恋愛 有能ヒロイン 小説一覧
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1
「お前には才能があるだろう」父はそう言って、私の婚約者を妹に譲ろうとしました
王立魔法学校を首席で卒業し、稀代の魔法使いと称される伯爵令嬢アルシェナは、その優れた才能を領地のために尽くしてきた。
父はそんな彼女を誇りに思っていたが、魔法の才能に恵まれなかった妹ルミシェナには甘く、幼い頃から何かにつけて姉に譲歩を求めていた。
アルシェナも家族のためだと自分に言い聞かせ、父の期待に応え続けてきたが、ある日、とうとう婚約者まで妹に譲るよう求められてしまう。
「お前には才能があるだろう。ルミシェナには、お前ほど多くの選択肢がないんだ」
父はそれが当然の判断であるかのように告げ、婚約を解消した後もアルシェナには伯爵家を支えてもらうつもりでいた。
これまで家族のために努力し、数え切れないほどの我慢を重ねてきたアルシェナだったが、今回ばかりは父の言葉を受け入れることができなかった。
そして彼女は、父も妹も、婚約者さえも予想していなかった選択をすることになる。
2
死に戻ってご都合側妃になった私が、幸せな愛され正妃になるまで
シャロン侯爵家の令嬢アウレリアは、王太子ジョセフの婚約者。学園卒業後、彼の正妃となる予定だったが、卒業記念の祝賀会でジョセフから「ダーナ・ブラント子爵令嬢を正妃とし、アウレリアは側妃にする」と宣言される。さらに王妃までもがそれを後押しする中、アウレリアは高い志を貫くため、側妃となることを断固拒否した。
その後、予定通りジョセフの正妃となったアウレリア。しかし結婚直後から命を狙われるようになり、そのたびに彼女を庇った者たちが命を落としていく。
やがて大切な侍女までもが犠牲となり、アウレリア自身もまた、命を落とした。
次に目を覚ました時には、なぜか六歳の頃の自分に戻っていたアウレリア。
混乱しつつも、自分が狙われた理由は正妃となったことにあると悟っていたアウレリアは、「大切な人たちを死なせるくらいなら、側妃として生き、その中で自分にできることをしよう」と決意する。そして二度目の人生ではあの祝賀会で、自ら側妃になることを受け入れた。
側妃となったアウレリアに与えられた住まいは、かつて疫病により当時の側妃たちが命を落として以来使われなくなった、通称“呪いの離宮”。
アウレリアは誰も寄り付かぬその離宮を住みやすく整え、公務の拠点とし、暮らしはじめる。
そんな彼女の護衛騎士に配属され離宮へ来たのは、前の人生では疎遠になっていたはずの、ある美しい公爵令息で──。
※10万文字に収まらなかったので長編に変更します。
3
私の功績を奪った王太子殿下、もうあなたのためには働きません ~敵国の冷徹将軍に正当評価されて、なぜか溺愛されています~
「君はリリアーヌの補佐をよくやってくれた」
決裂寸前だった隣国との交渉を成立させたのは、公爵令嬢セレスティアだった。それなのに、祝いの場で称えられたのは婚約者である王太子アルベルトの幼なじみ、リリアーヌ。
何年も王国の外交と財政を陰で支えてきたセレスティアの功績は、いつも誰かのものになる。それでも王国のためと耐えてきたけれど、国を危うくする決定に異を唱えた彼女に、王太子は言い放った。
「僕に救われた恩を忘れたのか」
――感謝と服従は違う。
婚約を解消し、すべてを置いて王国を去ったセレスティアに手を差し伸べたのは、かつて交渉の席で何度も渡り合った敵国の冷徹将軍レオンハルトだった。
「あなたの仕事を、あなたの名前で残せる場所を用意する」
敵国で実力を正当に認められ、自分の意思で生き始めた彼女に、冷静なはずの将軍はなぜか甘くて――。
一方、彼女を失った王国では、少しずつ綻びが広がり始めていた。
4
「水の話はもういい」と夫が言うので、来年の雨の話はしないで離縁します 〜十年つけた水帳は持って出ます。隣の辺境伯は、それを毎朝聞く人でした〜
伯爵夫人セリーヌには、十年続けてきた仕事があった。領内四十二本の井戸と三つの川の水位を毎朝測り、帳面につけ、水門を開ける日を決める「水見」の仕事だ。
けれど夫は言った。「水の話はもういい。夫人の仕事は社交だ」。隣には、隣領から戻ってきた夫の幼馴染が座っていた。
セリーヌは帳面を閉じた。「では、来年の雨の話もしません」
その夜、離縁の書面が届く。彼女は署名し、条件を一つだけ付けた。十年分の水帳は持って出ます、と。夫は「紙くずなら好きにしろ」と笑った。
翌年は、七年に一度の渇きの年。帳面にはそう書いてあった。
行き先は、井戸が七本枯れた北の高地。口の重い辺境伯は、セリーヌを名前ではなく「水見殿」と呼び、彼女が測った数字を一つ残らず聞いた。十年、誰にも聞かれなかった数字を。
元夫から「帳面を持って戻れ」と手紙が来るのは、ハルデンの井戸が枯れてからのことである。
※本編30話+後日談3話で完結済み。毎日3話(6:00/12:00/18:00)更新します。
※本作は生成AIを利用して本文を作成しています。
5
「妹と結婚するから、君は妹の侍女として一緒に嫁いでくれ」と婚約者に言われました。では、妹の世話役も辞めます
伯爵令嬢エレナは、幼い頃から妹ロザリーの身支度も予定も手紙も整えてきた。
婚約者ヴィクトルと妹が親しくなってからも、二人の予定を合わせ、足りない言葉を補うのはいつもエレナだった。
そんなある日、ヴィクトルから告げられる。
「ロザリーと結婚する。君は妹のことを一番よく分かっているのだから、侍女として一緒に嫁いでくれ」
