江戸小説一覧
ダリル・バスケスは傭兵を生業とするバスク人の剣士だった。
彼は雇われたジャカルタ行きのオランダ商船で、一人の日本人奴隷の若者トウジと知り合う。
彼の剣技に魅せられたダリルは、彼と剣の練習に励み、友情を育んでいった。
しかし、インドを経由して間もなく、トウジはマラリヤを患い、あっけなく死んでしまう。
ダリルはトウジの遺品である日本刀を携え、彼の遺族に会うため、そして、日本の剣術を知るために、長崎へと向かうのだった。
文字数 175,662
最終更新日 2021.05.22
登録日 2021.05.22
ある地方の街道沿いにそれはそれは、美人と評判なお松と呼ばれる女性と、ぶっきらぼうで愛想のない吉郎と呼ばれる二人が営む水茶屋があった。
そこには日々、様々な人が訪れてはお松の出す茶と吉郎の団子を美味しそうに食べていく。
僅かな銭をもらい、お松は今日も聞く。
「何か物騒な話はありますか?」
美人に聞かれ拒む人などおらず、皆ぺらぺらと聞いたこと見たことを話し行くが、きまってその晩に店じまいをした水茶屋に一人の漢が現れた。
名を善左衛門といい、普段から女性の尻ばかりを追いかけている男で、仕事もせずただ遊んでばかりいる。
しかし、この三人組何かがおかしい。
瞳が怪しく輝きだし、三人は闇に消えていった。
文字数 13,806
最終更新日 2021.05.31
登録日 2021.05.31
大人しいお美代と乱暴者の松五郎、二人は幼馴染だ。
周りの者は、性格も違う二人がなぜ一緒に居るのか首を傾げた。
そんな二人の間には忘れられない、ある過去があった。
秘密を背負う女と、それを見つめる男の切ない物語。
文字数 3,729
最終更新日 2021.11.02
登録日 2021.11.02
元祖札束風呂、もとい、小判を床に敷き、その上を全裸で転げまわるのを終生の楽しみとした守銭奴岡定俊。もはや老齢となった彼のもとを、弾圧から逃れてきた宣教師の一団が訪れる。彼らはある大きな秘密を抱えていた……。天下一の驕りものと呼ばれた大久保長安の隠し財宝と幕府転覆計画。そして財宝の秘密を探らんと伊賀忍者と伊達政宗配下の黒脛巾組が、定俊のおひざ元猪苗代を狙う。迎え撃つは定俊と愛する妻にして甲賀忍者おりく。人生最後の戦いに老いた定俊は戦人の血を滾らせる。 ※この物語はフィクションであり、あえて史実を無視、または都合よく解釈している部分があることをあらかじめご承知おきください。
文字数 221,890
最終更新日 2020.04.26
登録日 2018.10.28
弥生・奈良・平安・鎌倉・南北朝・安土桃山・戦国・江戸・明治と過去の時代に人々の側にいた存在達が、自分を使っていた人達の事を当時を振り返り語る話の集合です。
長編になっていますが、いくつもの話が寄り集まった話になっています。
また、歴史物ですがフィクションとしてとらえてください。
文字数 84,930
最終更新日 2019.06.18
登録日 2016.05.30
天保15年。江戸を荒らしまわった盗賊団が捕まった。盗賊団の首領・八十助は時の北町奉行・遠山景元を相手に、命がけの茶番劇に挑む。
文字数 13,246
最終更新日 2023.07.03
登録日 2023.07.01
戯作者為永春水と関係した芸者が密かに産んだ子である梅次郎は、幼い頃から剣術の修行を積み、暴れん坊旗本・勝小吉の弟子となった。梅次郎は小吉が幕府から密かに請け負っていた江戸市中見回りの見習いを勤めつつ、吉原の廓「志信屋」の花魁玉糸と辰巳芸者の音八からの支援を受けて江戸市中の治安を守るべく活動していた。
あるとき、夜鷹連続辻斬りが起こり、梅次郎は玉糸から家宝の正宗を受けとり見回りを強化するが……巡回中に連続辻斬りの下手人・影沢英之進と斬りあう。英之進はかつては為永春水の人情本の愛読者であり、戯作者を志したこともある剣客であった――。
ここに戯作者によって人生を狂わせられたふたりが、激突する――。
戯作者の子で町人剣客の梅次郎、吉原の花魁玉糸、辰巳芸者の音八、暴れん坊旗本勝小吉という異色の面々が活躍する、滑稽あり剣戟ありの痛快エンタメ時代小説です!
