人外小説一覧
野菜たちのほっこりエピソードが見たい方へ…
こちらのお話はどこまでも、まよいみち様の三題噺スイッチ改訂版様から出していただいた三つのお題、「アスパラガス」、「軍人」、「書斎」を使って書かせていただきました。今日も今日とて愛するママさんの長男『たっくん』に食べてもらいたがる野菜たち、『たっくんに食べてもらいたい野菜軍団』。その中でも真面目でおカタいことで有名なアスパラガス軍曹の悩みとは―――!?ご飯を食べながらでも、トイレに入っているスキマ時間にも、お楽しみいただけたらうれしいです。
文字数 1,780
最終更新日 2023.11.23
登録日 2023.11.23
龍。それは最強の生物であり最強の存在。だが、龍は強いからこその定め……強者による強さの証明として狩られることもあった。
しかしある日、世界に一匹の黒龍が生まれ落ちた。他の龍とは少し違う姿。内包する莫大な魔力。純黒な混じり気の無い鱗。気味悪がった親の龍は黒龍を捨てた。
生まれたばかりで何も知らない黒龍は直ぐに死ぬかと思われたが、持ち前の龍としての強さ。黒龍自身の強さを使って生き延びる。
これは転生して最強となる人間でもなければ、裏切られてざまぁをする物語ではない。最強の種族である龍が、文字通りの最強を見せ付ける黒龍の物語である。
強き者達よ。果たしてこの黒龍を前にして龍殺しをすると宣うことが出来るか?出来るものならばやってみるといい。しかし心して挑むが良い。
黒龍には──────慈悲の心など無い。
※『小説家になろう』『カクヨム』にも同時投稿しています。
文字数 1,258,083
最終更新日 2023.11.21
登録日 2023.04.14
上位存在×人間。ご先祖様が英雄から聖女を寝取って、子作りした直系子孫であるボリンブルック王家。彼らにある神託が下った。神様になった英雄を安定させ、慰めるため、聖女の代わりに、王家の者が性的ご奉仕を含めお仕えせよ(意訳)と。これに、要領のいい軟派な第二王子のオスカーが自ら挙手することになったが――? 受けが攻めをよしよし甘やかすことになります。完結まで原稿あり。
文字数 20,067
最終更新日 2023.11.20
登録日 2023.11.18
ここは竜人の王を頂点として、沢山の獣人が暮らす国。
厄災を運ぶ、不吉な黒猫─────そう言われ村で差別を受け続けていた黒猫の獣人である少女ノエルは、愛する両親を心の支えに日々を耐え抜いていた。けれど、ある日その両親も土砂崩れにより亡くなってしまう。
不吉な黒猫を産んだせいで両親が亡くなったのだと村の獣人に言われて絶望したノエルは、呼び寄せられた魔女によって力を封印され、本物の黒猫の姿にされてしまった。
けれど魔女とはぐれた先で出会ったのは、なんとこの国の頂点である竜王その人で─────……
「やっと、やっと、見つけた────……俺の、……番……ッ!!」
えっ、今、ただの黒猫の姿ですよ!?というか、私不吉で危ないらしいからそんなに近寄らないでー!!
