倒叙ミステリー×中華後宮 小説一覧

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後宮書庫の記録係 ~腹黒監察官と文字に憑かれた下女~

倒叙形式ミステリー:犯行シーンから始まる、追い詰め型の快感 「文字は人を殺す。読み書きができることは一生隠せ」 没落した下級官吏の父が遺した呪いのような言葉を守り、漣(れん)は後宮の片隅にある「遺棄書庫」で、無知で無害な下女を演じていた。 しかし、そんな彼女の正体を見抜いたのは、後宮の秩序を司る監察官・公孫(こうそん)だった。 慈悲深い聖人のような貌(かお)の下に、底なしの野心と毒を隠し持つ公孫。 彼は、漣の圧倒的な事務処理能力と「記録の矛盾」を見抜く観察眼を、自らの出世のための「道具」として利用しようと画策する。 「君の頭脳を私に貸せ。代わりに、君が何より欲しがるものを用意する」 拒否権のない契約。こうして、後宮で起きる数々の醜聞を「片付ける」二人の共犯関係が始まった。 アリバイを作る妃、存在しない花瓶で人を殺める侍女――。 犯人たちが完璧に仕立て上げたはずの謎は、漣の知恵の前に、無残にも瓦解していく。 お互いに相手を「腹黒い」と罵り合いながら、二人はやがて、漣の父を死に追いやった後宮最大の禁忌へと近づいていくことになる。 知略と毒舌が交錯する、本格中華後宮ミステリ、開幕。
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珠珠は死者の想いを読む 毒杯の皇后が遺した後宮継承録

🪷第1回新エンタメ小説大賞の倒叙ミステリー×中華後宮賞を受賞しました。応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。 【あらすじ】🪷皇后・瑠華は知らない。夫である皇帝・玄琅が掲げた酒杯に、毒が満たされていることを。 先帝・泰衡を押しのけて即位した『偽りの皇帝』と、その罪に気づいた皇后は、毒杯の夜、密かに殺された。表向き、世継ぎができないことを気に病み、自ら命を絶った『皇后自害事件』として片づけられた。 その夜半、後宮の片隅で叩き起こされたのは、皇后付き宮女・珠珠。 空間に残る“影の残像”が見える〈影残像視〉という、厄介な体質(能力)を持つ下っ端宮女だ。 自殺にしては不自然な皇后の寝所で、珠珠は“背の高い影”と、戸口ではない“どこかへ消える痕跡”を、見る。 『皇后自害』の筋書きに、ひびを入れるには十分な違和感だった。 下っ端宮女・珠珠のささやき(ぼやき)は、やがて禁軍司を率いる皇弟・靖衡(靖王)の耳に届く。ただ、平穏に暮らしたいだけの珠珠は、皇弟の「目」として使われることになり、『偽りの皇帝』の罪へと否応なく巻き込まれていく。 🪷 皇弟・靖王の“目”を任された下っ端女官・珠珠が、「下働きの目」とぼやきと軽口で、『皇后自害事件』の裏にある後宮の闇と謎を見抜いていく倒叙ミステリー。 ✴️設定などは独自の世界観でご都合主義。あくまでも妄想の産物となります。 ✴️中華風ではありますが、あくまでも“風”なので名前は日本語の読みのままでいかせて頂きます。 ✴️想像による中華風物語の為、史実とは全く関係はありません。 ✴️本作イラストは全て娘作品になります(🎨手書きです)。 ✴️ 稚拙ない作品ではありますが、女性向けHOTランキング(33位)に入れていただき、本当にありがとうございました。 ✴️この作品の文章・設定・イラスト等の無断転載・無断加工、および第三者による生成AI等の学習目的での利用を禁じます。
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仙人皇帝のお気に入り

ある春のこと。 紅龍国の後宮内で、桑儷杏の焼死体が発見された。 先日後宮入りした「美人(妃)」の一人である黄翠花は、他の「美人」たちとともに呼び出された。ほかならぬ、皇帝に。 紅龍国の皇帝・冷麗孝は二十二歳の若き皇帝であるが、女性に興味がないことでも有名だ。ゆえに皇后はおろか、三妃も不在。現在は翠花たち「美人」が後宮内の女性の頂点である。 もっとも、皇帝がまったく通わないので、「美人」とはいえ名ばかりだ。皇帝が通い気に入られれば三妃の位をいただくこともあるだろうが、そんな日は来ないと翠花は思っていた。というか、来てもらったら困るのだ。翠花は別に、皇帝の妃になりたいわけではないのだから。 皇帝に呼び出された翠花は、彼の口から、美人の一人である欧梓瑜の暮らす宮が全焼し、中から桑儷杏が発見されたと報告を受けた。 そう言えば昨夜遅く、後宮の一角で火事があったと騒がれていたのを思い出した翠花は、そこでふと疑問に思う。どうして、欧梓瑜の宮から発見された遺体が桑儷杏のものなのだろうか、と。 疑問に思う翠花に、皇帝は言う。 桑儷杏は何者かによって殺され、その犯人は皇帝によって集められた翠花の中にいる可能性が高いのだと。 殺人の罪を犯せば死罪となる。それは、後宮内であっても同様だ。 翠花は自らに掛けられた嫌疑を晴らすべく、犯人捜しをはじめることにするのだが――
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【第一部・完】帝姫がゆく!~香は虚実を語る~