侯爵邸にはすでに、妹の寝室の隣にエレナ用の侍女部屋まで用意されていた。
妻としてはいらない。
けれど、妹の世話役としては今までどおり働いてほしいらしい。
ならば婚約だけでなく、その役目も終わりにしよう。
「では、妹の世話役も辞めます」
エレナは妹の鍵と予定帳を返し、本当に何もしなくなる。
すると、今まで当然のように分かり合っていたはずのロザリーとヴィクトルの会話が、少しずつ噛み合わなくなっていく。
一方エレナは、隣国使節団で、これまで「妹の世話」だと思っていた能力を初めて仕事として評価される。
そしてそこで出会ったのは、「君なら分かるだろう」と求めるのではなく、エレナ自身に「あなたはどうしたいのですか」と尋ねる男性だった。
6
妹の方が優秀だと辺境へ嫁がされましたが、人を育てていたのは私でした―そして妹も家を出るそうです―
「あなたなら、大丈夫」
華やかで語学に秀でた妹と、地味で堅実な姉。
伯爵家の長女セシリアに決まったのは、遠い辺境伯家への縁談だった。
妹は手元に置いて守りたい。
姉なら、知らない土地でもやっていける。
けれど両親は、セシリアが何を望んでいるのか、尋ねなかった。
帳簿の見方を教え、失敗した使用人と原因を確かめ、少しずつ仕事を任せる。
セシリアが続けてきたことは、両親の目には目立たない手伝いにしか映っていなかった。
自分の意思で縁談を受け入れた彼女は、辺境で新しい暮らしを始める。
すぐに役に立とうとする花嫁に、若き辺境伯が望んだのは、まず一緒に夕食を食べることだった。
仕事をしない日にも、彼女の席はそこにある。
そして彼女が人を育てるほど、領地には仕事を任せられる人が増えていく。
一方、実家では優秀な妹へ仕事が集まり始めていた。
姉が去っても家は回る。けれど、新しくできるようになる人が増えない。
ようやく長女の力を認めた父は、実家へ戻ってほしいと頼む。
「帰って、その仕事を引き受けることはできません」
セシリアは、今の暮らしを選んだ。
姉を心から慕う妹もまた、外交官になるという自分の夢へ歩き始める。
姉なら我慢できる。
妹なら、そばにいてくれる。
そう思っていた両親が娘たちを正しく見た時、二人はもう、親の評価を待ってはいなかった。
7
浮気男を損切りしたら、腹黒伯爵令息との契約結婚が決まりました
公衆の面前で、堂々たる浮気宣言をされたミシェリーは、その場で男爵令息との婚約破棄を宣言する。
慌てる令息を置いて、家ではさっそく婚約破棄に向けて動き出した。
ところが翌日、浮気相手の令嬢は父親とともに謝罪に訪れ、取引先の伯爵令息には思いもよらぬ契約結婚を提示されて——?
ざまぁと執着系ヒーローのお話です。
※なろう、カクヨム、アルファポリスで同時掲載しています。
※【生成AIの利用について】
・構成や展開に関する壁打ち
・設定の整理
・誤字脱字、表記ゆれの確認
・文章の推敲に関する助言
本文は自分で執筆しています。
8
「君の助けはいらない」と婚約破棄されたので、公爵家の仕事はいたしません━今更戻ってほしい?残念ながら手遅れです━
「君の助けはもういらない」
王都の夜会で、伯爵令嬢フィオナは婚約者のヴィンセントから婚約破棄を告げられた。
公爵家の仕事を手伝い、商会への返事や工房との日程を整えてきたフィオナ。
彼が約束を守れるよう、相手の希望と現場の事情を確かめてきた。
けれど、その確認さえ、彼には口出しにしか見えていなかった。
婚約解消が決まり、フィオナは書類を引き継いで公爵家の仕事を離れる。
そんな彼女に仕事を依頼したのは、ラドクリフ侯爵ネイサンだった。
話を聞き、相談を受け止め、働きに報酬を支払ってくれる彼のもとで、フィオナは少しずつ自分の望みを口にできるようになっていく。
一方、公爵家では新しい担当者を迎え、仕事も順調に進んでいた。
自分の判断は間違っていなかったと、ヴィンセントは大きな取引を引き受ける。
工房の返事を待たずに交わした約束が、何を崩すのかも知らずに。
やがて彼がフィオナの助けを求めたとき、彼女にはもう、自分で選んだ仕事と、大切にしたい人がいた。
これは、婚約者のために働いていた令嬢が、自分の未来と恋を選ぶ物語
9
【完結】私がいなくても回る国だそうなので、王妃の座をお返しします。復縁?お断りです~有能すぎた元王妃は隣国で大切にされています~
「お前がいなくても、この国は回る」
功績はすべて寵姫のもの。夜会では壁際に立たされ、体調を崩せば「仮病」と罵られる。
陰で国の財政を一人で支えてきた王妃リーゼロッテは、「愛想がない」と言われ続けた末に、自ら離縁を選んだ。
あっさり離縁を認めた国王は知らない。
国を回していたのが、誰だったのかを。
辿り着いた隣国で、ただのリーゼとして働き始めた彼女に、帳簿の腕を見込まれて声がかかる。
相手は無愛想で、誰よりも公正な若き大公。
「お前が元王妃だろうと、俺にはどうでもいい。仕事を見せろ」
初めて仕事を認められ、初めて庇われ、初めて名前を呼ばれる。
不器用な大公の気遣いは、いつしか過保護と独占欲へ変わっていき――。
一方、彼女を失った元の国では、数字が合わなくなり、人心が離れ始めていた。
今さら戻れと言われても、もう関係ありません。
役に立つからじゃない。ここにいたいから、ここにいる。
10
【完結】侯爵令嬢のほうがふさわしいと婚約破棄されたので、もうあなたの後ろには立ちません
婚約破棄された伯爵令嬢クレアは、元婚約者を恨むことも、失った立場にすがることもしなかった。
彼女が選んだのは、新たに任された仕事に誠実に向き合うこと。記録を確かめ、曖昧な契約を整理し、対立する人々の言葉に耳を傾ける。その積み重ねはやがて確かな信用となり、彼女を認める人と新しい未来を引き寄せていく。
