ライト文芸 切ない小説一覧

ユウタは気弱な小学四年生の男の子。いつもは強引な幼馴染の友人たちに無理やり連れ回されているが、ある日を境に彼らと遊ぶことをやめた。
自宅の裏にある森で見知らぬ少年と出会い、ふたりで秘密基地を作ることに。少年と毎日一緒に遊び、友人たちと距離を置くユウタに周囲は疑問を抱く。
町に流れる怖い噂。
時折り見かける白い影。
そして、正体不明の少年。
田舎町の小学生ユウタを中心に物語が始まる。
***
他サイトで公開していた短編『森は僕らの遊び場』を連載版にリメイクした作品となります。登場人物や設定にかなり手を加えていますが舞台は同じです。
文字数 26,474
最終更新日 2025.07.18
登録日 2025.06.30
余命半年の夫と記憶喪失の妻のラブストーリー!
愛妻の推しと同じ病にかかった夫は余命半年を告げられる。妻を悲しませたくなく病気を打ち明けられなかったが、病気のことが妻にバレ、妻は家を飛び出す。そして妻は駅の階段から転落し、病院で目覚めると、夫のことを全て忘れていた。妻に悲しい思いをさせたくない夫は妻との離婚を決意し、妻が入院している間に、自分の痕跡を消し出て行くのだった。一ヶ月後、千葉県の海辺の町で生活を始めた夫は妻と遭遇する。なぜか妻はカフェ店員になっていた。はたして二人の運命は?
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7月1日から完結まで連日更新予定!
文字数 36,563
最終更新日 2025.07.17
登録日 2025.06.25
病気によってサッカーが出来なくなってしまった少年、たける。
彼の前に突然に可愛らしい女の子が現れる。
こはると名乗った彼女は、何でもたけるのことを知っていて、たけるのことを大好きだと告げていた。
見知らぬ少女の好意に困惑するたけるだったが、少しずつほだされていく。
そんなある時にこはると誰か男が言い争っている様子に出会う。
「ボクにはちゃんと彼氏がいるんだ! キミとはつきあえない」
そういう彼女の声に、他に彼氏がいたのかと混乱するたけるだったが、そこに男が告げた言葉は。
「お前がどれだけあいつの事を好きであろうが、お前の事を全部忘れてしまうんだろ」
という台詞だった。
彼氏というのは自分のことだったのか。忘れてしまうというのはどういうことなのか。
困惑したまま、たけるはふらふらとその場を離れていく。
そしてたけるは。それをきっかけにして、こはるのことを忘れる。忘れてしまう。
たけるは好きな人のことを忘れてしまう病気だった。
二人はどうなっていくのか。たけるはこはるのことを思い出せるのか。
こはるはたけるに記憶を取り戻させることが出来るのか。
二人の気持ちが重なる時はくるのか。
これは好きな人の記憶を忘れてしまう少年と、その少年を好きな少女の物語です。
文字数 76,005
最終更新日 2025.07.17
登録日 2025.06.22
大学二年生の夏。
叔父から「腰を壊した」と連絡を受けた私は、叔父が営む小さな洋食店で働くことになった。
ふと思い出の料理を作っていると、背後から聞き馴染みのない無愛想な声が。
その声の主は、一年前までこの店を任されていたシェフ。
けれど彼は──もう、この世の人ではなかった。
私以外には誰にも見えない存在。
それでも彼の料理は、ちゃんと温かくて、ちゃんと美味しくて。
料理の腕も確かだったけれど、それ以上に──
無愛想だけど、優しくて、思いやりがあって、ちょっと不器用な人。
気づけば、私はそんな彼に恋をしていた。
でも、ずっとこのままではいられないって。
どこかできっと、わかっていたんだ。
さよならの代わりに、私があなたにできること。
文字数 69,438
最終更新日 2025.07.16
登録日 2025.06.25
文字数 73,401
最終更新日 2025.07.16
登録日 2025.06.01
ブラックな職場を辞め、生きる希望を失った栞が向かったのは、故郷の町はずれにある、寂れたお稲荷さん。幼い頃から、毎日のように通った、思い出の場所だった。
「死ぬ前に、もう一度だけ、穂高くんに会いたい」
しかし、神社はすでに取り壊され、ただの工事現場に変わっていた。
すべてを終わらせようとした、その瞬間――現れたのは、唯一の友達であり、初恋の人・穂高くん。
そして、栞は忽然とこの世界から姿を消す。まるで神隠しにあったように――。
文字数 10,641
最終更新日 2025.07.12
登録日 2025.07.12
雨が多いこの町に、古くから伝わるちょっとした都市伝説。
夕暮れ時に雨が降ったなら、死んだ人に会えるって。
雨然町に住む、女子高校生の時子は死んでしまった幼馴染みに会いたくて毎日、夕暮れ時に歩いている。
