ライト文芸 家族小説一覧

──僕がこの世界で一番後悔しているのは、たくさんの人の想いに、気がつけなかったことだ……
無気力に生きてきた夜野佑衣斗(よるのゆいと)は同窓会のハガキに書かれた昼川璃(ひるかわあき)からのメッセージにつられて、地元へ帰った。
そこで、「あの時好きだった」と告白される。だけど、昼川は結婚を控えていてお腹には赤ちゃんもいた。どうしようもない孤独に佑衣斗は倒れ込んでしまう。後悔が募って、目が覚めた時には中学三年生の離任式の日に戻っていた。
今度こそ、昼川と恋をしたい。そう思った佑衣斗は躊躇うことなく告白をする。
そして、後悔ばかりの人生には、本当はかけがえのない大切な時間があったことを知っていく──
表紙:自作(夜野佑衣斗)
文字数 58,524
最終更新日 2025.07.18
登録日 2025.06.18
自分はあと12年の命、と勝手に設定した高邑夏芽、38歳。夏芽の母が50歳で亡くなったから、きっと自分もそうなると思ったからだ。
なお、今は健康そのもの。
後悔しない人生のため、ずっと夢だった一軒家を購入した夏芽。その一軒家では、20年来の親友である未婚友だちの千尋と暮らすつもりだった。しかし千尋は突然、妊娠・結婚・カナダ移住を告げてきた!
老後の予定が崩れた夏芽は、千尋の代わりとなる「同世代女性の友人」「すてきな恋人」を作ろうとやっきになるけれど……。
友情とは、家族とは、自分らしい生き方とは。
自分の求めるものを見つめ直すアラフォーからの新しい人生が始まる。
文字数 45,420
最終更新日 2025.07.18
登録日 2025.06.24
宵夢庁は、生者の世界とは異なる場所。
亡者たちが集う静かな領域に存在する。
亡者は、最後の言葉を生者に伝えるため、宵夢庁へ申請し、許可を得た者のみが夢へ旅立てる。
『夢に行くための条件』
1. 強い思いがあること
「誰に、何を伝えるか」が明確でなければならない。
2. 一度きりの機会
亡者が夢へ行けるのは一度のみ。
3. 生者が受け入れる準備があること
心が閉じている場合、夢は成立しない。
4. 滞在時間は6分間
決して延長できず、どんなに強く願っても、それ以上話すことは許されない。
5.希望する夢の状況を指定することが可能
亡者は、訪問先の場所や時間帯を申請時に選ぶことができる。
7.利用可能期間は亡くなってから49日間
それを過ぎると、夢の扉は閉ざされ、二度と開くことはない。
8.生者を迷わせる行為は禁止
未練や呪いの言葉は許可されず、生者の未来のためになる言葉を残さなければならない。
宵夢庁はただ亡者を夢へ送り出すだけではない。
亡者の言葉が生者の人生にどう影響するのか、それを静かに見守ることも夢課の役目だ。
宵夢庁とは、夢の儚さが生むひとときの奇跡なのだ。
文字数 71,439
最終更新日 2025.07.18
登録日 2025.06.06
母子家庭で生きてきた白山 廉(しろやま れん)。旧姓:笹原 廉(ささはら)。
かわいい妹の百々(もも)と協力して母を助けながら生きてきたが、ある日突然母親に再婚を告げられる。
そこからはじまる新たな生活に、、、
文字数 452,337
最終更新日 2025.07.18
登録日 2024.01.24
何も変哲はなく過ごしていた。
引き寄せられるように足が向かう寺院の奥に行くと京都陽みやこひなた)は眠気に吸い込まれるように寝入ってしまい、目が覚めるとそこは時空を超えた同じ場所。
自分を呼んだという謎の発言をする狭山京ノ介。京ノ介と暮らす師匠と呼ぶ狭山隆ノ介、訳があって家を出て逃げてきたという同居人の綾。
京ノ介には昔の知人で上司の有馬とその娘、有馬由結。有馬の馴染みの遊女の雪菜。それぞれと交わり関わり合いながら自分と向き合い、成長していく陽と出逢った人達との日々を描く出逢うはずではなかった次元で彼を変えたものは……。
文字数 59,977
最終更新日 2025.07.15
登録日 2025.02.01
