2023.09.24
日清戦争の勝利に巷が沸き返る明治中期。
「生家に顔を見せにこい」という短い手紙を受け取った主人公は、十数年ぶりに故郷――戦勝景気とは掛け離れた山深い寒村へ帰省する。
主人公を温かく迎える故郷の人々と、父母との再会。そして彼の前に現れる口のきけない少女。
やがて、再び村を襲う飢饉によって村人達の確執が表面化する中、幾度も過る「真っ白な世界」の記憶と、山にまつわる忌まわしき業。
…それはかつてこの地で命を落とした一人の遊女、心胆寒からしめる雪女郎伝説の悲劇の再来か――
文字数 37,018
最終更新日 2020.11.01
登録日 2020.09.11
今の世界が始まるよりもずっと昔、人々は神の恩恵を受け暮らしていた。人々はその恩恵を魔術、あるいは魔法と呼び、魔術を扱うのに特段優れている者のことを、”魔導士”と呼んでいた。
これは、そんな世界に導かれ、悲惨な運命に振り回され続けた二人が辿る、終わりと始まりの物語。
文字数 10,009
最終更新日 2021.04.30
登録日 2021.04.30
最近、彼女にフラれてしまった男の誕生日のお話。
先日参加した、酔っ払い小説選手権で投稿した作品です。
酔った勢いで書いたものの修正版になります(酔いの勢いのものは誤字脱字酷かったので……)
テーマは「酒」で書きました。
※小説家になろう、カクヨムにも掲載中
文字数 1,779
最終更新日 2019.11.06
登録日 2019.11.06
『俺には…お前だけだ』
思わせぶりな態度をとった樹を、初めて意識し
自分の気持ちに気付いた時にはもう───手遅れだった。
高校卒業後。
未だに樹への想いを吹っ切れずにいた僕は、就活も手につかず燻った毎日を送っていた。
そんな中、高校時代の悪友、東生に呼び出されて……
*rain-拗らせた恋の行く末は…- に登場する、樹の学生時代のお話しです。
*これ単体でも、支障なく読めます。
*エロ無し。R指定無し。頗る健全。
*女性登場あり。
*リアル傾向寄り。
*回想シーンが多めです。
*タグの確認お願いします。
──高校時代。
よく連んでいた仲間との間で起きた小さな出来事が、やがてそれぞれの運命に導かれていく。
これは、バームクーヘンエンドか。
文字数 10,698
最終更新日 2022.06.20
登録日 2022.06.18
音楽には欠かせないラブソング。それは時に自分の恋愛経験や恋愛観と重なったり、ドラマチックなフレーズに胸が熱くなることがあります。数あるラブソングの中から個人的にグッとくる作品をピックアップし、恋愛要素に限らずそのアーティストの音楽性なども含めて綴ってみました。(邦楽のみ)尚、著作権の関係で歌詞をまるごと載せられないので殆ど意訳で書いています。
今回の第二弾は悲恋、失恋編。恋愛の辛さや痛みを歌った泣ける作品をピックアップ。女々しくて辛いよ!な私自身の失恋エピソードも併せてお届けします。
因みに私は現在のパートナー含めて交際経験が4人しかないのと1、2人目は記憶が曖昧なので、エピソードは3人目(元夫)がメインになります。元夫がしつこいくらいに登場するかもしれません。それでも興味ある!という方はぜひ最後までお付き合いください。
かなり暗い曲もピックアップしてるので読み終わった後に気分が落ち込んでも責任持ちません!くれぐれも自己責任でお願いします。
文字数 12,498
最終更新日 2023.10.02
登録日 2023.10.02
祝日を合わせて4日間の連休。その初日。
もう昼過ぎだというのにカーテンを閉め切った薄暗い部屋。バネの飛び出たベッドの上でVRヘッドセットを付けて、トランクスとTシャツ姿で横になっている男がいた。「レストランで美味しいシーフードを振舞えば美女もイチコロって本当かよ!」などと一人興奮している男"ルパート・アビエス"。
一方、真面目を誇張"体現"したかのように、朝から息が詰まりそうな学術書や論文の数々を開き、コーヒー片手に勉学に没頭する"デイヴィッド・デイヴィス"。
神様が気まぐれを起こさなければ、交わることなんてなさそうなこの二人。一応、エリート校に通う天才たちではあるのだが。どうも、何かが何処かでどういう訳かオカシクなってしまったようで……。
「吸い込まれそうな彼女の青い瞳には、もう君しか映っていない!?」なんて適当な商売文句に興奮しているトランクス姿の残念な男によって、胃もたれしてもまだお釣りが返ってきてあり余るくらいに、想定外で面倒で面倒なことになるなんて。きっと後者の彼は思いもよらなかったでしょう。
絵に描いたような笑いあり、涙あり、恋愛あり?の、他愛ないキャンパスライフをただ送りたかった。そんな、運命に"翻弄"されてしまった2人の物語。さてさてどうなることやら……。
※ただいま改装中です。もしお読みになられる際は、プロローグからアクセス権限が解除された話数までに留めておかれることをお勧めします。
※改修しはじめましたが、現在プライベートとの兼ね合いにより定期更新がむずかしい状態にあります。ですが打ち止めとするつもりは毛頭ありませんので、あまり構えず気長にお付き合い頂けますと嬉しいです。
[Truth Release Code]
※No access rights
文字数 170,372
最終更新日 2021.11.12
登録日 2020.06.11
吉岡正真は、ある日突然タイムリープの力を手にいれる。彼にはずいぶん前から好いていた少女がいた。
学校でも結構人気のある少女、長滝水澄。正真は彼女からまさかの告白をされ承諾する。しかし学校の高嶺の花と呼ばれる少女、黒坂優月に出会い、タイムリープを利用して彼女との距離を縮めようとしていた。
文字数 8,729
最終更新日 2020.04.26
登録日 2020.04.24