ある日、行方不明になった彼女を探しに、雨然町に来た大学生の翔吾と知り合う。
二人は、共に夕暮れ時を歩く。会いたい人に、会うために。
文字数 98,474
最終更新日 2025.07.01
登録日 2025.04.30
昭和二十年六月。国民学校の屋上でスケッチ
をしていた大和は一人の女性と出会う。校庭
に佇んでいた女性は偶然見つけた子猫の身を
案じており、大和はその子猫を引き取ることに。
後日二人は再会を果たし、また会うことを
約束するのだが……。
時は太平洋戦争末期。岡山の市街地を舞台に
戦時下を生き抜いた人々の想いと葛藤を描く
ヒューマン・ラブストーリー。
※この物語は史実を基にしたフィクションです。
登場人物は実在しません。
※表紙絵はたろたろ様のフリー画像からお借り
しています。
<参考文献・webサイト>
・語りつぐ記憶 伝えていく平和への思い
おかやまの戦争・戦災体験集 岡山市
・『おかやまを語る 第一集』
・『おかやまを語る 第二集』
・『ふるさとの想い出写真集 明治大正
昭和岡山』
・『岡山・玉野の昭和』
・写真で見る岡山の戦災 岡山市
・郷土資料 『昭和初期旧市内番地図』
・新聞切抜集 『岡山わが町』
・山陽新聞 さんデジ
県庁坂・スウェーデン坂・権現坂
平坦な岡山にも坂はある
(コラム 岡山よざんごと)
・ホームページ
鹿島の軌跡 ~歴史の中から見えてくる
ものがある~ 第三十三回『洋館の鹿島』
が建てた岡山県庁舎
文字数 29,004
最終更新日 2025.06.30
登録日 2025.06.30
君はカレンダーに予定を書き込むのが大好きで。
僕らの部屋のカレンダーには、ささいな予定がたくさん書き込まれている。
楽しそうに予定を作っていく君の隣で、僕もずっといっしょに居られると思っていたのに。
さようなら、愛した人。
文字数 5,236
最終更新日 2025.06.30
登録日 2025.06.30
死にたがりの少年の前に現れた一人の美少女がストーカーのようにつきまとうようになる。
大切な人にそっくりな少年と共に、大切な人とやり残した事を行いたいという少女に借りを作ってしまった少年は、その借りを返すために少女のやりたいことにつき合うことにするのだが、同じ日々を傘ねゆくことで色々と思うこともあるようで……。
少年少女の一夏の物語が今始まる。
文字数 96,271
最終更新日 2025.06.29
登録日 2025.06.29
父親を亡くした少女・美鈴は形見として受け継いだ父の腕時計をきっかけに過去に行く不思議な体験をすることに……腕時計に隠された思い、そして知らなかった父の姿。巻き戻る時間の中で、彼女が見つけたのは、父の愛と、自分自身の新たな一歩だった。
文字数 14,550
最終更新日 2025.06.28
登録日 2025.06.28
文字数 24,004
最終更新日 2025.06.27
登録日 2025.06.27
ルイは今日も誰も聞いていない中で、ギターをかき鳴らして歌う。
そんなとき、一人の女子高生が近づいてきた。彼女は風子。ルイと風子の不思議な関係が始まる。
文字数 9,939
最終更新日 2025.06.25
登録日 2025.06.25
「あぁ……フェリオ……どうしてあなたは……フェリオなの?」
フェリオは、胸に湧き上がる喜びを抑えることができなかった。
彼女が自分の名を呼んだのだ。
「ヴェルナ家の者でなければ……その名を捨ててくれるのなら」
バルコニーの縁に手を添え、彼女は小さく首を振る。
「私に愛を誓ってくれるのなら、私もカステリの名を捨てられるのに……っ!」
――敵対する家に生まれた、フェリオとマリエッタ。
出会ってしまった瞬間から、ふたりの運命は動き出す。
その先にあるのは、祝福か、悲劇か。
名作『ロミオとジュリエット』をもとに、
言葉や構成を、私なりの表現でアレンジしました。
舞台は、中世ヨーロッパを思わせる架空の世界です。
原作をご存じの方はもちろん、
「タイトルだけ知っていて内容はよく知らない」
「有名なシーンは覚えているけれど、細かな部分は忘れてしまった」
そんな方にも、ひとつの物語として楽しんでいただけたら嬉しいです。
文字数 35,964
最終更新日 2025.06.21
登録日 2025.06.18
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誰かの想い、誰かの記憶の葉を実らせた大きな樹木です。
誰にも見つけることが出来ない樹木は、いつか、誰にも分からない気持ち、誰にでも分かる気持ちを抱えた記憶と想いを、誰かに見つけてもらえるように、今日もひっそりと木の葉を揺らしてあなたを待っています。
────
これは、私の短編小説を書き遺すものです。
皆さんは、連想ゲームというのを知っていますか?
