死小説一覧
数日前、「彼」はマンションから飛び降りて死んだ。
真夜中に「私」は一人海へ向かい、星々に向かって彼と過ごした日々を語りながら、死と向き合う。
文字数 24,064
最終更新日 2024.06.05
登録日 2024.05.21
両親が養育機能不全で、施設と自宅をいったりきたりして育った少女リコは、
愛着障害と気分障害を抱える。
何度も自傷を繰り返し、入院したリコは、病棟でレンという同じ境遇の男の子に出会い、恋や生きる意味を初めて見つける。
しかし、レンは……。
人生の苦しみを描きながらも、はかない恋の美しさを描いた物語。
※エロ、グロ、ありません。
文字数 6,582
最終更新日 2024.06.04
登録日 2024.05.23
寛治としのぶは双子の兄妹。「鯉は滝を登って龍になるんだぞ。お前たちもあやかって出世しろよ」鯉のぼりを上げながら父は言いました。「いつか夢を叶えて、二人で龍になって一緒に空を飛ぼう」二人は指切りをします。
やがて大人になり、兄は大学へ、しのぶは進学できずに家に取り残されてしまいます。
三年後、夏休み帰郷した兄は保坂という友人を連れて来ました。しだいに保坂に心を開いていく忍。「三人一緒が良い」と言う寛治。けれども、寛治の結核発病、保坂のシベリア出兵、戦争の時代は三人から夢と命を奪っていくのです。
文字数 41,745
最終更新日 2024.06.03
登録日 2024.06.02
トンネル内の暗闇の中でハンマーの音が響く。打音検査だ。トンネルの保守点検に勤しむ佐藤の前に浮かび上がる白い影。暗黒天女は指さし嘲笑する。社会の闇に潜む歪とそれがもたらす災害を。それは重層的に折り重なって構築された都市の終焉の断片。(この作品は一九九〇年代に執筆したものです。現在とは一部異なる表記をしております)参考資料 小林一輔著 コンクリートが危ない
文字数 6,564
最終更新日 2024.05.02
登録日 2024.04.30
ライト文芸大賞に応募しているので、少しでも心に響いたら投票よろしくお願いします!!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
山下徹(30歳)は精神病の方々の職業指導員として働いている。
音楽クリエイターになるという夢を持ちながら、忙しい毎日を送っていた。
四歳の灯と二歳の風花、結婚五年目になる妻の雪乃と妻の家族と共に過ごしているが、子育ての過酷さと肩身の狭さに心が折れかけていた。
そんなある日、音楽クリエイターとして大きな仕事を獲得することとなる。
夢への第一歩として絶対に失敗するわけにはいかないと意気込む徹。
しかし、役職を持っている本業を蔑ろにするわけにも父親業を放棄するわけにもいかないジレンマの中で、家族との関係性は悪化していく。
眠れない日々が続き、徹の心と身体は疲弊していた。
どうにか活路を見出そうと奮闘する徹だったが、とある夜に完全に心は崩壊する。
夢の狭間で、キャリアの途中で、果たして徹は父として生きることが出来るのか?
この作品はこの世の全ての父親に送る、心震える物語です。
時間がないことに苦しんでいる人、家族との関係性が良くない人、子育てがシンドイ人、心が病んでしまっている人、夢がある人に是非読んで頂きたいです!
