現代ドラマ 小説一覧
121
泥舟を漕ぐ
――きみがいた。だから泥舟でも、僕は漕ぎ続けられた。
理想を胸に政治家になったはずが、気づけば党の意向に従い、尻拭いに追われる毎日。
そんなある冬の夜、電話の向こうから届いたのは、親友の声だった。
泥舟だと知りながら、それでも漕ぎ続ける――そんな男たちの静かな再出発の物語。
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文字数 1,159
最終更新日 2025.08.04
登録日 2025.08.04
122
『あなたの悩みに、そっと味付けを』
オフィス街から少し離れた路地に、夜だけ灯る小さな居酒屋がある。
その名は「癒庵(ゆあん)」。
カウンター六席と座敷が二つだけの、知る人ぞ知る隠れ家だ。
店主・佐伯誠一は、誰の話にも否定せず耳を傾ける、穏やかな五十代の男。
客がふと漏らした悩みや愚痴を聞くと、
その人の心に寄り添う“特別な一皿”を、そっとサービスで差し出す。
落ち込んだ日には温かな煮物を。
言えなかった想いにはほろ苦い小鉢を。
泣きたい夜には、優しく染みる出汁の味を――。
ここで出される料理は、どれも注文できない。
けれどどれも、心を軽くするための一皿だ。
何気ない悩みにも、小さな奇跡が生まれる。
これは、人と料理がつむぐ温かなドラマ。
疲れた心をそっと解きほぐす、“癒しの物語”である。
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文字数 62,554
最終更新日 2026.01.03
登録日 2025.12.03
123
数分で読めるクスっと笑えるショートストーリー
一話完結型のクスっと笑えるような作品です。
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文字数 1,877
最終更新日 2023.11.24
登録日 2023.11.24
124
ポーレッグとドリンクしかないですが -喫茶ハウンのレシピ帳-
潮江森町の片隅にある、古い喫茶店『ハウン』。
メニューは少し変わっていて、“ポーレッグ”とドリンクしかない。
ポーレッグとは、ノルウェーの言葉で「パンに挟んだり、乗せたりして食べるもの」のこと。
先代のフィリプ・ヤブウォンスキが港町に残した喫茶店は、
孫である鳴海紗都子(なるみさとこ)と弟の玄(はるか)に、ゆるやかに受け継がれていた。
朝七時半。
潮の匂いが混じる町で、喫茶ハウンは静かに店を開ける。
これは、港町の小さな喫茶店で起きる小さな日常の一ページ。
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文字数 7,930
最終更新日 2026.06.09
登録日 2026.05.24
125
されど美しき僕らのセカイ
☆おしらせ☆
一部を除き非公開状態としました。今後は近日公開予定のnote版(URL:https://note.com/soufu3414/m/m37f065b7491d)をご覧ください。
□作品紹介□
むかしむかしってほどじゃない、ほんのちょっと前。あるところに一人の女の子がいたんだ。
彼女は優しくて、賢くて、強い子だったけど、ひとつだけ大きな問題があった。そのお陰で、彼女にはずっと、友達といえる友達がいなかった。
ある日のことだった。隣の家の前に、一人の男の子が立ちつくしていた。いつもは見かけないから、多分、お父さんお母さんが家にいなかったか、鍵を忘れちゃったか、あるいはその両方なんだと思う。
迷った。話しかけてどうするんだ、とも思った。そんなことをしたってどうせ、とも思った。
それでも、彼女は話しかけた。手を差し伸べた。少年は今にも泣きそうな顔を必死に崩さないようにする。きっと相当心細かったんだろう。話しかけてよかった、そう思った。
それから彼女には一人の友達が出来た。なんの問題も起きない、幸せな関係。だけど、そんな時間はすぐに音を立てて壊れていった。