文字数 4,910
最終更新日 2024.05.03
登録日 2024.05.01
晴らせぬ恨みを晴らし、のさばる悪党を地獄に送る。細工は流々、仕上をご覧じろ……舞台は江戸、闇の裏稼業・仕上屋《しあげや》の面々の生きざまを描いた作品です。差別用語が多く出てきます。また、全編に渡って暗く不快で残酷な場面が多々ありますので、そういった展開が苦手な方は、充分に注意して下さい。
※登場人物
・壱助
盲目の按摩。仕込み杖の使い手。
・蘭二
蘭学者くずれ。お禄に付き添い、手助けする若者。綺麗な顔の優男だが、殺しの腕も悪くない。
・お美代
顔に醜い傷を負う女。壱助の女房。竹製の短筒の名手。
・権太
他者を寄せつけぬ不気味な大男。奇妙な拳法を使い、素手で相手を殺す。
・お禄
仕上屋の元締。表の顔は、蕎麦屋の女主人。
・ナナイ
権太と暮らしている謎の女。
文字数 219,130
最終更新日 2020.06.07
登録日 2020.05.01
時は江戸後期。
全国を席巻した未曾有の飢饉を乗り越え、山間のある村では三年ぶりの大祭と芝居が開かれることになり、村は期待に沸き立っていた。
庄屋の姪っ子、紫乃は十五歳。
幼いときに両親を亡くし、庄屋の伯父に育てられてきた。
村一番の器量よしと評判だったが、村一番の剣の使い手であり、村一番の変わり者でもあった。
つねに男のような恰好をして村を闊歩していた。
そんなある日、紫乃は村外れの大木のもとで、暴漢に襲われている男を助ける。
男の名は市河源之丞。
芝居に出演するために江戸から村にやってくる途中だった。
美しい源之丞に生まれてはじめて恋心を覚える紫乃。
だが、そのころ、紫乃にはある縁談が進められていて……
文字数 34,680
最終更新日 2022.09.27
登録日 2022.08.02
戦国乱世の真っ只中。
慎ましく、強く生きた姫がいた。
その人の名は『千姫』
徳川に生まれ、祖父の謀略によって豊臣家へ人質同然に嫁ぐ事となった。
伯母であり、義母となる淀殿との関係に軋轢が生じるも、夫・豊臣秀頼とは仲睦まじく暮らした。
ところが、それから数年後、豊臣家と徳川家との間に大きな確執が生まれ、半年にも及ぶ大戦・「大坂の陣」が勃発し、生家と婚家の間で板挟みに合ってしまう。
これは、徳川家に生まれ、悲劇的な運命を歩んで参った一人の姫が、女としての幸福を探す波乱万丈の物語である。
*この話は史実を元にしたフィクションです。
文字数 81,296
最終更新日 2020.12.31
登録日 2020.11.22
時は江戸享保年間。八代将軍の時代。
大名家の三男坊で部屋住みの源三郎に突然訪れた婿養子話。
楽しい江戸暮らしを手放したくない源三郎は抵抗するもあえなく陥落。
長い旅の果て、たどりついた山奥でうら若き妻壱子と祝言を挙げる。
ハッピーエンドかと思いきや、妻は極度の○○○コンで。
おまけに口うるさい年下の舅や噂話大好きな周囲の人々に翻弄される。
果たして年の差夫婦は幸せになれるのか。
なお、ムーンライトノベルズにも投稿しています。
「わたくしたちのお殿様」のスピンオフですが、読まなくても大丈夫です。
文字数 559,176
