小説一覧
「キャサリー・ヴェロニカ、この時をもって婚約破棄をさせてもらう!」
ああ、やっとですか。
いつ婚約破棄をしてもらえるのかと楽しみで仕方ありませんでした。
彼、オストー・セバスチャンは、私を婚約者としてそばに置いておきながらも、他の令嬢達に手を出し手癖の悪いことで有名な王太子でした。
最初はどれほど苦しい思いをしたのかわかりません。
しかし、そんなことを繰り返すにつれ、セバスチャンに対して愛情も何もかも消えてしまいました。
もちろん私も彼のことを愛しておりませんので、二つ返事で頷くことに。
「...............わかりました、では失礼いたします。」
そう言った瞬間、彼の顔が悲痛な表情で歪められたことを見逃しはしませんでした。
ーー..........あなたは私のことを最初から見てなどいないでしょう。
心の中で悪態をつきながら、その日は自室のふかふかなベットで眠りにつきました。
眠る前に、この国から出て家庭菜園など、城では出来なかったことをしようと決意しながら。
ーーーーーーーが、すんなりと上手く事が進むことはなく。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「.............本当は君に嫉妬してもらいたかったんだ、」
いい歳をしながらも、目の前でえんえんと泣きじゃくるセバスチャンを見て私は困り果てていました。
ーーーーだって貴方、嫉妬してもらいたいにしても限度があるでしょう?
私がどのような気持ちで貴方を見つめていたか知りもせずに.................。
巷で人気な、悪役令嬢というものを演じきってみせます。
「セバスチャン。」
私の呼ぶ声にハッとしたようにセバスチャンは顔を上げて、目を合わせる。
澄んだ青い瞳はきらきらと輝き、まるで金平糖のように美しい。
「もう疲れたのです。 貴方を愛することも、そばにいることすらも。」
絶望に満ち溢れた彼を尻目に私は荷物を集めて、メイド達に一瞥をしてから城を出ました。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
田舎で家庭菜園をしながらほのぼのライフを過ごす日々はすごく穏やかで、嫉妬で苦しむ必要はないので安心していたのも束の間。
私が辺鄙な田舎にいると聞きつけたセバスチャンが、必死に連れ戻しに来るという一大イベントが怒ることは、この時の私にも知る由がありませんでした。
文字数 1,055
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
紅茶の香りが漂う優雅な庭園で、貴族令嬢エリザベスは婚約者である公爵ウィリアムと一緒にいた。二人は周囲の美しい自然に囲まれながら、愛し合う心を交わしていた。
「ウィリアム、私たちの結婚が待ち遠しいわ。あなたと一緒にいることがこんなに幸せだとは思わなかったわ。」
文字数 1,159
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
アンナベルは美しい貴族令嬢であり、彼女の美しさと高貴な家柄は全ての者に知られていた。彼女は若くして多くの求婚者がいる中、伯爵家の御曹司であるエドワード公爵との婚約を決めた。彼は見た目も美しいだけでなく、教養もあり、気品があるとアンナベルは憧れていた。しかし、結婚式の直前、エドワード公爵は突然アンナベルに婚約を破棄し、それ以上の説明も与えなかった。
文字数 905
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
あなたはもっと感謝をするべきなのです。誰に言われるでもなく、あなた自身の心を整えるというためにも…
文字数 168
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
私はもううんざりだ。どいつもこいつも見え見えのぶりっこ力を発揮し、男を誘惑するのに必死だ。まったく吐きそうになる。
文字数 425
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
もっとなにか違う方法があったんじゃないか…彼女を失ってしまった今、心の中に残るのはそんな感情ばかりだ…
文字数 170
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
「メリナ、今日はこの後時間はあるかい?前に君が言っていた海岸沿いの舞踏室を貸切ることができたんだ。そこで二人で朝まで踊りあかそう!」
楽しそうな表情でそう口にするのは、メリナの兄であるフォリッド。彼はこれまでに至るまで妹のメリナを溺愛しており、それは彼自身が婚約関係を築くに至っても変わることはなかった。
「けれどフォリッド様、この後はユエリアとお食事に行かれるのではありませんでしたか?私なんかに時間を使ったら彼女が嫉妬してしまいますよ?」
ユエリアというのが、フォリッドの婚約者に当たる人物だ。けれど彼はメリナに夢中であるために、彼女への気を一切そらしてしまっていた。
「いいんだよそんなものは。むしろ妬いてくれた方が好都合なんじゃないか?僕たちの関係の強さをしっかりと理解してもらう事ができるだろう?」
あくまでユエリアの気持ちに寄り添うつもりは一切ない様子。
「それもそうですね。私たちのきずなの強さを分かってもらう事は、きっと今後の関係をより深くするうえでも大いに役立ってくれることでしょう」
メリナの乗り気な口調に、フォリッドは一層気をよくした。
「それじゃあ決まりだ!今日の夜は朝までダンスパーティーをしよう!邪魔者は誰もいない!主役二人だけのパーティーをね!」
――――
そのパーティーの裏で、多くの人物が頭を抱えていた。その理由は、婚約者であるユエリアが家から姿を消してしまったためだ…
文字数 1,062
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
幼馴染みの嘘を信じた王子が婚約破棄を告げてきました。
しかも真実を主張しただけなのに国から追放されることにまでなってしまい……?