むかしむかしってほどじゃない、ほんのちょっと前。あるところに一人の女の子がいたんだ。
彼女は優しくて、賢くて、強い子だったけど、ひとつだけ大きな問題があった。そのお陰で、彼女にはずっと、友達といえる友達がいなかった。
だけど、そんなひとりぼっちの時も過ぎて、彼女は今、ちょっとだけ人とは違う、けれど大半はごく普通の人生を送っている。あの日のことは忘れて。これからもずっと。そのはずだった。
ある日、誰かが言ったんだ。世界を変えるのは意思の力だって。
これは、そんな意思の力で、どこにでも広がっている醜いセカイが、美しくなる。そんな御伽噺。
□更新について
・現在更新停止中です。
□参考URL
『されど美しき僕らのセカイ』note版:https://note.com/soufu3414/m/m37f065b7491d
(最終更新日:2022/11/04)
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文字数 20,445
最終更新日 2020.03.10
登録日 2020.02.09
126
恋愛短編選
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文字数 164,201
最終更新日 2026.02.15
登録日 2025.09.08
127
鳥籠の詩姫
出版社に務める遥は才能に溢れる作家を探していた。そんな時、遥は出版社のネット投稿で一人の作家に目をつける。作家の名前は蒼井 切(あおい せつ)、遥は切に会う為に車を飛ばす。だが彼を待っていたのは蒼井 響(あおい ひびき)という女性作家であった。響は言う「蒼井 切という作家はあたしの夢の中に棲む作家なの」と。夢の中で切と繋がる共感覚者の響が書き紡ぐ、切と響の現実がシンクロし、二人が体験していく不思議な小説と美しい切の存在に惹かれ、しだいに二人の世界に引き込まれていく事になる主人公の遥。やがてその結末は意外な真実に辿り着く事になる。三人の美しい人間愛が紡ぐ淡い慈愛の物語。
感想数 1
文字数 18,632
最終更新日 2021.04.27
登録日 2021.04.27
128
バツイチ×アラフォーのふたり。~再生の恋~
離婚を経験した二人が、スポーツジムで偶然出会う。
元妻の不倫が原因で離婚し、「女性不信」の傷を持ったまま、佐伯蒼馬(37歳)は、実家で虚無な日々を送っていた。
藤沢沙耶(33歳)は幼少時、心に影を抱えた。
普通の生活を求めたが、結婚生活を手放した。
「幸せになりたい」と願う気持ちと、「また傷つくのが怖い」という恐れを抱えて生きている。
そんな二人が、少しずつ心の距離を縮めながら、
「もう一度、ふたりで」生き直すことを選ぶまでの物語。
これは、傷だらけの大人たちが、“普通の幸せ”を探して歩き出す再生の恋。
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文字数 8,194
最終更新日 2025.08.22
登録日 2025.08.20
129
約束のリフティング
娘との約束。
それは、たった30回のリフティングであった。
小学2年生の娘が見せてくれた努力。
父親に見てもらいたくて撮影した娘からのメッセージには、彼女の本音が残されていた。
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文字数 6,787
最終更新日 2022.03.01
登録日 2022.03.01
130
怒鳴らない姑・静江の冷徹な正論〜身内からご近所トラブルまで、全て言葉でぶち抜きます!〜
夫を不慮の事故で亡くし、荒れ果てる息子の陸斗。優しすぎる嫁の彩。
崩壊しかけた家族を救ったのは、姑・静江の、決して怒鳴らない「冷徹な正論」と「底知れない愛」だった。
「あなたが今やろうとした事は、親子喧嘩じゃない。暴力よ」
家族の危機を乗り越えた静江さんの元には、嫁の彩が持ち込む猫トラブルや、口の軽い職場のスタッフ、さらにはご近所さんまで、ワケありのお悩みが次々と舞い込んできて――!?