1つの単語、あるいは言葉を中心に、想像出来る事や、言葉を並べていってそこからまた想像出来るものを書いていくという繰り返し。
全体を見ると、葉っぱをつけた木のように見える様です。
この短編小説集は、連想ゲームではありませんが、沢山の小説を葉っぱに見立てて、その登場人物達の記憶を、《記憶と想いの葉》として記録した不思議な短編小説集です。
続きが気になる!という所で終わっていたり、結末や登場人物がこの先どうなるのかではなく、その時の《想い》を中心にしたもので、小説が終わる事は後その《想い》が変化したり展開が変わるんだと、感じていただければ幸いです♪
短編小説は書いて投稿したことがありませんが、どうか、少しでも楽しんでもらえれば幸いです♪
2週に1回の金曜日、8時に投稿する予定です♪
供給が追いつかないこともあるので、投稿が途絶える可能性もあります!
ご了承くださいっ!
文字数 171,491
最終更新日 2025.06.20
登録日 2022.03.25
【堅物正義漢×不遇儚げ少女、じれじれ両片思い】
大正時代。
医学生の侃爾(かんじ)は、昔弟に大怪我を負わせた女、シイと再会する。彼女にひどく当たり、暴力を振るった侃爾はある日、シイが身を投げしようとする場に遭遇する。
瞬時に彼女を助けてしまった侃爾は、身投げを延期すること、その間、血や傷の苦手な自分の創傷処置の練習相手になることを命じる。
神経衰弱が原因で周囲の者に暴力を振るわれるシイの体は傷だらけで痛々しい。侃爾は怖気づきながらも必死に彼女の手当てをし、その行為を通してシイの不遇な境遇や悲しみや孤独に触れていく。
同情とともに生まれ始めた恋慕に、侃爾は不器用ながらもシイを気遣い始める。しかし、彼女のことも想っているのは弟も同じで……。
【登場人物】
・藤村侃爾(20):医学生。堅物正義漢。血や傷が苦手。弟に大怪我をさせたシイに復讐したい。
・シイ(18):神経衰弱と噂されひどい虐めにあっている不遇のヒロイン。心優しい。自殺願望あり。侃爾とは同郷。
ー・ー・-・ー
差別的な表現が出てきますが物語上の演出として書いています。
文字数 124,786
最終更新日 2025.06.17
登録日 2025.02.07
故郷を離れて孤独に暮らす女性比和(ひわ)。ある日、森のような内包物(インクルージョン)が入ったピンクの水晶が手元に現れる。そしてピンクの瞳の猫と見知らぬ青年に声を掛けられ、別の世界の森へと誘われる…
エブリスタ、なろう同時掲載です。
文字数 11,545
最終更新日 2025.06.15
登録日 2025.06.15
昭和の香りを残す、ちいさな商店街。
その奥の奥に、ひっそりと佇む「ひだまり相談所」には――
願いをひとつずつ叶える、“神さま”の少女がいる。
願いを叶えるたびに、髪が白くなり、声が変わり、やがてこの世界から消えてしまう運命。
古本屋を手伝う無愛想な青年・蒼真は、
彼女との出会いによって、閉ざされた心に静かに光を灯されていく。
パン屋の娘、豆腐屋の店主、いじめに悩む少年、声を失った画家、
そして未来を怖れる妊婦さん――
それぞれの願いと、それぞれの“さよなら”。
最後にひまりが願うのは、たったひとつの「おかえり」。
🌸
優しさが降る、春の商店街の物語。
ここには今日も、誰かの心が、そっと癒やされていく。
文字数 2,016
最終更新日 2025.06.01
登録日 2025.06.01
”一人では叶えられない願いがある、だから……”
<視覚障がい×芸術×キャンパスライフ……そして恋愛>
目の見えない全盲の少女はさまざまな経験を経て、大人へと成長していく。
大学生になった彼女が出会う運命の相手、それはやがて大きな試練を乗り越えるための道標へと変わっていくのだった。
*
大学入試センター試験当日。
全盲の視覚障がいを持つ女性、”前田郁恵”は試験の帰り、札束の入ったアタッシュケースを公園で発見してしまう。