一方、爵位ある家との華やかな婚約と大きな商機を選んだ元婚約者ライオネルは、成功を急ぐほど家の足元を見失っていく。
人の未来を決めるのは、与えられた爵位か、それとも積み重ねた信用か。
信用を築く令嬢と、信用を使い果たしていく青年。それぞれの選択が明暗を分ける、復讐ではない静かな逆転の物語。
11
【完結】頭を下げる妻はみっともないと離縁されましたが、もうあなたの代わりに謝りません
「頭を下げる妻は、みっともない」
エドガーは、三年連れ添ったクラリスを離縁した。
彼の隣には、伯爵家の誇りにふさわしいと褒める新しい婚約者がいる。
けれど、クラリスが頭を下げていたのは、夫の約束が守られなかった時だった。
遅れた荷の出荷日を確かめ、支払いの見通しを伝え、相手が待てる形を整えてきた。
その仕事を、夫は知らない。
伯爵家を去ったクラリスは、自分の名で新しい仕事を始める。
一方、エドガーには、彼女が引き受けていた返事と判断が一つずつ戻ってきた。
「もう、あなたの代わりに謝りません」
失った信用の重さに夫が気づく頃、クラリスは自分の言葉を聞いてくれる人と、次の道を歩き始めていた。
12
幼馴染最優先の婚約者に愛想が尽きたので、笑って家出しました ― 笑顔で去っただけなのに、なぜ泣いているのですか
侯爵令嬢リオナは、婚約者アルベルトが「幼馴染が可哀想だから」と約束を破り続ける日々に耐えていた。領地再建の帳簿も契約も、実はリオナが陰で支えていたのに、彼は「君は強いから」と当然のように扱う。決定的な侮辱の夜、リオナは怒らず泣かず、完璧な笑顔で婚約指輪だけを返して屋敷を去った――引継ぎは、何一つ残さずに。
翌日から止まる交易、崩れる資金繰り、露出する不正。追いすがるアルベルトを置き去りに、リオナは王立監査院の臨時任官で辺境へ。冷徹と噂される監察騎士レオンハルトと共に、数字と契約で不正を断ち、交易路を再生していく。
笑顔で去っただけなのに、泣くのは捨てた側だった。
13
【完結】後戻りはできません~婚約破棄されたので、あなたに尽くすのはやめようと思います~
「お前との婚約は解消させてもらう。それに伴い、学園生徒会会計職を解く」
名誉男爵家の養女にして貴族学園主席の才媛、リリテア。婚約者として、生徒会長エドワルドが押し付けてきた業務をこなしてきた。
けれどエドワルドは感謝するどころか、大勢の前で婚約破棄を宣言。リリテアは生徒会からも追放されてしまう。さらには予算の横領という身に覚えのない罪まで着せられてしまう事態に。
そんなリリテアに手を差し伸べたのは、公爵のルヴィアス。
「君はもう、あの生徒会を気に掛ける義理はない」
その一言で、リリテアは今までエドワルドに尽くしていた全てを、やめることにした。
リリテアの去った生徒会は静かに崩壊していく。そんな中、学園最大の行事・建国祭が刻一刻と迫っていた。
一方で、大量の業務から解放されたリリテアは、頻繁に会いに来るルヴィアスに少しずつ惹かれていく。
今さら全てに気付いても、もう遅いのです。
14
【完結】できない理由ばかりの君はいらないと婚約破棄されましたが、その建物から私の署名は外してあります
「できない理由ばかりを並べる君は、もう必要ない」
公爵家の建築事業を三年間支えてきた設計技師、アリシア・ヴァレンティア。
彼女が地盤を調べ、構造を計算し、現場の問題を直してきた一方で、その功績は婚約者レオナルトの名の下に残されてきた。
けれどアリシアは、それでいいと思っていた。
いずれ結婚すれば、同じ家の仕事になるのだから。
そんな彼女に突きつけられたのは、婚約破棄と「もう必要ない」という言葉だった。
美しい大広間を望む新しい婚約者。
それを実現したいレオナルト。
そして、アリシアの代わりならいくらでもいると考える公爵家。
アリシアは反論しなかった。
ただ、危険を記録し、自分の署名を設計書から外して、公爵家を去った。
やがて彼女は、小さな共同作業所から、自分の名で建物を設計し始める。
一方、アリシアを失っても順調に見えた公爵家の建築では――誰にも見えないところで、小さな数値のずれが積み重なっていた。
復讐するつもりはない。
壊れることを願ったこともない。
彼女はただ、自分の仕事に、自分の名前と責任を残しただけ。
これは、不要だと捨てられた「見えない支柱」が、自分の名で街を築くまでの物語。
そして、その支柱を自ら抜いた者たちが、自分たちの選択の重さを知るまでの物語。
※「全てを設計していたのは、不要と捨てられた令嬢でした」をベースにした作品です
15
「仕方ない」には疲れました ~三年続いた白い結婚を終わらせたら、辺境公爵の溺愛が待っていました~
「仕方ない」と白い結婚に耐え続けていた伯爵夫人エリス。
彼女の誕生日、夫は幼なじみのセシリアを屋敷に連れ帰り、エリスが大切にしてきた猫を彼女に見せろと言う。冷めた晩餐の前で心が折れたエリスは、ついに離縁を宣言し実家へ戻った。
彼女の薬草知識と領地経営の才は、北方を守る公爵ディートリヒが目を留める。流行り病に苦しむ公爵領を救うため奮闘するエリスは、初めて努力を認められ、大切に扱われる喜びを知っていく。一方で彼女を失った元夫の伯爵家は傾き、身勝手な幼なじみの嘘も暴かれて――。
我慢をやめた傷心令嬢が、辺境公爵に溺愛され、自分らしい幸せを選び直す逆転愛されファンタジー。
16
公開求婚で選ばれなかった私へ、隣国王子が求婚してきました
王太子妃候補として、長年王宮を支えてきた侯爵令嬢エレノア。
外交会談の調整。
文官との連携。
派閥間の根回し。