前世はデパートの調香部門主任、今は廉(リェン)国皇帝の末娘である史 凛莉(シ リンリー)。下位の側妃でありながら類稀な調香の技術を持っていた実母を八歳の時に毒殺され、その身を案じた皇帝によって、母が担当していた香司のお飾り顧問として配属されることになった。 けれどそこで母親譲りの才能と前世で培った技術を思いがけず発揮。年齢のこともあって公の場には出ないものの、儀式の香合わせを任されるという日々を送っていた。 そんな中、異母兄である皇太子・麗孝(リキョウ)の急死という凶報が届く。 第一発見者は、後宮一の美女、皇太子の許嫁でもある蔡 蓮風(ツァイ リェンフォン)。当然最初の疑いの目は彼女に向いたものの、部屋に鍵がかかっていたことや、日頃から麗孝との仲睦まじい姿を目撃されている蓮風には理由がないと思われ、その疑いはすぐに逸れた。 ひょんなことから香司のお目付け役官吏・景 星辰(ジン シンチェン)と現場を通りがかった凛莉は、部屋に遺された微かな香に違和感を覚える。 自殺か、他殺か。 もしも他殺であれば、怪しいのは、実子・龍毅(ロンイー)を次期皇帝に据えたい野心を抱く淑妃・玉琳(ユーリン)ではないか。粗忽者の龍毅が即位すれば国が傾く――凛莉は、星辰を動かして玉琳周辺の調査を密かに開始することにした。 皇太子を支えるはずだった次男・立峰(リーフォン)の動向も絡み合う中、凛莉は前世で鍛えた嗅覚を武器に皇太子の死の真相へ迫っていく。異母兄のため、義姉になるはずだった蓮風の無念を晴らすためと、幼き天才調香師の戦いが幕を開ける。
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後宮内の怪事件を外から解け?

リュウ・ホァユウ(男)は、皇帝の名で呼び出しを受け、緊張の極みにあった。有能な験屍使として徐々にその名を知られ始めていたとはいえ、まさか陛下がいかなる御用で……。不安と訝しみに苛まれたホァユウに、皇帝の声が告げる。「後宮で不審死があった。宦官が宦官を殺して姿をくらましたと言ってきたが、まるで信用ならん。余の代わりに、ことの真相を究明せよ」 男子禁制の後宮での事件。男の自分に可能なのか? 懸念するホァユウだったが、帝の命令は絶対である。拝命し、調べを始めようとするが。
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宮廷では、嘘と秘密と策略と、時々銭の音がする ※第一章【完】