三好睦美はデパートの服飾雑貨売り場に勤める販売員。
三十路を前に、結婚の予定もなければ恋人すらいない。仕事しかない毎日を詰まらないと感じていた。
たまに社員食堂で見かける柿崎香苗は、フォーマル売り場担当。
誰とも群れず、凛とした態度を崩さない香苗のことが、睦美はちょっと気になっていた。
ある日、姉に頼まれて姪っ子の沙耶を地域の親子イベントに連れていくことになる。そこでミニコンサートを開いていたのは”リンリンお姉さん”。沙耶が大好きな歌のお姉さんだ。
けれど、その正体が香苗だということに睦美は気付く。
後日、また社員食堂で会った香苗に声を掛けられ、一緒にご飯を食べることに。
てっきり、彼女の副業を口止めされるのかと思っていたら……
ほっこり・じんわり大賞にエントリー中です。
応援をよろしくお願いいたします。
文字数 84,285
最終更新日 2025.07.13
登録日 2025.04.30
【ほっこり・じんわり大賞エントリー作品】
カテゴリはライト文芸ですが、青春色強めです。お気に入り登録、投票をお待ちしております!!
♪*。❆。:*.゚
才能に焦がれる少女、水瀬莉音はある夜、夢の中で全身真っ黒の男に雪の降る寒い公園に連れて行かれる。そこでは、同年代の子どもたちが自由に過ごしていた——。
どこからか甘い歌声が聴こえてきて、その声の主を探しに行くと、そこにいたのは肌の白い美しい少年、篠崎雪斗だった。
共通の趣味が見つかって、すぐに仲良くなる2人。莉音は雪斗になら打ち明けられるかもしれない、と勇気を出して自分の普段抱えている苦しみを初めて吐露する。そんな莉音に雪斗は優しく接してくれるが、実は、雪斗も抱えている苦しみがあって——。
♪*。❆。:*.゚
思春期特有の葛藤、過去との決別、他者との比較、残酷な現実世界と向き合うことの大切さ、この世界の美しい部分を忘れないことの大切さ。人間として成長途中にある彼らの生々しい悲痛なまでの叫びと、それでも前に進み続ける決意の歌が聞こえてくる、そんな青春恋愛小説。
文字数 81,411
最終更新日 2025.07.12
登録日 2025.06.12
日菜子と旺次郎の元にやってきた四歳の岳。
口数が少なく、主張の少ない岳に子育て経験のない日菜子はヤキモキしたり、喜んだり。
夫婦は愛おしい岳と共に、毎日を丁寧に作っていく。
保育園のクラスの友達、先生やご近所さん、愛犬、祖父母や従兄弟。
岳に生まれ始める好きな物、たくさんの感情や言葉たち。
を、綴った親子三人の物語です。
文字数 60,464
最終更新日 2025.07.12
登録日 2025.06.20
両親が亡くなり、実家で独り暮らしを始める主人公。家の中のものを断捨離して整理していき、思い出も整理して、日常を取り戻すための、さりげない物語です。
文字数 58,410
最終更新日 2025.07.07
登録日 2025.05.05
文字数 4,559
最終更新日 2025.07.06
登録日 2025.07.06
「夜中の2時に、部屋は真っ暗にして、ひとりで。」
「え、なにまって怖い話はやめて?」
「ちょっとまだ話してる途中なんだから最後まで聞いてよ。夜中の2時に、真っ暗な部屋で、ひとりで、電話をするの。」
「・・・電話?」
「そう。333。この番号にかけるとね。」
そこまで言って、彼女は急に表情を無くした。
「向こうの世界に、繋がるらしいよ。」
あなたは、夜が怖いですか。
文字数 47,505
最終更新日 2025.06.30
登録日 2025.05.25
派遣社員として働く二十八歳の小林翼は、ふとした腹痛から受けた検査で、悪性の腫瘍と診断される。
人生が音を立てて崩れはじめたその日、病院の待合室で声をかけてきたのは、白髪の女性・時子だった。
誘われるままに訪れた彼女の家で出会ったのは、のんびりとした黒猫のニケと、無口な葬儀屋の青年「ねこ」。戸惑いながらも、どこか温かな空気に包まれたその場所で、翼は少しずつ自分を取り戻していく。