本来は候補教育の一環だったはずの仕事は、いつしか彼女なしでは回らなくなっていた。
けれど王太子レオルドが公開求婚で選んだのは、愛嬌があり華やかな別の令嬢。
その瞬間、候補制度から外れたエレノアへ、隣国セレストリア王国の王子ルーファスが公の場で求婚する。
「王国が彼女を必要としないのであれば、我が国が望んでも問題ありませんね」
「君なら、これからも王宮を支えてくれるだろう」
当然のように引き留める王太子へ、エレノアは静かに答えた。
「候補制度から外れた以上、王宮へ残る理由はございません」
彼女が去ったあと、王宮は少しずつ綻び始める。
これは、失ってから価値に気づく王国と、
初めて一人の人間として正当に評価された令嬢の物語。
17
有能なお飾りは、ある朝いなくなりました
七年間、ハーウィン伯爵家の帳簿はすべて三女リディアが握っていた。婚約者の仕事も、彼女の手が入らないものはなかった。
「リディアはよく働くよ。ほんとに便利でね」
聞いてしまった翌朝から、彼女は静かに準備を始めた。
置き手紙を一枚残して、リディアは家を出る。
新しい街で出会ったのは、彼女の仕事をただ正当に評価する、静かな監査官だった。
残された人たちが彼女の価値に気づくのは、ずっと後のこと。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載しています。
※本文はAI(Claude)が生成した文章を、作者が加筆・修正したものです。
18
断罪された令嬢が「では国を出ます」と言ったら、隣国の王が土下座した
「お前との婚約を破棄する。お前は国外追放だ!」
卒業パーティーで、婚約者だった第一王子レオニードから突然の婚約破棄と国外追放を言い渡された公爵令嬢アリシア。
身に覚えのない罪を並べられても、アリシアは怒るどころか、にっこり笑った。
「……では、国を出ます」
実は彼女、幼い頃から密かに隣国アストリア王国と交流し、財政・外交・農業・魔法技術まで支えてきた超有能令嬢。
しかも、十二歳の頃から隣国の国王レオナルトの「最高顧問」だった!
「アリシアが来てくれるのか!?」
国境まで迎えに来たレオナルトは大喜び。
一方、アリシアを追放した国では、彼女が水面下で整えていた制度が次々と機能しなくなり、王宮は大混乱。
そしてアリシア自身も、何でも自分で背負おうとする彼女を優しく支えてくれるレオナルトに、少しずつ心を惹かれていく。
「私は、君の能力が欲しいんじゃない。君自身が好きなんだ」
ついにはレオナルトから正式に婚約を申し込まれ、幸せいっぱいのアリシア。
……ところがそこへ元婚約者レオニードが乱入!
「アリシアを返せ!」
「俺の婚約者を返す義理はない」
果たしてアリシアが最後に選ぶのは――?
追放された令嬢が、隣国で才能も恋も開花させる、溺愛×ざまあ×爽快ラブファンタジー!
19
【完結】「妹の方が伯爵夫人に相応しい」と捨てられたので、私はもうあなたの失敗を止めません
「伯爵夫人は君より妹の方が相応しいと思っている」
婚約者ジュリアンの仕事を三年間支えてきた子爵令嬢エレナは、妹のアメリアを新たな婚約者にしたいと告げられる。
失敗の可能性に気づき、問題が起きる前に備える。
けれど、何も起きなければ、その仕事の価値は誰にも見えない。
前向きで迷いのない妹を選んだジュリアンに、エレナは婚約解消を受け入れた。
もう、あなたの判断は私の責任ではありません。
その後、侯爵家の嫡男セドリックは、エレナの「念のため」を心配性ではなく、前へ進むために必要な意見として受け止める。
一方、順調に見えたジュリアンとアメリアの事業では、小さな見落としが少しずつ積み重なっていく…。
これは、見えなかった仕事の価値をめぐる、静かな逆転の物語。
20
「君なら平気だろう」と私を後回しにし続けた婚約者はもう捨てます
婚約者フェリクスは、何かあるたび「君なら平気だろう」とクレアを後回しにした。
仕事を押し付けられても、約束を破られても、婚約者として支えるのが務めだと信じ、クレアは耐え続けてきた。
しかし誕生日の約束すらも、幼馴染を優先したフェリクスに平然と破られたことで、クレアは彼を完全に見限る。
「ええ、そうですね。私のことはお気になさらず」
そう言って微笑んだ彼女は、我慢することをやめた。
すると今まで当然のように回っていたものが、少しずつ崩れ始める――。
21
妹に王太子妃教育を譲れと言われたので譲りました。ですが三日後、王宮の予定表が真っ白になったそうです
「お姉様。王太子妃教育を、わたくしに譲ってくださらない?」
妹ミレーヌにそう言われ、王太子ユリウスにも「民に愛される妃はミレーヌだ」と告げられた公爵令嬢アレシア。
三年間、王太子妃候補として王宮の予定表、謁見、茶会、外交使節、予算調整まで支えてきた彼女は、怒ることなく静かに答えた。
「承知いたしました。すべてお譲りいたします」
華やかな地位だけを望んだ妹は、赤字と青字で埋まった予定表を「見苦しい」と言い、白紙の予定表から始めようとする。
そして三日後。
王宮の予定表は、本当に真っ白になった。
外交使節の歓迎式、王妃の慈善茶会、地方貴族の謁見、王太子の視察。何も決まらず、誰も動けない。
ようやく王宮は気づく。
紙と数字ばかり見ていると笑われたアレシアこそが、王宮を回していたのだと。
けれどアレシアは、もう王太子妃候補として戻るつもりはない。
彼女の能力を正しく評価した若き宰相兼王弟殿下レオンハルトは、アレシアを「便利な裏方」ではなく、正式な補佐として迎えようとする。