帝都の郊外の木造平屋に住む千璃(せんり)は、貧しいながらも両親と幼い弟妹の五人で暮らしていた。 裕福ではないので腹いっぱい食べることはできないが、それなりに充実していた。 千璃の父親は、人で溢れている帝都ではなかなか仕事が見つからないからと、出稼ぎをしていたので年に二回帰るだけだったが、半年ぶりに帰宅したというのに出かけたまま帰って来なかった。どうやら、見た目だけはよかったので金持ちの未亡人に気に入られたらしい。 資金繰りに苦心していた母親は、仕方なく何度か乳母をしていた後宮で働くようになった。残された千璃は、祖母の協力のもと弟妹の世話を焼くことになった。 ところがある日。父親が突然家に戻ると、5歳と6歳の弟妹を連れて未亡人の住む邸宅へ連れてってしまった。慌てて止めようとすると、こう吐き捨てられた。 「下の二人はまだ幼いし、趙家にいれば食いはぐれる心配はない。世話を焼いてくれる使用人もいる。だが、お前は働きに行ける年齢なんだから、親戚の家にでも行って奉公してこい!」 貧しい暮らしよりもいいかと思った千璃は、父親の面子のために親戚の家へと向かったものの、そこの息子に背後から襲われたことを理由に逃げ出した。 「やっぱり、私もあそこしかない。妃賓に媚びを売りまくって、たんまり稼がせてもらうわ!」 12歳で宮女になることを決意した千璃は、どういうわけか母親に反対されながらも、後宮で下働きすることになった。 25歳になれば後宮を出られるので、それまでの間、皇后や妃賓に媚びを売りまくってお金を稼ぎ、弟妹と暮らしながら自分の店を持つという立派な目標を立てた。 苦節四年。16歳になった千璃はようやく昇級し、掃除と洗濯が主な仕事だった雑役宮女から小宮女となり、同い年の寧珠(ねいじゅ)公主のお世話を担当することになった。ところが、小宮女になってからというもの、宮廷にはびこる陰謀に巻き込まれるようになってしまい……!? 宦官(?)である煉雀(れんじゃく)の手を借りながら、宮廷で起こる事件を解決してゆくなんちゃって中華後宮倒叙ミステリーです。 1章25話構成で完結するまでに少し時間がかかるかもしれません。 ミステリーものは今回が初挑戦ゆえに普段よりもだいぶ遅筆になります。 終盤にかけて恋愛要素も入れたいですが、メインはあくまでミステリーです。 宮女の千璃-せんり-(16)と宦官(?)の煉雀-れんじゃく-(20)の行く末を見守ってください。 ※スピンオフ作品「冷遇されたうえに☓☓だった私が、平穏無事に後宮を脱出するまで」では、寧珠公主が主人公の恋愛ものを予定しております。
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後宮医官助手 史慧琳の雑記帳 ~幻の第二妃は悪女の汚名を返上したい~

後宮の医官付助手を務める史 慧琳は、皇太子・志翔とその護衛武官の周 亮宇とは乳兄弟として育った。 後宮内の世界しか知らず、そして皇后と皇太子の策略により後宮を出ることもかなわない彼女。 何度断っても妃として迎えたいという皇太子の求婚を躱すうち、いつしか「幻の第二妃」と呼ばれ後宮の悪女として名をはせるようになる。 幼馴染への想いを胸にしまい込み、後宮医官の手伝いをしながら静かに生活をすることを望む慧琳。 しかし皇太子のために開かれた後宮で寵愛を競う妃たちの思惑が、彼女を陰謀の渦に巻き込んでいく。 記憶力と洞察力に長けた慧琳の元に舞い込む事件は、どれもきな臭いものだった。 医官助手のヒロインが探偵として挑む、中華風後宮内倒叙ミステリー。
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月籠殿の神子は罪人の名を囁く

冬鈴は、後宮の香薬房で働く下女。 薬と香を扱い、月籠殿に幽閉された神子へ薬湯を運ぶのが務めだった。 神子・白蘅——夜にしか目を開けず、人の悪事を暴いて告げるという、生きた神獣の化身。 ある夜、薬湯を運んできた冬鈴に、白蘅は後宮で起きた事件の「犯人の名」を、ただ一言だけ告げた。証拠も、理由も添えずに。 冬鈴は、香りの知識・周りの協力を活用して、告げられた事件の犯人を、少しずつ追い詰めていく。 神子はなぜ事件のたびに犯人を囁くのか。 ひとつ解くたびに、月籠殿の封印がほどけていく。 香と毒と囁きが絡む、中華後宮の倒叙ミステリー。
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後宮継母の犯罪心理録

和平の担保として洛国の後宮に入った柃華《リンファ》は、皇帝に見捨てられた妃嬪であった。唯一の味方であった皇后の死後、柃華は皇女である蒼海《ツァンハイ》の継母となることを名乗り出る。蒼海皇女には未来視の能力があるが、幼さゆえにそれをうまく言葉にできない。 二人の監視に皇子である凌星《リンシー》が、侍女として後宮に派遣される。 蒼海の養育を巡る画策、そして柃華の実の兄の陰謀。自信がなく不器用な柃華だが、行動から犯罪心理を分析する側寫術《そくしゃじゅつ》を駆使して事件を解決していく。※一部の制度、部署はオリジナル設定です。
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華の龍とモブの巫女。〜華国後宮小話〜