文字数 15,484
最終更新日 2025.06.30
登録日 2025.06.30
父親を亡くした少女・美鈴は形見として受け継いだ父の腕時計をきっかけに過去に行く不思議な体験をすることに……腕時計に隠された思い、そして知らなかった父の姿。巻き戻る時間の中で、彼女が見つけたのは、父の愛と、自分自身の新たな一歩だった。
文字数 14,550
最終更新日 2025.06.28
登録日 2025.06.28
「俺の娘を預かってほしい」
異母兄弟の兄・タッちゃんから、食の細くなった娘の衣舞を預かってほしいと頼まれた28歳独身の瑞歩。
瑞歩は「普通」を愛する、平和が好きな人間だ。それなのに、訳ありの姪を預かることを承諾してしまう。
自炊なんてしてこなかった瑞歩だけれど、衣舞のために日々工夫し、どうにか食事を摂ってもらえないかと悪戦苦闘することに。
心を捨てた瑞歩と、心を捨てたい衣舞の、心温まるふしぎな共同生活が始まる。
文字数 1,414
最終更新日 2025.06.24
登録日 2025.06.24
故郷を離れて孤独に暮らす女性比和(ひわ)。ある日、森のような内包物(インクルージョン)が入ったピンクの水晶が手元に現れる。そしてピンクの瞳の猫と見知らぬ青年に声を掛けられ、別の世界の森へと誘われる…
エブリスタ、なろう同時掲載です。
文字数 11,545
最終更新日 2025.06.15
登録日 2025.06.15
男手一つで育てられた結鶴(ゆづる)は、父親の急死により祖母の家へと向かっていた。
しかし、家族である猫のましろと乗っていた電車で、いきなり視界が横転する。
目覚めた場所は、不思議な駅のプラットホーム。
ましろが居なくなったことに気づき慌てる結鶴に、ましろを抱えた少女──恵子(けいこ)が声をかけてくる。
安堵したのも束の間、結鶴は空から降ってきた謎の青年と出会う。
案内役だと名乗る青年は、結鶴たちに残りの寿命が記載されたチケットを手渡してきた。
曰く、数字が1以上の者は現世へ戻れるが、0の者はあの世逝きとなるらしい。
幸いなことに、結鶴とましろのチケットには数字が残っていた。
現世行きの扉へ向かう結鶴だが、扉を通る直前、恵子にチケットを奪われてしまう。
残されたのは、恵子が捨てた0のチケットで……。
絶望する結鶴の耳に、『あと一年』と言う声が響く。
誰かに背中を押され扉を通った結鶴は、ホームで自身を見送るましろの姿を目にした。
ましろの寿命を与えられ生き返った結鶴は、奪われたチケットを取り戻すため恵子を探し始める。
文字数 57,129
最終更新日 2025.06.13
登録日 2025.06.13
♢♢♢
「ごめん。別れて欲しい」
結婚間近と信じていた四年越しの恋人から突然の別れを告げられた佐木詩鶴、27歳。
二十代の内に結婚して第一子を出産、三十半ばには三人の子供と夫と幸せな家庭を築く──
そんな夢を打ち砕かれた詩鶴は、出産特化型マッチングサービスへの登録に踏み切る。
♢♢♢
20XX年、婚活市場はここ数年ですっかり様相を変えていた。
それはある日本人研究者が新たな遺伝子解析法を発表したことに端を発する。
出生率0.49。
未曾有の少子化の中、その研究結果は大きな希望として世間を賑わせた。
〈vita〉と名付けられたその遺伝子解析システムは、妊娠・出産成功確率が高い相手を遺伝子レベルで分析することを可能にする。
実用が可能になり次第、大手の結婚相談所やマッチングアプリ運営会社は、こぞってそのサービスを導入し始めた。
恋愛?そんな夢みたいなものは後回し。
より効率良く沢山の子供を産む為の、前例のない取り組みだった。
この最新鋭のサービスを取り入れた企業では、利用者が大幅に増加しているという──。
♢♢♢
妊娠成功率だけで選んだ詩鶴の見合い相手は、人気作家の瀬尾基。
「結婚するなら、君がいい」
仕事を理由に結婚相手を探していた基だったが、見合い中にそんな事を言い出した。
愛なき結婚で始まった二人の行く末は──?