一方、妹と王太子は、読まなかった引き継ぎ箱と、捨てた予定表と、軽んじた責任の重さを思い知ることになる。
譲っただけです。
ですが、その後どうなったかまでは、私の責任ではありません。
22
妹に何もかもお譲りいたします。ただ、商会がお代を待ってくださるのはわたくしの署名にでございますので、来月から現金でお支払いくださいませ
「お姉様のお名前なんて、書き写せばよろしいでしょう?」
妹がわたくしの婚約と、金庫の鍵を持っていったとき、父は譲渡の書面にご署名なさり、母は妹の髪を撫でておりました。この十年、この家でわたくしの名を呼んだ人はおりません。「お前は強い子だから」と、それだけは何度も言われましたけれど。
ですから、惜しくはございません。屋敷も、婚約も、家督も、すべて差し上げます。
ただひとつだけ、お渡しできないものがございます。
——信用でございます。
十七の年から、仕入れの支払いはすべてわたくしが立ててまいりました。春の麦も、夏の鉄も、冬の炭も。商会が三月お代を待ってくださるのは、コルビエ伯爵家に対してではなく、わたくしの署名に対してでございます。
譲れと仰るなら、いくらでもお譲りいたしますわ。
けれど信用は、こちらから差し上げるものではございません。向こう様がお決めになるものでございますから。
来月の仕入れから、現金でお支払いくださいませ。
※初日以降は毎日12時・22時に更新します。
23
婚約者を病弱な妹に譲れと言われた夜、冷徹公爵が「では君は私がもらう」と手を差し伸べてくれました
伯爵令嬢リネットは、長年支えてきた婚約者エドガーを、病弱な妹ミレイユに譲るよう家族から一方的に命じられる。領地運営の書類作成や商会との交渉までこなし、婚約者を陰で支えてきたにもかかわらず、その働きはすべて当然のように奪われてきたのだ。
失意の中で婚約解消を受け入れたリネットの前に現れたのは、“冷徹公爵”と噂される王弟アシュレイ・クロフォード。
彼はリネットの才覚を見抜き、「では君は私がもらう」と告げて、公爵領へ迎え入れる。
ようやく自分の能力を正当に認められる場所を得たリネットは、北方公爵領で筆頭補佐官として活躍し始める。一方、彼女を失った元婚約者と家族は、次第に行き詰まっていき――。
これは、搾取され続けた令嬢が、自分の価値を認めてくれる人と出会い、後悔する者たちを置き去りにして幸せを掴む物語。
24
【完結】「予定くらい誰でもできる」と婚約破棄された私ですが、侯爵家では『人をつなぐ才能』だと評価されました
「予定調整くらいなら、誰でもできる。」
婚約者のその一言で、私は婚約を解消された。
夜会の席順。
返書の順番。
会談の日程。
贈り物。
ただ予定を並べていただけだと、最後まで思われたまま。
けれど侯爵家で初めて気づいてもらえた。
私が調整していたのは予定ではない。
立場の違う人たちの想いをつなぎ、誰もが気持ちよく前へ進めるよう整えること。
これは、目立たないけれど誰かを支え続けた令嬢が、「人をつなぐ才能」を認められ、その価値が王都中へ広がっていく物語。
25
【完結】私がいなくても困らないのでしょう?
伯爵令嬢マティルダは、家計も領地も社交もすべて家族のために支えていたが
「あなたがいなくても、この家は困らない」
と言われたので家を出ることに決めた。新しい人生を始めたマティルダの前に現れたのは学院時代からの友人コンラート。
必要ないと言われた令嬢が、自分の居場所と新しい恋を見つけるストーリー。
26
【完結】「君は何もしていない」と婚約破棄された私ですが、失ったのは私だけではなかったようです
「君は、この屋敷で何もしていない」
婚約者にそう告げられ、私は静かに屋敷を去りました。
反論はしなかった。
本当に必要とされていなかったのなら、そこにいる理由などない。
けれど、翌日から屋敷は変わり始める。
もちろん、悪い意味で。
執事が辞め、料理長が辞め、長年付き合いのあった商会は取引を打ち切り、貴族たちも離れていく。
婚約破棄で失ったものは、婚約者だけではなかった。
本質を見ずに婚約破棄をした人が、信頼そのものを失ってしまう物語。
27
【完結】断罪の場でわたくしは一言も申し上げません。三年間お教えしてきたことを、どうぞご自分でお読みくださいませ
私は三年間、あの方の半歩後ろに立ってきた。
あの方は、人の言葉を書いてあるとおりにしか受け取れない。だから私は扇の陰で一言だけ添える。その侯爵は本気で怒っている、そちらの夫人は同意していない、いま笑ってはいけない。三年、一度も外さなかった。誰も気づいていない。あの方自身も。
その方が、大広間で私を呼び出した。証人も証拠も揃っている。
「申し開きはあるか」
ございません。わたくしは何も申し上げません。
否認も弁明もせず、私は黙って立っていた。だからあの方は、生まれて初めて自分で場を読むことになった。
味方として名を挙げた侯爵の顔が、なぜ動かないのか。証人の声が、なぜ途中で細くなったのか。「皆もそう思うであろう」と広間に向けた同意の求めに、なぜ誰も応えないのか。
わたくしはもう、お教えいたしません。
※初日以降は毎日12時・22時に更新します。
28
【完結】妹の結婚のため、姉である私は辺境へ嫁ぐことになりました〜家を支えていたのは私だったようです〜
妹ばかり愛する継母。
争いを避ける父。
フォルディア伯爵家で、長女エレナは何でも出来て当然な娘として、領地運営も帳簿管理も、全てを静かに支えていた。
そんなある日。
本来はエレナへの縁談だった侯爵家との婚約は、妹へ譲られることになる。
代わりに与えられたのは、田舎と噂される辺境伯家への嫁入り。
けれど…。