華国の後宮で、上級妃・花蓉宮の宝物庫から白銀の龍玉が消えた。 けれど、その龍玉を持ち出したのは、ほかならぬ花蓉妃自身だった。 本来の持ち主に返したい――。 そう願い、後宮最奥の古い祠へ龍玉を隠した花蓉。 一方、白銀の髪をした幼い宦官・ショウリンは、後宮に渦巻く人々の感情と、そこに溜まる闇を見つけながら、誰にも知られぬよう掃除を続けていた。 人の感情を色として見る力。 闇を浄化する巫女としての力。 そして、皇太子だけが知る本当の素顔。 失せた龍玉と、花蓉が胸に隠してきた想い。 二つの秘密が重なるとき、モブの巫女は竜の運命へと足を踏み入れる―― 倒叙ミステリ風中華風な異世界恋愛ファンタジーデス!! お楽しみいただければ嬉しいデス。
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後宮寵姫殺人事件 ~記録に残らない寵愛~

皇帝の寵愛を受けていた華照宮の妃が殺された。 皇后ゆかりの短剣。皇后宮の香り。儀礼前日に繰り返された使いの出入り。 後宮では、皇后の嫉妬による殺人だという噂が囁かれる。 事件の記録整備を任されたのは、商家の娘として帳簿に親しみ、その字と情報整理の才を買われて後宮録事となった「私」だった。 「私」に分かるのは、人の心ではない。 いつ、誰が、どこへ入り、何を渡したのか。 その記録と証言が一致しているかどうかだけだ。 やがて一つの受領記録をめぐる齟齬から、事件の真相は明らかになる。 だが本当に問われていたのは、犯人が誰かではなかった。 華照宮の妃は、なぜ寵姫として振る舞っていたのか。 静月宮の妃は、なぜ記録に現れないのか。 皇后は、何を守っていたのか。 これは、殺人事件の記録。 そして、記録には決して残されない寵愛の物語。
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中華風ファンタジーの下っ端役人は定時で上がりたい〜書類不備から始まるデスマーチ〜

「鳳凰兄妹の兄の方の生まれ直し延期報告書だ。受理はしてあるけど理由欄が空白だから、理由か、空白の理由を埋めてきてくれ」 「りょかす〜」 天界の片隅、生命の終わりを司る役所――生死司。 下っ端役人・苗信の仕事は、死者の記録を整理したり、書類の不備を確認したりすること。 そんなある日、上司から渡されたのは一枚の申請書だった。 鳳凰の兄が、生まれ変わりを延期したいらしい。 ただし、理由欄は空白。 「……これ、本人に聞きに行くんですか?」 軽い気持ちで向かった先で待っていたのは、処刑された鳳、殺された凰、そして使用申請の届けられた八卦炉。 さらに調べれば、礼部、工部、宮中、そして十八年前の事件まで繋がっているらしい。 俺はただ、書類の不備を確認しに来ただけなんですが。 面倒事を避けたい下っ端役人が、避けようとするたび事件の核心へ近づいてしまう。 中華仙界×お役所×ミステリ。 『どうせ死ぬなら明るく逝こうぜ』 これは、そんな生死司で働く役人たちの物語。
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『皇后を殺したのは寵妃様です。下級宮女の私は犯人を知っていますが、姉を殺され、母に売られたので後宮ごと地獄に落とします』

後宮最下層の下級宮女・鈴花は、ある夜、見てはいけないものを見てしまう。 皇后の薬湯に毒を入れたのは、皇帝最愛の寵妃・玉蘭妃だった。 だが、鈴花は何も言えない。 玉蘭妃は皇帝の寵愛を一身に集め、女官長も医官も宦官も、すでに彼女の手の内にある。 翌朝、皇后は死に、罪を着せられたのは鈴花を妹のように守ってくれた上級女官・明霞だった。 「私はやっていない……鈴花、お願い、忘れないで」 明霞は拷問の末に自白させられ、処刑される。 しかも死の間際、彼女は鈴花に謝った。 「ごめんね。私も最初は、あなたを利用するつもりだった」 信じていた姉代わりの女官も、自分を道具として見ていた。 さらに鈴花を後宮に売った実母は、玉蘭妃の手先として現れる。 「余計なことを言うんじゃないよ。お前ひとりが死ぬだけじゃ済まないんだ」 母に売られ、姉に利用され、犯人には脅される。 味方など、どこにもいない。 そんな鈴花の前に現れたのは、後宮監察を担う若き宦官・黎星。 彼は鈴花を救う代わりに、冷たく告げる。 「お前の目が必要だ。皇后毒殺の証人として、俺に使われろ」 助けてくれた男でさえ、鈴花を人ではなく証拠として見ていた。 けれど鈴花は、もう泣かない。 下級宮女は、誰にも見られていない。 だからこそ、すべてを見ている。 妃の衣に残った香。 薬湯の器に沈む銀の曇り。 夜半に門を通った宦官の足音。 女官たちの嘘。 皇帝の見て見ぬふり。 そして、寵妃の美しい微笑みの裏に隠された偽りの懐妊。 皇后を殺したのは玉蘭妃。 だが、皇后を殺せる後宮を作ったのは、そこにいる全員だった。 鈴花は決める。 叫ばない。 許しを乞わない。 正義を語らない。 ただ、後宮の奥に腐り落ちた罪を、一つずつ暴いていく。 「私は下級宮女です。妃様方の嘘を聞く耳も、床に落ちた証拠を拾う手もございます」 犯人は分かっている。 でも証拠はない。 そして犯人も、鈴花が見ていたことに気づいている。 毒と密告、裏切りと偽りの寵愛が渦巻く後宮で、名前もなき宮女の復讐が始まる。
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タジ 〜後宮娼婦の事件簿〜