文字数 5,244
最終更新日 2025.06.09
登録日 2025.06.08
村上友成はおよそ一年前、たばこをやめた。父親になったから、ではない。彼には中学生になる晴菜という娘がいる。一年前のあの日、出掛ける間際に家にたばこを忘れていたことに気付いた村上は、晴菜に取ってきてくれるよう頼んだ。そのことが悲劇の端緒となって、今では口をきいてくれなくなるなんて、想像できるはずもなかった。
文字数 4,160
最終更新日 2025.05.31
登録日 2025.04.30
結婚後、2か月足らずで夫の心変わりを知ることに。
結婚前から他の女性と付き合っていたんだって。
それならそうと、ちゃんと話してくれていれば、結婚なんて
しなかった。
呆れた私はすぐに家を出て自立の道を探すことにした。
それなのに、私と別れたくないなんて信じられない
世迷言を言ってくる夫。
だめだめ、信用できないからね~。
さようなら。
*******.✿..✿.*******
◇|日比野滉星《ひびのこうせい》32才 会社員
◇ 日比野ひまり 32才
◇ 石田唯 29才 滉星の同僚
◇新堂冬也 25才 ひまりの転職先の先輩(鉄道会社)
2025.4.11 完結 25649字
文字数 26,346
最終更新日 2025.05.31
登録日 2025.04.14
田舎の男尊女卑な家族関係に摩耗し、会社ではパワハラが横行。愛した男に都合よく利用され、『尽くす体質』で自分を失った二十五歳の会社員・六花(りっか)は、ついにオフィスの非常階段から飛び降りた――はずが、自分のデスクに戻っていた!? 「お前はまだ死ぬべきじゃない」と突然現れた死神・鳴神(なるかみ)が、彼女の「早死にフラグ」を消すべく時間を巻き戻したらしい。そこに「六花の尽くす体質は、稀有な才能!」と陽気な天使・舞生が乱入。さらには、かつて六花を利用していた元彼が復縁を迫ってくる。
六花は死神と天使に振り回されつつも、自分の『体質』が、前世からの因果に関わると知って――癒しと希望に満ちた転生輪廻ファンタジー×ヒーリング・ロマンス。開幕です。
※この物語は、フィクションです。
文字数 76,579
最終更新日 2025.05.25
登録日 2025.04.30
『どれだけ長い時間この世界にいようとも、苦しみは尽きない……。この世界は、僕らが苦しみ足掻く姿を見ている。もしこの世界が高次元の、人類の知り得ない何者かが作り出したものならば、きっと僕らを見て、楽しんでいるのだろう。』——第4章より抜粋
さまざまな悩みに苦しみ、足掻く人々がある喫茶店と店主の持つ《インカローズのネックレス》を通じてキッカケをもらい、自身の選択と想いによって、夜明けを迎える。
4つの章で描かれる喫茶店と人々の物語に、"あなた"はなにを見る?