文字数 45,804
最終更新日 2024.05.01
登録日 2024.04.08
西野葵(にしのあおい)。2016年8月20日時点で18歳の大学1年生だ。
「へそから血脈(ちみゃく)を辿って毛細血管の最先端まで行くために、オートバイの免許を取った」と理解不能宣言をした。
聞いていたのは、清水悠真(しみずゆうま)。小林巧(こばやしたくみ)、小松清太郎(こまつ)(せいたろう)。西田文一(にしだぶんいち)。「十王輪友会(じゅうおうりんゆうかい)」というライダーズクラブのメンバーだ。
葵が言う「へそ」とは、上田市にある「生島足島神社(いくしまたらしまじんじゃ)」のことだ。別名「日本のへそ」と言われている。
上田市には「真田幸村」の居城がある。「十王」とは「真田十勇士」から取ったものだった。
「十王」になれるだけのテクニック。オートバイを御せるだけの精神力。ゆるぎない信念。どんなに辛いことにも屈しないで立ち上がる。絶対に諦めない。「やさしさ」は心の余裕の部分に住んでいる。その場所を持ち続けられるもの。それが、彼らが目指す「十王」だった。
葵はどかっと大地に足を付けた、重たい奴らの背中を追いながら、「十王」になっていった。
文字数 80,368
最終更新日 2024.04.28
登録日 2024.04.08
七瀬晴海。高校三年生になったばかりの春、M美術館の芝生広場で眼下に広がるS灘と果てしなく大きな青空を見つめながら、「魂が青い海を渡って、空へと溶けてくみたいだ」と呟いた。ふっと気がつくとすぐ近くで、全く同じ言葉を発している一つ年下の星野蒼子がいた。自分と同じ思いを持つ二人。人間は天にいる時には男女一対で背中にくっついているが、地上に降りる時に切り離される。背中についていた「魂の片割れ(ツインレイ)」を探し求めて人は愛するのだと蒼子に教えられた。蒼子はがんに侵されていていた。積極的治療を受けず、緩和ケアを選んでいた。晴海はがん患者の壮絶な戦いの様子を聞きながらも、蒼子の「魂の片割れ」として最期まで蒼子に寄り添うことを決心した。
文字数 33,156
最終更新日 2024.04.22
登録日 2024.04.06
文字数 9,835
最終更新日 2024.04.12
登録日 2024.04.08
都内の有名私立高校に通う3年生の上城真一。成績優秀で学年でも1位と2位を争う程の優等生。父は弁護士、母は国会議員の彼は、将来は弁護士か検察官、もしくは国会議員になるように英才教育をうけてきた。高身長で甘いマスクのイケメン男子の彼は女子からは人気があった。でも、勉強一辺倒の彼は恋愛に興味があるなかったし、鈍感だった。そんな彼の前に、不良っぽい金髪の女子高生、日比野ひかりが現れる。ヤキモチ妬きで寂しがり屋で意地っ張りでツンデレの彼女に、初めは困惑していた真一だったけど、純粋で不器用な彼女に徐々に惹かれていく。ちょっぴり切なく悲しいラブストーリーになっています。是非、最後までお読み頂けると嬉しいです。
文字数 40,442
最終更新日 2024.04.08
登録日 2024.04.08
傾いた世界に終焉が来訪し、描いた未来を蹂躙する。
巡り巡る世界の果て。終焉が齎すその先へ。
これは終末勇者の終焉を綴る創造主の記録。
文字数 3,235
最終更新日 2024.03.25
登録日 2024.03.24
精神科病棟での患者さんの死は、
身体科の病棟とは〝違う意味合い〟をもつことがあります。
私たち、精神科看護師が向き合う死についてのエッセイ風小説。
文字数 1,700
最終更新日 2024.03.24
登録日 2024.03.24
主人公の達也が毎週月曜の目覚め前に見る悍ましい夢。
見た夢と寸分も違わない現実の事態が必ず起きて仕舞う。
突然ある日見た最悪の夢。恋人の美穂が亡くなって仕舞う夢。
それが現実になって仕舞うのだろうか。
正夢の原因を追い求める二人だったが、更に不可解な事態が二人を襲う。
原因を攫む事が出来たと感じ始めていた達也だったが、更に不可解で悍ましい事態に。
達也と美穂は普通の毎日に戻る事が出来るのだろうか。
文字数 17,871
最終更新日 2024.02.15
登録日 2024.02.15
とある拘置所に勤める青年、木原真司。
彼はこれまで10年間、平凡かつ平坦な日々を送ってきた。
そんな彼の生き様は、5年前に起こった無差別殺人事件の犯人である死刑囚、鹿口梨愛との出会いによって変わっていく。