「……ノエルは、俺が竜だから、嫌なのかな。猫には恐ろしく感じるのかも。ノエルが望むなら、体中の鱗を剥いでもいいのに。それで一生人の姿でいたら、ノエルは俺にも自分から近付いてくれるかな。懐いて、あの可愛い声でご飯をねだってくれる?」
「……この周辺に、動物一匹でも、近づけるな。特に、絶対に、雄猫は駄目だ。もしもノエルが……番として他の雄を求めるようなことがあれば、俺は……俺は、今度こそ……ッ」
王様の傍に厄災を運ぶ不吉な黒猫がいたせいで、万が一にも何かあってはいけない!となんとか離れようとするヒロインと、そんなヒロインを死ぬほど探していた、何があっても逃さない金髪碧眼ヤンデレ竜王の、実は持っていた不思議な能力に気がついちゃったりするテンプレ恋愛ものです。世界観はゆるふわのガバガバでつっこみどころいっぱいなので何も考えずに読んでください。
※ヒロインは大半は黒猫の姿で、その正体を知らないままヒーローはガチ恋しています(別に猫だから好きというわけではありません)。ヒーローは金髪碧眼で、竜人ですが本編のほとんどでは人の姿を取っています。ご注意ください。
文字数 246,045
最終更新日 2023.11.18
登録日 2023.11.07
『クリエイトオンライン』
それは2044年に発売が開始されたフルダイブ型のVRMMOゲームである。
このゲームでは全てがスキルによって決まり、戦闘面や生活面、生産面など、どの場面でもスキルが鍵を握る。
更にスキルを『クリエイト』する事が可能でその可能性は無限大だ。中には姿を変えるスキルで獣人やエルフといった人外に化けている人もいるくらいだし。
このゲームを始めて1年、俺はプレイヤーの中でもその実力を噂される程強くなった。だが俺はまだ知らなかった。このゲームに隠された秘密を・・・。
*******
カクヨムでも更新しています。
文字数 87,952
最終更新日 2023.11.18
登録日 2020.02.24
国立・八百万(やおよろず)学園。
人と異種間の共生共存を目的とした異種混合の小中高一貫学園。
能力の違いから発生するであろう様々な問題を、子供たち自身で解決させ、より良い理解を深めようと言う理念・・簡単に言えば、『異文化交流して、習うより慣れろ』の、体当たりな学校だ。
両親の海外赴任に伴い、そんな高校に放り込まれた私の周りには、一癖も二癖もありそうな人外だらけ。
人狼にサキュバスのハーフ、さとりに烏天狗、陰陽師に、お札が書ける学年主任、人外より人外感漂う従妹の環ちゃん。
普通を愛する私(モブ)が巻き込まれる、普通じゃない学園生活の様子を現場からお届けします!
文字数 39,522
最終更新日 2023.11.17
登録日 2022.10.25
『あらすじ』
とある依頼により地方の山奥にやってきた祓い師の御屋敷晴明。
仕事中に見知らぬ男が現れ、共に調査をすることに……。
男は浮世離れした姿をしており、結界や瘴気にも平気な顔をしていることから普通の人間ではないことを早々に見抜く。
隠すつもりがないのか妖だろうと問うても男は動じず、親し気に晴明に話しかけてくる。
「……相も変わらず律儀だな」
「今何て……?」
「いや、こちらのことだ」
男は何かを隠している。
それでも悪い妖ではないのだろうと信じた晴明は男の名を聞く。
「――雨月」
そう名乗った男は何か目的をもって動いているようだ。
遥か昔の因縁を断つため、晴明の運命が大きく動き出す――。
文字数 37,670
最終更新日 2023.11.16
登録日 2023.08.26
非日常を好む大学生、結城司は、ある日、出血を伴う傷を負ってしまう。
動けない結城のもとに現れたのは、同じ講義を取っているモテ男、御門総一だった。
目の前の男にすがるしかない結城は、御門に助けを求めるが、御門は微笑み、なぜか結城の傷口に口づける。
理解出来ない行為の中、意識を手離す結城。
気づくと自室のベッドで、傍らには友人の智哉がいた。
あの出来事は夢だったのか。御門に説明を求める結城。
すると御門から、自身の正体について明かされ――
平凡な日常生活から非日常の世界に足を踏み入れる。人外ロー・ファンタジーBL。
※途中、攻めが他の人と体を重ねた過去についての話や、3Pっぽい要素も出てきます。
表紙イラスト/ノーコピーライトガール(ノーコピーライトメンズ)
文字数 42,772
最終更新日 2023.11.09
登録日 2023.10.31
霊感も全くないごく普通の高校生・折笠裕也は、霊感のある親友の黒部慎吾と会う度に“綺麗な女の人が憑いている”と言われていた。
そんな中、裕也は夏休みに仲の良い同級生と一緒に地元で有名な廃墟の心霊スポットに行く事になる。しかし、そこの廃墟は何人もの女性が殺害された悲惨な事件現場の廃墟だった。
悪霊化した幽霊に襲われそうになった裕也を助けたのは―――真っ白くて大きな…龍!?