動揺していた郁恵は通りかかった男性に助けられ事なきを得るが、別れ際に絵の具の匂いが付いた男性の言った「俺は色が判別できない」という言葉が耳に深く残ってしまう。
努力が実を結び、見事志望大学に合格を果たした郁恵。
春の訪れと共に、盲導犬の”フェロッソ”と通うキャンパスライフがいよいよ始まるのだった。
保育士の夢……。
ミスコングランプリ……
運命の人との再会……
寮室に飾ったサンドアート……
四年間をオーストラリアで過ごし、日本に帰って来た郁恵は大学生となって多くの出会いを経験していく。
そして、様々の想いを胸に郁恵は、めぐる春夏秋冬を私らしく生きていく。幸せへの道を切り開くために。
表紙イラスト他:露草ことの様(@tsuyu_ks)
タイトルロゴ:水野酒魚。様(@t_sakena)
挿絵イラスト:(第二章、第十一章後編)テン様(@saikomeimei)
(第二章)清見こうじ様(@seki_kouji)
(第九章)あニキ様(@akuyaku_niki)
※本作品は『サンドアートナイトメア』から四年後を描いた新作長編作品になります。
※今を生きる人々に届けたい感動を。不自由を背負いながらも明るく生きようとする前田郁恵の物語をお楽しみください。
※他小説投稿サイトにて、青春ジャンルトレンドランキング一位に輝いた作品です。
(参考資料一部抜粋)
・ユニバーサルマナー検定(株式会社ミライロ)
・YouTube:Yukari Channel(@yukarichannel8053)
・合理的配慮対話を開く対話が拓く(有斐閣)川島聡他
文字数 266,710
最終更新日 2025.05.31
登録日 2025.04.01
暮魅 怜美鵺に拾われた猫ファシィ。
ファシィは今日も気ままに街を散歩する。
すると、飼い主の怜美鵺が道行く人々に視線を向けている事に気がついた。
その中で怜美鵺は色々な人達の《生命の軌跡》を目の当たりにしていく。ファシィも怜美鵺に着いていくように、街に住む人達と触れ合う事になる。
これは奇術師とは関係のない、人に興味を持った少女と猫の身に起きた少し切なく、儚さの溢れる知られざる物語である。
※本作は「歪なる世界と結晶奇術師」のヒロインとその飼い猫がメインのお話になりますが、戦闘や奇術師に関わる世界観の設定は描かれておりません。
文字数 53,891
最終更新日 2025.05.27
登録日 2025.04.30
夏のある日、僕は麦わら帽子をかぶった一人の少女と出会う。
彼女はかつて七年前にこの街で一夏を過ごした女の子、詩音だと告げる。
七年ぶりに出会った彼女は、とても綺麗に成長していて、僕は彼女のことを気にせずにはいられなかった。
彼女は一枚の古ぼけた手書きの地図を差し出す。
僕達が七年前に書いた「宝物」の地図で、隠した「宝物」を探しに来たのだと言う。
こどもの頃に隠した「宝物」。
何を隠したのか、どこに隠したのかも覚えていない。
こどもの隠した「宝物」なんて、たぶん大したものではないはず。
そう思いながらも。僕達は一緒に「宝物」を探し始める。
「宝物」の正体が何かもわからずに。
そしてこの宝探しが「さよならのはじまり」だということを、僕達は知るよしも無かったけれど――
この物語は、ある少年の一夏の不思議で切ない恋の物語です。
第8回ライト文芸大賞で奨励賞をいただきました。
応援してくださった皆様、そして選考してくださった編集部の方々、本当にありがとうございました。
文字数 111,226
最終更新日 2025.05.27
登録日 2025.04.29
個性豊かなキャラクターたちが様々な世界線、場所で起こる出来事。それは日常であり、非、日常である。
一話で読み切れる短編小説をまとめた、短編集となっております。
※物語に登場するキャラクターや設定は一話のみで完結します。
次の作品のキャラクター世界線などは別物となっております。