最終更新日 2022.06.26
登録日 2019.04.20
文字数 127,799
最終更新日 2023.09.30
登録日 2023.09.16
浅草は浅草寺の程近くに、煮売茶屋がある。
そこの次男坊である弥平は、幼き頃より噺家になることを夢見ていた。
十五の歳、近くの神社で催された祭りに寄せ場が作られた。
素人寄席ながらも賑わいを見せるその中に、『鈴乃屋小蔵』と名乗る弥平が高座に上がる。
そこへ偶然居合わせた旗本の三男坊、田丸惣右衛門は鈴乃屋小蔵の人情噺をその目で見て、心の臓が打ち震えた。終演後に声を掛け、以来二人は友人関係を結ぶ。
半端物の弥平と惣右衛門。家柄は違えど互いを唯一無二と慕った。
しかし、惣右衛門にはどうしても解せないことがあった。
寄せ場に上がる弥平が、心の臓を射抜いた人情噺をやらなくなってしまったのだ……
文字数 25,255
最終更新日 2021.05.31
登録日 2021.05.21
享保の時代、板橋宿に女力持ちと評判の娘がいた。
娘の名はお初。
畑でとれた野菜を毎日山のように背負い、駒込の青果市場まで運んでいた。
ある日、飲んだくれの父が大きな借金を作ってきてしまう。
母は急遽、宿場の飯盛り女として働かされる羽目に。
たまたま居合わせた謎の男・半次郎が、「娘の怪力を商売にすれば、あっという間に借金はなくなる」と助け船を出す。
お初は家の窮地を救うため、半次郎とともに見世物で有名な浅草寺に向かう。
力持ちの芸で銭を稼ぎながら、やがてどんな荷物でも運ぶ「荷運び屋」となっていく。
文字数 5,359
最終更新日 2023.07.01
登録日 2023.05.31
御庭番衆のくの一、千代女。上役より西国の藩を潜入を命じられた彼女には過酷な運命が待っていた。
R-18、女性に対する暴力的な描写があります。
文字数 12,187
最終更新日 2024.03.17
登録日 2024.03.17
「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し。衆目駭然として敢えて正視する者なし、これ我が東行高杉君に非ずや」
明治四十二(一九〇九)年、伊藤博文はこの一文で始まる高杉晋作の碑文を、遂に完成させることに成功した。
晋作のかつての同志である井上馨や山県有朋、そして伊藤博文等が晋作の碑文の作成をすることを決意してから、まる二年の月日が流れていた。
碑文完成の報を聞きつけ、喜びのあまり伊藤の元に駆けつけた井上馨が碑文を全て読み終えると、長年の疑問であった晋作と伊藤の出会いについて尋ねて……
この小説は二十九歳の若さでこの世を去った高杉晋作の短くも濃い人生にスポットライトを当てつつも、久坂玄瑞や吉田松陰、桂小五郎、伊藤博文、吉田稔麿などの長州の志士達、さらには近藤勇や土方歳三といった幕府方の人物の活躍にもスポットをあてた群像劇です!
文字数 262,627
最終更新日 2022.12.19
登録日 2019.07.04
新選組内外の諜報活動を行う諸士調役兼監察。その頭をつとめるのは、隊内唯一の女隊士だった。
義弟の近藤勇らと上洛して早2年。主人公・さくらの活躍はまだまだ続く……!