俺に憑いてる守護霊が最強の龍神ってマジ?!
――この日を境に、裕也の周りで次々と得体しれないモノ達が姿を現すようになる。
最強守護霊×アクションバトル×妖怪×友情が繰り広げられる現代ファンタジー!!
――――――――――――――――――――――――――――――――
文字数 41,863
最終更新日 2023.11.07
登録日 2023.05.05
ある日突然、異世界に飛んできてしまったんですが。
しかも、私が神様の子供?
いやいや、まさか。そんな馬鹿な。だってほら。
……あぁ、浮けちゃったね。
ほ、保護者! 保護者の方はどちらにおいででしょうか!
精神安定のために、甘くて美味しいものを所望します!
いけめん? びじょ? なにそれ、おいし
――あぁ、いるいる。
優しくて、怒りっぽくて、美味しい食べものをくれて、いつも傍に居てくれる。
そんな大好きな人達が、両手の指じゃ足りないくらい、いーっぱい。
さてさて、保護者達にお菓子ももらえたし、
今日も元気にいってみましょーか。
「ひとーつ、かみしゃまのちからはむやみにつかいません」
「ふたーつ、かってにおでかけしません」
「みーっつ、オヤツはいちにちひとつまで」
「よーっつ、おさけはぜったいにのみません!」
以上、私専用ルールでした。
(なお、基本、幼児は自分の欲に忠実です)
一人じゃ無理だけど、みんなが一緒なら大丈夫。
神様修行、頑張るから、ちゃんとそこで見ていてね。
※エブリスタ・カクヨム・なろうにも投稿しています(2017.5.1現在)
文字数 665,182
最終更新日 2023.11.04
登録日 2017.04.20
「それじゃあ今日からコイツの事を······子グマだから"ベアーズ"って呼ぶ事にしよう、アッシュ兄ちゃん」「ハハッ。そうだな、レックス」
ある森に父ちゃんと暮らしていたボクは、ヒトが仕掛けていたワナによってケガをして動けなくなってしまった。そうしてうずくまっていたボクの所に来てケガを治してくれたのもヒトの子供達だった。そしてケガが治って自由にまた動き回れるようになった事でボクはケガを治してくれたその子供達、とりわけ皆から"レックス"って呼ばれている子を気に入った。
それからレックスが森に来る度にボクはレックスの傍に寄り、ついには彼が住んでいる"ムラ"の中にまで付いて行ったりした。そうした事もあってレックス達はボクや父ちゃんに名前を付けてくれたのだ。
けれども、ある時レックスは森から遠く離れた所にある"ガッコウ"って所に行くため森を離れてしまったのだった。
レックスに会えなくなって寂しがっていたんだけど、そのレックスがまた森に帰ってきた! と思ったらそのガッコウの用事でボクの力を一時的に借りに来ただけだった。
その用事が終わったらまたレックスと離ればなれに······そんなのイヤだ! そう思ったとたんボクはレックスの背中にしがみつき、絶対に離れまいとしたのだった。
そのボクの思いが通じて······レックスが行っているガッコウでレックス達と一緒に過ごせれるようになったのだった······。
文字数 165,477
最終更新日 2023.11.03
登録日 2023.08.31
神様の気まぐれにより異世界へ転移してしまった胡桃は、転移の際異世界の神様に翻訳機能を授けられた。それにより読み書き、会話は問題なく行えるがここはやはり異世界。日々の慣習や文化の違いにより噛み合わないことがあった。それを支えてくれたのは騎士団に所属する副団長のヘレフォードであった。
ある時、思いを寄せているヘレフォードに「きみのミルクを飲ませてくれ」と言われ?