これは、一見普通の家族が、やがて街の人々を救う「相談所」になっていくまでの、痛快でちょっと温かい人情ドラマ。
感想数 1
文字数 88,370
最終更新日 2026.07.05
登録日 2026.05.11
131
煙ズム
合法で読む Tetra hydro cannabinol ( T H C )
腹違いの姉弟卍と巴は、ケムリの中の真実に確信を得るため、強力なバビロンシステムの中へ巻き込まれて行く。虚実に支配されるバビロンで、国や政府による洗脳政策を断固拒否する姉弟は、自分たちの真理と意思と魂をケムリを吸い込んで貫き、必然的に幻のシステムの巨悪を垣間見る事となる。
それは危険を伴い、強力なシステムの裏側へと潜入していく、反システムで多次元的なトリップの始まりを意味していた。
感想数 1
文字数 110,074
最終更新日 2018.11.15
登録日 2018.11.15
132
遺品整理士の最後のご馳走 〜三ツ星シェフは死者の台所に立つ〜
かつてパリの三ツ星レストランで「若き天才」と謳われたシェフ、九条蓮。彼はある事件をきっかけに味覚を損ない、表舞台から姿を消した。現在、彼が営むのは遺品整理会社『メモリアル・キッチン』。
特殊な「鼻」と「眼」で、故人の冷蔵庫やキッチンに残された痕跡から「最後に食べたかった味」を読み解き、再現する。
相棒は、元広告代理店勤務の美しきデジタル・エクスパート、佐倉ひまり。
これは、孤独死の現場に遺された「食の記憶」を整理し、残された人々の心を救い上げる、優しくも切ない物語。
文字数 17,090
最終更新日 2026.01.10
登録日 2026.01.08
133
〜レンアイ小説家〜
森直斗は森奈緒という名で学生兼小説家。従姉の日奈が小説のモデルを辞めてしまい、小説を読んでくれた読者(ファン)にモデル申し込み書類同封で返信してみると……定時制高校に通う桜がモデルを受けてくれた!ーーまさかの準主人公目線の小説!?
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文字数 18,075
最終更新日 2025.04.19
登録日 2025.04.13
134
魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー
人は誰もが、魂に煽られて行動し、生きている。そんな人生観、人間模様がここに展開されていく。
20代前半に引きこもった青年が、立ち直っていく過程で経験する仕事、出会いの数々。人間嫌いであった青年は、様々な仕事、特別養護老人ホームで入所者や職員とのやり取りを経て、やがて人の魂の多種多様さ、奥深さに魅了されて、新しい施設を立ち上げるまでになっていく。
実際に様々な仕事をして過ごした著者の人生模様を描いた長編、連載小説。
様々な人々に出会い、人とは?本当の豊かさとは?人生の経験とは?という問いに答えを見出していく。
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文字数 29,584
最終更新日 2023.05.28
登録日 2023.04.02
135
名無しの聖域
繁華街の雑居ビル1階、ネオンとクラブミュージックが壁を貫通してくる場所に、名もなき学習塾がある。
塾長・葉山龍樹が見守るのは、男子御三家を目指す孤独な秀才・鋼、言葉があふれ出る感性の持ち主・そら、タブレットなしでは読み書きが難しい來雅、カードゲームの計算だけ天才の礼太、最難関女子校を狙いながら私立小学校に通う二千椛。偏差値も事情もバラバラな5人。
正解のある問題なら誰にも負けない鋼は、作文の時間だけそらに圧倒され、自分の中の何かが揺らぐのを感じている。開成合格の先に、自分は何を見ているのか。答えは参考書のどこにも載っていない。
受験という名の嵐が近づく中、子供たちはそれぞれの「正解じゃない答え」を探し始める。
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文字数 97,328
最終更新日 2026.04.30
登録日 2026.02.01
136
忘れられた約束
pixivで先行して公開している作品です。
フォロワーさんから、バッドエンドもの恋愛短編小説を読みたいとリクエストがあったので、pixivの第2回百合文芸小説コンテスト参加中の息抜きに書いてみました!