【倒叙 × 中華後宮ミステリー】 ※こちらは第1章の内容紹介となります。  衛尉の飛燕《フェイイェン》は、後宮に嫁ぎ皇帝の寵姫だった姉を、自殺に見せかけ殺されてしまう。  皇帝の子を身籠った結果、嫉妬を買ったゆえの悲劇だった。  不幸はそれにとどまらず、犯人の偽装した遺書によって 『姉のお腹の子は、飛燕との不義による子どもだった』  とされてしまう。  皇帝の怒りを買い、処刑の危機にまで陥った飛燕。  彼は自身の無実を証明するべく 『遺書が偽装であること』  ひいては 『事件の真相と犯人の究明』  をする羽目になってしまう。  そのためにはまず、後宮の中を調べなければならない。  手始めに飛燕は、後宮に仕える妹の小鳥《シャオニャオ》に相談する。  すると小鳥は飛燕にこう語るのだ。 「いい? お兄ちゃん。後宮にはね。  全てを見通す『鷹の目』がいるの」  と。  そうして飛燕が紹介されたのは、 『タジ』  と名乗る、静かな雰囲気を纏った異民族風の女だった。
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ダブルの謎

舞台は、港町横浜。ある1人の男が水死した状態で見つかった。しかし、その水死したはずの男を捜査1課刑事の正行は、目撃してしまう。ついに事件は誰も予想がつかない状況に発展していく。真犯人は一体誰で、何のために、、 読み出したら止まらない、迫力満点短編ミステリー
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拾い物から始まる後宮の事件簿 ~幼馴染の皇帝は今日も厄介事を押し付ける~

――皇后の無実? そんなことよりも、この事件は面白そうね。 後宮の片隅で静かに暮らす才人妃・玉真は、出世にも寵愛にも全く興味がない。 興味があるのは、お茶と書物、そして面白そうな不可解な出来事。 ある日、侍女の秋花が拾ってきた一本の飾り紐をきっかけに、玉真は事件に関心を抱く。  ――徳妃の赤子が殺された。  ――しかも犯人は皇后だという。 後宮中に駆け巡る皇后の犯行説。 「俺のために、事件を調査してくれ。解決したら、俺からの愛が待っている」 「あ~、そっちはいらないかな」 幼馴染の皇帝の寵愛にも興味がない。気まぐれな才人が、冷めたお茶を片手に今日も真相を暴く。 後宮を舞台にした中華ミステリー。
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【完結】皇帝の11人の花嫁 ― 百合後宮で殺された妃

後宮において、皇帝・李承煜はほとんど宮廷に姿を見せることがない。 その空白の中で、十人の寵姫たちは独自の秩序と人間関係を築き、後宮は静かに歪な均衡を保っていた。 第一妃・楊采薇は、その中心に立ち、後宮内の情報と関係性を調整しながら秩序を維持している。 しかしそこへ、新たに“十一人目の寵姫”として蘇璃月(そ・りげつ)が加わったことで、その均衡はわずかに揺らぎ始める。 やがて後宮で起きた事件をきっかけに、皇帝・李承煜と蘇璃月は、互いに協力しながら真相を追い始めることになる。 恋愛、噂、友情、そして策略。 閉ざされた後宮の中で交錯する思惑は、やがて一つの事件へと収束していく。 これは、皇帝不在の宮廷で始まりながら、皇帝と新たな寵姫が“ともに謎を解き明かしていく”、中華風群像ミステリー。
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鳳凰宮の夜狐 ~後宮の義賊と紅の侍女~