ゆるゆる設定です。
ムーンライトノベルズにも掲載中。
初執筆作品。
文字数 7,858
最終更新日 2023.11.01
登録日 2023.11.01
文字数 2,249
最終更新日 2023.10.31
登録日 2023.10.31
幼い我が子を残して死んでしまった母親が娘を護るために派遣した守護霊が死神だった!?惚れやすい高校生の結奈はある事件をきっかけに自分の守護霊が死神だと知り大混乱。霊感が目覚めてしまった彼女に巻き起こる事件とは……
文字数 16,270
最終更新日 2023.10.30
登録日 2023.08.07
時は大正時代。
とある長閑な漁師町に、双子の巫女がいた。
吉相を占い、明るい未来を予知する姉のキッカ。
凶相を占い、不幸な未来を予知する妹のキョウカ。
双子の性格も極端に陰陽で分かれており、村人達は社交的で明るい姉をとても敬い慕っていた。
キッカには許嫁がいたが、十八歳を迎える前にキョウカがした占いにより、二人の婚約は破棄される。
『……先読みの神子を雲上家に嫁がさなければ、この町は破滅の道へ向かうだろう』
雲上家は、新華族の一門。
最近代替わりをし、容姿端麗な若者が後を継いだという。
それを聞いたキッカは目元に袖を当て、俯きながら宣言した。
「キョウカはあの通り、呪われた子だもの。万が一キョウカを嫁がせれば、きっとこの町に不幸が起きる。それをわかっていて、キョウカを嫁がせる訳にはいかないわ」
そうして雲上家へと嫁入りすることを決めたのだが──?
※全11話、完結済み
文字数 15,860
最終更新日 2023.10.29
登録日 2023.10.28
こちらは『逆らえない欲求』のアフターストーリーです。
本編の結末をハッピーエンド、バッドエンドの2つに分岐させた都合上、アフターストーリーは分けてこちらに掲載します。
『右隣の男』は
拙作『愛を請うひと』『帰郷』を結人の視点から描いたストーリー。
※『横書き』方向に設定してお読みください。
文字数 34,941
最終更新日 2023.10.28
登録日 2023.03.06
元気はつらつ犬系筋肉男子(年下)×怜悧なメガネ青年研究者(年上)
首都郊外の町、レッキアで薬師をしている青年、アルーシャ。公私ともに自分を支えてくれる年下の恋人であるラングレンと共に、穏やかで幸せな毎日を送っている……はずだった。
日常に突如訪れる、不条理な出来事。たった1人の男の歪んだ欲望に巻き込まれた2人の運命は——。
(ラブシーン含む回は**をつけています)
文字数 20,759
最終更新日 2023.10.22
登録日 2023.10.20
斜陽の国、凛陽で下克上が起きた。
王位は簒奪され、皇帝の妹である王林杏(ワン・リンシン)はその日、簒奪者によって兄たる皇帝は殺されかけ、自身は簒奪者の所有物として囚われることになる。
文字数 3,340
最終更新日 2023.10.22
登録日 2023.10.15
「ようこそおいでませ、此処は驚異の部屋。貴方は記念すべき××××人目のお客様です」
十九世紀末、ヴィクトリア朝倫敦。
パブの帰り道で酔い潰れ、目が覚めたら見知らぬ場所にいた。貴方を歓待するのはこの上なく笑顔が胡散臭い、天使のような美少年。
少年は自らを学芸員(キュレーター)と称し、前後不覚の貴方に身の上話を迫るのだが……。
(ファンタジー/歴史/主従/貴族/強姦/無理矢理/凌辱/SM/調教/小スカ/異物挿入)
表紙:SiC9.5(@SiC9_5)様
挿絵:zimo(@2TG5ZH)様 暑い(@atui_p)様
文字数 30,933
最終更新日 2023.10.21
登録日 2022.11.04
文字数 426,909
最終更新日 2023.10.20
登録日 2023.09.03
近未来の地球、なかでも日本の東京を舞台とした異能力バトルものです。
妖魔と戦ったり、人間同士で争ったり、ミステリーやラブコメの要素もあります。
表向き仲良さげなグループに潜んでいる敵の推理や、登場人物たちの恋の行方などを、お楽しみください☆
文字数 143,590
最終更新日 2023.10.17
登録日 2023.03.18
魔界の森に住む闇の魔女、エンディア。
魔物をも喰らう魔女として周囲からは恐れられているがドラゴンの亜人、ジェイルとは恋仲である。
今日はハロウィン。ジェイルはかぼちゃプリンを持ってエンディアの元を訪ねると――。
※前半女性優位描写があります。
文字数 8,454
最終更新日 2023.10.15
登録日 2023.10.15
ほぼ創作短編ホラー小説。
~11/5~
《お知らせ》
このシリーズでの更新は今のところ予定しておりませんので、1分で読める怖い話の方で新作をお読みください!