「これだけ働く人材を、放置していたのか」
辺境伯家だけは、エレナの価値を正しく見抜いていた。
これは、便利な娘として扱われていた令嬢が、初めてあなたが必要だと言われるまでの物語。
29
【完結済】もう戻ることはありません! 〜 実家と婚家で冷遇されてきた地味令嬢は、辺境伯領で薬学の知識を振るいます 〜
ベルティア王国のローゼン男爵家で、地味な容姿を理由に冷遇されて育ったリエラ。きょうだいの中で一人だけ平民学校に通わされた彼女は、そこで薬学を専攻する。学校で身につけた知識をもとに、独学でも薬草加工の技術を磨いたリエラは、没落寸前だった実家を陰で立て直すが、その功績が両親から認められることはなかった。
やがてリエラは、フェルナー伯爵家の嫡男ニルスと政略結婚をさせられる。
しかし軍務を理由に長く屋敷に不在だったニルスは、形式的な結婚式だけを済ませると、またすぐに戦地へと戻ってしまう。
夫不在の伯爵家で、リエラは義父母から使用人同然の扱いを受けながら暮らすこととなった。
それからおよそ一年後、ようやく帰還したニルスは、なぜかリエラの妹であるマチルダを伴っていた。そして「俺はマチルダと結婚する。地味で可愛げのない妻はいらない」と、リエラに一方的に離縁を言い渡す。
行き場を失ったリエラは、悪名高い辺境伯、レオンハルト・リングレンのもとへ嫁がされることに。
けれどレオンハルトは、様々な噂とは真逆の、有能で誠実な領主だった。
辺境伯領で初めて夫から対等に扱われるようになったリエラは、薬学の知識を振るい、リングレン辺境伯領をさらなる繁栄へと導いていく。
一方、彼女を失った実家のローゼン男爵家は、急速に没落の一途を辿り──。
※何もかもファンタジーな設定の作品です。温かい目で見ていただけると嬉しいです。
※毎度のことで申しわけないのですが、終わらないので長編に切り替えます…。すみません。
※こちらの作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
30
「代わりはいくらでもいる」と言われたので、私は消えました。——お茶会ばかりしていた私が何をしていたのか、ご存じないようで
下級貴族出身の私は、伯爵家に嫁いでから、ひたすらにお茶会を重ねてきた。
それはすべて、この家を支えるためのものだった。
けれど夫は、それを「無駄な遊び」と切り捨てる。
「代わりはいくらでもいる」と。
だから私は、何も言わずに去った。
——その日から、伯爵家は静かに崩れ始める。
お茶会で築いていたものが何だったのか、誰も知らないまま。
31
王太子殿下、私の結界魔道具を寵姫の発明にするのですね。では、設計者署名を消した王都防衛計画書を提出してください
王都を守る新型結界魔道具を設計した伯爵令嬢イリスは、防衛会議の場で王太子レオンスから告げられる。
「この魔道具は、寵姫リリアナの発明として発表する」
功績を奪われるだけではない。王太子は、王都防衛計画書に刻まれたイリスの設計者署名まで消そうとしていた。
だが、その署名はただの名前ではない。結界魔道具の安全認証、起動許可、保守責任、緊急停止権限を兼ねる魔法署名だった。
イリスは静かに問い返す。
「では、設計者署名を消した王都防衛計画書を提出してください」
王太子は署名の意味も知らず、寵姫は設計の中身を説明できない。王都防衛司令官ノアの正式監査のもと、寵姫の発明書類に欠けた安全手順と、王太子の私情による功績横取りが公的に明らかになっていく。
婚約者として黙ることも、責任だけを押しつけられることも、もうしない。
これは、奪われかけた署名と功績を取り戻し、王都を守る結界技師として自分の名で未来を選ぶ令嬢の物語。
32
【完結】「君だけはわかってくれ」そう言われ続けた私は、もう我慢するのをやめました——公爵家で新しい人生を選びます。私はもうあなたを支えません
「エリザは優秀だから、これくらい平気だろう?」
深夜まで一人で伯爵家の帳簿を整理する婚約者に、ブレッドはいつもそう言って微笑んだ。
社交界でも、外交の場でも、彼はいつも病弱な幼馴染・レベッカを優先し、私には「後で説明する」「君だけはわかってくれ」——そればかりだった。
大丈夫です。お気になさらず。
そう笑い続けたある夜、重要な交渉の場で用意した席さえレベッカに譲られたとき、静かに、けれど確かに、何かが折れた。
「婚約を、返上させてください」
引き止める者は誰もいなかった。ブレッドは「そのうち戻らせてほしいと言ってくるさ」と笑い、私は何も持たずに実家へ戻った。
そんな私に声をかけたのは、実力主義を掲げる公爵家の次期当主・アレックス。
「一人で全て抱えなくていい。疲れたら休め」
「君はここにいていい」
初めて、"結果"ではなく"私自身"を見てくれる人に出会った。
一方、私を失ったブレッドの家は――貿易は途絶え、鉱山の不正が発覚し、商人たちは一斉に離れていく。
「エリザがいれば、こんなことには……」
かつて「優秀だから」と便利に使っていた男が、今度は跪いて懇願してくる。
「頼む、戻ってきてくれ」
遅いのです。
私は、自分を選んでくれる人と生きると決めたのだから。
33
死んだはずの夫が、愛人を連れて自分の葬式へ帰ってきました。生きているなら、鍵も帳簿も指輪もお返しします
旅先の事故で夫セドリックが死亡扱いとなって半年。
ハルフォード伯爵夫人エレノアは、夫が残した借金、未処理の仕事、使用人や親族への対応を「必要なら私がやる」と一つずつ片づけ、ついに葬儀の日を迎えた。
ところが、司祭が空の棺の前で夫の名を読み上げている最中、礼拝堂の扉が開く。