文字数 2,702
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
「聞きましたかヘラード将軍…旦那様がまた婚約者のルナ様を放って、幼馴染のセシーア様の元へ向かったと…」
「やれやれ…これでもう何度目でありましょうか…私たちからは何度も注意の意を申し上げているのに、やはり旦那様には響いていない様子ですな…」
「このような事が今後も続けば、ルナ様との関係はどのようになるか、想像に難しくないというのに…半ば強引な形で婚約を実現した我々としましても、この状況は大変によろしくないですなぁ…」
穏やかではない会話を繰り広げる二人の人物は、問題視されているレイアーの臣下たる二人である。彼らは自身の権力を盤石とするために、レイアーの婚約者を擁立する立場を利用してルナとの婚約を推し進め、それを実現した報酬と言う形で今後を約束されていた。…しかし今になって幼馴染の方へとなびいている彼を見て、現状を憂いているのだった。
「…ともかく、なんとかしなければ…このままでがルナ様がしびれを切らしてしまうのも時間の問題かと…」
しかしその最後の瞬間は、もうすでに訪れているのだった。
文字数 652
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
どれだけ言い訳を重ねようとも、私があなたを信頼することはもう二度とありませんよ。
文字数 163
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
「ありがとうございますお兄様。あのままでは私の行いが全て表に出てしまうところでした。ネラの言葉を全てもみ消した頂いたこと、感謝していますわ」
そう言葉を発するフェリア。そして彼女が会話をしているのは、彼女の兄であるクレイだ。
「愛する君のためならなんだってやるとも。しかしネラの奴、僕が圧力をかけたおかげで誰にも信じてもらえなかたらしい。笑えて来るな全く(笑)」
二人は共通してネイアを虐げていた。どこか色白で華奢な体型の彼女がフェリアは気に入らなかったらしく、彼女が気に入らない人物をクレイが気に入ろうはずもなかった。主に嫌がらせを行っているのはフェリアの方であるが、時折このように彼女が不利になるような事態が発生した時には、クレイがフェリアをかばっていろいろな人たちに圧力をかけて封殺していた。
「さあ、次は何をしてあげようかしら。塗料を使うのも虫を使うのももうやってしまったし、あとは何があるかしら」
そう楽しそうに言葉を連ねるフェリア。そしてそれを見守るクレイ。この状態が今後も続いていくと二人は確信していた。
しかしある事実をもって、勢力は反転し二人は絶望することになる。
――――
文字数 1,026
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
誰の助けを得るわけでもなく、私に必要だったのはただただ彼の言葉だけだった…
「君には特別な魅力がある…それをわかろうとしないあいつらには、必ずいつの日か僕から天罰を与えてやろうじゃないか」
文字数 191
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
「バカなお姉様。そんな風にのんびりしているから婚約者をみすみす妹に寝取られるのよ?」
嬉しそうな表情で姉であるロールアにそう告げるのは、妹のフィーナ。
「…いやそれとも、そもそもお姉様に魅力がなかったのかしら?それならごめんなさいね、本当のことを言ってしまって。そこはどう頑張ったって直しようがない所だものね」
このままの流れで行けば、間違いなく私たちの婚約は解消され、この妹がその後を継ぐことになる。しかし私は、心の底からどうぞご自由にという風に思っていた。というのもこの子は知らないのだろうけれど、そもそも私たちは愛などなかった婚約関係。彼が強引に結び付けただけの、建前だけの関係だったのだ。それゆえに今の私には、穴の底から私を救い出してくれたようにさえフィーナの事が見えた。
文字数 579
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
どうしたらいいのでしょうね…あなたにもこれ以上の存在を与えるわけにはいかないというのに。
「それはお姉様の勝手な感想でしょう?私にはそんなものは必要ないし、いらないなら勝手に出て行けば?」
文字数 165
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
アスターは、一目惚れしたと言われたのだが、婚約の話が一向に来ないことでからかわれたのだと思っていたが、どうやら違っていたようだ。
※全4話。
文字数 3,017
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.01