永安は古代中華帝国「鳳華(ほうか)」の都として栄華を極めていたが、庶民たちの間では義賊の話題で持ちきりであった。 親孝行の娘の家に銀貨の詰まった財布が投げ込まれたといった噂の一方、役人たちはその姿を血眼になって探していた。 なぜなら、その銀貨は本来後宮でしか流通していない「華銀(かぎん)」と呼ばれる特殊な貨幣だったからである。 犯行の様子から始まる「倒叙ミステリー×中華後宮」
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【短編】宮女、危うきに近寄らず 〜偉大なる下級宮女の成り上がり〜

華麗なる後宮の片隅。掃部司(かもんし)の下働き宮女、弥宝(ミーパオ)には誰にも言えない秘密があった。 それは、没落した伝説の表具師を父に持ち、壊れた調度品を「修復」することに異常な悦びを感じる変態的な職人気質だ。 ある日、彼女の前に現れたのは、絶世の美形官吏、蒼彗(ツァンフイ)。 彼は弥宝の腕を見抜き、後宮を震撼させる「呪いの肖像画」の修復を命じる。 夜な夜な首筋から血を流すという呪いの絵。 弥宝は、その怪異を「湿度と顔料の物理現象」と切り捨て、鮮やかに解体していく。 だが、剥がされた裏打ち紙の奥に隠されていたのは、現皇帝の地位を揺るがす大逆の証拠だった――。
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死に戻り妃は犯人を知っている

☆☆☆祝・『第1回新エンタメ小説大賞』奨励賞受賞★★★ 後宮の末席妃・明霞は、夜の蓮池で寵妃・玉蘭が殺される瞬間を目撃する。 犯人は――公正で慈悲深い妃として知られる雪慧。 だが次の瞬間、明霞はすべての始まりである朝へと戻っていた。 冤罪、毒香、偽の産着、消された記録、名もなき子供。 同じ日を繰り返す度、明霞は後宮に隠された真実へ近付いていく。 けれど、犯人を知っているだけでは誰も裁けない。 証なき声は握り潰され、真実は権力の都合で焼かれていく。 殺される女にも罪がある。 殺す女にも理由がある。 それでも明霞は決めた。 誰も殺させない。 誰の声もなかったことにはさせない。 これは――犯人を知っている妃が証拠と記憶を武器に後宮の闇へ挑む、死に戻り中華後宮ミステリー。
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【完結】大琮食菓異聞 生贄の宮女と皇帝の奸計

琮(そう)王朝・天章年間。京師はおおむね平和であった。だが宮廷では、改革を求める「新令派」と、守旧を求める「旧律派」とが激しく実権を争っていた。 地方出身の少女「杏杏/シンシン」は、後宮に新入り料理人として雇われた。右も左もわからない中、皇后付きの下級宮女「桃桃/タオタオ」と仲良くなり、共に忙しい日々を送っていた。 だがある日、桃桃は宮中の道観で殺害される。何者かが邪悪な禁術を行い、桃桃は儀式の生贄として捧げられたのだという。 場の状況から、術を行ったのは皇后の曹氏と特定された。長く寵愛を失っていた皇后は、皇帝の心を引き寄せるため禁忌に手を染めた。そのために、忠実な侍女であった桃桃を犠牲にしたのだという―― ――はたして、本当にそうだろうか? 杏杏は疑いを抱く。あの朗らかだった桃桃が、そのような恐ろしいことに関わるだろうか。 疲れ果てた表情の曹皇后は、その手で人を殺せるような人物だろうか。 桃桃の正当な弔いのため、杏杏は、記録官の「小青/シャオチン」と共に不審な点を調べ始める。その調査がどこへ行き着くのか、予測もしないままに。 すべてを共謀したのが、寵愛第一の妃たる林貴妃、そして今上皇帝その人だなどとは、まったく知らぬままに。 北宋風架空王朝が舞台の倒叙ミステリーです。 作中名詞は、主要3人の綽名(杏杏/桃桃/小青)を除き、基本的に日本語読みとしております。 架空王朝が舞台ではありますが、ファンタジー的要素・超自然的要素は登場しません(信仰や祭祀はされています)。 プロット作成支援・設定作成支援に生成AIを利用しています(本文はすべて筆者が書いています)。 表紙画像 / 写真AC さくら✿様 https://www.photo-ac.com/main/detail/33935305
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【完結】下級妃・玲華は宮女殺しの謎を追う〜犯人は同じ宮の宮女。だが玲華はそれを知らない。なぜ別の女官が罪を認めたのか。殺された宮女の秘密とは