「クリスマスはもっともカップルが別れる時期」と「女は性行為時に感じているフリをする人が多数」という情報を元に作成した小説がこちらになります。
谷崎 春奈(たにざき はるな)
山本 冬樹(やまもと ふゆき)
夏彦(なつひこ)
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文字数 10,880
最終更新日 2020.08.06
登録日 2020.08.06
137
これは、さよならのつもりだった。
あの夏の終わり、気づけば私たちは、並んで歩かなくなっていた。
理由はわからない。
ただ、いつのまにか図書室で隣に座ることも、帰り道に言葉を交わすこともなくなった。
それでも、何かが戻ってくるのを、私はどこかで待っていた。
けれど、戻らなかった。
だから私は、手紙を書くことにした。
友達をやめるつもりで――それが、最後になると思って。
けれど、彼の机には、私の名前が書かれた封筒が入っていた。
すれ違っていた気持ちが、封筒の中で少しずつ言葉になっていく。
これは、“終わらせるため”に書いた手紙が、ふたりの間にもう一度灯した、静かな物語。
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文字数 3,189
最終更新日 2025.05.04
登録日 2025.05.04
138
星のこころを奪って、捧げて。
28歳の心理士、白雨 心露(しらさめ こころ)。
少し変わっている元気な女子高校生、泡星河 更来(あわせがわ さら)。
年も性別も考え方もすべて違うけど、どこか似てる。
そんな2人の眩しくて寂しい日常を覗いてみませんか?
友人でも親族でもない、ただ公園でたまに会って話すだけの仲。
相手に対しては恋愛感情なんて一切なくて、挙げ句の果て友情すら一欠片もない。
なのにどうして、相手のことをもっと知りたいって思うんだろう――
ぜひ、2人の背景や過去を推測しながら読んでみてほしいです。
また、筆者は小説初心者なので、分かりづらい箇所や改善点、逆に良かったところがあればそっと感想をお願いします。飛び跳ねて喜びます。
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文字数 4,452
最終更新日 2026.01.31
登録日 2026.01.29
139
雨に魅入られし君の名は
大学四年の稲葉櫂は、塾のバイト先で高梨由里と出会った。
人を寄せ付けない冷たい雰囲気、鋭い言動を放つ由里を苦手に思っていた。
だが、彼女は隼という子供を一人で育てている上に複雑な事情を抱えていることを知る。他人との関わりは最小限を主義にしている櫂だが、何故か放っておけない。バイト先の神崎の思惑もあり、由里と隼に関わりを持ち始め、徐々に心惹かれていくのだが……当然姿を消してしまう。
櫂は、そんな彼女の行方を追い始め、徐々に明らかになる由里の壮絶な過去。そして、彼女が抱える最大の秘密とは?
※残酷な表現が少々あるため、念のため年齢制限をつけさせていただきました。
※表紙は、簡単表紙メーカーさんからお借りしました。
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文字数 103,050
最終更新日 2022.07.28
登録日 2022.05.18
140
【短編021】 視線:見えないものを見つめる猫と少女
祖父を亡くした茜が実家に戻ると、そこには年老いた黒猫・ハルだけが変わらず残っていた。仏間で一点を見つめ続けるハルの不可解な行動に、茜は次第に「そこに何かがある」気配を感じ始める。しかし、その視線の先にあるものは誰にも見えず、語られることもない。喪失の静けさの中で、人と猫だけが共有する“見えない何か”を描いた掌編。
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文字数 690
最終更新日 2026.06.20
登録日 2026.06.20
141
「分母恋愛」
今日も僕は、駅のホームですれ違っただけの誰かに告白する。それは純愛などではなく、ただの「分母」を増やすための機械的なルーティン。男性は線形で、女性は曲線で動く。その接点を同期させるという不可能な数式を解くために、僕は今日も街へ出る。SNSで流れる「恋に効く動画」を冷ややかな目で見つめながら、僕は自らの身体の揺れを、都市という巨大なシステムの駆動音と同調させていた。これは、心を通わせたいと願うほどに孤独になり、論理で愛を構築しようとするほどに人間から遠ざかっていく、ある観測者の記録。最後にたどり着いた、「恋愛」という名の確率論の答えとは。