※こちらカクヨム、小説家になろうでも掲載しています。
文字数 104,546
最終更新日 2025.05.22
登録日 2024.12.19
父親がいない沙耶子と、父のように、時には年の離れた兄のように暮らしてきた叔父の彰。
葬儀をきっかけに再会した二人は、戸惑いながらも惹かれ合っていく。
だけど、“越えられないもの”があることも知っていた———。
揺れる心、抗えない感情、それでも続く日常。
関係を終えたはずの二人が、再び顔を合わせるとき、残るのは懐かしさか、それとも……。
交わることを許されない、けれど断ち切ることもできない。
そんな二人の、長い長い物語。
文字数 42,696
最終更新日 2025.05.13
登録日 2025.04.04
緑豊かな小さな村で、ひときわ明るい笑顔を振りまいていた少女、エミリヤ。村人たちは、その無邪気な笑い声と、誰にでも分け隔てなく優しい心を持つ彼女を、まるで自分たちの娘のように愛していた。しかし、そんな穏やかな日々は、ある日突然終わりを告げる。いつものように元気いっぱいで森へ遊びに行ったエミリヤが、夕暮れ時に一人で帰ってきたとき、その顔から、あの愛らしい笑顔はすっかり消え失せていたのだ。
エミリヤの瞳は虚ろで、何を語りかけても反応がない。心配した両親や村人たちが懸命に話しかけるも、彼女の表情は石のように固まったまま。まるで、魂が抜け落ちてしまったかのように、感情の欠片すら見られない。村の医者が診察するも、原因は全く分からず、ただ「無表情病」という聞いたこともない病名が告げられた。それは、感情を表に出すことができなくなる奇病であり、進行すると精神が徐々に蝕まれ、耐え難い不安感に苛まれるという恐ろしいものだった。最悪の場合、その苦しみに耐えかねて自ら命を絶ってしまう者もいると聞き、村人たちの間に深い悲しみと不安が広がった。
エミリヤの兄である10歳の少年トールは、妹の変わり果てた姿を目の当たりにし、幼いながらも深い悲しみに打ちひしがれていた。いつも一緒に遊んでいた妹の笑顔が二度と見られないかもしれない。そんな絶望的な状況に、小さな胸は張り裂けそうだった。しかし、彼はただ悲しみに暮れているだけではなかった。エミリヤを救いたい。あの笑顔をもう一度見たい。その強い想いが、トールの心を突き動かしていた。
そんな中、村の古老から、遠い秘境にのみ咲くという、世界で一番美しい花の話を聞く。その花は、見る者の心を癒し、どんな病も治してしまう不思議な力を持っているという言い伝えがあった。まるで希望の光が差し込んだように、トールの心は熱く燃え上がった。「そうだ、あの花を探しに行こう。きっと、あの花ならエミリヤを救える!」
両親や村人たちは、まだ幼いトールの身を案じ、危険な旅に出ることに強く反対した。しかし、トールの決意は固かった。「僕がエミリヤを笑顔にするんだ!」その強い眼差しに、周囲は彼の覚悟を悟り、ついに旅立ちを許した。
文字数 5,701
最終更新日 2025.05.10
登録日 2025.05.05
才能とは、何だ?
あなたはそう聞かれて、どう答える?
生まれ持った、自分の力か。
はたまた、天からの贈り物か。
そんなものは無い!と、言う人もいるだろう。
私は、才能とは、ただ他人と少し違うだけの箇所なのではないか。そう感じた。
走る才能を持つ者は、ただ他人より走るのが上手いだけ。天才だ!と言われるような者も、ただ他人より少し違う考えを持っているだけ。
このことを才能と言うのなら、それはあるのだろう。
あ、ちがうかも。なんて思ったのなら、それは無いのだろう。
才能の無い者はそれを欲し、才能を持つ者の中にはそれを呪いのように感じている者もいる。
そして長い努力の果てにたどり着いた成果は、『才能』の一言で済んでしまう。
まったく、便利な言葉だよ。
まあ、長々と言ったが、私が言いたいことは…
私は、『才能』という言葉が嫌いだという事だ。
そんな私が書く、この物語。
ちょっと変わった男の、物語。
その『変わった』が才能かどうかは、あなたが判断して、決めると良い。
無理に定義に当てはめる必要は無い。あなたがどう感じたか。
それが何よりも大事な、『才能』なのだ。
文字数 1,862
最終更新日 2025.05.09
登録日 2025.05.09