「なんでそれを僕に言うんだ?はなから相手にされていなかったのは君の方だろう?それをどうして今更変えようというんだ?」
彼の中には、私にも見えない何かを見据えているのだろうか?いやそもそも、それだけの事を受け入れらるのなら、私にだって言い分はある。
文字数 170
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
傷心した貴族令嬢ヴィクトリアは、公爵からの婚約破棄の言葉を受け入れることができなかった。彼女は公爵に対する復讐を決意し、彼の地位を貶めるために計画を練り始めた。
文字数 921
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
大して好きではなかったけれど、周囲に諭されて婚約を選んだ。
しかしそんな婚約が実を結ぶはずもなく、短い期間において私は婚約の破棄を告げられた。
相手にはすでに新たな婚約者がいたらしく、それはそれは二人ともうれしそうな表情を浮かべていた。
嫌がらせの目的なのか、その婚約式の招待状は私の元へも届けられた。
私はあえて、その式場へ向かう事とした。
文字数 436
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
「セレンディル??どんな薬効かと思えば…こんなもの誰が使うというんだ?」
「し、しかし言われた通りに調合しただけですよ…?」
「はぁ…もういい、無能で役立たずな薬師になんて興味はない。なにか画期的なものを作れるのかと期待したからここまで黙って付き合ってきたが、もう限界だ」
そう言葉を発する、ロンドラー様。私が持つ薬師の力で一儲けできるのではないかと考えた彼は、様々な人に根回ししてこの関係を成立させた。けれども私の持つ力が自分の欲望を満たせないであろうことに気づき、このような態度を取り始めている。
「…そうですか。せっかくこういった関係になれたのに、残念ですね」
私からかける言葉はそれだけ。なぜなら本当にこれ以上の事は思っていないからだ。
――数か月後――
「お、おおお…王子が息を吹き返されました!!」
その声を聞いた途端、王子の無事を祈っていた周囲の人々が途端に喜びの声を上げた。
「やったぞ!!!王子は助かったんだ!」
「あの薬の力は本物だったんだ!!それを見抜かれていたとは、さすが王子!!」
そんな中にあって話の中心となったのが、王子が倒れる前に、自分自身に投与せよと言ったある薬。その薬の名は一般的に知られてはいなかったが、王子が言い残したことで一躍有名となった。
「このセレンディル、本物だ…!!いったいどうやって調合したのか、長らく王子を専属医として支えてきた私にも分からない…!」
この薬が本物と言う事実が広まったその時、その話は当然私にももたらされた。
文字数 1,091
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
ビアンカは知っていた。
今夜二十歳の誕生日パーティーで、婚約者のルフォンはビアンカの悪い行いを暴露する。
ビアンカは、その場にいた人々から次々と糾弾されるのだ。
『悪なる令嬢に処罰を』
そこでルフォンはビアンカに婚約破棄を宣言し、メアリとの新たなる婚約を発表する。
そのときはもう、すぐそこまで差し迫っている――。
乙女ゲームの中なのに、ビアンカは震える息を飲み込んだ。
ドアのノックの音とともに、
「ビアンカ様、ご用意はできましたか?」
という従者の声がする。
.................いよいよ、クライマックスの始まりだ。
ビアンカは立ち、姿見の前でもう一度自分自身の姿を見つめる。
そこには、胸元を強調しダーク色のドレスに身を包み、強い笑みを浮かべた、完全なる悪役令嬢の姿が映っていた。
「待っていた、ビアンカ」
白色のジュストコールを身に纏ったルフォンが、今にも責めるような目をしてこちらへと歩んできた。
その腕には、ピンクの可愛いドレスを着たメアリが連れ添っている。衣装の色を揃えたのは、意識してのことだろう。
「――......................待っていた、ビアンカ」
ビアンカがメアリを見てばかりいるせいか、スチュアートがもう一度同じセリフを吐いた。我に返ったビアンカは、そこでようやくルフォンに目を向ける。
「ルフォン様。遅れまして申し訳ございません」
まず、ビアンカは遅刻をしたわけではなく、従者からの声かけがあってすぐにパーティーに向かった。
だが周りの様子から察するに、意図して声かけを遅らされたらしい。
策略、または従者の意地悪のどちらかだろう。
こういった理不尽な仕打ちは、この一ヶ月、何度も経験している。
「さっそくだが、お前に告げたいことがある」
ルフォンが、神妙な顔で声のトーンを低くしこちらを見る。
(ゲームと同じセリフだ、やっぱり来るのね.................)