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文字数 15,294
最終更新日 2026.07.03
登録日 2026.06.09
142
〜捧げよ!恋の祈り〜
宮田武瑠(みやたたける)は、祖父の影響で教会に連れられ、シスターの梯アイ(かけはしあい)と出会う。アイとツカサは天国から堕とされ、地上でシスターとブラザーになる。アイがツカサに無視されるのを目撃した武瑠は、アイを助けるために行動する。2人は教会から逃走し、町外れの宿で一夜を過ごす。アイは修道院を辞め、武瑠は4年後に卒業し、アイと結婚。
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文字数 10,879
最終更新日 2025.03.20
登録日 2025.03.20
143
何者にもなれなかった俺が、市役所の美人職員に釣られて参加した“大人の放課後”で、遅すぎる青春を始める
高校は平凡。大学は、なんとなく入ったFラン大学。就職してからも、言われたことをこなすだけ。二十六歳の相沢晴人は、後輩が次々と評価されていく職場で、今日も自分だけが取り残されているような息苦しさを抱えていた。
そんなある日、駅前で見かけた一枚のチラシ。
『人生を変えてみませんか?』
胡散臭い言葉だと笑い飛ばそうとした晴人の目は、主催者欄に載っていた市役所職員・白石紗和の写真で止まる。落ち着いた笑顔の、信じられないほど綺麗な人。人生を変えたいわけではない。ただ、その人に会ってみたかった。それだけの理由で、晴人は市の生涯学習講座『大人の放課後再生講座』に申し込んでしまう。
集まっていたのは、夢を失った元野球部員、子育てに追われるシングルマザー、無口な元大学生、頑固な元大工、疲れた保育士、数字しか信じない市職員など、どこか不器用な大人たち。彼らは半年かけて、市民文化祭の企画を作ることになる。
最初はバラバラだった参加者たちが、街歩き、カフェ、体育祭、研修旅行、文化祭準備を通して、少しずつ互いの傷に触れていく。役立たずだと思われていた知識。邪魔だと言われてきた性格。誰にも必要とされなかった経験。それらが、場所を変えた瞬間、誰かを救う力に変わっていく。
だが、晴人が憧れた紗和は人妻だった。さらに彼女の娘・灯里は、母目当てで参加した晴人の浅ましさをあっさり見抜く。冷たい視線から始まった二人の距離は、講座の熱と涙の中で、少しずつ別の形へ変わっていく。
一方、紗和にも、誰にも言えない過去があった。なぜ彼女はこの講座を作ったのか。なぜ「頑張って」と言わないのか。なぜ人を変えようとせず、ただ隣に座ろうとするのか。
これは、何者にもなれなかった男が、遅すぎる青春の中で、自分を置き去りにしない生き方を見つける物語。
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文字数 157,778
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.15
144
家事代行先の無口なお姉さん、推しVtuberでした。
7月中は毎日更新します。
家事代行スタッフ・春野透子は、掃除・洗濯・料理を完璧にこなすプロフェッショナル。ある日訪れた新たな依頼先は、極端に無口な女性の住む汚部屋だった。最低限の会話、沈黙の中で進む作業――だが透子は気づく。この声、仕草、雰囲気……彼女はまさか、自分が癒されてきた“推しVtuber”なのでは? 気づいても言えない、言えばすべてが壊れてしまう。言葉を交わせなくても、寄り添うことはできる。これは、ひとつの部屋とふたりの心が、静かに整っていく物語。
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文字数 101,149
最終更新日 2026.06.28
登録日 2025.05.02
145
【完結】また会いましょうー声をくれたAIー
「さよなら」と言えなかった人へ。
もう一度、あなたの声をくれたのは――AIでした。
妻を亡くして半年。
AIエンジニア・高坂悠一の世界は、
冬の底で止まったままだった。
消せないまま残された、妻・沙織の声と映像。
それは温もりであると同時に、癒えない傷でもあった。
ある夜、悠一は決意する。
「——AIで、もう一度あの声に会いたい」
生前に残された会話データ、癖、表情の変化、何気ない息づかい。
そのすべてを学習させて生まれたのは、