そこに立っていたのは、死んだはずのセドリック本人と、彼に手を取られた愛人だった。
事故の三日後には意識を取り戻していた夫は、家や借金の処理をしたくないため生存を知らせず、関係者が全員揃う葬式なら話が早いと帰ってきたのだ。しかもエレノアへ、「しばらく記憶喪失だったことにしてほしい」と頼む。
夫が忘れれば妻が補い、夫が困れば妻が処理する。長年続けてきたその役割を、エレノアは初めて拒んだ。
鍵も、帳簿も、結婚指輪も、夫の人生に付随する責任も、すべて本人へ返していく。
そんな彼女を旧知のアッシュフォード侯爵ジュリアンは、仕事の相談ではなく昼食へ誘う。
誰かの役に立つためではない時間の中で、エレノアは初めて「私は何をしたいのか」を選び始める。
34
【完結】三年間あなたの領地を切り盛りしてまいりましたが、離縁いたします。帳簿も契約書もすべて私の名で結んでおりますので、どうぞご自由に
婚礼の夜、夫は寝室に来なかった。三年、一度も。代わりに来たのは書類の束だった。
伯爵家に嫁いで三年。私は帳簿を締め、領民の訴えを聞き、商人と話をつけた。夫は舞踏会で笑い、私の仕事を自分の手柄として語った。
「君との結婚は、家同士の義務だったんだ」
幼馴染の令嬢を後妻に迎えるつもりらしい。分かりました。離縁いたします。
ただ、ひとつだけ確認していただきたいものがあります。この三年で交わした契約書、二百八十七通。羊毛の買い付けも、石工の手配も、橋の普請も、署名はすべて私の名です。あなたは一度も目を通さず、面倒くさそうに私へ押しつけてこられました。
契約は、人に付きます。家にではなく。
夏が来て、伯爵領に商人が来ない。
私は隣の辺境伯領で、同じ仕事をしています。ここの領主は、差し出した書類を最後まで読んだ。読んでから、こう言った。
「あなたの名で結んでください。私の名ではなく」
※毎日19時に2話ずつ更新します。
35
「婚約を解消して彼女に求婚する。いつものように手紙は君が書いてくれ」と婚約者に言われました。では、ご自分でどうぞ
子爵令嬢アメリアは、婚約者ローレンスの手紙を代筆してきた。
礼状も、招待状も――そして、彼が公爵令嬢セレスティアへ送る恋文も。
家のために必要な婚約だった。愛される妻にはなれなくても、役に立つ妻にならなれる。そう自分に言い聞かせ、気づけば恋文は百通になっていた。
けれど百通目を書き終えた夜、ローレンスは新しい白紙を差し出す。
「君との婚約を解消したら、セレスティアに正式に求婚する。その手紙を書いてくれ。彼女が喜ぶ言葉は、俺より君のほうが分かるだろう?」
婚約を解消したあとも仕事なら用意してやる。公爵家と縁ができれば、アメリアの家の面倒も見てやれる。
そう語る彼を前に、アメリアは初めて代筆を拒んだ。
そして、その白紙に別の手紙を書く。
これまで届いた百通の恋文を、すべて持ってきてほしい――と。
百一通目だけは、ローレンスではなく「アメリア・ノーウッド」の名前で。
一方、初めて自分の名で書いた原稿を出版商へ持ち込んだアメリアは、その文章を「あなたのもの」として読んでくれる編集者ユージンと出会う。
そして百通の恋文を大切に保管していたセレスティアもまた、そこに綴られた言葉を覚えていた。
「これは、あなたの文章ではありません」
十通ずつ束ねられた十束の恋文を前に、百通の言葉が本当は誰のものだったのかが明らかになっていく。
他人の名前のために言葉を使い続けてきた令嬢が、百一通目から、自分の名前で仕事も未来も恋も選び直す物語。
36
[完結]賢すぎる伯爵令嬢はかわいい妻を演じたい!
オフィーリア・ウェインライト伯爵令嬢には、一度聞いたことを二度と忘れないという、生まれつきの才能があった。
けれど、華やかで愛らしく、おしゃれが大好きな彼女を見て、幼い頃からの婚約者アルフレッドは「勉強など得意ではないだろう」と思い込んでいた。
自分が守ってやらなければ。
難しいことは、自分が教えてやればいい。
そう信じていたアルフレッドだったが、王立学園へ入学すると、オフィーリアはその優秀さを存分に発揮していく。
一度聞けば忘れない。
勉学だけでなく、乗馬や球技まで何でもそつなくこなす。
そんな自分よりはるかに優秀な婚約者を前に、アルフレッドの自尊心は次第に傷ついていった。
やがて彼は、自分を頼り、褒め、立ててくれる別の令嬢へ心を移してしまう。
そして卒業パーティーの日。
大勢の貴族たちが見守る中、アルフレッドはオフィーリアとの婚約破棄を宣言した。
「君はどうして、そこまで僕より優れていなければ気が済まないんだ?」
「婚約者なら僕を気遣って、少しくらい僕を立てようとは思わなかったのか?」
「……自分より頭のいい女が好きな男なんていないよ!」
大好きだった婚約者からそんな言葉を浴びせられたオフィーリアは、すっかり思い込んでしまった。
――賢い女は、男性には愛されない。
――愛されるためには、何も知らない可愛い女でいなければならないのだ、と。
その考えが少々――いや、かなり極端だとは、本人だけが気づいていない。
それからしばらくして、オフィーリアは王命により、北方を治める辺境伯ブライアン・フォートリエのもとへ嫁ぐことになった。
今度こそ、嫌われたくない。
今度こそ、可愛い妻になりたい。
そう決意したオフィーリアは、本当の自分を隠し、何も知らない可愛い妻を演じる明後日の努力を始めるのだが――。
夫の前では無能なふりをしているのに、領地の問題を見るとつい才能が漏れ出してしまう。
妖精のせいで突然子猫になってしまう。
さらには盛大な勘違いから、「旦那様は男性がお好きなのでは!?」とあらぬ方向へ暴走までして――!?