ビアンカは、きつく拳を握りしめる。
「お前がメアリに対してしたことは全て知っている。 悪党を仕向けてメアリを攫わせようとしたり、食事に毒を混ぜたりしたな!」
場内が騒然とする。
「なんてことなの!?」
「王子の婚約者がするとは思えない悪行ですわ!」
ビアンカは無言を突き通した。
もちろん悪党など仕向けてはいないし、毒も混ぜたりしていない。
「お前など追放してやる! 婚約は破棄だ、一生慎ましく暮らすがよい!」
「わかりました、喜んでお受けします。」
あっさりとした返答に驚いたルフォンとメアリを後ろ目に、ビアンカは新たな1歩を踏み出した。
文字数 1,050
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
婚約関係にあってもなお、シーラドの身勝手な行動はおさまらなかった。
「幼馴染にあって何が悪いというんだ。それぞれが親密な仲であると認め合っているのだから、別に構わないだろう?…それともなにか?僕は君の婚約者なのだから、少しは自分の気持ちを考えてほしいとでも言いたいのか?…くすくすくす、そうだとしたら、君はまるで子供のようなことを考えるのだな」
自分勝手な理論を並べ立ててきたかと思えば、一方的に私を攻撃する言葉を続けて発する彼。…半ば強引な婚約関係にあっても筋は通そうと考えている私とは、対照的な雰囲気だった。
「…あなたがなにを期待されているのかは知りませんけれど、幼馴染というのはミアリーのことですよね?」
「あ、ああ。そうだが、何故その名前を…ま、まあいい。どちらにしても君には関係のない事だ。別になんら首を突っ込まれるような」
「あなたにも関係はありませんよ?なぜなら彼女はつい先日婚約されたばかりなのですから」
「なっ!?!?!?!??!?!」
文字数 620
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
父と兄が当然この世からいなくなった。
どうしたらいいかわからなかったけど、
私の大好きな人が、結婚してくれて、伯爵を継ぐことになった。
大好きな人と一緒に過ごせるカルリーナは、幸せだった。
だけど、、、、
文字数 5,967
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
「そ、そんなこと言わなくてもいいじゃないか!仮にも元婚約者の言葉だろう!」
「はあ…呆れて何から言ったらいいのか分かりませんね…」
今私の前に足を組んで偉そうに座っているのは、今言った通り私の元婚約者。…元と言うのは婚約が成立したから元と言うわけではなく、成立しなかった方の元だ。…と言うのもこの男、かねてから聞いていた事前情報とは正反対の男で、性格は粗悪、容姿もすぐれず、あげく男尊女卑に服を着せたような性格だった。
そんな男との関係が上手くいくはずもなく、結局私は婚約の取り消しを告げられ、そのまま追放となったのだった。それが今から半年ほど前の話。
…そんな男が今になって、私の元を訪れてきた。…その目的はおそらく一つ…
「もう一度頼む!復縁をしようじゃないか!この際君の無礼な立場には目をつむろう!」
「はあ?」
「君にとっても悪い話ではないだろう!この僕と再び共に生活ができるんだぞ!」
「あの」
「君だって本当は、私のいない生活に飽き飽きしていたのだろう!男に抱かれない毎日なんてさみしいだろう!体がうずくだろう!」
「…」
文字数 1,069
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
あの人たちは私たちとは違うのでしょうね。それほどに私たちの間にある関係を裏切るには、難しい問題があります。
文字数 183
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
「ラエーリア、君との婚約関係はもう終わりにしようと思う。このことはフレクター王子もすでに了承済だ」