皆さんは怖い話と聞いて、一番最初に浮かんだものは何ですか?この世には存在しないもの?あるいは人間?もしくは"自分?
<更新頻度について>
百物語その他作品etc…と同時進行のため、更新頻度は恐ろしく遅くなります。ご了承ください。
※この小説は実際の話を参考にしたものもあります。特定の団体、地域、個人名などは一切関係ありません。
※ この小説の話が、他の方の話と酷似している場合は作者までお伝えください。早急に対応致します。
※ 一部残虐な表現が含まれる場合があります。
※ その他ご質問等ありましたら、感想にてご連絡下さい。
文字数 37,443
最終更新日 2023.10.14
登録日 2023.03.10
ゆるファンタジーかもしれない日常話で、少しだけ男女恋愛の要素ありです。
・若手社会人の女性の視点
・ゆるファンタジーかもしれない現代日常
・人外との友情の話なのかもしれない
・蜘蛛の出番が多い
・ハッピーエンド
就寝前に見つけた数本の奇妙な何かは、もしかしたら共喰いにあった蜘蛛の脚だったのかもしれない。そんなことを考えながら眠った「私」は小さな二転三転を経て、ベランダに巣を作った蜘蛛を「絲羅(つらら)」と名付けて日頃の愚痴の聞き役とし始める。晩酌のほろ酔いの中で「私」に相槌を打つ絲羅は、のんびりした笑顔で「物識り、訳知り、知らんぷり」を豪語する少女の姿をしていた。
文字数 16,542
最終更新日 2023.10.07
登録日 2023.10.07
皇帝の住まう城下町で花売りをしているルォシー。
ひょんなことから出会った男は、人間離れした美しさを持つ美丈夫ハオランだった。
なぜか憲兵に追いかけられていたハオランは、いったい何者なのか?
ベッドが一台しかないから仕方なく添い寝しているが、落ちないよう抱き寄せてくるし、掛布も八割分けてくれるし、花籠には変な魔法をかけてくるし本当になんなんだ!!
顔と体格が良すぎて心臓ももたない!!
人外美丈夫攻め×花売り童顔受け
※R-18シーンを含む話にはタイトルに「☆」をつけています。
※更新不定期
※他サイト(小説家になろう、カクヨム)にも掲載しています。
文字数 38,480
最終更新日 2023.10.07
登録日 2023.01.21
鬼の御宿の嫁入り狐
レンタル有り【書籍化します!】【第6回キャラ文芸大賞/あやかし賞 受賞作】
鬼の一族が棲まう隠れ里には、三つの尾を持つ妖狐の少女が暮らしている。
彼女──縁(より)は、腹部に火傷を負った状態で倒れているところを旅籠屋の次男・琥珀(こはく)によって助けられ、彼が縁を「自分の嫁にする」と宣言したことがきっかけで、羅刹と呼ばれる鬼の一家と共に暮らすようになった。
優しい一家に愛されてすくすくと大きくなった彼女は、天真爛漫な愛らしい乙女へと成長したものの、年頃になるにつれて共に育った琥珀や家族との種族差に疎外感を覚えるようになっていく。
「私だけ、どうして、鬼じゃないんだろう……」
劣等感を抱き、自分が鬼の家族にとって本当に必要な存在なのかと不安を覚える縁。
そんな憂いを抱える中、彼女の元に現れたのは、縁を〝花嫁〟と呼ぶ美しい妖狐の青年で……?
育ててくれた鬼の家族。
自分と同じ妖狐の一族。
腹部に残る火傷痕。
人々が語る『狐の嫁入り』──。
空の隙間から雨が降る時、小さな体に傷を宿して、鬼に嫁入りした少女の話。
文字数 161,104
最終更新日 2023.10.03
登録日 2022.12.31