画面の向こうで微笑む“AI沙織”だった。
もう二度と会えないはずの人と、言葉を交わせる奇跡。
それはやがて、悲しみに沈む人々の希望となっていく。
しかしその一方で、亡くなった人への想いを利用する悪意が生まれた。
「愛する人と、もう一度話せたら――あなたはどうしますか?」
救いのはずの技術は、依存と搾取の道具にもなり得る。
そして悠一は問われる。
“この声を残すことは、本当に誰かを幸せにしているのか”と。
喪失を抱えて生きる人々へ贈る、
涙と再生のヒューマンドラマ。
前へ進む勇気は、過去ではなく“今日”の中にある。
AIがくれたのは、亡き人の声ではなく――未来へ歩き出す力だった。
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文字数 9,116
最終更新日 2025.11.27
登録日 2025.11.07
146
好きになんてならなければ良かった
努力を重ね、評価と役職を手に入れてきた三輪。
称賛の少ない現場で、結果だけを積み上げて出世街道を進んでいく。
その過程で、かつて支えだった同僚・賢治との関係は静かに軋み、やがて断ち切られる。
居酒屋「のんき」での一夜、残された一枚の付箋が、三輪の選択を決定づけた。
仕事の現実、他者との距離、過去に残した感情。
手放せなかったものと向き合いながら、三輪は新たな場所へ進む。
アイスクリームや何気ない朝食に残る記憶とともに、
一人の働く人間が、自分の人生を引き受けていく物語。
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文字数 10,003
最終更新日 2026.04.30
登録日 2026.04.30
147
僕が心に隠したセクシュアリティの秘密
高校3年生のイクミは二つの大きな壁を抱えています。
一つは自分がゲイであるという誰にも言えない秘密。
もう一つは160cmという小柄な体格と童顔な顔立ちへの深いコンプレックスです。
周囲の期待に応えるため「おとなしい優等生」の仮面を被り、体型が分かりづらい服で自分を隠して過ごす日々に、彼は人知れず限界を感じていました。
そんな彼の唯一の救いは、誰にも教えない「秘密のブログ」という箱に本当の感情を吐き出すこと。
そして、AI生成アプリを使って冴えない日常を「ドラマチックな物語のワンシーン」として描き替えることでした。
これは別人への変身ではなく、いつか手に入れたい「内面にあるはずの強さ」を外側に滲み出させるための、彼なりの自己表現の訓練です。
卒業まであと3ヶ月。
大阪での一人暮らしという未知の世界へ向けて、様々な人との出会いを通じ、イクミが「仮面」を捨てて「自分らしさ」を掴み取っていくまでの、繊細で力強い成長の記録です。
*この物語はフィクションです。実在の人物、団体等とは一切関係がありません。
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文字数 11,231
最終更新日 2025.12.28
登録日 2025.12.21
148
ダメ人間、奮起する
良いことがなく失敗続きの自称“ダメ人間”三田貴子。このままではいけないと、彼女は一大決心をする。とある姉妹の何気ない1日の物語。
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文字数 3,414
最終更新日 2020.08.22
登録日 2020.08.22
149
『ライターと話して、火が消えるまで』
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文字数 6,216
最終更新日 2025.07.04
登録日 2025.07.04
150
多重報復 -MULTIPLE RETALIATION-
秋の涼しさが冬の寒々しさに変わろうとしている中、友達のいない私は一人、近所の公園に来ていた。学校からは歩いて通える距離なので、どこかのお店に寄り道するには遠回りしなければならない。でも、今日はすぐ家に帰りたい気分にはなれず、通り道に近いこの公園に寄った。そこしか、行く当てがなかったからだ。
でもそこで、中年と言うには若く、成人したてと言うには歳を取っている男性と知り合うことになった。
その男性は話を聞く限り、社会不適合者で指名手配された逃亡犯のはずなのに、何故か別居しているお父さんを思い起こしてしまう。そんな雰囲気を醸し出している人だった。
本当なら見知らぬ男性が女子高生に話しかけた時点で通報するべきなのに、私はこの犯罪者に色々と愚痴ってしまった。