私はもともと、そのフレクター様にここに連れてこられた。もとは私を妃として育てるつもりだったらしいけれど、優柔不断で気が変わりやすい王はすぐにその気をなくし、自分の婚約相手であった私を他の者に押し付けた。そして他の者もまた別の人に押し付けて行き、最終的にこのクリアの元へ行きついた。…そしてこの人もまたお荷物である私をここから追い出したいらしい。
「この際だから、本当のことを言おう。これまでいろいろな人間にかわるがわる婚約関係を迫られていたかもしれないが、それは君に魅力があるからではなく、手続きの上でそうするほうがイメージを悪くしないからだ。いきなり王が君を追放してしまえばイメージは悪いが、一旦は近くに残すことでそれを少し緩和できる。そして他の物もまた同じ行為を繰り返す。その結果が今と言うわけだ。そして王の記憶からも消えそうなこの時に、いよいよここから出て行ってもらう。もう新しい相手の候補も見つかっているとのことだ。復縁を求めても時間の無駄だとだけ言っておこう」
言いたいことはすべて言った、とでも言いたげな雰囲気を醸し出す。そこに私の意思や思いなど全く考えられてもないのだった。
――――
文字数 1,007
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
義妹は私が結婚する前に旦那様を欲しがった実績があるので……顔を会わせればまた旦那様を欲しがるに決まっている。
私が嫌がるから旦那様を欲しがったのかもしれない。
なら、逆にあげると言ったらどうだろうか?
文字数 1,529
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.03
文字数 25,254
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.11.29
「こんなにプレゼントを頂いてしまって、本当に申し訳ありませんわぁ」
妹であるフィーナは、その可愛らしい性格からとても人気があった。もっともその性格は作られたもので、本当の彼女はそれはそれは陰湿な性格にある。その証拠に、自身とは違っておとなしい性格の姉であるサレアをこれでもかというほど虐げていたのだ。
しかしその圧倒的な人気の前に、誰もそんな事実には気づかないのであった。
「お姉様、息するのやめてもらえる?同じ空気を吸っているって考えるだけで吐き気がするのだけれど」
そのような口調を並べることなど日常茶飯事であり、私は半ばあきらめてさえいた。…転機となる、あの日が訪れるまでは…
文字数 656
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
文字数 596,740
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.07.02
さらわれた姫は汚れてしまった、という熱い風評被害で嫁の貰い手が無くなるため
基本的には助けに来た勇者に下げ渡される運命にあるんです……
私は勇者が生理的に受け付けないしこんなやつの嫁に行くとか無理だから、殺したことにして逃してほしい……
とか思い詰めていましたが、
自分をさらった魔王軍の側近Aと結婚します!
異種間結婚ってこんな感じですよ。
文字数 1,728
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04
アンナベル・ウィンザーは、優雅で美しい貴族の令嬢だった。彼女は上流社会で育ち、美しい装いと優雅な言動で多くの紳士たちを魅了してきた。しかし、彼女の心はひとりの男性だけを想っていた。それは、公爵アレクサンダー・ウィリアムズだった。彼は美しい容姿と高貴な血筋で、アンナベルを一目で虜にしてしまったのだ。
ある日、アレクサンダーはアンナベルに婚約破棄を告げた。彼は別の女性との政略結婚を決めたのだという。アンナベルは心が砕けそうになったが、彼女は強く立ち上がり、深く傷ついた心を隠した。彼女は公爵に復讐することを決意し、彼を社会的に貶めることで彼に苦痛を味あわせることを決めた。
文字数 794
最終更新日 2023.12.04
登録日 2023.12.04