*BL要素のある短編も含まれておりますので苦手な方は読み飛ばすことを推奨します。(次の話に影響はございません)
*この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
*誤字脱字等は気付き次第その都度訂正していきます。ご了承下さい。
*誹謗中傷はご遠慮下さい。
文字数 6,167
最終更新日 2025.05.26
登録日 2025.04.30
とある拘置所に勤める青年、木原真司。
彼はこれまで10年間、平凡かつ平坦な日々を送ってきた。
そんな彼の生き様は、5年前に起こった無差別殺人事件の犯人である死刑囚、鹿口梨愛との出会いによって変わっていく。
文字数 2,012
最終更新日 2025.05.25
登録日 2025.05.25
自身の体質に悩んでいた冬は、
ある日病院でのぞみという少女と出会う。
何度も会う内に惹かれあっていく二人。
だが、二人には別れがやって来る。
春の訪れは、タイムリミットでもあった。
"冬"を失った男の子と
"のぞみ"を持てない女の子の
切ない恋のお話。
文字数 106,821
最終更新日 2025.05.24
登録日 2025.04.14
一年半前、目の前で亡くなってしまった陽向の初恋の人・璃央。
彼への想いを引き摺り、何度も璃央の亡くなってしまった日の夢を見て泣きながら目を覚ます日々。
それでも時間は過ぎ行き、少しずつ痛みが和らいだのは、璃央の親友だった拓海が陽向の側にいてくれた日々があってこそ。
璃央のことはゆっくりと想い出となっていく、はずだった。
璃央に告白できなかったことを悔やむ中で、拓海を失うことを恐れた陽向。
高校三年生の始業式、意を決して拓海に告白しようとしたその日、目の前に突然現れたのは死んだはずの璃央。
璃央Ⅱと名乗る彼は政府が製造した『璃央の細胞から創り出したクローン型AI』だという。
この一年半の記憶のない璃央の前で、以前のように振舞う陽向と拓海。
自分の想いが真っ二つになるようで陽向はどんどん苦しみを増す。
そんな陽向のために、拓海、そして璃央はそれぞれに悲しい決断を下していく。
表紙はてんぱる様よりお借りしております。
文字数 96,772
最終更新日 2025.05.24
登録日 2025.04.03
小さい頃に出会ったあの子は、あたしのヒーローだった。
『きみ、つよいね。リクは、よわい子だから』
春の満開の桜も、夏の蝉時雨の暑さも、秋の木漏れ日の落ち葉も、冬の積雪の冷たさも、全部ぜんぶ通り過ぎても、もう、あの子に会えることは、なかった。
巡りくる季節の途中、また会えたと思ったのに、あたしのことは覚えていなかった。
相変わらず人気者のヒーローは、やっぱり時々、寂しそうな目をしていた。
本当は──
『ぼくは、つよくなんてない』
小さい頃から体が弱くて、心まで弱くなってしまった梨紅と、いつもみんなの中心にいる憧れの存在、一葉。
十年後に再び再会した二人は、お互いの弱さと強さを認め合っていく……
表紙:自作
文字数 114,601
最終更新日 2025.05.24
登録日 2025.04.10
人間嫌いの神様、神耶はある日、不思議な人間の少女、葵葉と出会った。
出会ったばかりの少女は何故か神耶に「友達になって」とお願いする。
勿論神耶は葵葉の申し出を断ったが、彼女の強引さに押されて、気付けば「友達ごっこ」に付き合わされる事に。
最初は嫌々付き合わされていた神耶だったが、葵葉と過ごす日々の中で少しずつ神耶の心にも変化が生まれはじめる。
だが、葵葉との距離が近づく中で、神耶は葵葉の抱えるある秘密に気付いてしまって――
葵葉が抱える秘密とは?
神耶が人間を嫌う理由とは?
これは神と人間の少女、種族の違う2人が紡ぐ笑いあり涙ありの恋と友情の物語。
夏秋冬春。4つの季節を追って、オムニバス形式で綴ります。
文字数 276,753
最終更新日 2025.05.23
登録日 2023.04.22