そのことをきっかけに、私と彼の奇妙で珍しい関係が始まった。年齢や性別を超えた友情があるのかは分からない。恋愛感情があるかどうかすらも怪しい。
けど、言葉が通じて気が合っている以上、私は彼と一緒の時間を過ごすのだろう。
……その出会いがまさか、隠された過去から今でも続いている報復行為に繋がるとは、夢にも思わなかったけれどね。
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文字数 110,945
最終更新日 2022.03.31
登録日 2022.02.01
151
蛍の横顔
五歳の僕を、ホタルさんは優しく見守ってくれた。母が通う美容院で働く黒髪の女性。ある日、彼女は僕の手を引いて危険な幹線道路を渡り、小さなアパートに招いてくれた。ボンボンの甘さ、紅茶の温もり、東北の実家で約束した蛍。しかし彼女は妊娠し、田舎へ帰っていった。
僕は六歳で母と別れ、その街を去った。感謝を伝えることもなく。
二十年後、仕事で訪れたその街はーー。
失われた風景の中で初めて気づく、あの優しさの重さと、自分の無関心の罪を。
記憶だけが照らす、蛍の横顔。
幼い日の記憶に刻まれた、儚い出会い。
母との複雑な関係や街の風景と重なりながら、ひとりの女性の横顔が心に淡い光を残していく。
時の流れが織りなすノスタルジー。
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文字数 11,450
最終更新日 2026.05.05
登録日 2026.04.30
152
さいわいなことり
私は死ぬまで、貴方の側を離れません。いつまでもずっと、貴方を見守り続けたいと思うのです。――そしてどうか、貴方の掌の上で死なせてください。
感想数 0
文字数 982
最終更新日 2020.04.20
登録日 2020.04.20
153
一期一会の出逢いと別れ
人生における一期一会の出逢いと別れを特集する短編集。
人生の一時期や一生に一度の機会に於ける巡り合いや別れ合い。
忘れ得ぬ記憶の中から鮮明に蘇えるあの人この人、あの一コマこの一コマ。それは今を生きるその人それぞれの、その時々の、生そのものなのである。
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文字数 107,985
最終更新日 2026.04.10
登録日 2025.06.20
154
ざまぁシンデレラ -友達親子が口癖の母はただの無責任女だったので、復讐をします-
「友達親子でいたいの」が口癖だった母は、
娘を心のゴミ箱にしながら、“親の責任”から逃げ続けた。
秘密を暴き、恋人を奪い、被害者ぶって泣く――
そんな母に、娘は何一つ言い返さなかった。ただ、そっと“距離”を取った。
そして迎えた、結婚式当日。
満席の会場の隅に座る、母の姿。
娘は“家族紹介”の時間に、母の名を呼ばない。
――その沈黙こそが、最大のざまぁだった。
これは、親を捨てた女の、静かな勝利の物語。
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文字数 2,165
最終更新日 2025.08.02
登録日 2025.08.02
155
ワンルーム
その部屋は、私たちにとって狭すぎたし、広すぎたんだ。
文字数 945
最終更新日 2022.09.28
登録日 2022.09.28
156
時をかけるライター
感想数 0
文字数 2,639
最終更新日 2021.02.15
登録日 2021.02.15
157
アスモデウスの悪戯
シングルマザーの沙羅にとって、4歳になる娘の怜がすべてである。
怜の誕生日の前日、日系アメリカ人男性の崚介が沙羅を訪れる。彼とはアメリカでDEA(アメリカ麻薬取締局)の潜入捜査官をしていた際に出逢った。五年前沙羅が潜入していた裏組織『ナーヴェ』。彼は組織と取引するブローカーだった。
犯罪者を娘に近づけまいとする沙羅だったが、崚介は「FBI捜査官だ」と名乗り捜査協力を依頼される。理由は『ナーヴェ』の幹部が密かに沙羅を探させているため、沙羅が持つであろう情報を開示してほしいというものだった。しかし崚介が予想していた情報を沙羅は持っていなかった。
だが沙羅は強力な薬物耐性という特殊な体質を持つ。
当時『ナーヴェ』が開発していた『アスモデウス』は強い興奮作用を引き起こすセックスドラッグでありながら、同時に使用者の命を奪う確率の高い危険なものだった。『ナーヴェ』は5年以上経った今も改良に難航している。沙羅は『アスモデウス』にもその耐性を発揮する。組織の狙いは沙羅の体質そのものだろうと結論づける。