カクヨム、なろうにも掲載しています。
文字数 9,032
最終更新日 2024.02.13
登録日 2024.02.10
渡良瀬一歩は死が見える。
すべての人の頭の上には数字があって、それは余命を表すものだった。
多くの人は六桁。年数と、日数。
そして、渡良瀬の父の余命は、すでに10年を切っていた。
父を救うため、少年は余命が目前に迫ったクラスメイトに接触する。
余命の改変のために――
死を見える少年は、余命という運命にあらがうためにもがき続ける。
文字数 20,273
最終更新日 2024.02.11
登録日 2024.02.11
女はかつての恋人との別れ方を悔やみ続けていた。
自身が社会人となり大人の男に惹かれて、
まだ学生だった彼を無慈悲に捨てた……。
できるものなら、謝りたかった。
許されないだろう、許されようなどとは思ってはいない。
そんな想いを抱きながら20年という歳月が流れた。
そして、男は女の目の前に現れた。
文字数 6,787
最終更新日 2024.02.09
登録日 2024.02.09
ここは北海道のとある町。今は極寒の真冬でこの辺の地域の最高気温は零下。
今日は父の月命日で一月二十日。午前十一時にお坊さんが拝みに来てくれる予定。なので、今日の仕事は午後から行く。仕事は介護士で、今年で勤務して三年目になる。介護福祉士の受験資格を与えられる年数だ。勿論、受験しようと思っている。勤務している先は認知症老人が暮らすグループホーム。一ユニットに九名住んでいる。それが二ユニットあるので計十八名住んでいる。認知症老人なので、要介護度が一~五まである。要介護度が五くらいになれば、スタッフの事はほぼ覚えていないので、毎回会う度「初めまして」だ。そういうのも面白い。可愛いし。俺は|岩見正孝《いわみまさたか》、三十五歳。バツ二。子どもは十歳になる女の子が一人いて、二人目の先妻と暮らしている。娘は|岩見牧子《いわみまきこ》という。軽い知的障がいがある。なので、小学校は特殊学級で勉強している。誰に似たのか凄く頑張り屋さんだ。一人目の先妻とはたまに会って食事をしたり、ホテルに行ったりしている。彼女とは体の相性が良い。だが、浮気をされて離婚した。一人目の先妻は、「浮気相手とは別れるから離婚しないで!」と懇願されたが、裏切り者は嫌いなので別れた。でも、今では友達として交流がある。二人目の元妻は、|岩見優子《いわみゆうこ》と言い、四十歳。娘の為に苗字は「岩見」のままだ。優子とは娘の牧子と会う為、毎月彼女のアパートに行っている。優子と別れた原因は彼女の浮気。俺は何故か浮気をされる。そんなに魅力がないのか。子どももいるというのに。優子の家庭は生活保護世帯。午前中だけ食堂の皿洗いの仕事に行っている。牧子は午前中で帰って来るので敢えて短時間勤務にしている。
文字数 10,185
最終更新日 2024.02.08
登録日 2024.02.08
文字数 21,946
最終更新日 2024.02.06
登録日 2024.01.30
統合失調症を患う筆者の体験をもとに文章を書いてみました。事実半分、脚色半分と思ってみていただければと思います。
文字数 2,885
最終更新日 2023.12.31
登録日 2017.04.12
コンセプトは「曲のない歌」。
退廃とした空気、死の臭いが付きまとう世界観、報われぬ男女の想い、狂気的なまでの愛、世界に対する心の叫び、悪魔や天使といった中二病ワード、入り混じる真実と嘘などをテーマにした詩集。
※小説家になろうにも掲載しています
文字数 22,595
最終更新日 2023.12.20
登録日 2021.01.13
文字数 29,639
最終更新日 2023.11.23
登録日 2019.10.31
ある日俺【野元最乃-のもともの】は、一人の女性が事故死する場面に出くわした。
その女性の名前は【元伊織-はじめいおり-】といい、俺の職場のすぐ近くのカフェで働いている。
人生で一度あるかないか、そんな稀有な状況。
――だと思っていたのに。
俺はこの後、何度も何度も彼女の死を見届けることになってしまった。
「どうやったら、この状況から逃げ出せるのだろう?」
俺は彼女を死から救うために『その一日が終わるまでに必ず死んでしまう彼女』を調べることにした。
彼女のために。
ひいては、俺のためにも。
文字数 11,571
最終更新日 2023.11.17
登録日 2023.09.18