「私……知ってるのよ。春蘭の秘密」 その脅しひとつで、無実の女官は殺人を自白した。 「私が首を絞めました」 夜明け前。 下級妃・玲華のもとへ、宮女が殺されたとの報告が届く。 自ら犯人だと名乗ったのは、古参女官・翠玉。 被害者である宮女・春蘭を、妹のように気にかけていたはずだった。 翠玉は、春蘭を恨んでいたのだと語る。 しかも隣にいた宮女・明鈴まで、翠玉が春蘭の首を絞めているところを見たと証言していた。 玲華は、翠玉の告白をどうしても信じられなかった。 「彼女たちの話は、なにかがおかしい」 このままでは、翠玉が春蘭殺しの犯人にされてしまう。 なぜ翠玉は罪をかぶったのか。 かつて皇帝に召されたことのある春蘭は、どんな秘密を抱えていたのか。 そして玲華は、夜が明ける前に真相へたどり着けるのか。 ひとりの宮女の死に隠された真実を描く、中華後宮ミステリー。全29話。
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蔦華国後宮事件譚

宦官張祥安は後宮内の尚書局で、親しい仲間たちと楽しく働いていた。しかし公子の一人が毒殺され、宮付きの下級宮女が首を吊ったことから、安穏とした日々が終わり……。 聞き取りに現れた偉そうな宦官に気に入られ、捜査の手伝いを命令される。 一見、人畜無害そうなのは仮の姿。だが正体は不遇を囲い糊口を凌ぐため宦官に扮している妃嬪であり、西国から嫁いだ元王女の泉婕妤(しょうよ)だった。祥安は正体がバレないよう距離を置こうとするが……。 偉そうな宦官(実は武官)と見た目はのんびりした宦官(実は妃嬪)の織り成す後宮ミステリー開幕。
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後宮の屍の謎を解き明かすのは私です。

ある武官が後宮で屍に。 派遣されたのは茶屋の娘のチュンリン。 都尉(警察)の父に負けない頭脳で見目麗しい男色家客がチュンリンの店で相引き中、事件の噂をする。 男色家2人に案内されたチュンリンが連れて来られたのは何故か後宮だった。 更新は不定期ですがよろしくお願いします。 短編になる予定。
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毒殺の孫氏:孫武転生

戦いは、勝つ前に決まっている。 彼は王に毒を飲まされて殺された。いずれ危険視されるだろうという事はわかっていた。 あえて飲んだ。戦のない世の中を見たかった。 だが見れなかった。 死んだはずなのに目を覚ますと水の中。 いきなり見たことがない恐ろしい魚?に襲われる。 そしてどうやらポンコツな領主が管理する辺境中の辺境の村に転生したようだ。 その領主を助けて、村を街にそして国に発展させていく。
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後宮特殊清掃員の骨がたり

後宮の池から見つかった、一体の白骨死体。 誰にも知られず沈められていた“隠された真実”は、時を経て白日の下に晒された。 特殊清掃員・蓮華《れんげ》は、骨を見るのが得意だった。 首に残る圧迫の痕。 わずかな損傷。 骨の歪み。 人は嘘をつく。だが、骨は嘘をつかない。 骨が語る“ありのままの現実”から、蓮華は死者の最期、そしてその奥に沈んだ感情を読み解いていく。 嫉妬、憧れ、執着、尊敬、愛情――。 華やかな後宮の裏で渦巻く感情は、時に人を壊してしまう。 これは、少し変わった清掃員が、骨と共に後宮の闇を暴いていく倒叙ミステリー。 第一章完結しました! ※一応完結ににしてます。
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公主は後宮の闇を暴く

第四公子、李雲嵐が謎の死を遂げた。そこから起きる怪奇事件に巻き込まれていき、第一公主、李 雪花は後宮の闇を暴くことになる。
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【第1の謎 解決!】央花国後宮怪異事件録 〜「無双の脳筋女将軍✕12歳見習い妃嬪」バディ、後宮の闇をぶち破る〜

1人が推理し、もう1人が筋力で証拠を掴み取る!  陽麗(ヤンリー)は、圧倒的強さを誇る女性将軍。「脳筋」と呼ばれるが、それは誉め言葉だ。  後宮のいじめから救い出したことで、陽麗は、12歳の嬪・沈月(シェンユエ)に慕われる。沈月は半島の小国から連れて来られたばかりで、未だお妃教育を受ける身だった。  妃の中毒死事件に隠された謎を暴くことで、2人の間に信頼が生まれた。 そこへ魔教の宗主・燕飛宇(イエン・フェイユー)が現れ、陽麗に警告する。  「おい脳筋。随分あっさりとあの子に取り込まれたな」  沈月が時折見せる暗い表情。 また、陽麗自身は知らないが、彼女と極東の島国にはある繋がりが――  年齢の離れた女性2人が挑む、本格中華後宮サスペンス。   画像は、adbe firefly で作成しました
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後宮の古狐令嬢~〝お友達〟を操る策士は女装の宦官殺人事件を始末する~