FBIの望む捜査協力はできないと一度は別れるが、組織に沙羅の居場所がばれてしまう。沙羅への脅しのために、巻き込まれた弟が大けがを負う。沙羅は組織の魔の手が娘の怜へ向く前に組織を摘発すべく、崚介とともにアメリカへ渡る。
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文字数 159,165
最終更新日 2025.09.09
登録日 2025.04.29
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AIだと思ったら中身は人間でした
近年、結婚率と出生率が急落し続ける日本。
政府はついに“禁断の実験”に手を伸ばした。
AI恋愛アプリ〈恋AI(コイアイ)〉。
「AIがあなたの恋人」
──そのキャッチコピーは嘘だった。
本当の仕組みは、
AIに見せかけて“人間同士を密かにマッチングする”極秘プロジェクト。
互いにAIだと信じ込んだまま、心の奥まで打ち明けていく男女。
そして、彼らは知らぬまま“運命の相手”へと導かれていく。
職場に疲れ、人間関係に悩む青年・晴人。
就活に失敗し続け、自信を失った女性・ユナ。
──二人は、AIを信じて登録した。
深夜の長チャット。
弱さの告白。
重なる価値観。
惹かれてはいけない相手に、惹かれてしまう矛盾。
やがて運営は“偶然の出会い”を装い、二人を現実で遭遇させる。
そこで晴人は思う。
――「この子……AIユナと同じ笑い方だ」
――「晴人くんって……AIの彼氏と同じ話し方……?」
それでも二人は気づかない。
相手の中身が、最初から“自分が恋したAI”だったことに。
秘密、すれ違い、確信、そして告白。
真相が明かされたとき、恋は“偽物”から“本物”へ変わる。
これは、AIに恋したはずの二人が、
いつの間にか“人間同士の恋”を始めていた物語。
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文字数 58,573
最終更新日 2025.12.14
登録日 2025.11.17
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思考の檻に、星を飾る
「正解」のないこの世界で、私たちは何を信じて生きていけばいいのか。
アリストテレス、デカルト、ショーペンハウアー、ヘラクレイトス…
教科書の中に閉じ込められていた哲学者の言葉が、現代の孤独な魂と共鳴し、SFミステリーの調べとなって蘇ります。
愛する人を失った痛み、自分が誰かわからない恐怖、満たされることのない欲望といった、私たちが日々の生活で蓋をしている「根源的な問い」に光を当てた連作短編集です。
物語の主人公たちは皆、自らの思考が作り出した檻の中で、もがき、絶望し、そして最後に「自分だけの真理」を見出します。その結末は、決して甘いハッピーエンドではないかもしれません。しかし、読後、あなたの見ているいつもの景色が、昨日とは少しだけ違って見えるはずです。
知性が孤独を抱きしめる、静かで美しい物語。
今夜、あなたの心の檻にも、小さな星が灯りますように。
週末限定連載
カクヨム・なろう・アルファポリスにて同時連載中
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文字数 39,386
最終更新日 2026.04.04
登録日 2026.02.22
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炎上して全てを失った俺、10年前の「倒産前夜」にタイムリープ。未来のバズを知る最強PRプランナーとして、実家のボロ酒造を世界ブランドに変える
2026年、伝説のPRプランナー・佐藤任三郎は、クライアントの不祥事を一身に背負わされ、日本中の非難を浴びながら孤独な最期を迎えようとしていた。しかし、燃え盛るアパートの中で意識を失った彼が目覚めたのは、10年前の2016年。そこは、実家の「佐藤酒造」が不渡りを出して倒産し、家族が散り散りになる「運命の1週間前」だった。
2026年までの全トレンド、そしてプロ級の料理知識を持つ男が、未来のバズを武器に、腐りかけた業界の構造を塗り替える。これは、一度すべてを失った男が、最強の「火消し」として世界を席巻する逆転の記録。
文字数 21,116
最終更新日 2026.01.07
登録日 2026.01.06