『浅葱色の桜』https://www.alphapolis.co.jp/novel/32482980/787215527
の続編となりますが、前作を読んでいなくても大丈夫な作りにはしています。前作未読の方もぜひ。
※時代小説の雰囲気を味わっていただくため、縦組みを推奨しています。行間を詰めてありますので横組みだと読みづらいかもしれませんが、ご了承ください。
※あくまでフィクションです。実際の人物、事件には関係ありません。
文字数 125,209
最終更新日 2022.06.25
登録日 2022.05.31
職人の若者・清吾は、吉原に売られた幼馴染を探している。登楼もせずに見世の内情を探ったことで袋叩きにあった彼は、美貌に加えて慈悲深いと評判の花魁・唐織に助けられる。
清吾の事情を聞いた唐織は、彼女の情人の振りをして吉原に入り込めば良い、と提案する。客の嫉妬を煽って通わせるため、形ばかりの恋人を置くのは唐織にとっても好都合なのだという。
純心な清吾にとっては、唐織の計算高さは遠い世界のもの──その、はずだった。
嘘を重ねる花魁と、幼馴染を探す一途な若者の交流と愛憎。愛よりも真実よりも美しいものとは。
第9回歴史・時代小説大賞参加作品です。楽しんでいただけましたら投票お願いいたします。
表紙画像はぱくたそ(www.pakutaso.com)より。かんたん表紙メーカー(https://sscard.monokakitools.net/covermaker.html)で作成しました。
文字数 84,747
最終更新日 2023.06.24
登録日 2023.05.31
文字数 15,647
最終更新日 2021.05.30
登録日 2021.05.30
文字数 29,425
最終更新日 2019.05.22
登録日 2019.04.29
関ケ原の合戦で敗戦後、宮本武蔵は兵法者として武者修行の旅に出る。旅の中でいくつもの流派や強者と剣を交える中、仕官したいという気持ちは根強くあった。だが、関ケ原で豊臣方に与した武蔵を迎え入れる藩はなかなか現れない。徳川政権で豊臣側についていた浪人の取り締まりも厳しくなる中、武蔵は新しい仕事の在り方を見出していくのだった。
文字数 21,513
最終更新日 2022.06.13
登録日 2022.01.23
長屋シリーズ二作目。
第八回歴史・時代小説大賞で奨励賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
小鉢料理の店の看板娘、おふくは、背は低めで少しふくふくとした体格の十六歳。元気で明るい人気者。
ある日、昼も夜もご飯を食べに来ていた常連の客が、三日も姿を見せないことを心配して住んでいると聞いた長屋に様子を見に行ってみれば……?
文字数 46,242
最終更新日 2022.07.05
登録日 2022.05.31
大名行列が村に入る。
村人はみな地面にひれ伏し、行列が通り過ぎるのを待っていた。
ところが、1人だけひれ伏さない者がいた。
「お、お前!
文字数 541
最終更新日 2021.02.22
登録日 2021.02.22
京都の女子大生結衣は、彼氏と一緒に大阪城ホールで行われたコンサートへ行き、その帰りの電車が脱線事故を起こし、異世界召喚に巻き込まれた。実は聖女は3人いた。
聖女認定はなかったものの、元聖女で魔法というチートスキルをもらった。
日本へ無事、帰還したものの実家の蔵から、再び、江戸時代にタイムスリップした。というお話です。
卒論を書くため、江戸→現代の京都→異世界→現代の京都→江戸時代の京を舞台に行く先々で陰陽師と間違われ、様々な事件を解決していく予定です。
「巻き込まれ召喚聖女は、商人として成り上がる」の続編です。もう一人の元聖女。一緒に召喚され、日本へ帰還した人のその後のお話です。
作品内のセリフは、京都弁で書いています。
11/19タイトルを変更しました。
文字数 13,829
最終更新日 2021.01.14
登録日 2020.11.18
天満夕輝は予備校からの帰り道、着物を着た幼い女の子と出会った。
その子を家に送ろうと、一緒に歩いていくと複数の着物を着ている男達が乱闘していた。
その中の一人が刀で斬られそうになったのを見た夕輝は咄嗟に駈けだしていた。
いつの間にか手にしていた刀で男と戦うことになる。
戦いが終わった後、夕輝は意識を失って倒れた。
気付くと着物を着て髷を結っている人間ばかりの場所にいた。
そこは馬喰町だと言うが窓の外にビルは見えなかった。
外に飛び出した夕輝の目に入ったのは舗装されていない土の道に木造の建物。そして、着物を着て髷を結っている人々。
帰る方法が分からない夕輝は湯屋を営んでいる御用聞き平助の家に厄介になることになりながら、現代に帰る方法を探すことに。
カクヨム、小説家になろう、ノベマに同じものを投稿しています。
文字数 104,840
最終更新日 2023.05.23
登録日 2023.04.12