有能すぎるのに恋愛だけは少しずれている伯爵令嬢と、そんな妻にどんどん夢中になっていく辺境伯。
勘違いと猫化とすれ違いだらけの、ほのぼの溺愛ラブコメディ。
37
【完結】疑ってばかりの君はいらないと婚約破棄されましたが、その相続証書は八十年前のものではありません
「疑ってばかりの君はいらない」
公証院で働くマリアンヌは、婚約者ヴィンセントが持ち込んだ相続証書に疑問を口にしたことで、婚約を破棄されてしまう。
それは、八十年前に交わされたという一枚の証書だった。
記された条件が正しければ、北部の土地と地下資源権はグラハム家へ返還される。ヴィンセントは土地の開発を進め、そこに暮らす人々へ移転の準備まで求め始めた。
けれど、古い記録を調べても、証書の存在を裏づけるものは見つからない。
マリアンヌは一度、自分の判断を誤った経験から、見つからない記録だけで偽物とは決めつけなかった。
文書監察官アーネストや周囲の助けを借り、紙、インク、署名、保管記録を一つずつ確かめていく。
やがて年代鑑定機が示したのは、相続証書の紙とインクが同じ時代のものではないという事実だった。
疑うことを嫌われた令嬢が、確かな記録によって誰かの暮らしを守り、自分を信じてくれる人と出会う、文書鑑定から始まる物語。
38
婚約破棄されたので、王宮の仕事も辞めます~北の辺境伯は、働きすぎの私を休ませたい~
六年間尽くした王太子から婚約破棄を告げられた夜、ヴィクトリアは仕事の印章も置いて王宮を去った。
母から継いだ北の領地で、これからは自分のために生きていこう。
そう決めたはずなのに、気づけばまた、食事を後回しにして書類に向かっている。
役に立つことが、愛される条件だと思っていた。
そんな彼女の仕事を認めた辺境伯レオンハルトは、忙しい予定表に「夕食」と書き込んだ。
彼と交易路を育てるうち、王都を離れた実務官や職人たちも仲間になっていく。
手を動かした分だけ、誰かの暮らしが温まっていく。
一方、彼女を手放した王宮では、予算も物資の手配も滞り始めていた。
戻ってほしいと言われても、もう、私の帰る場所は決まっています。
契約と帳簿で領地を支える有能令嬢と、彼女の働かない時間も共に過ごしたい辺境伯。
仕事の相棒から、人生を共にする二人へ――。
全45話/完結まで執筆済み/ハッピーエンド。
39
《完結》「何とかするのがお前の仕事だろう」と言われましたので、すべてを引き継いで出ていきます。
実務に明るいことを見込まれ、子爵家から格上のランフォード伯爵家へ嫁いだヴェロニカ。
ところが夫も義両親も、領地や屋敷の仕事を「得意な者へ任せればよい」と彼女へ押しつけるばかりだった。
申請書は積まれたまま。橋は腐り、水路は崩れかけ、診療所にも領兵にも金が足りない。
ヴェロニカは三年をかけ、破綻寸前だった領地を立て直していく。
そんなある日、子供を婚家へ残した義姉が実家へ戻ってきた。
帽子、宝石、香水、ドレス――傷ついた義姉の気晴らしだからと、家族は高額な請求書を次々と領地の金から支払わせる。
ついに水路の修繕費まで足りなくなり、ヴェロニカが夫へ相談すると、返ってきたのは冷たい一言だった。
「そうならないようにするのが、お前の仕事だろう」
その夜、ヴェロニカは伯爵家を出ると決める。
ただし、自分一人だけ逃げるつもりはない。
領民が困らないよう仕事を引き継ぎ、使用人たちの次の職を探し、侯爵家と公証人へ記録を渡す。自分と側仕えの働き口も決め、家族には何も悟らせないまま、最後の日までいつもどおりに働き続けた。
そしてある朝。
家族が目を覚ました時には、ヴェロニカも、屋敷を支えていた者たちも、すでにいなかった。
残されたのは、誰にでも分かるよう整えられた仕事と、これまで何もしてこなかった者たち自身の署名だけ。
「ヴェロニカを呼べ」
そう命じても、もう彼女は戻らない。
※初日以外は6時・17時の2回投稿です。
独自の世界観なのでご了承ください。
40
精霊を操りきれない公爵令嬢が追放されたら、国が滅びました
「地味な女に王妃は務まらない」と婚約破棄された公爵令嬢。
だが翌日、彼女が消えた途端、国の花は枯れ作物は全滅する。
――彼女こそが、この国を支えていた存在だった。
一方、彼女は隣国で“氷の将軍”に溺愛されていた。
手遅れになってから縋る王子と滅びゆく国をよそに、彼女は初めての恋を知る。