 ――わたくしばかり最強では「お友達」の腹の虫の居所が悪うございますわ。  後宮の河原で、女装した宦官《かんがん》の死体が見つかった。 「お友達」という名目で後宮の強者たちの弱味を握り操るダークヒロインお嬢様・茗婕妤《めいしょうよ》。 「古狐」と呼ばれる彼女は退屈しのぎに宦官殺人事件の捜査に乗り出し、側近を振り回して調査させる。  しかし密偵がもたらした情報が、彼女を本気で捜査に取り組ませるきっかけとなる。  宦官殺人事件の犯人は、後宮の妃嬪《ひひん》・芙修媛《ふしゅうえん》である。  芙修媛は観燈の夜まで逃げ切って後宮を抜け出したいが、茗婕妤の捜査が迫る。  その裏では、茗婕妤自身をも巻き込む新たな計略が動き始めていた。  やがて茗婕妤は、事件を処理できなければ従えていた「お友達」に牙を剥かれる状況に追い込まれる。  残り15日。茗婕妤は観燈の夜までに芙修媛の証拠を掴み、芙修媛の計画を破壊できるのか?  そして「古狐」茗婕妤は、どのようにこの事件の〝落とし前をつける〟のだろうか……?  鉄壁の笑顔の黒幕系ダークヒロイン探偵、ここに誕生! 表紙画像: 写真AC/Niaholisc様 https://www.photo-ac.com/main/detail/34228821
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【完結】夢診断師の調方録

夢を「診断」し、そこから心身の異常を治療する文化が根付いた都市――《夢界都ユーメリア》。 人々の夢は「夢晶」と呼ばれる薬石に記録され、薬師はそれを調合して治療薬を作り出す。夢は記憶や感情、呪い、過去を映す鏡とされ、正しく扱えば人を癒す力となる。 しかし、夢を悪用すれば人の心を狂わせ、現実そのものを歪ませることも可能だった。 やがて都市を覆う陰謀が動き出す――夢を奪い、操り、売買する者たち。夢晶に刻まれた秘密は、街の存亡と人々の存在そのものを揺るがす。 夢を守る薬師リセは、自らの存在に潜む謎影に直面しながら、「真実」へと歩みを進めていく。
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身代わり帝妃♂の後宮事件解決譚

 駆けつけた時には、もはや全てが終わっていた。  噎せ返るような血の匂いの中で、俯いていた彼女が顔を上げこちらを見る。 「どうして」  零れ落ちた声は掠れていた。  彼女が笑う、嫣然と。けれどどこか、泣きそうに。  声をかけようとした私の肩に、後ろから置かれた手。 「……――小香」  耳に届いた呼びかけに振り返ると、そこにいた帝妃は、ゆるく首を横に振った。  もう何も、出来ることはないのだと、まるで私に言い聞かせるかのように。 ・いわゆる魔法とか魔術とかがある異世界の中華後宮っぽい場所が舞台です ・主人公は犯人と仲が良かった宮女 ・帝妃はなくなった妹の身代わりをしている兄 ・あくまでも中華王朝風で、彼の国の後宮制を参考にしたオリジナル ・某お話などと同設定ですけど、これだけで読めるはずです
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金色のポストと桃色の毒箱

 後宮の贈答所で働く吉茹定は、立后を目前にした蘇采薇へ、桃色の化粧香粉箱を送る。箱に入っていたのは命を奪う毒ではなく、肌を腫らす薬粉だった。犯人は初めから明かされている。だが、なぜ彼女は友を傷つけ、わざと証拠を残したのか。  蔵書殿の修書官・張吉惟は、金色のポストに残された投函音、封緘紙、消された札の文字を追い、十五年前に張家を滅ぼした薬害事件へたどり着く。そこには、蘇采薇、吉茹定、張吉惟、劉柏宏が幼い日に同じ小部屋で過ごした記憶と、霍太妃の院が隠してきた古い罪が眠っていた。  顔を腫らされた妃、罪を認める書記官、傘を返せなかった修書官、証言を恐れ続けた内侍。四人の名が再び呼ばれるとき、後宮の金色のポストは、毒ではなく返事を運び始める。
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